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OCIにRHELが来た! asahide 2023/3/22 OCIjp 1

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0.自己紹介 asahide • 主に金融システムに従事するSE ・ Oracle DB :20年くらい? ・ OCI :3年 ・ その他クラウド :7年くらい? その他クラウド上 の Or a cl eと か Po s t g re S Q L を 中 心 に 、 、 最近のOCIを使った活動 • 基幹系システム構築 ・ フロント系システムのOCIリフト(一部シフト含む) ・ バック系システムのOCI上でのリファクタリング (OKEを利用したコンテナ化) • その他 ・ こまい検証とか、、 OCIjp 2023/3/22 2

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1.はじめに OCIjp 3 • 2023年1月31日に「RHEL runs on OCI supported by Oracle and Red Hat」という記事が発表されま した(https : / / bl o g s . o ra c le . c o m / c l o u d - in f ra s t ru c t u re / p o s t / re d -h a t -e nt e r p ri s e -l in ux - s u p p o r te d - o c i ) • 具体的には、RedHat社のCCSP(Cloud Certified Service Provider)に登録され、OCI上でRHELを利用し てもRedHat社からサポートが受けられるようになりました(今まではOracle社による限定的なサポート) 2023/3/22

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2.みんな何に驚いたの? OCIjp 4 • 2006年にラリーエリソンがOracle Open Worldのキーノートで「エン タープライズサポートが受けられるLinuxをOracleが提供」として発表し、 Redhatよりも安価で質の良いサポートを提供する、と発表 • Redhat側もOracle LinuxをRHELへコンバートする Convert2RHELというパッケージを出したりして対抗 • Oracle LinuxはExadataのOS部分等に利用されたりしており、暫くは 両社の溝は埋まらないと(少なくとも私は)考えてました https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0610/26/news026_2.html 2023/3/22

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注意事項 OCIjp 5 • 本資料の内容は 2023/3/22 時点の情報になります • RHELが利用可能になってから既に幾つかアップデートがなされており、また、Redhat社・Oracle社ともに協力を加速させて いく、とプレスを打ったりしているので、近いうちに今NGの事が出来るようになるかもしれません 2023/3/22

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3.どうやって使うの? OCIjp 2023/3/22 6 • RHEL利用の流れは以下のようになります(h t t p s : / / b l o g s . o r a c l e . c o m / o r a c l e 4 e n g i n e e r / p o s t / j a - r e d - h a t - e n t e r p r i s e - l i n u x - s u p p o r t e d - o c i ) ① Red HatからRHELイメージをダウンロードします • Red Hat カスタマ・ポータルからダウンロードされたKVMゲスト・イメージ、またはRed Hatのイメージ・ビルダー・ツール から取得されたQCOW2イメージが利用できます ② OCIオブジェクト・ストレージへのRHELイメージのアップロードします ③ RHELイメージをカスタムイメージとしてインポートします(※) ④ 互換性のあるシェイプの選択し、Computeインスタンスを作成します ※カスタムイメージが登録されていれば、④の作業のみとなります

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4.OCI上でRHELを利用する時の注意点 OCIjp 2023/3/22 7 1. ライセンス 2. 起動モード 3. ディスクパフォーマンス 4. Oracle Cloud Agentの利用

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4.1.ライセンス OCIjp 2023/3/22 8 • サブスクリプションはRedhatから購入する必要があります • Market Placeでの利用や従量課金での利用はできません、そのためお試し利用等が必要な場合にも厳密には開発サ ブスクリプション等でライセンスを準備して利用する必要があります • (他のクラウドでOracle EEを利用したい時と同…)

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4.2.起動モード OCIjp 2023/3/22 9 • OCIではイメージの起動モードは以下三種類があり、RHELは準仮想化モードのみとなります。準仮想化モードは最高のパ フォーマンス・・とはならないので、最高のパフォーマンスが欲しい場合にはOracle Linuxと比較検討しましょう ① ネイティブモード(Oracle提供イメージからの利用のみ、最高のパフォーマンスを提供) ② 準仮想化モード(WindowsもしくはLinux Kernel 3.4以上のカスタムイメージで利用可能、パフォーマンスと互 換性のバランスが取れたモード) ③ エミュレートモード(そのほかのイメージの場合の利用、パフォーマンスは落ちる) https://files.speakerdeck.com/presentations/cf71c90194e445c4812a671235389dff/slide_28.jpg

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4.3.ディスクパフォーマンス OCIjp 2023/3/22 10 • OCIではブロックボリュームのパフォーマンスを以下の4つから選択できますが、RHELではUltra High Performance は選択できません。(※) ① 超高パフォーマンス(Ultra High Performance) ② より高いパフォーマンス(Higher Performance) ③ バランス(Balanced) ④ より低いコスト(Lower Cost) ※ 超高パフォーマンス はブロックボリュームのアタッチにマルチパス対応が必要となりますが、現時点ではRHELはマルチパス対 応がされていないため、超高パフォーマンスのブロックボリュームは利用できません https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/Block/Concepts/overview.htm#perf

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4.4.Oracle Cloud Agentの利用 OCIjp 2023/3/22 11 • Oracle Cloud Agentとは、コンピュート・インスタンスで実行されているプラグインを管理する軽量プロセスになります。プラ グインは、パフォーマンス・メトリックを収集し、OS更新をインストールし、その他のインスタンス管理タスクを実行します。 • Oracle Cloud Agentは、現在のプラットフォーム・イメージおよび現在のプラットフォーム・イメージに基づくカスタム・イメー ジでサポートされています。→その他のイメージにOracle Cloud Agentを手動で正常にインストールできる可能性が ありますが、これは他のオペレーティング・システムではテストされておらず、動作は保証されません • Oracle社がsnapdのExtra Packagesとしてoracle-cloud-agentを提供しており(2023/2/13 に提供された模 様)、利用はできるようになっているようです(未検証)。 https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/Compute/Tasks/manage-plugins.htm

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まとめ • RHELがOCIで利用できるようになったことで、サードパーティ製のプロダクト等RHELでないとサポートしない、というような製 品も利用できるようになり、幅が広がったように感じます。本日紹介した以下の注意点を考慮して利用していきましょう! ① RHELのライセンスはサブスクリプションをRedhat社から購入する必要がある ② 起動モードは準仮想化モードになる ③ 超高速ディスク(UHD)は利用できない ④ Oracle Cloud Agentはサポートは利用できるがサポートはされない • Oracle社の出しているOCI ComputeでのRHEL利用についての資料はDoc ID 2932047.2(Information Center: OCI Compute - Red Hat Enterprise Linux (RHEL) on OCI)にありますので、参照ください OCIjp 2023/3/22 12

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おまけ:RHELでもディスク性能を出したい時 OCIjp 2023/3/22 13 • RHELでは超高パフォーマンスのボリュームを利用できないため、最大パフォー マンスが制限される場合がありますが、例えばより高いパフォーマンスのディスク でRAID0構成を組むことで性能向上を図ることができます(インスタンスのIO 制限等にご注意ください) • 要件に応じてこういった手法も検討に入れて頂ければと考えます https://qiita.com/asahide/items/2a1738a1314c12c8066d https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/Block/Concepts/blockvolumeperformance.htm#Block_Volume_Performance

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ありがとうございました