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『呪術廻戦 ファントムパレード』 多彩なスキル演出を生み出した 制作ツールへのこだわり 1 クライアントエンジニア / 呪術廻戦 ファントムパレード 片山 凌 Katayama Ryo

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『呪術廻戦 ファントムパレード』について 2

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3 『呪術廻戦 ファントムパレード』は、 2018年より「週刊少年ジャンプ」 (集英社)にて連載中の 芥見下々(あくたみげげ)氏による 人気漫画を原作としたTVアニメ『呪術廻戦』 を元にした、作品初のスマートフォンゲーム です。 TVアニメ『呪術廻戦』の第1期の物語を 追体験できるだけでなく、福岡を舞台にした 『ファンパレ』オリジナルの ストーリーが楽しめる コマンドバトルRPGとなっています。

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『呪術廻戦 ファントムパレード』のバトルについて - 『呪術廻戦』の世界観を再現したターン制コマンドバトルRPG - 様々なキャラクターを編成してバトルができる - スキルごとに用意された多彩なスキル演出が魅力の1つ 4

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- 「スキル演出」がどのように作られているのか? - それを生み出す「制作ツール」がどのようなものなのか? - エンジニアの視点で、何を考えて何をこだわっているのか? 本セッションで話すこと 5

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アジェンダ 1. スキルTimelineについて 2. スキルTimeline制作ツールの全体像 3. スキルTimeline制作ツールへのこだわり 6

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スキルTimelineについて 7

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スキルTimelineについて - スキル演出の制作にはTimelineを用いている - 虎杖のスキル「拳打」の演出と、スキルTimelineがこちら 虎杖「拳打」のスキル演出 スキルTimeline 8

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スキルTimelineについて 相手の位置へ移動 元の位置へ移動 パンチするモーションを再生 Transform制御 Track モーション再生 Track ヒット通知 Track エフェクト生成 Track SE再生 Track ダメージ効果を発生 ヒットエフェクトを生成 ヒットSEを再生 - それぞれの機能を担うTrackの組み合わせによって 1つのスキルTimelineを構築している … … 時間 9

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スキルTimelineについて - 改めて、虎杖のスキル「拳打」 - いくつものTrackを組み合わせて作っている 虎杖「拳打」のスキル演出 スキルTimeline 10

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スキルTimelineについて - 必殺スキル, 連携必殺の演出も同じ仕組みで作られている - 動画再生Track, 各種ポストエフェクトTrack など 虎杖「逕庭拳」のスキル演出 連携必殺演出 11

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スキルTimeline制作ツールの全体像 12

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スキルTimeline制作におけるエンジニアの役割 - エンジニアの役割 - Trackの実装や機能追加 - スキル演出を確認するための環境作り など - クリエイターの役割 - Trackを組み合わせながらTimelineを構築 - リソースの作成(Spineやエフェクトなど) など スキルTimelineの「制作ツール」の開発が主な役割 13

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スキルTimeline制作ツール スキル確認シーン 14

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スキルTimeline制作ツール スキル結果パターンごとの確認 15

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スキルTimeline制作ツール Previewモード - Timelineをフレーム単位で確認しながら編集するための機能 - ほとんどのTrackがPreviewモードをサポートしている 16 虎杖「逕庭拳」のPreview シークしながら編集できる

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スキルTimeline制作ツールへのこだわり 17

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スキルTimeline制作フローについて - 絵コンテ完成後、エンジニアが制作に大きく関わり始める - エンジニアの実装の後、クリエイター作業に引き継ぐ流れ 絵コンテ確認 エンジニア 実装 完成! 虎杖「拳打」の絵コンテ クリエイター Timeline制作 18

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スキルTimeline制作フローについて 19 絵コンテ確認 エンジニア 実装 完成! クリエイター Timeline制作 - 実際は、エンジニアとクリエイターの二人三脚という作り方 - エンジニアの考え - やりたいことができるツールになっているか? - 使いやすいツールになっているか? - ということに向き合いながら制作ツールの開発を行っている

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事例1:汎用エフェクトの自動生成ON/OFF デバフの汎用エフェクト - スキル効果に対応した汎用エフェクトがある - 例えば、回復効果ならこの緑色のエフェクト 20 回復の汎用エフェクト バフの汎用エフェクト

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事例1:汎用エフェクトの自動生成ON/OFF 回復効果を発生 ヒット通知 Track 21 回復の汎用エフェクト ヒット通知ClipのInspector - ヒット通知Trackの中の処理として、 自動生成するようなシステムにしている - ただし、自動生成をOFFにする機能もある 時間 …

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事例1:汎用エフェクトの自動生成ON/OFF 22 回復効果を発生 回復エフェクトを生成 ヒット通知 Track エフェクト生成 Track 時間 回復効果を発生 + 回復エフェクトを生成 時間 - 元々はエフェクト生成Trackを並列させていた - エンジニアの考え - システムで自動生成するように改善したい - しかし、汎用エフェクトを出したくない演出もあるのでは?

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事例1:汎用エフェクトの自動生成ON/OFF 家入「反転術式(大)」のエフェクト - ON/OFFを選択できるという小さな機能だが クリエイターの表現の幅を狭めない という意図が込められている 23 回復の汎用エフェクト

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事例2:キャラクター制御の共通化 - 各Trackの機能要件 - スキル実行キャラ の位置を移動させたい - スキル実行キャラ にモーションを取らせたい - スキル対象キャラ に色乗算をかけたい     など  24 - エンジニアの考え - 「キャラクターを制御するTrack」としてインターフェースを作り 参照の渡し方を共通化したい - どのキャラを制御するかは、Track上でタイプ選択する

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事例2:キャラクター制御の共通化 - 「スキル対象キャラより手前にいるキャラ」を非表示 25

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事例2:キャラクター制御の共通化 26 - 強敵出現演出も同じTimelineの仕組みを使っている - 「ボス」に対してエフェクトをかける など

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事例2:キャラクター制御の共通化 27 - キャラクター制御は徹底して一箇所に集約 - 実装の共通化は、ツールとしての機能の共通化 - クリエイターにとって使いやすいツールか? 意識しながら開発をしている

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事例3:Track単位での演出分岐 - スキル実行時の状況によって細かく演出を変えたい - 対象が1体 or 複数 - 式神がいる or いない - トドメを刺してバトルに勝利する場合 など - パターンごとにTimelineを作るのは無駄が多い 28 Track単位で演出を分岐できる仕組みを実装

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事例3:Track単位での演出分岐:ブレイク × 黒閃あり/なし 29

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事例3:Track単位での演出分岐:ブレイク × 対象が1体/複数 30

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事例3:Track単位での演出分岐 - Trackに対して色々な条件を設定できる - 複数Trackの同時編集もサポートしている - 演出のクオリティを一段引き上げるための 細かい積み重ねが詰まった仕組み 31

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まとめ - スキルTimelineの仕組みや、その制作ツールについて話した - エンジニアとクリエイターの二人三脚という 作り方を大事にしている - スキルTimeline制作ツールには、演出のクオリティを高めるための エンジニア的な「こだわり」がいくつも込められている - クリエイターがやりたいことができるツールになっているのか? - 使いやすいツールになっているのか? 32

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33 ご清聴ありがとうございました ©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会  ©Sumzap, Inc./TOHO CO., LTD.