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LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス
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August 10, 2026
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LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス
8/11 第67回 MLOps/LLMOps/AgentOps 勉強会登壇資料
https://mlops.connpass.com/event/401457/
shibuiwilliam
August 10, 2026
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Transcript
BOOK LAUNCH LLM・AIエージェント システムベストプラクティス 2026/08/11 澁井雄介
LLMに聞いてみた shibui yusuke • いろいろ→Stability AI→LayerX→Snowflake • Senior AI/ML Architect
/ Field CTO 猫のようで サイズは犬 • MLOpsコミュニティ運営 • 本日の登壇内容は私個人の意見であり、 所属企業を代表するものではありません。 • Github: @shibuiwilliam • FB: yusuke.shibui • X: cv_usk 猫耳メガネ
翔泳社刊 新作『LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス』 2026年8月20日発売予定! ↓amazon.co.jp↓ 以下過去の著作も発売中!
本書の位置づけ 「LLMの理論や使い方」ではなく「組み込むエンジニアリング」の本 扱わないもの • • • プロンプト集やコツ 特定プロダクトの操作マニュアル モデルの学習理論や数式の解説 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス
扱うもの • • • • • LLMやAIエージェントをソフトウェアに組み込む方法 そのための設計パターン・アーキテクチャ 運用・改善のプラクティス PythonサンプルコードをGitHub公開 CLAUDE.md/AGENT.md も同梱し、コーディングエージェン トで開発するときもそのまま使える 03
本書の位置づけ 本日のアジェンダ 1 本書を書いた経緯 3 本書の全体像と各章のプラクティス 5 執筆秘話 2022年11月の驚愕から 39手法を概要+ピックアップで
いたちごっこ・ AIとの共同執筆 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 2 LLM/AIエージェントの動向 4 読者特典の解説 6 エンジニアリングの将来 3年間の変化と「 2つの不確実性」 Methodology & Looped Harness Engineering 経済プレイヤー化と次の方法論 04
WHY I WROTE THIS BOOK 1 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 本書を書いた経緯 05
第1節・経緯 2022年11月 同年同月、 ChatGPTリリース LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 06
第1節・経緯 2022年11月 2022年11月、私は驚愕した。 ChatGPT登場のインパクト 人間にしかできなかった知的作業を、軽々とこなす技術が現れた 心血を注いだ前著『機械学習システム構築実践ガイド』の出版と同年同月 当時のAIチャットボット開発の難しさを解いたばかりだった 2年がかりの本が「一瞬で過去のもの」に 衝撃と同時に、これは新しい冒険の始まりだと直感した LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス
06
第1節・経緯 転機は2023年6月に登場した「関数呼び出し( Function Calling)」 ▶ ▶ 自然言語の応答 Function Calling プログラムに統合
ロジックに組み込めない 出力を構造化データとして扱う 検証・連携が可能に 「LLMはソフトウェアエンジニアリングに新たなパラダイムを生む」と確信し、本書の執筆を決意。 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 08
THE LANDSCAPE & THE CORE PROBLEM 2 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス LLM/AIエージェントの動向 08
第2節・動向 LLM/AIエージェントの本質はソフトウェア 情報収集 文章・アイデア ソフト開発 デザイン ChatGPTに相談しながら調べる、 新しい情報の得方 Notion・Google Docsの生成/要
約、企画支援 Cursor / Claude Code / Copilot / Codex Figma・Canvaの画像生成・提案 LLM/AIエージェントも結局はソフトウェア世界の一部 LLM単体は「重みパラメータの集合」。組み込んで初めて価値になる。ソフトウェア工学の知見を適用・拡張する。 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 09
第2節・動向 「2つの不確実性」 1 LLM自体の不確実性 2 エンジニアリングの不確実性 • 同じプロンプトでも出力が変わる • LLM/AIエージェントをどう設計、実装、テストすべきか
• ハルシネーション(事実に基づかない生成) • 最適な組み込み方法は試行錯誤の段階 • HTTP 200(正常)でも中身が不安定 • 「正しいか不明だが、動いてはいる」曖昧さ LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 10
第2節・動向 不確実性への対処の「鉄則」 不確実な要素は、局所化して制限し、評価する。 局所化する 制限する 評価する 予測不可能な挙動を特定のレイヤーに閉じ込める (例:LLM出力を専用層で構造化) 影響範囲をシステム全体に広げない 出力直後の検証・テスト・運用モニタリング
・Human-in-the-Loop LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 11
39 PRACTICES ACROSS 5 CHAPTERS 3 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 本書の全体像と各章のプラクティス 12
本書の全体像 基礎から応用まで、段階的に積み上がる 39 手法 第2章 第3章 第4章 第5章 第6章 組み込みの基礎
API 活用 パイプライン/エージェント AIエージェント設計 応用プラクティス 12 手法 基礎 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 5 手法 8 手法 7 手法 7 手法 応用 13
本書の全体像 サンプルコードの方針 https://github.com/shibuiwilliam/llm-best-practice-book-program Python / uv / Docker で再現可能 主要ライブラリ:openai・google-genai・anthropic・langgraph
プロバイダに優劣はつけない OpenAI/Anthropic/Googleを使って実装 AIコーディング前提の構成 各ディレクトリにREADME+CLAUDE.md+AGENT.md サンプルコード自体をAIコーディングエージェントで開発 サンプルコードや方法論は人間による開発だけでなく、エージェントによる開発でも活用できるように設計 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 15
第2章 概要 LLMをソフトウェアに組み込む基礎的なプラクティス LLMを安定的に活用するための技術的基盤を網羅。 • 出力の構造化 • LLMでLLMを評価(LLM-as-a-Judge) • 動的な構造化出力
• プロンプトのテンプレート化 第2章 • 非構造化データの構造化 • プロンプトのユニットテスト 12 • LLMOpsのための構造化ログ • プロンプトのプロファイリング • 非同期バッチ処理 • 関数呼び出し( Tool call) • ストリーミング • スクリプト生成と実行 の手法を収録 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 16
第2章 ピックアップ ① 出力の構造化( Structured Output) LLMを「会話するモデル」から「型付きインターフェースを持つ部品」へ。 全体像:構造化の流れ 1 境界
= 不確実性を局所化する LLM 自然言語の出力 (不安定) 変換・検証レイヤー 構造化データ JSON Schema / Pydantic 型付き・検証済み 2 パイプライン ツール連携 評価 すべての後続処理は、この構造化データの上に乗る LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 自然言語のまま使わない 不安定な出力をそのままロジックに流さない 境界で型に強制する JSON Schema / Pydantic で検証可能な構造へ変換 ログ 3 すべての土台になる パイプライン・ツール・評価・ログが構造化データに乗る 17
第2章 ピックアップ ② LLMでLLMを評価する( LLM-as-a-Judge) 確率的な出力の品質を、スケーラブルに評価する。 全体像:生成と評価の分離 1 候補 生成LLM
評価LLM(Judge) 合格 → 採用 出力を生成 モデル/プロンプト固定 不合格 → 再生成 不合格ならプロンプト・温度を変えて再生成(ループ) 2 同期・非同期はユースケース次第 使い方次第で同期評価・非同期評価を分ける Judgeで自動採点 品質・安全性を機械的に判定し、スケーラブルに「評価」を実現 評価結果を テスト / 運用モニタリングに蓄積 3 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス ドリフトを防止 評価モデル・プロンプトを固定してブレを抑える 18
第2章 ピックアップ ③ プロンプトのテンプレート化とユニットテスト プロンプトを「コード」として記述・管理・テストする。 全体像:プロンプトの資産化 Git でバージョン管理・レビュー 1 テンプレート
レンダリング {{変数}} 変数を差込 LLM 出力を検証:期待値のアサート/コスト・レイテンシ計測 LLM/AIエージェントに対する Predictive Test Selectionへ LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 品質を左右するテキストを変数入りの構造で記述 出力 2 ユニットテスト テンプレート化 ユニットテスト 期待出力をアサートし回帰を検出、Gitで版管理 プロファイラ 3 プロファイリング 品質・コスト・レイテンシを計測して可視化 19
第3章 概要 LLMのAPIを活用するプラクティス 不安定な外部APIを、信頼できるサービスとして扱う。 第3章 • Adapter / Factory パターン
• リクエスト量の制御(レート制限・優先度) • タイムアウト・フォールバック • API ゲートウェイ設計 • 適応的バックオフによるリトライ 5 の手法を収録 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 20
第3章 ピックアップ ① AdapterとFactoryパターン OpenAI GPT / Anthropic Claude /
Google Gemini を、1つのインターフェースで扱う。 全体像:抽象化レイヤー 1 共通インターフェース アプリは1つの型だけに依存し、SDKの差を隠す アプリケーション 共通インターフェース( LLMClient) OpenAI Adapter Anthropic Adapter Factory が生成 2 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス Claude API 設定でプロバイダを選択・差し替え可能に Google Adapter 3 OpenAI API Factoryで生成を一元化 変化に強い 提供終了・更新・フォールバック/A/Bテストに対応 Gemini API 21
第3章 ピックアップ ② タイムアウト・フォールバック・適応的バックオフ 「落ちる前提」で設計する。 全体像:耐障害の制御フロー 1 成功 → レスポンス返却
リクエスト LLM API 判定 タイムアウト 巨大推論ゆえの遅延・暴走を打ち切る タイムアウト → フォールバック 代替モデル/経路へ 2 フォールバック 代替モデル・経路へ切り替えて処理を継続 429 / 5xx → バックオフ 待機を伸ばして再試行 リトライは LLM API 呼び出しへ戻る(ループ) LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 3 適応的バックオフ 待機を伸ばして再試行、一時障害を吸収 22
第4章 概要 LLMのパイプラインや AIエージェントのプラクティス 大規模なLLMシステムを、保守性高く構築する設計原則。 第4章 8 • CQRS(状態変化と読み取りの分離) •
ワークフローオーケストレーション • サービスインターフェースの分離 • 依存性注入( DI) • 機能単位の部品分離 • AIエージェントの抽象化設計 • LLMパイプライン • 安定コア × 柔軟な拡張の分離 の手法を収録 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 23
第4章 ピックアップ ① LLMシステムの CQRSと部品分離 CQRS = Command Query Responsibility
Segregation 状態を変える処理と読む処理を分け、機能を疎結合の部品にする。 全体像: CQRS 1 コマンド/クエリ分離 状態変化と読み取りを別経路に分ける Command(状態変化) LLMによる 情報生成・登録 Queue -> Worker 書き込みストア 2 影響範囲を制御 書き込みの副作用が読み取りに漏れない Query(読み取り) LLMによる Q&A Search API 読み取りストア 生成は Command 側、参照は Query 側に振り分ける LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 3 部品に分離 機能単位+インターフェース分離で保守性を確保 24
第4章 ピックアップ ② パイプライン、オーケストレーション、 DI 複数ステップの不安定な処理を、組み立て可能にする。 全体像: 3層の組み立て 1 オーケストレーター(分岐・リトライを制御)
パイプライン 複数のLLM呼び出し/外部連携を段階的に構成 Pipeline Stage 1 Stage 2 DIコンテナ(依存を注入:差し替え・テスト容易化) LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス Stage 3 2 3 オーケストレーション 分岐・再試行を含む複雑フローを管理 依存性注入( DI) テスト容易性と差し替え可能性を確保 25
第4章 ピックアップ ③ 安定したコア × 柔軟な拡張 変えたくない部分と、変え続ける部分を分ける。 全体像:コアと拡張の分離 1 拡張機能
拡張機能 SearchTool OpenAIModel コアは不変 信頼できる中核。むやみに変えず土台を守る 安定コア 2 LLM interface AgentTool interface Auth/Log/Security 拡張機能 拡張機能 Domain KnowledgeBase Governance rule 3 拡張は可変 実験的で変化の速い機能をプラグインで着脱 抽象化設計 インターフェースでコアと拡張を分離 接続はインターフェース経由(拡張は着脱可能) LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 26
第5章 概要 AIエージェント設計のプラクティス ユースケースに応じたエージェント・アーキテクチャのカタログ。 第5章 7 • ReAct型(思考・行動・観察) • イベント駆動型
AIエージェント • マルチAIエージェント • 学習型AIエージェント • 多層型AIエージェント • 既存ソフトウェアへの組み込み • パイプライン型 AIエージェント の手法を収録 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 27
第5章 ピックアップ ① ReAct型エージェント 「思考 → 行動 → 観察」を回して複雑なタスクを解く。 全体像:
ReActループ 1 思考 行動 観察 次の一手を推論 ツールを実行 結果を観測 完了時 2 思考 →行動 →観察のループ 状況に応じて次の一手を推論し続ける ツール連携 検索・計算・APIを「行動」として実行 ツール群(検索・計算・ API) 回答を出力 観察を踏まえ、再び思考へ(ループ) 3 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 注意(暴走・汚染) ループ暴走・コスト・観察によるコンテキスト汚染 28
第5章 ピックアップ ② マルチ/多層/イベント駆動エージェント 単体では解けないタスクを、協調・階層・疎結合で解く。 全体像: 3つの協調型 マルチ (対等) 1
エージェントA エージェントB スーパーバイザー 多層 (階層) 2 ワーカー1 イベント 駆動 エージェントC 発行者 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス イベントバス マルチエージェント 複数エージェントが対等に協調して解く 多層型 上位が下位を統治する階層アーキテクチャ ワーカー2 購読者 3 イベント駆動型 イベントバスで疎結合・スケーラブルに 29
第5章 ピックアップ ③ 学習型エージェント/システム組み込み 過去の経験から学び続け、既存システムに溶け込ませる。 全体像:学習ループと組み込み ① 学習ループ 1 実行
経験 経験ストア タスク遂行 実行結果 メモリに蓄積 次回参照して継続的に改善 2 経験を蓄積 実行結果をメモリ/経験ストアに保存 改善ループ 次回以降に参照して継続的に賢くなる ② 既存システムへの組み込み エージェント 既存システム( API / DB / サービス) 3 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 組み込み 運用資産として既存API・DBへ接続 30
第6章 概要 応用的なプラクティス 品質・コスト・ UXをさらに引き上げる発展的手法。 第6章 7 • LLMの自由度を下げて安定させる •
関数呼び出しのエンジニアリング • LLM SDKの薄いラッパーライブラリ • 関数呼び出しの Tool Chain • 複数推論と候補評価( Best-of-N) • AIエージェントのメモリ更新戦略 • 不要な過去を忘れ、やり直す の手法を収録 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 31
第6章 ピックアップ ① Best-of-N/薄いラッパー戦略 複数生成から最良を選ぶことで安定させる。公式 SDKの薄いラッパーで開発工数を減らしつつ拡張。 全体像: Best-of-N 1 OpenAI
SDKの 薄いラッパー 候補 1 プロンプト 候補 2 評価・選択 LLM-as-a-Judge 2 自由度を下げる UIで選択肢を制限し、出力を安定化させる Best-of-N N個生成し、評価で最良の候補を選ぶ 候補 3 N 個を並列生成 最良を採用 薄いラッパー 3 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 公式SDKを薄く包み、同じインターフェイスで独自の拡張機能 を追加 32
第6章 ピックアップ ② コンテキスト管理とメモリ更新戦略 間違いで汚染された過去を捨て、やり直し、記憶を正しく更新する。 全体像:記憶の管理 会話履歴(タイムライン) t1 › 1
t2 ロールバック:汚染点を切り戻し、健全な › t3 › t4 汚染 › ロールバック 汚染された履歴を切り戻し、やり直す t5 t3 からやり直す 2 パラレルワールド 複数セッションを並列に実行して探索 セッションB(並列探索) メモリストア:出所( provenance)/ TTL・減衰 / 忘却 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 3 メモリ更新戦略 出所・TTL・忘却で記憶を健全に保つ 33
特典 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス BONUS: ENGINEERING FOR THE CODING-AGENT ERA Methodology Engineeringと
Looped Harness Engineering 34
読者特典 本編の一歩先 —— 2026年、コーディングエージェントが主役の時代へ 特典タイトル: コーディングエージェント時代における Methodology Engineering と Looped
Harness Engineering 本編(〜 2025年末)の前提 特典( 2026年)の前提 人間が主体、 コーディングエージェントは補助 コーディングエージェントが主役に LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 35
特典・出発点 便利 > 制御 便利さは常に制御より先に来る。制御を後から埋め込む。 ソフトウェアを作るインターフェースが自然言語に → 誰もがソフトウェアを作る時代へ 生産量は桁違いに増えるが、Shadow AIが増える
設計・セキュリティ・非機能・コストはブラックボックスのまま積み上がる 生産量の爆発が、そのまま運用負債の爆発になる CLAUDE.md/AGENT.md(プロジェクトの憲法)だけでは足りない 指示は「お願い」で確率的にしか従われない/文章で全場面を網羅できない LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 36
特典・概念 ① Methodology Engineering(方法論のソフトウェア化) 方法論をエージェントが読み込んで実行できるソフトウェア資産にする。 方法論は「共通認識=コミュニケーションツール」 TDD・DDD・SOLID・デザインパターン……「DIで作って」の一言で伝わる エージェントは読み込んだ瞬間から実践 → 伝達コストがほぼゼロ
人間が研修や経験で内面化してきたものが、即実行される 方法論がコンパイル可能・反証可能になった Eval でA/Bテスト・効果測定・回帰テストができる「生きた資産」に LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 37
特典・概念 ② Looped Harness Engineering (コーディングエージェントの DevOps) ハーネス=エージェントを取り囲む実行環境一式。方法論を「環境として」強制・補助・検証・観測し、ループで育てる。 制約 補助
検証 観測 してはいけないことを不可能にする 正しいやり方を最も簡単な道にする 結果の正しさを機械的に確認する 記録して次の改善につなげる Fool Proofing:人間の注意力に頼らず、間違えようのない治具を作る。 セッションは揮発する → 学びをMaster Harnessに外部化し、組織学習にする。 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 38
特典・三層ループ 決定論ファースト、 LLMロングテール インナーループ (セッション内) エージェントが実装→検査→自己修正。最速・人間の介入なし ミドルループ (変更単位(PR)) CIで決定論テスト+選定Eval。人間+レビューエージェントが承認 アウターループ
(チーム/組織) テレメトリ・障害・Evalの傾向を分析し、方法論とMaster Harness自体を改訂 目標関数は「信頼可能な変更量」。ルールで解けるならルールへ(最小エージェンシー)= LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 第1章の鉄則の組織スケール版。 39
特典・到達点 本編の手法を「方法論+ハーネス」に翻訳する 開発・運用の実践主体が人間からエージェントへ移っても作り方の原則やアーキテクチャは失効しない。 構造化 I/O コンテキスト/メモリ ツール/MCP Eval スキーマ駆動。ルール文書+フッ ク検査で強制
データデザインカタログで設計を統 治 Single Tool Gatewayで認可・監査 を一元化 Predictive Test Selectionで賢く選 定実行 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 40
BEHIND THE SCENES & THE FUTURE 6 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 執筆秘話 と
将来 41
執筆秘話 書けなかった生成 AIエンジニアリング本 当初の構想( 2023〜) 焦点を絞る 生成AI全般のエンジニアリング本 対象を定めて、ようやく前へ 画像生成 動画生成
1年、悩む コーディングエージェント LLM & AIエージェントのエンジニアリング LLM・AIエージェント 全方面で技術の変化が早く多岐にわたり、書き切れず・・・ 後悔 本書は数年前に書いた『機械学習システムデザインパターン』の書き方を LLM/AIエージェントに転換したもの。 「新しい技術を使うエンジニアリング方法集」 という枠を出られなかった。 既知のコンフォートゾーンを出て、新しい境地に至るテーマと内容にならず・・・ LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 42
執筆秘話 2つの「いたちごっこ」 ① 進化との競争 執筆中に各社/ OSSが同じ機能を提供、論文・テックブログが公開され、 内容が重複(時に矛盾)していく ② 自分との競争 書くうちに新しいアイデアが次々湧き、盛り込みたい内容が増え続けてい
く 唯一の対応策は「ある時点で区切りを付けて出版する」。 初稿は2025年末。2026年の変化(Harness/Loop Engineering・新モデル)追いきれないし、諦めないと永遠に出せない。 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 42
執筆秘話 AIと猫と共に執筆 本書自体が「AIを相棒に開発する」実践の産物 知見整理にChatGPT・Gemini・Claude、実装にCursor・Copilot・Claude Code 編集・査読・校正・検証への感謝 編集者の宮腰さん、査読の恩田さん、矢野目さん、校正/検証協力の皆様に感謝 膝の上の猫 膝で寝ていた飼い猫マルグレーテと、猫缶を要求し続けた飼い猫ウィリアム LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス
43
エンジニアリングの将来 抽象度が一段上がる —— エンジニアの仕事の変化 機械語 手作業構築 手動リリース コードを書く ↓ ↓
↓ ↓ 高級言語 Infrastructure as Code CI/CD 作り方の作り方を作る エンジニアの仕事は「誰もが信頼できるソフトを作れる仕組み」をエンジニアリングすることへ。 「AIとは、まだ実現されていないもののことである」(ラリー・テスラー) 当たり前になった技術は道具と呼ばれ、その先に新しい「まだ実現されていないもの」が現れる。 LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 45
まとめ 不確実性に対処し、方法論とハーネスを組織の資産にする 鉄則 手法 局所化して制限し、評価する 基礎→API→設計→エージェント→応用 特典 Methodology & Looped
Harness Eng. 入手 翔泳社『LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス』( ISBN 978-4-7981-9431-8) サンプルコード https://github.com/shibuiwilliam/llm-best-practice-book-program 特典 shoeisha.co.jp/book/present/9784798194318(SHOEISHA iD 登録) 皆様のご感想をお待ちしています! LLM・AIエージェントシステムベストプラクティス 46