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エンジニアリングマネージャーは どう学んでいくのか リンカーズ株式会社 ⼤河原 修 (@expajp) 2024/07/23 Developers Summit 2024 Summer 1

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• ⼤河原 修(Shu Oogawara; @expajp) • リンカーズ株式会社の エンジニアリングマネージャー • Engineering Manager Meetup コアスタッフ • 趣味は秘境駅めぐり🚉と芸⼈ラジオ📻 2 ⾃⼰紹介

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エンジニアリングマネージャー(EM)やってる⼈︖✋ 3

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4 今⽇は関⼼を持っている⼈が多いはず 翔泳社, “Developers Summit 2024 Summer(2024.07.23-24)”, https://event.shoeisha.jp/devsumi/20240723, 2024/07/13閲覧

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5 そんなみなさんへの問い エンジニアリングマネージャー(EM)とは どんな役割か︖

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EMの役割 6 エンジニアリングマネージャーとは 「エンジニアリング組織の成果に責任を持つ者」であり、 エンジニアリング組織のマネジメントをする職務である “ 佐藤⼤典, “エンジニアのためのマネジメント⼊⾨”, 2021, 技術評論社, p. 18(⾊付は引⽤者による) 画像引⽤︓技術評論社, “エンジニアのためのマネジメント⼊⾨︓書籍案内|技術評論社”, https://gihyo.jp/book/2023/978-4-297-13334-4, 2024/07/13閲覧

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エンジニアリング組織の成果に責任を持つ • 「成果に責任を持つ」とは • 成果が定義されていなければ、定義する • 定義した成果が出ていなければ、出るように組織を改善する • 定義した成果が出ていないときは • 成果の定義に問題がある • もしくは、組織に成果を阻害している問題がある 7

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エンジニアリング組織の成果に責任を持つ • 「成果に責任を持つ」とは • 成果が定義されていなければ、定義する • 定義した成果が出ていなければ、出るように組織を改善する • 定義した成果が出ていないときは • 成果の定義に問題がある • もしくは、組織に成果を阻害している問題がある 8 エンジニアリング組織の問題解決はEMの主要な責務

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EMが学ぶとすれば、 それは組織の問題解決のため 9 みなさん、 ⽇々学んでますよね︖

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しかし、EMの学びに悩みは尽きない 10

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11 EMの学びに関する悩み 定性的な問題に取り組むことが多いので 何をどう学べばよいのか分からない

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12 EMの学びに関する悩み 定性的な問題に取り組むことが多いので 何をどう学べばよいのか分からない 参考にできる知⾒は ないものか︖

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「認知科学」という学問領域がある 13

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14 認知科学 ⼈間の知覚、記憶、思考などの知的機能のしくみを、⼼理学や計算 機科学などのさまざまな分野の視点から研究する科学 “ DIGITALIO, C-POT, “認知科学(ニンチカガク)とは︖ 意味や使い⽅ - コトバンク”, https://kotobank.jp/word/%E8%AA%8D%E7%9F%A5%E7%A7%91%E5%AD%A6-7009#w-184621, 2024/07/13閲覧, (⾊付は引⽤者による)

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何をどう学べばよいのか、 この領域の知⾒を参考にできるのでは︖ 15

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16 この発表の⽬的 認知科学の知⾒を使って、 EMが組織の問題解決のためにどう学べばよいか考える

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17 この発表の⽬的 認知科学の知⾒を使って、 EMが組織の問題解決のためにどう学べばよいか考える エンジニアリング領域に特化した話題は あまり出てきません

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① EMが取り組むのがどんな問題か考える ② 問題解決に必要な脳のはたらき「︖︖︖」を考える ③ 「︖︖︖」の精度を上げるためにどう学ぶのか ④ 効率のよい学び⽅を知る ⑤ 「効率のよい学び⽅」をどう実践するか 18 発表の流れ

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① EMが取り組むのがどんな問題か考える ② 問題解決に必要な脳のはたらき「︖︖︖」を考える ③ 「︖︖︖」の精度を上げるためにどう学ぶのか ④ 効率のよい学び⽅を知る ⑤ 「効率のよい学び⽅」をどう実践するか 19 発表の流れ

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EMが取り組むのが どんな問題か考える 定型問題と⾮定型問題

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21 まずは⼀般論 世の中の問題は 定型問題と⾮定型問題に分けて考えられる

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• ハーバート・サイモン(アメリカ, 政治学・認知⼼理学者)による分類 • 定型問題 • 明確に定義され、解決策がすでに確⽴している問題 • Ex.) 処理系Ver.Upで起きたエラーへの対応 • ⾮定型問題 • 定義が曖昧で、標準的な解決策がない問題 • Ex. ) 所属チームにスクラムを導⼊する 22 定型問題と⾮定型問題 実世界の問題は両者のグラデーション 画像出典︓パブリックドメイン

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• すでに誰かが解決し、⼿順が公開されている可能性が⾼い • この⼿の情報を得る⼿段はたくさんある • 書籍を調べる • 検索エンジン・百科事典サイトで調べる • ⽣成AIに聞いてみる 23 定型問題の解決

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• その⼈が世界で初めて遭遇する問題 • 当然、そのまま使える解決策は世の中にない • 問題をどう定義するかも⾃由 • 解決策は⾃ら⽴案し検証するしかない 24 ⼀⽅、⾮定型問題の解決

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• その⼈が世界で初めて遭遇する問題 • 当然、そのまま使える解決策は世の中にない • 問題をどう定義するかも⾃由 • 解決策は⾃ら⽴案し検証するしかない 25 ⼀⽅、⾮定型問題の解決 EMが取り組む問題は、相対的に⾮定型問題の⽅が多い

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⾮定型問題に対応する⽅法を考えていきたい 26

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① EMが取り組むのがどんな問題か考える ✔ ② 問題解決に必要な脳のはたらき「︖︖︖」を考える ③ 「︖︖︖」の精度を上げるためにどう学ぶのか ④ 効率のよい学び⽅を知る ⑤ 「効率のよい学び⽅」をどう実践するか 27 発表の流れ

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① EMが取り組むのがどんな問題か考える ✔ ② 問題解決に必要な脳のはたらき「︖︖︖」を考える ③ 「︖︖︖」の精度を上げるためにどう学ぶのか ④ 効率のよい学び⽅を知る ⑤ 「効率のよい学び⽅」をどう実践するか 28 発表の流れ

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問題解決に必要な 脳のはたらきを 考える ⾮定型問題を特定し、 解決策を考えるために

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30 脳のはたらきを考える前に ⾮定型問題を解決するプロセスを考える

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31 ⾮定型問題を解決するプロセスを考える ChatGPT(GPT-4o)に聞いてみた ⾮定型問題を解決するプロセスを教えて

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32 ⾮定型問題を解決するプロセスを考える ChatGPT(GPT-4o)に聞いてみた ⾮定型問題を解決するプロセスを教えて ⾮定型問題の解決プロセス︓ 1. 問題定義: 問題と⽬標を明確化。 2. 情報収集: データを収集・分析。 3. 仮説設定: 根本原因を仮説⽴て、検証。 4. アイデア創出: 解決策のアイデアを出し、選定。 5. 計画策定: 実⾏計画を⽴てる。 6. 実⾏: 解決策を実⾏し、進捗を監視。 7. 評価改善: 結果を評価し、改善点を⾒つける。

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33 ⾮定型問題を解決するプロセスを考える ChatGPT(GPT-4o)に聞いてみた ⾮定型問題を解決するプロセスを教えて ⾮定型問題の解決プロセス︓ 1. 問題定義: 問題と⽬標を明確化。 2. 情報収集: データを収集・分析。 3. 仮説設定: 根本原因を仮説⽴て、検証。 4. アイデア創出: 解決策のアイデアを出し、選定。 5. 計画策定: 実⾏計画を⽴てる。 6. 実⾏: 解決策を実⾏し、進捗を監視。 7. 評価改善: 結果を評価し、改善点を⾒つける。 ⾮定型問題を 特徴づける プロセス

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34 これらのプロセスで重要な脳のはたらき 推論 推論とはある情報から別の情報を導くタイプの思考である。 推論にも多様なタイプがある。 “ 鈴⽊宏昭, “教養としての認知科学”, 2016, 東京⼤学出版会, p. 150 (⾊付は引⽤者による) 画像引⽤︓東京⼤学出版会, “教養としての認知科学”, https://www.utp.or.jp/book/b307133.html, 2024/07/03閲覧

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35 再掲 ChatGPT(GPT-4o)に聞いてみた ⾮定型問題を解決するプロセスを教えて ⾮定型問題の解決プロセス︓ 1. 問題定義: 問題と⽬標を明確化。 2. 情報収集: データを収集・分析。 3. 仮説設定: 根本原因を仮説⽴て、検証。 4. アイデア創出: 解決策のアイデアを出し、選定。 5. 計画策定: 実⾏計画を⽴てる。 6. 実⾏: 解決策を実⾏し、進捗を監視。 7. 評価改善: 結果を評価し、改善点を⾒つける。

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36 推論 推論とはある情報から別の情報を導くタイプの思考である。 推論にも多様なタイプがある。 “ 鈴⽊宏昭, “教養としての認知科学”, 2016, 東京⼤学出版会, p. 150 (⾊付は引⽤者による) 画像引⽤︓東京⼤学出版会, “教養としての認知科学”, https://www.utp.or.jp/book/b307133.html, 2024/07/03閲覧

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• 演繹的推論 • 規則を適⽤して⾏う推論 • 帰納的推論 • 特殊事例から⼀般法則を導く推論 • アブダクション推論 • ある事実がなぜ起こったか仮説を⽴てる推論 • チャールズ・パース(アメリカ, 哲学者)が提唱 37 推論の分類 チャールズ・パース 画像引⽤︓勁草書房, “アブダクション”, https://www.keisoshobo.co.jp/book/b26950.html, 2024/07/03閲覧 画像出典︓パブリックドメイン

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• (規則)☔が降ると地⾯は濡れる • (事実)いま☔が降っている 38 各タイプの推論の例 演繹的推論︓規則を適⽤して⾏う

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• (規則)☔が降ると地⾯は濡れる • (事実)いま☔が降っている • (推論)いま地⾯は濡れているだろう 39 各タイプの推論の例 演繹的推論︓規則を適⽤して⾏う

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• (事実1)昨⽇🐸が鳴いたら☔が降った • (事実2)今⽇も🐸が鳴いたら☔が降った 40 各タイプの推論の例 帰納的推論︓特殊事例から⼀般法則を導く

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• (事実1)昨⽇🐸が鳴いたら☔が降った • (事実2)今⽇も🐸が鳴いたら☔が降った • (推論)次に🐸が鳴いたら☔が降るだろう 41 各タイプの推論の例 帰納的推論︓特殊事例から⼀般法則を導く

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• (事実1)⽞関が⽔びたしになっている • (事実2)⽞関には濡れた靴がある 42 各タイプの推論の例 アブダクション推論︓なぜ起こったか仮説を⽴てる

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• (事実1)⽞関が⽔びたしになっている • (事実2)⽞関には濡れた靴がある • (推論)外で☔が降っていた/降っているのだろう 43 各タイプの推論の例 アブダクション推論︓なぜ起こったか仮説を⽴てる

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• 問題定義 • (原因の)仮説設定 • (解決策の)アイデア創出 44 解決プロセスとの対応 演繹的推論 帰納的推論 アブダクション推論

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実際にどんな推論をするか⾒てみよう 45

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• 新しくEMとして⼊ったチームで、機能開発が遅い 46 例)機能開発が遅い︓問題定義

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• 事実)過去のチームでも似たことが複数あり、 軽微なバグにも対応していることが多かった • 推論)今回もそうでは︖ 47 例)機能開発が遅い︓問題定義 帰納的推論

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• 推論)軽微なバグにも対応しているのでは︖ • 検証)機能開発のリリースが少ない。⼀⽅でバグ修正は多い 48 例)機能開発が遅い︓情報収集 推論は正しそう しかしその背景は︖

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• 推論)タスクの優先順位付けがされていないのでは︖ 49 例)機能開発が遅い︓仮説設定 アブダク ション推論

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• 推論)タスクの優先順位付けがされていないのでは︖ • 検証)メンバーにヒアリング。その通りだと分かった 50 例)機能開発が遅い︓情報収集

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演繹的推論 • 規則)タスクを優先順位付けすると実装順をコントロールできる • 推論)そうすれば、機能開発を軽微なバグ修正より優先する • 推論)機能の開発速度が上がるだろう 51 例)機能開発が遅い︓アイデア創出

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⾮定型問題の解決では、推論と検証を繰り返し⾏う →推論のはたらきが重要 52

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• EMが解決する問題には、⾮定型問題が多い • ⾮定型問題を解決するには、推論のはたらきが重要 53 ここまでのまとめ

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• EMが解決する問題には、⾮定型問題が多い • ⾮定型問題を解決するには、推論のはたらきが重要 54 ここまでのまとめ つまり推論の精度を上げれば、問題解決の精度と速度が上がる

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でも、推論の精度を上げるには どうやって学べば良い︖ 55

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① EMが取り組むのがどんな問題か考える ✔ ② 問題解決に必要な脳のはたらき「推論」を考える ✔ ③ 「推論」の精度を上げるためにどう学ぶのか ④ 効率のよい学び⽅を知る ⑤ 「効率のよい学び⽅」をどう実践するか 56 発表の流れ

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① EMが取り組むのがどんな問題か考える ✔ ② 問題解決に必要な脳のはたらき「推論」を考える ✔ ③ 「推論」の精度を上げるためにどう学ぶのか ④ 効率のよい学び⽅を知る ⑤ 「効率のよい学び⽅」をどう実践するか 57 発表の流れ

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推論の精度を 上げる⽅法を 考える より⾼速な問題解決のために

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推論の精度を上げるには、どうすれば良いのか︖ • これを直接的に述べた⽂献は⾒つからなかった • ただ、ヒントになる情報はいくつかあった • ① 知識が⼀般性を持つ過程 • ② 思考の多様性とひらめきの相関 • ③ 学習による脳資源の解放 59

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• 例)イチゴ🍓 • 個別のイチゴが持つ性質と、イチゴが⼀般に持つ性質がある • イチゴを⾷べると、脳内の複数のネットワークが活性化 • 👀⾚い・🤏柔らかい・👅⽢酸っぱい • 何度も⾷べることで、 イチゴが⼀般に持つ性質を学習していく • いつも活性化するネットワークと そうでないネットワークの区別が⾏われる 60 推論の精度を上げるヒント ① 知識が⼀般性を持つ過程 画像引⽤︓筑摩書房, “私たちはどう学んでいるのか ─創発から⾒る認知の変化 / 鈴⽊ 宏昭 著”, https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480684318/, 2024/07/11閲覧

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• 様々な事例に当たることで、知識の⼀般性が上がる • ⼀般性が上がれば • 知識が⽂脈情報に引きずられにくくなる • 規則と情報の関係が薄そうでも、両者を結び付けられる 61 推論の精度を上げるヒント︓ ① 知識が⼀般性を持つ過程 得たヒント

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• 様々な事例に当たることで、知識の⼀般性が上がる • ⼀般性が上がれば • 知識が⽂脈情報に引きずられにくくなる • 規則と情報の関係が薄そうでも、両者を結び付けられる 62 推論の精度を上げるヒント︓ ① 知識が⼀般性を持つ過程 得たヒント 演繹的・帰納的推論の幅が広がる

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• Tパズル 63 推論の精度を上げるヒント ② 思考の多様性とひらめきの相関 画像引⽤︓鈴⽊ 宏昭, “私たちはどう学んでいるのか ─創発から⾒る認知の変化”, 2022, 筑摩書房, p.142 ひらめきの必要なパズル 様々な実験に⽤いられている

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• Tパズル 64 推論の精度を上げるヒント ② 思考の多様性とひらめきの相関 画像引⽤︓鈴⽊ 宏昭, “私たちはどう学んでいるのか ─創発から⾒る認知の変化”, 2022, 筑摩書房, p.142 ひらめきの必要なパズル 様々な実験に⽤いられている

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• Tパズルを解けた⼈・解けなかった⼈を⽐較する実験 • 解けた⼈の特徴 • 初期から様々なパターンの試⾏をしていた • 途中でヒントを与えると、さらにパターンが増えた 65 推論の精度を上げるヒント ② 思考の多様性とひらめきの相関 画像引⽤︓筑摩書房, “私たちはどう学んでいるのか ─創発から⾒る認知の変化 / 鈴⽊ 宏昭 著”, https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480684318/, 2024/07/11閲覧

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• 様々なパターンで考えられる⽅が、ひらめきを得やすい • ひらめきを得やすければ • 仮説をたくさん思いつきやすい • ⼀⾒、意外に思える仮説にもたどり着きやすい 66 推論の精度を上げるヒント︓ ② 思考の多様性とひらめきの相関 得たヒント

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• 様々なパターンで考えられる⽅が、ひらめきを得やすい • ひらめきを得やすければ • 仮説をたくさん思いつきやすい • ⼀⾒、意外に思える仮説にもたどり着きやすい 67 推論の精度を上げるヒント︓ ② 思考の多様性とひらめきの相関 得たヒント アブダクション推論の幅が広がる

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• ある脳活動に習熟すると、必要な脳の資源が少なくなる • いわゆる「慣れ」 68 推論の精度を上げるヒント ③ 学習による脳資源の解放 画像引⽤︓森北出版, “脳はこうして学ぶ”, https://www.morikita.co.jp/books/mid/088081, 2024/07/04閲覧 字を読むようになって間もない時期の脳をスキャンすると(中略) 頭頂野や前頭前野も⼤規模に活性化する。(中略) 強烈でエネルギーを必要とするこの活動は、 学習が定着するにつれ徐々に消えていく。 “ スタニスラス・デュアンヌ(著), “How We Learn Why Brains Better Than Any Machine…for Now”, 2020, 松浦俊輔(訳), 中村仁洋(解説), “脳はこうして学ぶ 学習の神経科学と教育の未来”, 2021, 森北出版, p. 289

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• 「プログラマー脳」にも同様の記述がある • 認知的負荷︓問題を処理する際に使われる短期記憶の容量 69 推論の精度を上げるヒント ③ 学習による脳資源の解放 画像引⽤︓秀和システム, “プログラマー脳”, https://www.shuwasystem.co.jp/book/9784798068534.html, 2024/07/11閲覧 ある特定の概念をプログラミング中に利⽤した経験が 多ければ多いほど、その概念がもたらす認知的負荷は ⼩さくなる “ Felienne Hermans(著), “The Programmerʼs Brain”, 2021, ⽔野 貴明(訳), ⽔野 いずみ(監訳), “プログラマー脳”, 2023, 森北出版, p. 61

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• 特定の処理が定着すると、同じ処理でも脳の負荷が落ちる • すなわち、思考に使われる短期記憶への負荷も落ちる • 短期記憶の容量には限りがある • 負荷が⼩さい処理の⽅が思考に使われやすい 70 推論の精度を上げるヒント︓ ③ 学習による脳資源の解放 得たヒント

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• 特定の処理が定着すると、同じ処理でも脳の負荷が落ちる • すなわち、思考に使われる短期記憶への負荷も落ちる • 短期記憶の容量には限りがある • 負荷が⼩さい処理の⽅が思考に使われやすい 71 推論の精度を上げるヒント︓ ③ 学習による脳資源の解放 得たヒント 定着した処理の⽅が推論に活⽤されやすい

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推論の精度を上げるヒントのまとめ • 知識の⼀般性を上げると、演繹的・帰納的推論の幅が広がる • 多⾯的な思考をすると、アブダクション推論の幅が広がる • 定着している処理ほど、推論に活⽤されやすい 72

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73 ヒントから発表者が得た仮説 幅広く学び深く定着した⼈ほど、推論の幅が広い

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74 ヒントから発表者が得た仮説 幅広く学び深く定着した⼈ほど、推論の幅が広い もともとは推論の”精度”を上げる話だったはず 推論の”幅”は関係ある︖

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• 推論の幅が広ければ、よりよい⼿を思いつく可能性が⾼い • そんな⼈ならば、それらしい推論を選び取る精度もより⾼い 75 Q. 推論の幅って推論の精度に関係ある︖ A. ⼤いに関係ありそう

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幅広く学び深く定着した⼈は、 推論の幅だけでなく精度もおそらく⾼い 76

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77 幅広く学び深く定着した⼈は、推論の精度も⾼い ⽇常的には、達⼈の「勘」とか「直観」とか 呼ばれるもの 画像引⽤︓岩波書店, “学びとは何か”, https://www.iwanami.co.jp/book/b226381.html, 2024/07/15閲覧

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でも「幅広く学び、深く定着させる」なんてことが 簡単にできれば苦労はしない︕ 78

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79 幅広く学び、深く定着させるための学習 どうしても学習の物量が必要 だが時間は限られている

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80 新たな問い どうすれば効率よく学んで定着させられるか︖

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① EMが取り組むのがどんな問題か考える ✔ ② 問題解決に必要な脳のはたらき「推論」を考える ✔ ③ 「推論」の精度を上げるためにどう学ぶのか ✔ ④ 効率のよい学び⽅を知る ⑤ 「効率のよい学び⽅」をどう実践するか 81 発表の流れ

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① EMが取り組むのがどんな問題か考える ✔ ② 問題解決に必要な脳のはたらき「推論」を考える ✔ ③ 「推論」の精度を上げるためにどう学ぶのか ✔ ④ 効率のよい学び⽅を知る ⑤ 「効率のよい学び⽅」をどう実践するか 82 発表の流れ

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効率よく 学んでいくために 学習をハックする

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84 効率よく学んでいくために 再度、認知科学の知⾒を借りる

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• 学習の四本柱 • 注意 • 能動的関与 • 誤りフィードバック • 定着 • 学ぶ対象が決まっているとき、重要なのは ①能動的関与・②誤りフィードバック・③定着 85 「脳はこうして学ぶ」より 画像引⽤︓森北出版, “脳はこうして学ぶ”, https://www.morikita.co.jp/books/mid/088081, 2024/07/04閲覧

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• 意味的処理が深いほど、よい学習になる • 単語処理の深さの実験︓ 単語リストを提⽰し、グループごとに別々の課題を出す • 1: 各単語は⼤⽂字か⼩⽂字か • 2: 各単語の韻は“chair”と同じか • 3: 各単語は動物を意味するか • 記憶をテストすると、グループ3の成績がはるかに良かった 86 ① 能動的関与

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デールの円錐 87 Jeffrey Anderson - http://www.edutechie.ws/2007/10/09/cone-of-experience-media/, CC 表⽰-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=37711912 による 読む 聴く 視る ⾒聞きする 話す/書く 実際に⾏う

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• 脳の誤差信号が学習の原動⼒となる • ニューラルネットワークのモデル 88 ② 誤りフィードバック アメリカの⼼理学者リサ・ファイゲンソンは、(中略) ⼦どもが出来事をありえない、あるいはありそうもないと認識すると、 学習が引き起こされることを⽰した。 “ 前掲“脳はこうして学ぶ”, p. 267(⾊付は引⽤者による) ⾃分の記憶をテストにかけるという⾏為だけで、その記憶は強化される。 それは能動的関与と誤りフィードバックの原理を直接に反映している。 “ 前掲“脳はこうして学ぶ”, p. 279 (⾊付は引⽤者による)

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• 睡眠によって学習したことが定着する • 1⽇以上の間隔を空けて、繰り返し学習するのが有効 • 眠っている間に知識の定着だけでなく抽象化も進む 89 ③ 定着 毎晩、⼈が⽇中に得た定まらない観念が、 何倍速という早送りで何百回となく活性化され、 ⽪質が意味のある規則を発⾒する可能性を何倍にも⾼める “ 前掲“脳はこうして学ぶ”, p. 300(⾊付は引⽤者による)

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• 意味的処理を深く⾏う • ⾃らの誤りにフィードバックを受けられる状態を作る • 間隔を空けて、繰り返し学習する 90 まとめ︓効率のよい学び⽅

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① EMが取り組むのがどんな問題か考える ✔ ② 問題解決に必要な脳のはたらき「推論」を考える ✔ ③ 「推論」の精度を上げるためにどう学ぶのか ✔ ④ 効率のよい学び⽅を知る ✔ ⑤ 「効率のよい学び⽅」をどう実践するか 91 発表の流れ

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① EMが取り組むのがどんな問題か考える ✔ ② 問題解決に必要な脳のはたらき「推論」を考える ✔ ③ 「推論」の精度を上げるためにどう学ぶのか ✔ ④ 効率のよい学び⽅を知る ✔ ⑤ 「効率のよい学び⽅」をどう実践するか 92 発表の流れ

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実際に学んで いくために ⽅法論への落とし込みを考える

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⼀例として、発表者の取り組みを紹介していく 94

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95 今回取り上げる学習法 ②⽇々の仕事から学ぶ ①書籍から学ぶ

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学習法①︓書籍から学ぶ 96

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• 幅広い書籍を精読(=深い意味的処理)をしたい • しかし、ここにジレンマがある • 精読するには時間がかかる • 時間をかけて精読すると幅が広げにくい 97 学習法①︓書籍から学ぶ

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98 ジレンマの解決法 幅広い本の概要だけを頭に⼊れておき、 必要である順に精読していく

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99 解決法をどう実⾏するか 読書を⼆段階に分ける

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100 読書を⼆段階に分ける 読みたい本 を購⼊

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101 読書を⼆段階に分ける 読みたい本 を購⼊ • 概要と 構造の把握 • 全体の流し読み ①点検読書

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• 概要と構造の把握 • 本のテーマがどう説明されているか • 章ごとに導⼊・まとめがあるか • 全体の流し読み • 知らないことがどれだけ書いてあるか 102 点検読書 画像引⽤︓講談社, “『本を読む本』(モーティマー・J・アドラー,チャールズ・V・ドーレン,外⼭ 滋⽐古,槇 未知⼦) ︓講談社学術⽂庫|講談社BOOK倶楽部”, https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000150900, 2024/07/07閲覧

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103 読書を⼆段階に分ける 読みたい本 を購⼊ • 概要と 構造の把握 • 全体の流し読み ①点検読書 精読に 進むか︖

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104 読書を⼆段階に分ける 読みたい本 を購⼊ • 概要と 構造の把握 • 全体の流し読み ①点検読書 精読に 進むか︖ 進まない 進む

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105 読書を⼆段階に分ける 読みたい本 を購⼊ • 概要と 構造の把握 • 全体の流し読み ①点検読書 精読に 進むか︖ どの 精読法に するか︖ 進まない 進む

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106 読書を⼆段階に分ける 読みたい本 を購⼊ • 概要と 構造の把握 • 全体の流し読み ①点検読書 要約 読書会 マインド マップ 通読 精読に 進むか︖ どの 精読法に するか︖ ②精読 進まない 進む

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107 本の構造によって精読法を変える 要約 読書会 マインドマップ 通読

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108 本の構造によって精読法を変える 要約 読書会 マインドマップ 通読 複数の話題がある本 画像引⽤︓オライリー・ジャパン, “Googleのソフトウェアエンジニアリング”, https://www.oreilly.co.jp/books/9784873119656/, 2024/07/14閲覧 例) Googleのソフトウェア エンジニアリング

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109 本の構造によって精読法を変える 要約 読書会 マインドマップ 通読 複数の話題がある本 情報の結びつきが 複雑な本 画像引⽤︓オライリー・ジャパン, “Googleのソフトウェアエンジニアリング”, https://www.oreilly.co.jp/books/9784873119656/, 2024/07/14閲覧 例) Googleのソフトウェア エンジニアリング 例) エンジニアリング 組織論への招待 画像引⽤︓技術評論社, “エンジニアリング組織論への招待 〜不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング”, https://gihyo.jp/book/2018/978-4-7741-9605-3, 2024/07/14閲覧

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110 本の構造によって精読法を変える 要約 読書会 マインドマップ 通読 複数の話題がある本 情報の結びつきが 複雑な本 ストーリーがある本 画像引⽤︓オライリー・ジャパン, “Googleのソフトウェアエンジニアリング”, https://www.oreilly.co.jp/books/9784873119656/, 2024/07/14閲覧 例) Googleのソフトウェア エンジニアリング 例) エンジニアリング 組織論への招待 例) あなたのチームは、 機能してますか︖ 画像引⽤︓技術評論社, “エンジニアリング組織論への招待 〜不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング”, https://gihyo.jp/book/2018/978-4-7741-9605-3, 2024/07/14閲覧 画像引⽤︓翔泳社, “あなたのチームは、機能してますか︖(パトリック・レンシオーニ 伊⾖原 ⼸)”, https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798103686, 2024/07/14閲覧

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111 本の構造によって精読法を変える 要約 読書会 マインドマップ 通読 複数の話題がある本 情報の結びつきが 複雑な本 ストーリーがある本 多様な意⾒を 聞きたい本 画像引⽤︓オライリー・ジャパン, “Googleのソフトウェアエンジニアリング”, https://www.oreilly.co.jp/books/9784873119656/, 2024/07/14閲覧 例) Googleのソフトウェア エンジニアリング 例) エンジニアリング 組織論への招待 例) あなたのチームは、 機能してますか︖ 画像引⽤︓技術評論社, “エンジニアリング組織論への招待 〜不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング”, https://gihyo.jp/book/2018/978-4-7741-9605-3, 2024/07/14閲覧 画像引⽤︓翔泳社, “あなたのチームは、機能してますか︖(パトリック・レンシオーニ 伊⾖原 ⼸)”, https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798103686, 2024/07/14閲覧 例) エレガントパズル 画像引⽤︓⽇経BP, “エレガントパズル エンジニアのマネジメントという難問にあなたはどう⽴ち向かうのか”, https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/24/04/22/01364/, 2024/07/14閲覧

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学習法②︓⽇々の仕事から学ぶ 112

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• ⽇々の仕事から学ぶにあたっての悩み • ⼀過性の記憶として終わりがち 113 学習法②︓⽇々の仕事から学ぶ

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114 ⼀過性の記憶として終わる問題の解決⽅法 思ったことをすぐにメモし、 定期的にふりかえる

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• 達⼈プログラマー「エンジニアリング⽇誌」 115 メモの効⽤は経験的にも知られている 画像引⽤︓オーム社, “達⼈プログラマー(第2版) 熟達に向けたあなたの旅”, https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274226298/, 2024/07/07閲覧 何かを書き留めるためにやりかけの作業の⼿を⽌めると、あなたの 脳は誰かに話しかける時と同様のギアシフトが起こります。 “ 前掲 “達⼈プログラマー(第2版) 熟達に向けたあなたの旅”, p. 120 順を追って説明する、という単純な⾏為だけで、問題の原因は⾃ずと 画⾯を⾶び出して姿を現してくるのです。 “ David Thomas, Andrew Hunt(著), “The Pragmatic Programmer: your journey to mastery, 20th Anniversary Edition, 2nd Edition”, 2019, 村上雅章(訳), “達⼈プログラマー(第2版) 熟達に向けたあなたの旅”, 2020, オーム社, p. 128 (⾊付は引⽤者による)

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• 思考の整理学 • メモとその順列は、新しいアイデア(∈ 推論)の源泉にもなる • 詳しいノウハウは本書を参照 116 メモの効⽤は経験的にも知られている 画像引⽤︓筑摩書房, “新版 思考の整理学 / 外⼭ 滋⽐古 著”, https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480439123/, 2024/07/07閲覧 ノートをつくって、腐ったり死んだりしてしまわなかった⼿帖の中の アイディアを移し、さらに寝させておく。醗酵して、考えが向うから やってくるようになれば、それについて、考えをまとめる。機会があ るなら、⽂章にする。 “ 外⼭滋⽐古, “思考の整理学”, 1986, ちくま⽂庫, pp. 101-102 (⾊付は引⽤者による)

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しかも、「メモとふりかえり」は 理にかなっている 117

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• 意味的処理を深く⾏う • ⾃らの誤りにフィードバックを受けられる状態を作る • 間隔を空けて、繰り返し学習する 118 「メモとふりかえり」は理にかなっている

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• 意味的処理を深く⾏う • 書き起こすことで、もういちど意味的処理を⾏える • ⾃らの誤りにフィードバックを受けられる状態を作る • 間隔を空けて、繰り返し学習する 119 「メモとふりかえり」は理にかなっている

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• 意味的処理を深く⾏う • 書き起こすことで、もういちど意味的処理を⾏える • ⾃らの誤りにフィードバックを受けられる状態を作る • ⾃分の⾏動を客観的に⾒られることで、 誤りフィードバックを⾃ら⾏える • 間隔を空けて、繰り返し学習する 120 「メモとふりかえり」は理にかなっている

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• 意味的処理を深く⾏う • 書き起こすことで、もういちど意味的処理を⾏える • ⾃らの誤りにフィードバックを受けられる状態を作る • ⾃分の⾏動を客観的に⾒られることで、 誤りフィードバックを⾃ら⾏える • 間隔を空けて、繰り返し学習する • ふりかえりを⾏うことで、⾃ずと繰り返し学ぶことになる 121 「メモとふりかえり」は理にかなっている

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• 読書を2段階に分けることで、幅の広さと精読を両⽴させる • メモしてふりかえることで、仕事からの学習効果を上げる 122 まとめ︓書籍と経験から学んでいくために

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これらはあくまで⼀例 しかし、どんな学び⽅でも⼤事なことがある 123

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124 どんな学び⽅でも⼤事なこと とにかく続けること

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• 「幅広く学ぶ」には続けることが必要 • 量をこなさなければ、知識の幅は増えない • 「深く定着させる」には続けることが必要 • ⾃らに「誤りフィードバック」するには、続けなくてはならない • 「間隔を空けた繰り返し」は、続けなければ成し得ない 125 とにかく続ける

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• 「幅広く学ぶ」には続けることが必要 • 量をこなさなければ、知識の幅は増えない • 「深く定着させる」には続けることが必要 • ⾃らに「誤りフィードバック」するには、続けなくてはならない • 「間隔を空けた繰り返し」は、続けなければ成し得ない 126 とにかく続ける EMの学びは「継続は⼒なり」

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① EMが取り組むのがどんな問題か考える ✔ ② 問題解決に必要な脳のはたらき「推論」を考える ✔ ③ 「推論」の精度を上げるためにどう学ぶのか ✔ ④ 効率のよい学び⽅を知る ✔ ⑤ 「効率のよい学び⽅」をどう実践するか ✔ 127 発表の流れ

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発表全体の まとめ エンジニアリングマネージャーは どう学んでいくのか

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129 全体のまとめ 👉EMが取り組む問題は、相対的に⾮定型問題の割合が多い 👉⾮定型問題の解決には、推論が重要な役割を果たす 👉推論の精度は幅広く学んで深く定着させることで上がる 👉効率よく学ぶには意味的処理・誤りFB・繰り返しが重要 👉これらを活かした学習法を継続するのがEMの学び

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最後に、そんなEMの学びを⽀えるもの 130

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131 EMの学びを⽀えるもの ⼼⾝の健康

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• 学びを継続するには、毎⽇の予定に組み込むことになる • 毎⽇やるには、学びを楽しむのが⼀番 • 楽しめなくなっているときは、⼼か体が疲れている • 無理をして体を壊しては元も⼦もない • ときには⼼や体を休めることも重要 132 EMの学びを⽀えるのは健康

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133 結論 「学び」とは⽣活である

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⼼⾝の健康に向き合いつつ、 学び続ける「⽣活」を続けていきましょう 134 ご清聴ありがとうございました

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• human pictogram 2.0 • hGps://pictogram2.com/ • ICOOON MONO • hGps://icooon-mono.com/ 135 画像素材お借りしました🙏

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• この発表を⾏うにあたって⼒をお貸しいただいた すべての⼈に感謝いたします🙏 • 発表練習に付き合ってくれた同僚・友⼈ • 応援してくれた上に練習にも付き合ってくれた家族 • 参考にした書籍の著者の皆様 • Developers Summit スタッフの皆様 • 当⽇発表を聴いてくださった皆様 • ありがとうございました︕︕ 136 謝辞