Slide 1

Slide 1 text

成功も失敗も、 全部見せます僕らのモブプロジャーニー!! 〜躍進編〜 実践! モブプログラミング!!

Slide 2

Slide 2 text

陶山 育男 Ikuo Suyama @martin_lover_se 見習い “Agile Developer” モブプロ大好き! CyberAgent, AI Tech Studio LODEO モブプロは ええぞ!!

Slide 3

Slide 3 text

Agile2019でLTしてきました Running Mob Programming モブプロ好きすぎて... Mob Mentality Show に出ました!! Mob Programming in Japan Mob Mentality Show みてね!

Slide 4

Slide 4 text

モブプログラミング / モブプロ 同じことを... 同時に... 同じ場所で... 同じコンピューターで... “On the same thing... At the same time... In the same place... On the same computer… --Woody Zuill "Mob Programming A Whole Team Approach" Agile 2014

Slide 5

Slide 5 text

僕らのモブプロ 毎日フルタイムでモブプロしてます! ドライバ ナビゲータ ナビゲータ ナビゲータ コード書く人 “Smart Input Operator” 5~15分で交代 指示する人

Slide 6

Slide 6 text

僕らのモブプロ 毎日フルタイムでモブプロしてます! ドライバ ナビゲータ ナビゲータ ナビゲータ アレ 開いて [変数名] がよくな い? テスト 書いて コード書く人 “Smart Input Operator” 5~15分で交代 指示する人

Slide 7

Slide 7 text

形成~混乱期 モブプロがデフォルト になるまで 今日お話すること モブプロ実践記! 統一期 開発チームにおけ る課題 機能期 組織における課題

Slide 8

Slide 8 text

形成~混乱期 モブプロがデフォルト になるまで モブプロが デフォルトになってから ”導入編” 見てね 統一期 開発チームにおけ る課題 今日お話すること モブプロ実践記! 機能期 組織における課題

Slide 9

Slide 9 text

開発チームの課題 モブがデフォルトになってから

Slide 10

Slide 10 text

「効率悪くない…?」 シチュエーション1

Slide 11

Slide 11 text

➔「効率悪そう」 ➔「あいつら遊んでるの? 」 ➔「モブプロってずっとやるものなの?」 「効率悪そう」問題 チーム内外から… チームの意思を統一するには? 説明責任を果たし、 チームを雑音から守るには?

Slide 12

Slide 12 text

効率 より 効果 に価値をおいています。 伝えていること

Slide 13

Slide 13 text

効率(Efficiency) より 効果(Effectiveness) ➔「効率」 ◆ 単位時間あたりのアウトプットの多寡 ➔「効果」 ◆ 得られた成果 大切なのはどちらですか?

Slide 14

Slide 14 text

もし、一緒に働くべきひとたちが バラバラに座っていたとしたら、 どうやって効果的に働けるの? “How can we be effective if we separate the people who should be working together? ” --Woody Zuill

Slide 15

Slide 15 text

リソース効率 より フロー効率 伝えていること に価値をおいています。

Slide 16

Slide 16 text

リソース効率 より フロー効率 大切なのはどちらですか? ➔リソース効率 … リソースの稼働率 ◆ => アウトプット量の最大化 ◆ つくるものが決まっているときにだいじ ➔フロー効率 … 作業時間 / (待ち時間 + 作業時間) ◆ => リードタイムの最小化 ◆ つくるものに正解がないときにだいじ

Slide 17

Slide 17 text

➔ キュー時間の排除 ➔ 依存の低減 ➔ WIP(仕掛り)制限 モブプロとフロー効率 質問 結合 QA 作業 etc... 作業! ムダ! ”普通にモブでやるだけで倍早くなる” -- Ikuo Suyama ※効果には個人差があります ソロ モブ VS

Slide 18

Slide 18 text

「何もわからねぇ...」 シチュエーション2

Slide 19

Slide 19 text

➔分かる人だけがずーっとしゃべる ◆ エキスパート=ドメイン知識/言語/ライブラリ/etc... ➔進むことが優先され、中断できない空気 ◆ 「自分の問題なんで、後でやっときます」 ➔悪気なく、意図せず進んでしまっている 「エキスパート vs 初学者」問題 何が起こるか? モブのメリットがまるで無い

Slide 20

Slide 20 text

No content

Slide 21

Slide 21 text

No content

Slide 22

Slide 22 text

誰も押さねぇ... ぼくの1,166円ェ... なんでも質問!ボタン

Slide 23

Slide 23 text

「全員がいま起こっていること すべてを知る権利がある」 「いつでも止めて良い権利がある」 ワーキングアグリーメント 意識するだけでは変えられないことも...

Slide 24

Slide 24 text

➔1 セッション 45分 、5minくらい休憩 ◆ いろいろ試したが今のところこれ ◆ 90minでは長すぎる、30min以下では短すぎる ➔ 1セッション内で、全員がドライバーに ◆ 交代時間を調整(5~15min) ◆ MobStarを使う ➔休憩は必ず取る ◆ 休憩でクールダウンできる … 進みすぎ対策 ◆ 休憩中の雑談のほうが聞きやすい Session / 時間を守る

Slide 25

Slide 25 text

「一人でできる...?」 シチュエーション3

Slide 26

Slide 26 text

「個人の学びと成長」問題 新しく始めた技術、「自分一人で」できる? エンジニアとしてのスキル/キャリアの不安 ➔ スキルが身についているか?という不安 ◆ 「モブでしか働けなくなりそう...」 ➔ 「一人で考える/やってみる」時間がない ➔ 学びは広く速いが、浅い?

Slide 27

Slide 27 text

Learning Session 業務時間で、新しい技術や考え方を試す 発表者の個人の学びと、チームへの還元 元ネタは Learning to Experiment by @christophlucian

Slide 28

Slide 28 text

Lodeoでの Learning Session ➔これまで扱ったテーマ ◆ TDD / Haskell / FP, Monad / Rust / eml / etc… ◆ 実務でカバーできない深いトピックや、新しい技術にトラ イ ➔ LearningSessionから生まれた機能も 週1回、3H 決まりは一つだけ ... 「手を動かす」

Slide 29

Slide 29 text

ゴールドカード ➔ 一日モブに参加しない宣言 ◆ 朝イチで宣言する ◆ 自分とチームに必要だと思うことを自分で選ぶ ➔ 月2〜3回使える

Slide 30

Slide 30 text

「チームで起こっていることに おいてかれる気がする...」 ゴールドカード

Slide 31

Slide 31 text

不安と向き合っている段階。 試行錯誤中!

Slide 32

Slide 32 text

組織としての課題 チームが機能してきたら

Slide 33

Slide 33 text

「人が足りない?」 シチュエーション 4.

Slide 34

Slide 34 text

モブチームにおける採用事情 ➔ 完全な職能横断チーム ➔ 各領域のエキスパートがチームに1人いれば成り 立つ 採用は必要なのか?

Slide 35

Slide 35 text

こういうシチュエーション ➔ 純粋にスループットを上げたい ◆ 3 ~ 4人では安定的なスループットを出すには心もとな い ◆ 誰かが休んだ時や、MTGで抜けた時にモブが成立しな くなる ➔ モブを増やしたい ➔ 足りない専門性を補いたい

Slide 36

Slide 36 text

「バスに誰を乗せるか」問題 ➔ モブが合わない人はもちろんいる ◆ 「特定の技術/言語だけがやりたい」 ◆ 「自分がやったという感触がほしい」 スキルマッチ <<< 越えられない壁 <<< モブ適正 ◆ 最低限のスキルは要求(チームと歩速を揃えられる)

Slide 37

Slide 37 text

モブ採用 候補者にモブに実際に入ってもらう ➔ だいたい一時間もやれば感じはつかめる ◆ 面接的なことはなし、お互いリラックスして ◆ お互いチームの雰囲気とマッチするか? ➔ 「スキルスカウター」 ◆ 百聞は一行にしかず、一緒にコード書くのが一番 ◆ 操作の手付き/指示の理解度で図る バスに乗せる人はチームが決めるのがだいじ

Slide 38

Slide 38 text

コンピテンシー マトリクス チームの状況と 対策を共通認識に ➔ チームに足りないコンピテンシー (能力)を可視化する ➔ どう補うか?をチームで議論する ◆ 誰かがエキスパートをめざす ◆ よそから探す

Slide 39

Slide 39 text

「人が増えたぞ!」 シチュエーション 5.

Slide 40

Slide 40 text

チームの人数が増えてくると、 同じやり方でできなくなってくる... 「スケール」問題

Slide 41

Slide 41 text

「人が増えたねー。 モブ2つに分けようか」

Slide 42

Slide 42 text

_人人人人人人_ >  つらい  <  ̄Y^Y^Y^Y^Y ̄

Slide 43

Slide 43 text

無策のスケールアウトは死 ➔ 練度が低いチームを2つに分けると、 どちらも機能しなくなる ➔ 文化は多数派で決まる 「楽しくない」 「進まない」 「だれも喋らない」 etc...

Slide 44

Slide 44 text

「人が増えたけど... このままやろうか」

Slide 45

Slide 45 text

_人人人人人人_ >  つらい  <  ̄Y^Y^Y^Y^Y ̄

Slide 46

Slide 46 text

無策のスケールアップも死 ➔ ひとりあたまの貢献度が薄れる ➔ 集中が下がる ➔ リソース効率が悪すぎる

Slide 47

Slide 47 text

どうすれば...

Slide 48

Slide 48 text

No content

Slide 49

Slide 49 text

同期モブ / Synced Mob 練度の高いチームを2つに分ける ➔ 半数以上が練度が高い状態を保つ ➔ 地理的に近くに配置する ➔ モブ間のコミュニケーションを自由にとる ➔ 同じフィーチャーをやる 物理的な距離の近さは正義!!

Slide 50

Slide 50 text

Q. 5人のときはどうする?

Slide 51

Slide 51 text

こんなかんじ?

Slide 52

Slide 52 text

ペアがめちゃきつい! 楽しい!! キッツ...

Slide 53

Slide 53 text

こう!

Slide 54

Slide 54 text

接続モブ / Double-Linked Mob 1人のナビゲーターが2つのモブを”つなぐ” ➔ 1人が2つのモブでナビゲータをやる ◆ モブ同士を "つなぐ" Linking-Navigator ➔ Linking Navigator が一番ツライので時間交代 物理的な距離の近さは正義!!

Slide 55

Slide 55 text

まとめ ➔ たくさんの課題に直面 ◆ チーム:効率、エキスパート、学び ◆ 組織:採用、スケール ◆ 他にも... ● 評価、コミュニケーション、リモート、受け入れ、貢献感、etc… ◆ モブプロ好きな方、情報共有しましょう! ➔ まだまだ毎日適応中! 大変だけど...

Slide 56

Slide 56 text

モブがデフォルトになった後、 「モブプロやめよう」とはならなかった。 何か本質的なものを見つけたように感じている!

Slide 57

Slide 57 text

Thank you for your kind attention!