Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
エンジニアリングマネジメント体制を変えて起きたこと
Search
Kaiichiro Ota
May 21, 2025
0
120
エンジニアリングマネジメント体制を変えて起きたこと
「D-Plus Osaka#3 どうしてる?みんなに聞きたい!エンジニアリングマネジメント」でのLT資料です。
https://d-plus.connpass.com/event/353444/
Kaiichiro Ota
May 21, 2025
Tweet
Share
More Decks by Kaiichiro Ota
See All by Kaiichiro Ota
モノリス化したコード・組織の両方を分割して アーキテクチャを改善する / Developers Summit 2023 Summer
kaiichiro
1
2k
肥大化・モノリス化するプロダクト開発組織を自律的で小さなチーム群に変えていく ―kintone開発チームの事例―
kaiichiro
0
3.4k
リモートモブプロタイマーを作っている話 / Developing a Remote Mob Programming Timer
kaiichiro
0
380
改善を重ねるリモートスクラム開発 〜kintone開発の現場から〜
kaiichiro
4
3.9k
React/FluxベースのElectronアプリをリモートチームで開発した話
kaiichiro
2
1.9k
Featured
See All Featured
Writing Fast Ruby
sferik
628
62k
No one is an island. Learnings from fostering a developers community.
thoeni
21
3.4k
Agile that works and the tools we love
rasmusluckow
329
21k
Java REST API Framework Comparison - PWX 2021
mraible
31
8.7k
Fireside Chat
paigeccino
37
3.5k
Templates, Plugins, & Blocks: Oh My! Creating the theme that thinks of everything
marktimemedia
31
2.4k
Designing for Performance
lara
610
69k
StorybookのUI Testing Handbookを読んだ
zakiyama
30
5.9k
Helping Users Find Their Own Way: Creating Modern Search Experiences
danielanewman
29
2.7k
Keith and Marios Guide to Fast Websites
keithpitt
411
22k
Product Roadmaps are Hard
iamctodd
PRO
54
11k
Building Adaptive Systems
keathley
43
2.7k
Transcript
エンジニアリングマネジメント体制を 変えて起きたこと 太田 絵一郎(サイボウズ・開発本部・kintoneチーム) 2025.05.21 D-Plus Osaka #3 1
自己紹介 • 太田 絵一郎(おおた かいいちろう) • X: @kigh • 2015年
サイボウズに入社 • 2015〜2021年 Webアプリケーションエンジニア • 2021〜現在 マネージャー • チームの構成やメンバーの役割を最適化するような仕事が多め • 子ども2人(10歳、7歳) • 趣味:ピアノ演奏 、映画鑑賞 、パスタ作り 2
3 kintone とは サイボウズが世界中にチームワークを広めるために開発している 「業務改善プラットフォーム」 のクラウドサービス
4 kintone とは ドラッグ&ドロップで簡単に作成できるアプリ機能 業務データを柔軟に蓄積し、社内で共有・見える化 運用しながらの変更も容易
©️ Cybozu, Inc. 2024年、マネジメントの体制を変えた 5
©️ Cybozu, Inc. 一言で言うと、EMの任命 6
何を変えたのか? 7 アプリケーション全体 (機能開発) モバイルアプリ 事業ライン全体 … PdM 職能 マネージャー
各3〜10名 (エンジニア+QA) フィーチャーチーム→ EM EM EM EM EM EM EM EM EM エンジニア、デザイナー、テクニカルライター、etc. 各チーム・上位レイヤーに、成果最大化の責任者として エンジニアリングマネージャー(EM)を任命した
なぜ各所にEMを置いたのか? • 公式な責任者はプロダクトマネージャー、職能マネージャーなどに限られていた • ものづくり × 職能 のマトリックス型組織 • 職能マネージャーのスコープが、HRマネジメント(評価、予算など)に限定
• 職能マネージャー ≠ EM • ものづくりを推進するチームの責任者の不在 • 良く言えばフラット、自律的(実際、リーダーが自然発生してうまくいくケースもあり) • 意思決定がしづらい(各チームや横断的に「困ったらこの人が決める」がいない) • プロダクトマネージャーへの意思決定の集中 • 上位戦略をブレイクダウンし具体化・現場の優先度に反映する人が不在 → これらの問題解決のため、責任者としてのEMを置いた 8
やったこと・工夫したこと • 必要な場の整備 • EM 勉強会(事業戦略やドメイン知識、PdM主催) • 各チームでの意思決定に必要な前提知識のインプット • EM
がチームの方針資料を作り、レビュー・フィードバックを受ける会 • 戦略の言語化の Try & Error を行う機会、これを通して理解も深まる • EM 同士で相談・情報共有を行う定例ミーティング • Job Description を作って認識を揃える • 一部抜粋: • 書いただけで浸透はしないが、ちゃんと言語化・表現しておくことは大事 9
©️ Cybozu, Inc. どんなことが起きたか 10
起きたこと アプリケーション全体 (機能開発) モバイルアプリ 事業ライン全体 … PdM 職能 マネージャー EM
EM EM EM EM EM EM EM EM EM EM EM EM • EM間の密な連携を軸として、より価値が高い所への活動の集中ができてきた • 「いまはこれを重視する」を持っている人がチームにちゃんといる状態(スクラムのPOに近いかも?) • PdMからEMへ、プロジェクト推進の委譲が進んできた • インプット・フィードバックを半ば強制的に行った結果 • EMとメンバーの温度差が出てきてる、かも?
起きたこと • 全社を挙げたイベントのキーノートで目玉となるような成果が複数実現できた 12
まとめ • EM を任命して、価値創造や戦略実行の精度が向上してきた • ざっくり考察 • 特に組織が大きくなると、自然と分担が強くなりがち • 要求だけ、
技術だけ、モチベーションだけ、では怪しい意思決定になりうる • 俯瞰して見ることを期待されている責任者が大事だった • もう一つの課題:EMが足りない 13 ご清聴ありがとうございました 最近EM枠をオープンしました!We are hiring! エンジニアリングマネージャー(kintone) https://cybozu.co.jp/recruit/entry/career/engineering-manager.html カジュアル面談も歓迎です!ページ下の方にあります
©️ Cybozu, Inc. 14