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海外カンファレンスの CFPの正しい書き⽅ 海外のカンファレンスCFPに受かるために Masafumi Ohta Founder and Rep. of Japanese Raspberry Pi Users Group

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⾃⼰紹介 (知らない⼈へ) • おおた まさふみ • 元OpenSolarisコミッター • 現在Raspberry Piユーザグルー プ創始者および代表 • 海外のカンファレンス実績(直近) • FOSDEM19 • FOSSASIA19 • COSCUP19 ‒ Committeeお⼿伝い も • 海外カンファレンスどんどん 挑戦中

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昨年は審査側も • OpenStack Foundationから誰かが推薦したってことで、 OpenStack Summit Vancouver 2018のHPC/GPU/AIの審査のお⼿ 伝いに。

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(前置き話) 海外カンファレンスと 挑戦する意味 え、まずは頑張るってことで。

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主なグローバルカンファレンス • Open Source Summit by Linux Foundation • FOSDEM - Free and Open source Software Developers' European Meeting • FOSSASIA • COSCUP • World MakerFaire • Oracle Code One 2019 • AWS re:Invent • Microsoft Decode

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昨今のスピーカー傾向 • 発表者は変わらずアメリカ系かインド系が⼤多数 • ⽇本⼈の発表は⼀昨年より増えてはいるものの微増程度 • 『政治枠』で発表する⽇本⼈はかなり多い • 『地域枠』を使ってあまねく微妙に分散を図るイベント増加 • コミッティも海外から志願者を募ったり、相乗効果を狙ったコ ラボレーションが多い

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⽇本には外⼈さん好意的!.. • 『たくさんクールなプロジェクトが存在する魅⼒的なところ』 - Eben Upton (Raspberry Pi Foundation 創始者) • 『せっかく地域枠があるのに、もっと応募が欲しい』 - Jono Bacon (Art of Community 著者) >実はかなり好意的。

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英語はあくまで道具 • ノンネイティブがはじめっからうまくしゃべれるとか思ってな い。逆にしゃべれるとヘンタイ(?)か、帰国⼦⼥・留学経験扱 いされる恐れあり。 • 聴講者で英語が流暢に喋れなくって⽂句⾏ってくるのは稀。 (除くベンダーイベント) • どれだけわかりやすかったか、楽しめたか、知識を吸収できたかが聴 講者にとっては⼤事。 • 逆を考えましょう、つたない⽇本語で喋る外⼈がセミナーであ なたにとって有⽤なことをしゃべったとします。どう思います か?⽇本語ダメで却下しますか??

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(本題1) CFPはどのように選定されるか 実は管理職の評価者会議か、選挙の投票か、なのです。

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主な選定⽅式(1) • 評価者会議⽅式 • 評価者でカテゴリーごとに担当者を決めCFPを振り分ける。 • 担当するCFPをおのおのの評価者で評価付けをする。 • その中で、⾃分が推薦するCFPを理由をつけて他に説明をする。 • まさしくそれは部下の評価を決める上司が他部署の上司を説得するがごとくであ る。 • 優良可のような点数付けをしていき、上位から並べていく、⼀定のと ころで⾜切りして合格・補⽋・不合格を決める。

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主な選定形式(2) • 投票形式 • あまねく、あるいは⼀部の審査員にCFP内容をフルオープンにして投票 を依頼し、⾼得点を獲得したものを合格とする。 • 最近⺠主的なものを求めるイベント(OpenExpo Europe)などはこの傾向

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その他ありがちな選定⽅式 • スポンサー企業なので.. • イベント興業半端ないっすから、お⾦払ってくれる⼈は優先されます。 • 企業名で.. • よくNamedという⾔葉が使われる。 • 正直レベルの良し悪しがかなりでるイベントで多い。 • ダイバーシティーで • ダイバーシティーという『全体攻撃』はかなり使えます。 • ⼀般枠NGでもダイバーシティー枠ならOKとかも。

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(公開資料⽤⼤幅カット) では実際の審査の現場を すいません、公開⽤につき⼤幅カットしました。

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⾒てた審査のポイント • Abstruct(概要) • ⽂字数が限られながら具体的な内容が書いてあるものを優先 • ⽂字数はあるだけありったけ使い、概要・詳細と落とし込むと説得⼒あがる。 • 内容がわかりやすいかは基本中の基本。 • どういうことを喋りたいか・それがオーディエンスにどう役にたつか • 将来的な何かが記載されているか。 • Bio(概要から必要に応じて) • 事例の発表の場合、その⼈の所属する企業・機関のブランドが活きて くる。 • 学術研究者の場合、研究内容なども確認する。 論⽂なども軽くチェック

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ダメなCFP • シンプルに概要しか書いてない • それが何に役にたつかが書いてない、意欲をかきたてない • 将来的なロードマップが⾒えない >余談だけど、いくらクールな⽇本では有名なオープンソースプ ロジェクトが海外のCFPで落ちるのはなべて上記のパターン。

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COSCUP CFP全体評価 • ⽇本らしい結構スキル⾼い内容なんだけど、押さえるところが 押さえられていない。 • ある意味⾃分と違う畑の⼈にどう⾃分のプロジェクトを楽しいと思っ てもらえるかということを気にしてリライトするといいかも。 • ある意味OSS全般を⼀遍に審査するので、⾃分と違う畑の⼈も審査にい ることは考慮しておいてね。

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受かりやすくする、 CFP以外での活動 政治⼯作、⼤事です..

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⽇本⼈=未開のなんとか • ⽇本⼈はそんな⽇本ですごいことやっていたとしても有名では ないのです。 • ⽇本で超有名!!神!!!と⾔われる⼈だってFOSDEMなど⾏けばただの⼈ • 9歳でスピーチ中にBluetoothハックしてドンキーカー動かす天才と⽐ べたら⽇本はまだまだ未開の地、未開の種族なのです。 • 傾向的にスペインに近い、かな。 • 英語全く無理。で、英語なんてラララ..と思っている。 • でもHackなり技術⼒は旺盛。

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勝ち残るにはとにかく営業! • カンファレンスいったらいろんな⼈と話をする。⽇本⼈だけで 固まらない。 • 有⼒者に紹介してと頼み込む • コミィッティにツテのある⼈にすごいんだぜと紹介してもらう • 僕は最近は紹介する側の⽅が多いなぁ。 >普段から海外に通じる活動をする努⼒が必要。Gitの貢献など 具体的に何をして世界的にお役に⽴ってるとか、説明がすぐでき るようにする。

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CFP出しっぱでなく • 根回しできる!と思ったらすぐにやる。 • 実は外⼈たちはやってますよ、俺のCFP通してって。 • ただしルール違反になる恐れもあるから、うまくやってね。みんなス レスレだから。 • ⼀回通ったらフィードバックとどんどんチャレンジ • 書いていくうちにコツがつかめてきます。

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トラベルファンドについて ちゃんとやれば旅費がでます。

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スピーカーは尊敬される存在 • 海外から招聘するスピーカーについて、アメリカや中国では旅 費など⽀給するのは当たり前と思ってくれているところが多い。 • 経済的な理由だけでこないなんて、、それ困るわぁといってくれると ころも。 • ヨーロッパは意外にケチ、⽇本も基本出さないところの⽅が多いです ね。 • インド系は応募が結構多い>受からないと断りもなく来ないこ とも • あと東南アジア・アラブ地域などからのリクエストも多い。

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トラベルファンドの前提 • まず、CFPにトラベルファンドの有無について聞いてくる。 • で、この有無クリックをしたのち、別フォームでトラベルファンドの 提出を依頼される。 • 基本は、⾶⾏機代・宿泊代の積算根拠の提⽰とその費⽤対効果 についての⽂章書きが必要となる。 • もちろん費⽤のみというところもあるが、別途チャットでトラベル ファンドを必要とする理由を聞かれる場合がある。 • 確実にでるわけでない。でない場合もある。 • 資⾦不⾜、途上国優先など

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出す前にチェック • ⼗分にスポンサーがいるイベントか • 外国からの招聘に積極的か • ⽇本なのに実は所属企業なりから(利⽤するくせして)お⾦で ないという苦しい事情を理解してくれるイベントか • いやほんと、前々職(CXX社)のことは結構主催者側に聞かれ、出ないと いうことを証明しなければいけませんでした。 • 根回しが聞くならベター • ちなみに外⼈でそのイベントのコアメンバーです!とか貢献度 が⾼いとと速攻通るケースがある。

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Travel fundの出る範囲 • 出るのは⾶⾏機代と宿泊費 • 時たま現地交通費と若⼲のギャラも • 100%出すのが原則らしいがスポンサーの事情で半額とかそれ 以下もあったりする。>なのでイベントスポンサーは重要

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最後に • 海外カンファレンスにもっと挑戦しましょう • 旅費の不安があればトラベルファンドを活⽤しましょう。

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Thank you! Masafumi Ohta @masafumiohta mailto:[email protected]