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Retina-Like Visual Image Reconstruction via Spiking Neural Model

tres
July 18, 2020

Retina-Like Visual Image Reconstruction via Spiking Neural Model

CVPR2020の "Retina-Like Visual Image Reconstruction via Spiking Neural Model"の現象を中心にした紹介

tres

July 18, 2020
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Transcript

  1. 自己紹介 • 経歴 • ~2011.3 :名古屋大学ー素粒子宇宙 • ~2016.3 :光学機器メーカー 開発職(光学設計)

    • 2016.4~ :同社研究センター立ち上げメンバー (光学設計から画像処理まで) • 今回初発表 • 専門分野:光の物理 • 光学設計者の視点から何か貢献できればと思い参加を決めた • 視点がハードウェア(センサー・現象)の側面から深堀りしていきます • ハードウェア(電子回路)・ソフトウェアの面では勉強させてください 趣味は旅行(特に島)
  2. 紹介する論文 • Retina-Like Visual Image Reconstruction via Spiking Neural Model

    • 選んだ理由 • 網膜について興味があった • 自分の知識が活かせる方面の話が入っていると嬉しかった
  3. 関連研究 • A Retina-Inspired sampling method for visual texture reconstruction(2019)

    • 使用するセンサー(とデータ形式)が上記論文を前提にしてい るため、 • センサーについて • (SNNによる)画像の再構成について の順に説明します
  4. contribution 1. より生物妥当性の高いメカニズムに基づいた三層のSNNを提 案し、高速な動きのあるシーンの静止画を再構成できるよう になった。 2. 動的・静的なニューロンの状態を区別するインクリメンタル な手法を提案した 3. 画像の再構成方法を検討し発表した

    網膜神経(視神経)の信号を模倣したSPIKEカメラから出てくる 信号をANN(人工ニューラルネット)より生物妥当性が高い SNNによって処理し画像の再構築を高性能化(速度)した。
  5. 光の物理について • 光の放出はポワソン過程 • 単位時間あたりの光子の飛来数Nは分散√Nだけ揺らぐ • ノイズとは言うものの、実際に揺らいでるので回路側の工夫では取り 除けない • 平滑化などはある意味でのビニングにより複数ピクセルの統計量をま

    とめSNR=N/√Nを大きくする処理→しかし解像度が犠牲に • 測光などでは明暗に関わらず一定の十分な統計量になるまで露 出するが、これは単一ピクセル • カメラは全領域を同期しているため、ピクセルごとに好き勝手に露出 を調整できない
  6. 暗いシーンでの画像劣化について • 低照度下では、ノイズの一番の要因は光 ショットノイズ(統計ゆらぎ) • そのため感度・F値・露出時間で光子統計 を稼ぐ • 感度とF値には上限がある •

    一方で動的シーンをブレなく撮るためには 露出を短くする必要がある • 結果的に明るさとブレとのトレードオフに なる • しかし人間の目では動体が暗くならない 画像はHypebola optics様より
  7. SNNモデルの種類 • Conductance-based model (Hodgkin-Huxley Model等) • 神経細胞内外のイオン濃度に着目したモデル • 計算コスト高い

    • LIF(leaky integrate and fire) model • 振る舞いだけを模倣した簡便なモデル • Class II・Anodal break excitationも表現できない • 計算コストは低い • 定性的 model(FitzHugh-Nagumo, Izhikevich,DSSN等) • Conductance-based modelを単純化したモデル • 不応期もanodal break excitationもclass IIも表現できる 画像はT.Kohno “signal transmittion in neurons” 2011より
  8. 従来手法(センサーに付随する部分) • 網膜をシミュレートした演算器作成の試みは すでにいくつかある(例:An Analogue VLSI Intelligent sensor inspired by

    the retina https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspe/7 9/11/79_999/_pdf 等) • 実際、視細胞には視神経から出るまでに3層 ほどのニューロンがついている • また、この細胞以外に横方向の情報を伝える水平 細胞・アマクリン細胞というのもある。(エッジ 検出などをしているか考えられている) (左図は谷アイクリニック様より引用)
  9. Motion local excitation layer • 入力のスパイクデータ に基づいてスパイクを 出力する • 動的・静的ニューロン

    を区別 • Motion confidence matrixとしてモデル化 して、前後の時間的関 連性を紐付ける