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意思決定の落とし穴から学ぶ エンジニアリングマネージャーの教訓

Ryohei Kumagai
December 06, 2024
200

意思決定の落とし穴から学ぶ エンジニアリングマネージャーの教訓

2024.12 - Qiita Night 2024 LT 資料
https://increments.connpass.com/event/335090/

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教訓その1)3回以上繰り返し発生する作業は仕組み化する

『積み上がり続ける「とりあえず手動で対応しよか」』

現状維持バイアスの罠:“選択肢が多いほど、人は現状維持の方向に傾くと言う事実が証明されている”

日常的なオペレーションにおいて、発生頻度が低い作業は、エンジニアが手動でコマンドを実行して対応することが多い。➡︎ 手動対応は徐々に積み重なり、結果として本来注力すべき開発業務を圧迫する。

“ 複数の選択肢が提示された場合、現状維持を選択しがちである “ 

システムの機能要件を定義する際は、運用に必要な機能も漏れなく考慮する。特に、定常的なオペレーション作業は機能として実装することを検討する。

作業が3回以上発生することが予測される場合は、仕組み化を検討する。その上で、自動化や他チームへの移譲など、最適な方法を選択する。

「トイルの削減」に計画的に工数を確保できる仕組みを整える。

教訓その2)リファクタリングを起点に考えない。

『終わりが見えない大規模リファクタリング』

サンクスコストの罠:“意味も持たなくなってしまったような意思決定を何とか正当化しようとして、本来選ぶべきではない選択肢を選ぶ”

技術的負債の解消を目指し、コア機能のリファクタリングに着手。しかし、プロダクト要件との乖離が徐々に生まれ、技術的な懸念も浮上。進むも退くも辛い状況に...➡︎ これまで進めてきたリファクタリングを全戻しする。

リファクタリングは、プロダクトの方向性と整合性を取りながら進める。現行システムと目指すべき姿の両方を明確に定義し、適切な範囲で実施する。

ドメインエキスパートの知見は重要だが、それだけでは十分ではない。システムの技術的な制約や実装上の課題も含めて、ドメインを包括的に理解する。

リファクタリングは、あくまでもシステム改善の手段の一つである。プロダクトの目標達成における位置づけを明確にし、その効果と影響を慎重に評価する。

教訓その3)新しい技術やツールの導入は運用面もしっかり考慮する

『導入担当者と同時に消えゆくシステム』

確証バイアスの罠:“その時点で抱いた直観や観点を裏付けるような情報しかあなたは受け入れず、反対意見などには耳を貸さない”

注目を集めていた新しい言語とフレームワークを一部機能に導入。しかし、主導していたエンジニアがチームを去った後、残されたチームは改修や運用保守への対応に苦心することになる。➡︎ 既存の言語スタックへ書き換えられる。

新しい技術に関心を持ち探求することは大切。ただし、その興味が確証バイアスとなり、本来必要な検討事項を見落とさないよう注意する。

新しい技術へのチャレンジは重要だが、本番環境への導入では運用面の検討が不可欠。特にエンドユーザーへの影響が想定される機能は慎重に判断する。

教訓その4)いかなるシステムにおいて最も重要な機能は信頼性である

『レイテンシ改善を後回しにした矢先、襲いかかる大量アクセス』

フレーミングの罠:“問題の理解の仕方次第で、取るべき選択肢が大きく変わってくる”

新機能の開発を優先する中で、レイテンシや可用性といったシステムの信頼性指標の可視化や改善への取り組みが後回しとなる。➡︎ 想定外の大量アクセスにより鳴り響く、嬉しい悲鳴とインフラの悲鳴

ビジネス指標の改善だけを追いかけるのではなく、エンドユーザーへの価値提供を多角的に捉え、信頼性も含めた総合的な課題設定を心がける。

新機能の企画段階から、非機能要件も価値提供の重要な要素として位置付ける。機能開発と信頼性は、トレードオフではなく両輪として捉える。

新機能か信頼性かという二項対立の思考ではなく、両者の価値を意識する。

教訓その5)過去経験や他社事例に囚われず、事実ベースの思考を心掛ける

『会社の規模や実態に馴染まない、プラクティスの導入』

アンカリングの罠:“人は一番最初に得た情報にどうしてもこだわってしまう”

過去の成功体験や他社事例という「最初の情報」に縛られすぎると、現状に最適な判断を見失う可能性がある。事実に基づく分析と建設的な議論を通じて、より良い選択肢を探る。

一見同じような課題に見えても、実際の状況は大きく異なることがある。過去の経験は参考程度に留め、現状分析を丁寧に行おう。

技術プラクティスは進化し続けている。過去の常識に固執せず、現代における有効性を見極め、導入の判断を行う。

他社の成功事例に引きづられることなく、自社の規模や実態に即した判断を心がける。

教訓その6)見積もりは当てない、解き明かす

『やっぱり足りない、工数の見積もり』

見積もりと予測にまつわる三つの罠:“「自信過剰の罠」「安全第一主義の罠」「偏った記憶の罠」

見積もりは、予測して終わらせず、完璧さを追い求めるでもなく。チームの特性や傾向を科学的に捉え、継続的な改善を重ねていくプロセスを考える。

「自信過剰の罠」:過去の経験や実績に基づく過信が、安易な見積もりを生む。「似たような機能を作った経験がある」「このチームなら簡単」という思い込みには注意。

「安全第一主義の罠」:必要以上のバッファは、チームのモチベーションとフロー状態を妨げ、プロジェクト全体の推進力を失わせる場合もある。過度に慎重な見積もりが、かえってプロジェクトの効率を下げていないか意識する。

「偏った記憶の罠」:印象的な成功や失敗の経験が、現在の判断に過度な影響を与える。過去の特定の出来事に引きずられず、現状に即した判断を心がける。

Ryohei Kumagai

December 06, 2024
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  1. Confidential © READYFOR Inc. All Rights Reserved. 2 About me

    熊⾕ 遼平 READYFOR (レディーフォー) 株式会社 VPoE 兼 EM • X : https://x.com/KUMAN_R • Note : https://note.com/9ma3r • Qiita : https://qiita.com/KUMAN • Facebook : https://www.facebook.com/9ma3r
  2. Confidential © READYFOR Inc. All Rights Reserved. 3 About READYFOR

    社名 READYFOR株式会社 設⽴年⽉ 2014年7⽉ 代表者 ⽶良はるか 事業 • ファンドレイジング事業 • プログラム事業 • フィランソロピー事業 パーパス(存在意義) みんなの想いを集め、 社会を良くするお⾦の流れをつくる
  3. Confidential © READYFOR Inc. All Rights Reserved. About READYFOR 4

    2019年 ⽇本ベンチャー⼤賞経済産業⼤⾂賞を受賞 2023年 経済産業省「J-Startup Impact」30社に選出 2023年11月 国立科学博物館プロジェクト クラウドファンディング史上最高額9.1億円 / 最高支援者数5.6万人 累計調達額 約 33億円 2023年 Forbes JAPAN「⽇本の起業家ランキング2024」 代表の⽶良はるかが選出 ほか 2024年3月 READYFORと文化庁 「文化財の保存・活用のための寄附促進に関する連携協定」を締結 受賞歴 調達実績 直近の実績
  4. Confidential © READYFOR Inc. All Rights Reserved. 6 マネジメント活動の4分類 Qiita

    Night〜エンジニアリングマネジメント〜 James Stanier (著) エンジニアリングマネージャーのしごと ―チームが必要とするマネージャーになる方法 1. 情報収集 2. 意思決定 3. ナッジング 4. ロールモデル “「マネージャーは何をするか?」という質問に対する、疑い ようのない答えの⼀つ... 決定には細⼼の注意を払うとともに、 結果に対して責任を持ちましょう。“ “チームや会社で何が起こっているかを理解するために使うもの で、... 意思決定の⼟台となるものです。 ” “議論に対して、⾃⾝の観点を提供することで、決定に影響を与 えることです。マネジメントをする⽴場になることで、あなた の⾔葉には権威が伴うことを⾃覚する必要があります。“ “良いマネージャーになるとは、物事をきちんと実⾏し、⾔う べきことを⾔うことです。“ コ コ の 話 で す
  5. Confidential © READYFOR Inc. All Rights Reserved. 8 誤った意思決定は多くの場合、プロセスではなく、「⼼の中」に潜んでいる。 Qiita

    Night〜エンジニアリングマネジメント〜 ハーバード・ビジネス・レビュー編集部 ハーバード・ビジネス・レビュー意思決定論文 ベスト10 意思決定の教科書 “意思決定は、すべての経営者にとって最も重要な仕事である。” “多くの場合、意思決定のプロセスに問題が潜んでいるといわれている。 他の選択肢が明確に提⽰されなかった。正しい情報が⼊⼿できなかった、 費⽤対効果がきちんと計算されなかった等々である。” “しかし、間違いはこうした問題に起因するのではなく、むしろ 意思決定者の⼼の中に潜んでいることの⽅が多い。 ⼈間の頭がどのように働くかによって、その意思決定が台無しにされて しまうことすらあるのだ。”
  6. Confidential © READYFOR Inc. All Rights Reserved. 意思決定者の「⼼の中」の罠とは? とても⽿の痛い、数々の罠がさまざまな研究者によって明らかになっている。 Qiita

    Night〜エンジニアリングマネジメント〜 9  現状維持バイアスの罠 ”選択肢が多いほど、⼈は現状維持の⽅向に傾 くと⾔う事実が証明されている。.. 意思決定者 は現状維持を選択する強い傾向が⾒られる。... 我々は皆、⾃分の決断は合理的で、しかも客観 的なものだと思いたがる。” “現状の持つ魅⼒も変化することに留意 し、変⾰という選択肢を検討する“ 1  サンクスコストの罠 ”過去に⾃分が下し、いまとなっては何の意味も 持たなくなってしまったような意思決定を何と か正当化しようとして、本来選ぶべきではない 選択肢を選ぶ ” “意思決定に関わっていない ⼈の意⾒に⽿を傾ける“  確証バイアスの罠 ”この罠にはまると、その時点で抱いた直観や 観点を裏付けるような情報しかあなたは受け⼊ れず、反対意⾒などには⽿を貸さない... ⾃然と 我々は、⾃分の潜在意識下での偏向にあった情 報に引き寄せられる” “信頼できる⼈に反対意⾒を 述べてもらい討論する“ 2 3  フレーミングの罠 ”意思決定における第⼀歩は、問題のフレーミ ング(視点‧枠組み設定)だ。問題の理解の仕 ⽅次第で、取るべき選択肢が⼤きく変わってく るからだ。” “選んだフレーミングのせいで内容に ゆがみが出なかったか検討する“  アンカリングの罠 ”「アンカリング」(固定化)として知られる 精神現象 ... 何か意思決定を下そうとする時、⼈ は⼀番最初に得た情報にどうしてもこだわって しまう” “⼼をオープンに保ち、 幅広く情報や意⾒を求める“  ⾒積もりと予測に まつわる三つの罠 「⾃信過剰の罠」:”⾃分⾃⾝を過信してしま う傾向は否めない ” 「安全第⼀主義の罠」: ”我々はつい、「無 難」な⽅向に修正しがちだ。 「偏った記憶の罠」:”特に記憶に残った出来 事に過度に影響を受けてしまう” “最低値と最⾼値を考え、 その範囲内で予想を⽴てて検証する“ 4 5 6 ※ 出典.「ハーバード・ビジネス・レビュー意思決定論文ベスト10 意思決定の教科書」と元に作成 罠がたくさん‧‧‧
  7. Confidential © READYFOR Inc. All Rights Reserved. 〜 失敗は成功の⺟ 〜

    6つの罠から辿る、振り返りと教訓 10
  8. Confidential © READYFOR Inc. All Rights Reserved. 現状維持 バイアスの罠 “選択肢が多いほど、⼈は現状維持の⽅向に傾くと⾔う事実が証明されている”

    ⽇常的なオペレーションにおいて、発⽣頻度が低い作業は、エンジニアが⼿動でコマ ンドを実⾏して対応することが多い。 ➡ ⼿動対応は徐々に積み重なり、結果として本来注⼒すべき開発業務を圧迫する。 • “ 複数の選択肢が提⽰された場合、現状維持を選択しがちである “ • システムの機能要件を定義する際は、運⽤に必要な機能も漏れなく考慮する。 特に、定常的なオペレーション作業は機能として実装することを検討する。 • 作業が3回以上発⽣することが予測される場合は、仕組み化を検討する。その 上で、⾃動化や他チームへの移譲など、最適な⽅法を選択する。 • 「トイルの削減」に計画的に⼯数を確保できる仕組みを整える。 11 教訓その1)3回以上繰り返し発⽣する作業は仕組み化する Qiita Night〜エンジニアリングマネジメント〜 『積み上がり続ける「とりあえず⼿動で対応しよか」』
  9. Confidential © READYFOR Inc. All Rights Reserved. 12 教訓その2)リファクタリングを起点に考えない。 Qiita

    Night〜エンジニアリングマネジメント〜 サンクスコストの罠 “意味も持たなくなってしまったような意思決定を何とか正当化しようとして、                    本来選ぶべきではない選択肢を選ぶ” 『終わりが⾒えない⼤規模リファクタリング』 技術的負債の解消を⽬指し、コア機能のリファクタリングに着⼿。しかし、プロダク ト要件との乖離が徐々に⽣まれ、技術的な懸念も浮上。進むも退くも⾟い状況に... ➡ これまで進めてきたリファクタリングを全戻しする。 • リファクタリングは、プロダクトの⽅向性と整合性を取りながら進める。現⾏シ ステムと⽬指すべき姿の両⽅を明確に定義し、適切な範囲で実施する。 • ドメインエキスパートの知⾒は重要だが、それだけでは⼗分ではない。システム 全体の技術的な制約や実装上の課題も含めて、ドメインを包括的に理解する。 • リファクタリングは、あくまでもシステム改善の⼿段の⼀つである。プロダクト の⽬標達成における位置づけを明確にし、その効果と影響を慎重に評価する。
  10. Confidential © READYFOR Inc. All Rights Reserved. 確証バイアスの罠 “その時点で抱いた直観や観点を裏付けるような情報しかあなたは受け⼊れず、                      反対意⾒などには⽿を貸さない”

    注⽬を集めていた新しい⾔語とフレームワークを⼀部機能に導⼊。しかし、主導して いたエンジニアがチームを去った後、残されたチームは改修や運⽤保守への対応に苦 ⼼することになる。 ➡ 既存の⾔語スタックへ書き換えられる。 • 新しい技術に関⼼を持ち探求することは⼤切。ただし、その興味が確証バイア スとなり、本来必要な検討事項を⾒落とさないよう注意する。 • 新しい技術へのチャレンジは重要だが、本番環境への導⼊では運⽤⾯の検討が 不可⽋。特にエンドユーザーへの影響が想定される機能は慎重に判断する。 13 教訓その3)新しい技術やツールの導⼊は運⽤⾯もしっかり考慮する Qiita Night〜エンジニアリングマネジメント〜 『導⼊担当者と同時に消えゆくシステム』
  11. Confidential © READYFOR Inc. All Rights Reserved. 14 新機能の開発を優先する中で、レイテンシや可⽤性といったシステムの信頼性指標の 可視化や改善への取り組みが後回しとなる。

    ➡ 想定外の⼤量アクセスにより鳴り響く、嬉しい悲鳴とインフラの悲鳴 • ビジネス指標の改善だけを追いかけるのではなく、エンドユーザーへの価値提 供を多⾓的に捉え、信頼性も含めた総合的な課題設定を⼼がける。 • 新機能の企画段階から、⾮機能要件も価値提供の重要な要素として位置付け る。機能開発と信頼性は、トレードオフではなく両輪として捉える。 • 新機能か信頼性かという⼆項対⽴の思考ではなく、両者の価値を意識する。 教訓その4)いかなるシステムにおいて最も重要な機能は信頼性である Qiita Night〜エンジニアリングマネジメント〜 フレーミングの罠 “問題の理解の仕⽅次第で、取るべき選択肢が⼤きく変わってくる” 『レイテンシ改善を後回しにした⽮先、襲いかかる⼤量アクセス』
  12. Confidential © READYFOR Inc. All Rights Reserved. 過去の成功体験や他社事例という「最初の情報」に縛られすぎると、現状に最適な判 断を⾒失う可能性がある。事実に基づく分析と建設的な議論を通じて、より良い選択 肢を探る。

    • ⼀⾒同じような課題に⾒えても、実際の状況は⼤きく異なることがある。過去 の経験は参考程度に留め、現状分析を丁寧に⾏おう。 • 技術プラクティスは進化し続けている。過去の常識に固執せず、現代における 有効性を⾒極め、導⼊の判断を⾏う。 • 他社の成功事例に引きづられることなく、⾃社の規模や実態に即した判断を⼼ がける。 15 教訓その5)過去経験や他社事例に囚われず、事実ベースの思考を⼼掛ける Qiita Night〜エンジニアリングマネジメント〜 “⼈は⼀番最初に得た情報にどうしてもこだわってしまう” アンカリングの罠 『会社の規模や実態に馴染まない、プラクティスの導⼊』
  13. Confidential © READYFOR Inc. All Rights Reserved. ⾒積もりは、予測して終わらせず、完璧さを追い求めるでもなく。チームの特性や傾向を科学 的に捉え、継続的な改善を重ねていくプロセスを考える。 •

    「⾃信過剰の罠」:過去の経験や実績に基づく過信が、安易な⾒積もりを⽣む。「似た ような機能を作った経験がある」「このチームなら簡単」という思い込みには注意。 • 「安全第⼀主義の罠」:必要以上のバッファは、チームのモチベーションとフロー状態 を妨げ、プロジェクト全体の推進⼒を失わせる場合もある。過度に慎重な⾒積もりが、 かえってプロジェクトの効率を下げていないか意識する。 • 「偏った記憶の罠」:印象的な成功や失敗の経験が、現在の判断に過度な影響を与え る。過去の特定の出来事に引きずられず、現状に即した判断を⼼がける。 16 教訓その6)⾒積もりは当てない、解き明かす Qiita Night〜エンジニアリングマネジメント〜 ⾒積もりと予測に まつわる三つの罠 “「⾃信過剰の罠」「安全第⼀主義の罠」「偏った記憶の罠」 『やっぱり⾜りない、⼯数の⾒積もり』
  14. Confidential © READYFOR Inc. All Rights Reserved. ”最善の防衛策は、常に⾃覚していること、つまり意識していることがとにかく重要” 「⼼の中」の罠とは? ➡

    最善の防衛策 Qiita Night〜エンジニアリングマネジメント〜 17  現状維持バイアスの罠 ”選択肢が多いほど、⼈は現状維持の⽅向に傾 くと⾔う事実が証明されている。.. 意思決定者 は現状維持を選択する強い傾向が⾒られる。... 我々は皆、⾃分の決断は合理的で、しかも客観 的なものだと思いたがる。” “現状の持つ魅⼒も変化することに留意 し、変⾰という選択肢を検討する“ 1  サンクスコストの罠 ”過去に⾃分が下し、いまとなっては何の意味も 持たなくなってしまったような意思決定を何と か正当化しようとして、本来選ぶべきではない 選択肢を選ぶ ” “意思決定に関わっていない ⼈の意⾒に⽿を傾ける“  確証バイアスの罠 ”この罠にはまると、その時点で抱いた直観や 観点を裏付けるような情報しかあなたは受け⼊ れず、反対意⾒などには⽿を貸さない... ⾃然と 我々は、⾃分の潜在意識下での偏向にあった情 報に引き寄せられる” “信頼できる⼈に反対意⾒を 述べてもらい討論する“ 2 3  フレーミングの罠 ”意思決定における第⼀歩は、問題のフレーミ ング(視点‧枠組み設定)だ。問題の理解の仕 ⽅次第で、取るべき選択肢が⼤きく変わってく るからだ。” “選んだフレーミングのせいで内容に ゆがみが出なかったか検討する“  アンカリングの罠 ”「アンカリング」(固定化)として知られる 精神現象 ... 何か意思決定を下そうとする時、⼈ は⼀番最初に得た情報にどうしてもこだわって しまう” “⼼をオープンに保ち、 幅広く情報や意⾒を求める“  ⾒積もりと予測に まつわる三つの罠 「⾃信過剰の罠」:”⾃分⾃⾝を過信してしま う傾向は否めない ” 「安全第⼀主義の罠」: ”我々はつい、「無 難」な⽅向に修正しがちだ。 「偏った記憶の罠」:”特に記憶に残った出来 事に過度に影響を受けてしまう” “最低値と最⾼値を考え、 その範囲内で予想を⽴てて検証する“ 4 5 6 ※ 出典.「ハーバード・ビジネス・レビュー意思決定論文ベスト10 意思決定の教科書」と元に作成 全て回避する のは不可能...
  15. Confidential © READYFOR Inc. All Rights Reserved. 18 最後に)意思決定をするのはマネージャーだけではない。 組織の進む道は、一つの大きな決断ではなく、

    千の小さな判断の集積によって形作られる。 そして、 自ら考え意思決定し責任を持つ経験は、 個人と組織の成長を促す。 意思決定の「質とスピード」 一人ひとりが高め合えるチームへ Qiita Night〜エンジニアリングマネジメント〜
  16. Confidential © READYFOR Inc. All Rights Reserved. 19 エンジニア絶賛募集中!! https://corp.readyfor.jp/recruit

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