Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

『呪術廻戦 ファントムパレード』の多彩なスキル演出を生み出した制作ツールへのこだわり【CAGC2024】

CyberAgent
March 08, 2024
150

『呪術廻戦 ファントムパレード』の多彩なスキル演出を生み出した制作ツールへのこだわり【CAGC2024】

『呪術廻戦 ファントムパレード』のバトルでは、スキル演出の制作にTimelineを用いています。
本セッションでは、スキル演出がTimelineによってどのように実現されているのか説明し、バトルチームのエンジニアが開発する「スキルTimeline制作ツール」の全体像を話します。
そして後半では、クリエイターとの二人三脚を重視した制作フローに触れ、その中でエンジニアが制作ツールに込めた「こだわり」をいくつかの具体的な事例を挙げながらお見せします。

https://cagc.cyberagent.co.jp/2024/session/index.html?id=T6yR9hPB

©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会 ©Sumzap, Inc./TOHO CO., LTD.
Copyright © CyberAgent, Inc.

CyberAgent

March 08, 2024
Tweet

More Decks by CyberAgent

Transcript

  1. スキルTimelineについて 相手の位置へ移動 元の位置へ移動 パンチするモーションを再生 Transform制御 Track モーション再生 Track ヒット通知 Track

    エフェクト生成 Track SE再生 Track ダメージ効果を発生 ヒットエフェクトを生成 ヒットSEを再生 - それぞれの機能を担うTrackの組み合わせによって 1つのスキルTimelineを構築している … … 時間 9
  2. スキルTimeline制作におけるエンジニアの役割 - エンジニアの役割 - Trackの実装や機能追加 - スキル演出を確認するための環境作り など - クリエイターの役割 -

    Trackを組み合わせながらTimelineを構築 - リソースの作成(Spineやエフェクトなど) など スキルTimelineの「制作ツール」の開発が主な役割 13
  3. スキルTimeline制作フローについて 19 絵コンテ確認 エンジニア 実装 完成! クリエイター Timeline制作 - 実際は、エンジニアとクリエイターの二人三脚という作り方

    - エンジニアの考え - やりたいことができるツールになっているか? - 使いやすいツールになっているか? - ということに向き合いながら制作ツールの開発を行っている
  4. 事例1:汎用エフェクトの自動生成ON/OFF 22 回復効果を発生 回復エフェクトを生成 ヒット通知 Track エフェクト生成 Track 時間 回復効果を発生

    + 回復エフェクトを生成 時間 - 元々はエフェクト生成Trackを並列させていた - エンジニアの考え - システムで自動生成するように改善したい - しかし、汎用エフェクトを出したくない演出もあるのでは?
  5. 事例2:キャラクター制御の共通化 - 各Trackの機能要件 - スキル実行キャラ の位置を移動させたい - スキル実行キャラ にモーションを取らせたい -

    スキル対象キャラ に色乗算をかけたい     など  24 - エンジニアの考え - 「キャラクターを制御するTrack」としてインターフェースを作り 参照の渡し方を共通化したい - どのキャラを制御するかは、Track上でタイプ選択する
  6. 事例3:Track単位での演出分岐 - スキル実行時の状況によって細かく演出を変えたい - 対象が1体 or 複数 - 式神がいる or

    いない - トドメを刺してバトルに勝利する場合 など - パターンごとにTimelineを作るのは無駄が多い 28 Track単位で演出を分岐できる仕組みを実装