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社内でのAIコーディング実践と効果

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October 21, 2025
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 社内でのAIコーディング実践と効果

「Fusic Tech Live 生成AI活用 ~AI CodingからAgents実装まで~」の発表資料です。

https://fusic.connpass.com/event/366402/

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October 21, 2025
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  1. ©Fusic Co., Ltd. 1 自己紹介 はじめに 浦田 大貴 URATA DAIKI

    Fusicに新卒で入社後、バックエンド・ フロントエンドを問わず幅広い開発業 務に携わり、今年の7月から技術ユニッ トに所属してAIコーディングの活用に取 り組んでいる。
  2. ©Fusic Co., Ltd. 6 社内勉強会の開催 AIコーディングツール導入状況 ◼ MCP勉強会 ◼ MCPサーバー自作ハンズオン

    ◼ AI Coding LT会(全5回) ◼ GitHub Copilotハンズオン ◼ Practical AI LT会(非開発系AI 活用) これまでに開催した勉強会 ◼ Difyワークショップ ◼ Devin活用事例発表会 ◼ Devin入門 ◼ v0活用報告会 ◼ Codex CLI入門 ◼ OpenAI/ChatGPT キャッチアップ会 7月から週1回のペースで勉強会を企画、開催。 1人ではキャッチアップしきれないため、他エンジニ アを巻き込み、知見共有してもらう。 勉強会は録画して後からでも見れるようにしておく。
  3. ©Fusic Co., Ltd. 7 AI Coding LT会 AIコーディングツール導入状況 ◼ 第1回:

    テーマ自由 ◼ 第2回: AI Coding Agent ◼ 第3回: AIプロトタイピングツール ◼ 第4回: AIエディタ ◼ 第5回: Claude Code vs Codex 社内LT会開催レポート: https://tech.fusic.co.jp/posts/ai-coding-lt/
  4. ©Fusic Co., Ltd. 9 v0 AIコーディングの実践と効果 ◼ Vercel Inc.が提供するUIデザインやフロ ントエンドコードを自動生成するAIツー

    ル ◼ 基本的にReactコードを生成するため、 Fusicの技術スタックと相性が良いため採 用 ◼ 現在はTeamプランを契約中
  5. ©Fusic Co., Ltd. 10 v0を活用したText → UIデザイン AIコーディングの実践と効果 ◼ 仕様や設計内容をテキストで入力、デザ

    インを構築してもらう ◼ HTML to Figmaなどでデザインファイル にして画面仕様書を作成 ◼ デザインにコストがかけられない業務シ ステムなどにも有効 ◼ プレビュー機能で実際に動かせるプロト タイプをお客様に共有可能
  6. ©Fusic Co., Ltd. 11 v0を活用したUIデザイン → Code AIコーディングの実践と効果 ◼ デザイナーが作成したFigmaをv0のインポート機能

    で取り込む ◼ デザインにもよるが再現精度が高い ◼ そのままReactコードが生成される ◼ 既存システムのUIはスクリーンショットでもある程 度再現可能 ◼ 再現させたUIから追加機能をv0で作成させる ◼ そのまま追加UI案をプロトタイプとしてチームメン バー、お客様へ共有可能 ◼ 最近だとFigma <-> Figma Makeができるように。 精度次第で乗り換えも検討
  7. ©Fusic Co., Ltd. 12 v0利用促進の流れ AIコーディングの実践と効果 AI Coding LT会 ◼AIプロトタイピングツールを

    テーマにしたLT会を開催、v0 についての発表 ◼勉強会や口コミから #try-v0 への参加者が増 ◼Teamプラン契約を機に利用 者が一気に増えた v0の現場活用 ◼主に設計フェーズで利用 ◼エンジニア、デザイナーが 活用 ◼機能のアップデートや使い 方はSlackでフォロー ◼例: 内部ツール構築、初期デ ザイン案、UI設計、お客様 へのプロトタイプ提供、フ ロントエンド実装活用 v0活用報告会 ◼v0利用者に活用方法を発表 ◼お客様との合同ハッカソン にv0が使われるなど、利用 が加速
  8. ©Fusic Co., Ltd. 13 v0導入後の効果 AIコーディングの実践と効果 仕様書情報渡してテストデータジェネレータ 作ってもらったので、手作業で作らなくて良く なって本当に楽になった・ ・

    ・ 案件の提案資料作成時に、明日画面イメージ欲 しいので作れますか?と急遽言われ、v0が役 に立った。 実際に動かせるプロトタイプにより、画面設計 書では伝わりにくい、操作感などを事前に共有 できるようになった。
  9. ©Fusic Co., Ltd. 14 v0利用者推移 AIコーディングの実践と効果 4 13 21 7月

    8月 9月 v0利用者 9月の社内でのTeamプランのアカウント数は21名、 一方で生産性向上の定量的な計測ができていないのが課題。
  10. ©Fusic Co., Ltd. 15 Devin AIコーディングの実践と効果 ◼ Cognition AI, Incが提供するAI

    Software Engineer ◼ コードの計画、作成、デバッグ、テスト、デ プロイまで自律的に実行 ◼ SlackやGitHubと連携し、チームの一員のよ うにタスクをこなす ◼ 専用の仮想開発環境(IDE+シェル+ブラウ ザ)で作業 ◼ FusicではTeamプランを契約中
  11. ©Fusic Co., Ltd. 16 Ask Devinの活用 AIコーディングの実践と効果 ◼ コードベースを見てDevinが質問に回答 ◼

    仕様の確認 ◼ 実装計画を立てる ◼ 工数の見積もり ◼ 人間よりコードベースを理解しているので 使用の考慮漏れなど発見できる ◼ 人日もそこまで的外れな値は出してこない
  12. ©Fusic Co., Ltd. 17 Devinの活用 AIコーディングの実践と効果 ◼ クラウド型AIコーディングエージェン トの中ではかなり優秀 ◼

    Knowledge Suggestionsという機能で Devinが賢くなっていく仕組みがある ◼ Bug fix/機能横展開などが得意
  13. ©Fusic Co., Ltd. 18 Devinの活用 AIコーディングの実践と効果 ◼ `work-by-devin` ラベルをつけると自動でDevin が作業し始めるGitHub

    Actionワークフローを 用意 ◼ テストで上がってきた細かいIssueを依頼する ◼ DevinのREST APIを活用 ◼ GitHub Copilotでは設定なしで「Assign to Copilot」ができる ◼ 今後GitHub Copilot coding agentが優秀になっ たら乗り換えるかも
  14. ©Fusic Co., Ltd. 19 Devin利用促進の流れ AIコーディングの実践と効果 活用をアピール ◼セットアップの手間などで、導 入までのハードルが高い ◼まずは自分が積極的に活用して、

    Slackチャンネル、社内wiki、LT 会、オフラインでアピール ◼#devin-logsで活用状況見える化 導入支援 ◼個別での相談、ペアプロによる Devinセットアップ支援など ◼プロジェクト内メンバーで活用 が広がる Devin活用報告会 ◼Productivityダッシュボードのラ ンキング上位メンバーに発表を 依頼
  15. ©Fusic Co., Ltd. 20 Devin利用状況 AIコーディングの実践と効果 0 50 100 150

    200 250 4月 5月 6月 7月 8月(お盆休み) 9月 セッション数 マージPR 一次調査、壁打ち相手としてセッション数自体は増えているものの、PR作成→マー ジまでに至ってないのが課題
  16. ©Fusic Co., Ltd. 21 AIへの指示ファイル AIコーディングの実践と効果 ◼ AI指示ファイル = AIコーディングエージェントのためのREADME

    ◼ 手順・テスト・コード規約などの指示をまとめる ◼ GitHub Copilot: .github/copilot-instructions.md ◼ Cursor: .cursor/rules/*.mdc ◼ Claude Code: CLAUDE.md ◼ Codex: AGENTS.md ◼ Gemini CLI: GEMINI.md ◼ 最近はAGENTS.mdに統一されてきた(あとはCCだけ…)
  17. ©Fusic Co., Ltd. 22 AI指示ファイルの活用 AIコーディングの実践と効果 ◼ 必ず指示ファイルは用意するべき ◼ ツールが変わってもコンテキストや指示はずっと有効

    ◼ コーディングスタイルを守ってAIは実装してくれる ◼ AIがレビューする時もちゃんと見てくれる ◼ GitHub Copilot Reviewでは日本語でコメント
  18. ©Fusic Co., Ltd. 24 AI指示ファイル普及の取り組み AIコーディングの実践と効果 ◼ 社内でベースとなるAGENTS.mdを作成中 ◼ 各フレームワークごとに作成

    ◼ 社内のLaravelプロジェクトをDevinに読ま せてドラフト作成 ◼ Vercelが出してる「Web Interface Guidelines」なども参考 ◼ 有志でUIルール検討会を開催、管理画面の よくある指摘などをルール化
  19. ©Fusic Co., Ltd. 26 MCPサーバーの活用 AIコーディングの実践と効果 ▪ MCP: AIと外部サービスやツールを標準化さ れた方法で接続するためのプロトコル

    ▪ MCPサーバー: Serena/Context7/Chrome DevTools/GitHub/Atlassian ▪ ガイドライン策定、許可MCPサーバーリスト を社内で管理して利用を促進
  20. ©Fusic Co., Ltd. 27 その他ツールの利用状況 AIコーディングの実践と効果 ◼ GitHub Copilot、Cursor、Claude Code、

    DevinのメトリクスAPIが提供されている ツールはダッシュボードで可視化 ◼ どの機能が使われてるか?誰がどのツー ルを使っているか?どの言語の受け入れ 率が高いのか?などがわかる ◼ FusicではGitHub CopilotとCursorのコード 補完の受け入れ率はどちらも30%前後 ◼ GitHub Copilotの直近のアクティブユー ザー数は増加傾向
  21. ©Fusic Co., Ltd. 30 今後の取り組み 今後の展望 1 ガイドライン策定 ベストプラクティス集、セキュリティルール、 ツール選定基準など

    2 ナレッジ整備 Fusicの技術スタックに合わせたAI指示ファイル (AGENTS.md)作成、AI-Readyデータの整備 3 生産性計測 定量的な指標として計測できる仕組みを検討、構築
  22. ©Fusic Co., Ltd. 31 AI-Readyデータの整備 今後の展望 ◼ ドキュメントをConfluence/GitHub/SharePointに集約 ◼ MCPサーバー/コネクタを通じて常にAIがコンテキストとし

    て読める状態にする ◼ 要件定義書、仕様書、実装方針、タスクを全て構造化デー タ(Markdown)で管理 ◼ 既存の開発フローにAIを組み込むのではなく、AI前提の開 発プロセスに寄せていきたい