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合同会社実践サイコロジー研究所 木内敬太 [email protected] 人間関係に活かすREBT 第1講 ソーシャルスキル と 認知行動療法

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2 講座の構成 講数 内容 第1講 ソーシャルスキルと認知行動療法 第2講 人間関係の振り返りとABCモデル 第3講 ABC分析とイラショナルな信念 第4講 ラショナルな信念 第5講 ラショナルな信念への確信を強める(1) 第6講 ラショナルな信念への確信を強める(2) 第7講 良好な人間関係の7つのルール 第8講 学びの振り返りと今後に向けて

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3 講座の構成 講数 内容 第1講 ソーシャルスキルと認知行動療法 第2講 人間関係の振り返りとABCモデル 第3講 ABC分析とイラショナルな信念 第4講 ラショナルな信念 第5講 ラショナルな信念への確信を強める(1) 第6講 ラショナルな信念への確信を強める(2) 第7講 良好な人間関係の7つのルール 第8講 学びの振り返りと今後に向けて

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内容 01 02 03 04 ソーシャルスキルとは? 認知行動療法(CBT)とは? ソーシャルスキルとREBT ディスカッション

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ソーシャルスキルとは? スキルを階層構造としてとらえた「スキルの扇」(藤本・大坊, 2007) 藤本学・大坊郁夫. (2007). コミュニケーション・スキルに関する諸因子の階層構造への統合の試み. パーソナリティ研究, 15(3), 347-361. ENDCOREモデル ENCODE:表現力、自己主張 DECODE:解読力と他者受容 CONTROL: 自己統制 REGULATION:関係調整

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6 ソーシャルスキルの自己評価 自己統制 表現力 読解力 自己主張 他者受容 関係調整 合計点: ÷4= /6 合計点: ÷4= /6 合計点: ÷4= /6 合計点: ÷4= /6 合計点: ÷4= /6 合計点: ÷4= /6 (3.80) (3.32) (3.97) (3.15) (4.34) (3.99) ※()内は藤本・大坊(2007)で報告された大学生233名の平均値 藤本学・大坊郁夫. (2007). コミュニケーション・スキルに関する諸因子の階層構造への統合の試み. パーソナリティ研究, 15(3), 347-361.

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7 認知行動療法(CBT)とは? • CBT:Cognitive Behavioral Therapy • 個人と環境の効果的(機能的)な相互作用 を促進することを目的とした心理支援法 • 第1世代:行動的アプローチ • 第2世代:認知的アプローチ – アルバート・エリスのREBT – アーロンベックの認知療法 • 第3世代:マインドフルネス・アプローチ

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8 アルバート・エリスのREBT • 認知行動療法の一種 • 1956年に論理療法(Rational Therapy)と して発表され、現在では理性感情行動療法 (Rational Emotive Behavior Therapy)と 呼ばれている • 最悪の事態を生き抜き、人生を楽しむため の信念(ビリーフ)の修得を支援する • ABCモデルに基づくアセスメントを行う

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9 イラショナルな信念(IB)の自己評価 達成動機 依存傾向 倫理的 厳しさ 回避傾向 低い欲求 不満耐性 合計点: ÷4= /4 合計点: ÷4= /4 合計点: ÷4= /4 合計点: ÷4= /4 合計点: ÷4= /4 (1.41) (1.9) (2.48) (1.37) (2.59) ※()内は森ら(1994)で報告された大学生546名の平均値 森・長谷川・石隈・嶋田・坂野(1994)不合理な信念尺度短縮版JIBT-20の開発の試み. ヒューマンサイエンスリサーチ, 3, 43-58.

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10 ソーシャルスキル(SS)とREBT • 弱いながらもIBとSSやコミュニケーション能力との間に統 計学的に有意な負の関連が認められた3, 4) • 9歳~11歳の44名の児童を対象として問題解決療法とREBT を併用することで、SSが高まった5) • 9歳~11歳の児童24名を対象として問題解決型のアンガー マネジメントにREBTを併用することで、SSが高まった6) • REBTはSSの構成要素を促進する可能性がある。 REBT IBの低下 RBの促進 惑乱した 感情の低下 【SS】 自己統制⤴ 表現力⤴ 読解力⤴ 自己主張⤴ 他者受容⤴ 関係調整⤴ IB: イラショナルビリーフ RB: ラショナルビリーフ SS: ソーシャルスキル

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参考図書

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12 ディスカッション 自分のソーシャルスキルとイラショナルな信念の 評価を踏まえて、全8回の本講座でどんなことを 学びたいか?

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13 引用文献 1. 藤本学・大坊郁夫. (2007). コミュニケーション・スキルに関する諸因子 の階層構造への統合の試み. パーソナリティ研究, 15(3), 347-361. 2. 森・長谷川・石隈・嶋田・坂野(1994)不合理な信念尺度短縮版JIBT-20 の開発の試み. ヒューマンサイエンスリサーチ, 3, 43-58. 3. Monti, P. M., Zwick, W. R., & Warzak, W. J. (1986). Social skills and irrational beliefs: A preliminary report. Journal of behavior therapy and experimental psychiatry, 17(1), 11-14. 4. Prola, M. (1985). Irrational beliefs and intellectual performance. Psychologi cal Reports, 57(2), 431-434. 5. Flanagan, R., Povall, L., Dellino, M., & Byrne, L. (1998). A comparison of pro blem solving with and without rational emotive behavior therapy to impro ve children's social skills. Journal of rational-emotive and cognitive-behavior therapy, 16(2), 125-134. 6. Flanagan, R., Allen, K., & Henry, D. J. (2010). The impact of anger managem ent treatment and rational emotive behavior therapy in a public school set ting on social skills, anger management, and depression. Journal of Ration al-Emotive & Cognitive-Behavior Therapy, 28(2), 87-99.