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既存機能のアップデートにおける 意思決定での失敗談
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Yuki Okura
September 06, 2023
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既存機能のアップデートにおける 意思決定での失敗談
2023/09/06 開催のFlyleさんのイベント "第一線のプロダクトマネージャーと語る|成功談と失敗談から見る学び#2" にて発表
Yuki Okura
September 06, 2023
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Transcript
© kaonavi, inc. 既存機能のアップデートにおける 意思決定での失敗談 2023-09-06 企画推進本部 大倉悠輝 第一線のプロダクトマネージャーと語る|成功 談と失敗談から見る学び#2
© kaonavi, inc. 自己紹介 大倉 悠輝 / @eternalshinig 2 株式会社カオナビ
企画推進本部 • システム連携プロダクトのPdM(&PMM) • リードプロダクトマネージャー(LPM) • SE -> PjM -> PdM • Certified ScrumMaster • クラフトビール・謎解き・二児(姉妹)の父 • pmconf 実行委員
© kaonavi, inc. タレントマネジメントシステム『カオナビ』 社員の個性・才能を発掘し 戦略人事を加速させる タレントマネジメントシステム © kaonavi Inc.
3
© kaonavi, inc. タレントマネジメントシステム市場シェアNo.1 利用企業数推移 業界シェア 導入企業数は年々増加 各種アワードも受賞 GOOD
DESIGN AWARD 2016 グッドデザイン賞 HRテクノロジー大賞 2017 総合マネジメントサービス部門受賞 優秀賞 ASPIC IoT-AI-クラウアワード 2018 ベストイノベーション賞 © kaonavi Inc. 8 年連続 導入企業 大手からベンチャーまで 業界規模問わず導入 4 ( 2023年3月末日時点) ※2023年3月時点 出典 ITR「ITR Market View:人材管理市場2023」人材管理市場:ベンダー別売上金額シェア(2015~2022年度予測) SaaS型人材管理市場:ベンダー別売上金額シェア(2015~2022年度予測)
© kaonavi, inc. 5 事業概要 | 株式会社カオナビ (kaonavi.jp) チームミッション「サービス連携」
© kaonavi, inc. 今日話すこと 「カオナビ」のプロダクトマネジメントはどう行われている? ――2人のPMが直面した課題と解決のカギを聞く (1/2)|ProductZine (プロダクトジン) この記事では深掘りできなかった当時の状況と、それから約 2年たって改めて感じた成功・失敗のお話
INDEX © kaonavi, inc. 7 • 外部公開APIv2 リリースまでの経緯 • リリースから2年をふりかえって
• ふりかえりからの学び
© kaonavi, inc. 8 APIとかシステム系の話は ちょっと難しいかもという人 🙋
INDEX © kaonavi, inc. 9 • 外部公開APIv2 リリースまでの経緯 • リリースから2年をふりかえって
• ふりかえりからの学び
© kaonavi, inc. 企画・提案(2019年10月ごろ) 10 • 当時の課題 ◦ SaaS間でのシステム連携ニーズの気配 ◦
しかし、社内システム連携に特化したAPI • 企画・提案 ◦ SaaS連携に耐えられるAPIへの形へ ◦ 経営陣にも提案し、プロジェクトを開始
© kaonavi, inc. プロジェクト開始(2020年1月) 11 • 当初の計画 ◦ 開発期間: 半年
◦ ターゲット顧客: SaaS / iPaaSベンダー ◦ 主な内容 ▪ RESTFulでドキュメントを見たら直感的にわかる ▪ 同期的 ◦ APIv2。v1は閉じる ◦ リリースした頃に育休に入る
© kaonavi, inc. 12 スタート直後で難航
© kaonavi, inc. 十分に仕様や技術的な壁を理解出来ていなかった 13 • 現状の機能に求められていた要件 • 同期処理にしづらい技術的な課題 •
扱いづらいデータ構造 同期処理を諦め、出来るところから 徐々に出していこうという方針に
© kaonavi, inc. 完成することなく育休突入、そしてコロナ禍へ 14 • 半年では完成せず、育休に突入 ◦ POは代理を立てて進めてもらうような形に •
育休あけてβ版としてリリース ◦ 動くものは一部出来たのでとりあえずリリース • コロナ禍による会社の方針転換 ◦ 別プロジェクトが優先されエンジニア一人に
© kaonavi, inc. 15 早々に破壊的変更が必要に
© kaonavi, inc. 破壊的変更が必要に 16 • 徐々にメンバーを取り戻しつつ、β版から正式版へ • 必須にも関わらず後回しにした機能の実現のために破壊的変更が •
全体像がまだ捉えられてなかったと反省 • 冷静に立ち止まると、当初イメージしてたものと大きな乖離 限られた既存顧客より、未来のユーザーのために 思い切って作り直そう
© kaonavi, inc. 17 2021-01-27 リリース
© kaonavi, inc. そして、2023年9月現在 18 • APIv2を使って連携サービスを作ってくれているパートナーの方は当時 の5倍以上に • 当初のやりたかった連携促進という目的としては成功している
© kaonavi, inc. 念願のWebhookの事例も 19
INDEX © kaonavi, inc. 20 • 外部公開APIv2 リリースまでの経緯 • リリースから2年をふりかえって
• ふりかえりからの学び
© kaonavi, inc. おことわり 21 これからの話は、やったら必ず今以上の結果になったかというと、そうじゃな いかもしれない。 あくまで、もっとよく出来た可能性があると思っていること。
© kaonavi, inc. 計画と結果のまとめ 22 計画 結果 開発期間 半年 約1年2ヶ月
ターゲット SaaS / iPaaSベンダー SaaS / iPaaSベンダー + 既存顧客 開発内容 同期 同期と非同期が混在 RESTFulでドキュメントを見たら直 感的にわかる 上記理由により誤解は発生している
© kaonavi, inc. 23 3つの失敗ポイント というかもっと上手くやれたかなと思っていること
© kaonavi, inc. ターゲットへのこだわり・解像度の甘さ 24 • ターゲットへのこだわりが甘かった • Core ⇔
Why ⇔ What ⇔ How の上げ下げが出来てなかった • 故に、難しいHow や What が出たときに妥協 引用: 20230519_QiitaConference_エンジニア が推進するプロダクトマネジメント - Google ス ライド
© kaonavi, inc. 大事にすべきスケジュールの尺度のミス 25 • 最初に掲げた半年という スケジュールを気にしすぎ • 目的はローンチじゃない
• プロジェクトの単位で見てしまい がち Product Project Project Project
© kaonavi, inc. 本当に気にすべきコストの範囲 26 • 深く考えずに v1 維持をコストと判断 •
並行運用期間をもう少し長く イメージできていれば、ターゲット向けの 仕様もこだわり切れたハズ
© kaonavi, inc. 3つの失敗談のまとめ 27 • 初期に計画したことに中途半端に拘ってしまっていた。 • アジャイルな開発というものがわかってなかったという反省
INDEX © kaonavi, inc. 28 • 外部公開APIv2 リリースまでの経緯 • リリースから2年をふりかえって
• ふりかえりからの学び
© kaonavi, inc. 29 Why・What・Howの 行き来を大切に
© kaonavi, inc. 30 お金や期間も大事 でも WhyやWhat以上に 思考していたら要注意
© kaonavi, inc. 31 どんなときも 誰をどんな状態にしたいか を忘れない
© kaonavi, inc. 32 さいごに宣伝
© kaonavi, inc. パートナー募集中! 人事システムに関わらず、様々な方面でのコラボレーション一緒にやりましょう © kaonavi Inc. 33 https://www.kaonavi.jp/connectedpartner/
または X(旧Twitter) @eternalshinig までDMお願いします。
© kaonavi, inc. © kaonavi Inc. 34 https://corp.kaonavi.jp/recruit/list/ WE ARE
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