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Zendeskでコールセンター・ヘルプデスク業務に 手軽に生成AIのパワーを取り入れる方法 クラスメソッド株式会社 産業支援グループゲームソリューション部 入井 啓太

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2 自己紹介 名前:入井啓太 所属:産業支援グループ ゲームソリューション部 拠点:名古屋 肩書:エンジニア 入社年月:2022年10月 趣味:ゲーム、漫画、猫など

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3 このセッションの聞き方 ● コールセンター・ヘルプデスク業務に関わりのある方 ○ 自身が関わる業務の効率化に繋がるものはないか参考に ● コールセンター・ヘルプデスクの領域はあまり関わりの無い 方 ○ 業界的に生成AIの活用が進んでいる ○ 実際の業務で生成AIがどのように活用されているのかの参考 に

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4 コールセンター業界では生成AIの活用が進んでいる ■コンタクトセンターにおける AIの活用状況について、 5割以上が「活用している」と回答 自社のコンタクトセンターにおける AIの活用状況を聞いたところ、 52.7%が「活用している」、40.5%が「活用に 向けて準備中」、5.5%が「活用も準備もしていない」と回答しました。 ■コンタクトセンター責任者・ SVの9割が、コンタクトセンターで「生成 AIを活用したい」と回答 コンタクトセンターにおいて生成 AIを活用したいかをコンタクトセンター責任者・ SVに聞いたところ、「とても活 用したい」が27.3%、「活用したい」が47.7%、「やや活用したい」が 15.0%となり、合わせて90.0%が活用した いと回答する結果になりました。 引用元: PR TIMES - 楽天コミュニケーションズ、「コンタクトセンターにおける AI活用に関する意識調査」結果を発表

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5 生成AIの業務活用の課題 どのサービスを使えば良いんだろう? ● OpenAI API ● Azure OpenAI Service ● Amazon Bedrock など コールセンター・ヘルプデスクで生成AIを取り入れたいが・・・ 準備が大変 ● AIモデルの調整 ● フロントエンド開発 ● 環境構築・運用

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6 Zendeskという選択肢 コールセンター・ヘルプデスク業務用SaaS ● アドオン導入で様々なAI機能を利用 可能 ○ 文章生成、要約、文字起こし、チケッ ト分類など ● SaaSなのでフロント開発やインフラ構 築・運用はノータッチでOK ● ただし、自分で構築したときより自由 度は劣る

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7 要は面倒なことはお金で解決する方向性 面倒

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8 Zendeskの全体像 Zendesk Suite(旧 Zendesk Support Suite) セールス CRM ヘルプデスク CRM CRM: Customer Relationship Management 顧客関係管理 問い合わせする顧客の期待に 幅広く答える 分析 Amazon connect連携 自動音声 (IVR) LINE Twitter オムニチャネル チケット FAQ チャット ボット 音声通話

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9 Advanced AIアドオンとは? Zendesk上で強力なAI機能が使用できるアドオン チケット分析、ボットの強化、返信分の提案等、様々な機能を提供。 ● 以下のような効果を実現 ○ Zendeskに関わる雑務の削減 ■ チケット振り分け作業を700件/日→50件/日に削減した事例 ○ チャットボットによる解決数増加 ○ エージェントの生産性向上

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10 インテリジェントトリアージ Advanced AIの中心的機能 チケットを分析し、目的、使用言語、顧客の感情を推測する。 日本語で書かれたチケットだ お客様はログインができなく て困っているみたい 少し怒っているな

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11 インテリジェントトリアージ エージェントへの分析結果提供

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分析結果とトリガ・自動化の連携 12 具体的にできること

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13 具体的にできること 分析結果をレポート集計 支払いについての問い合わせが多いから、も う少しわかりやすいFAQ記事を増やしたほう が良いな 中国語の問い合わせが増えているから、 対応できるエージェントを増やそう

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14 OpenAIとの連携機能 チケットの要約と返信文のブラッシュアップ ● 要約機能 ○ 問い合わせ内容の理解をサポート ● 返信文のブラッシュアップ機能 ○ 詳細化 ○ フレンドリー化 ○ フォーマル化 お願いします どうぞよろしくお 願い申し上げま す。 入力 出力 フォーマル化

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お客様との会話内容を自動的に要約 ※文字起こしの精度は回線品質や各人の話し方に影響を受けます。 【早期アクセス】OpenAIとの連携機能 Zendesk Talkでの会話 会話内容を文字起こし 文字起こしした内容を要約 15

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16 ChatGPTと連携したチャットボットの作成

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17 問い合わせを減らすために必要なこと ユーザーが自己解決できる仕組み=盾をしっかりと作る 自己解決の 仕組みによる盾 (FAQ、ボット) ユーザーの分からない という思い 守られるエージェント

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18 Zendeskのチャットボット

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19 Web Widgetでの会話ボット WebサイトのWidgetで 問い合わせ送信 Widget内でボットと会話 ボットは回答や関連する記事を提示 解決したら 問い合わせ対応完了 解決しなかった場合は チケットでエージェントにて対応 なにかお困りですか? 〇〇をする方法について教 えてください。 〇〇をするにはXXの操作 が必要になります。

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20 フローによる回答の作成 実際の 動作

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21 Zendeskのチャットボットでできること できること ● あらかじめ作成したフローに沿った回答 ● ZendeskのFAQ記事の提案 ● ZendeskのFAQ記事の内容を使った回答生成 ● Zendeskのチケット受付窓口 できないこと ● Zendesk外のナレッジの参照 ● ナレッジ無しでの回答生成

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22 Zendeskチャットボットの外部連携 折角我が社自慢のRAG AI基盤があるのにそれは使えないのか・・・?

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23 Zendeskチャットボットの外部連携 チャットボットのフローの中でAPIコールが実行可能

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24 デモンストレーション API経由でChatGPTと会話できる仕組み作ってみた 利用API: Chat Completions API モデル: gpt-3.5-turbo

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25 今回作った仕組みの構成図

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26 なぜLambdaが必要? フロービルダーの変数は280文字までしかメッセージとして出力できない。 1つのテキストを複数の変数へ分割すれば文字制限を回避できる APIから取得した回答の表示 APIリクエスト (文脈維持のため過去の回答情報格納)

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27 なぜLambdaが必要? LambdaでOpenAI APIから取得した回答を分割してチャットボットへ返却

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28 ボットのフローなど ↑これを3回繰り返す 3回目の会話のAPIリクエストボディ 以前の会話内容も渡すことで文脈が保持可能に

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29 まとめ ● AIの業務活用に必要な環境構築運用をSaaSに任せるという選択肢 もある ● ZendeskのAdvanced AIというアドオンで、コールセンターやヘルプデ スクに手軽に生成AI機能を導入可能 ○ チケット分類 ○ 文章生成 ○ 音声文字起こしなど ○ 今後も新規の導入予定 ● チャットボットを独自のAI基盤に連携させることも可能 ○ ただし、色々と制限はあるので注意 ○ Lambda等で力技でなんとかする方法もアリ

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