Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
既存機能のアップデートにおける 意思決定での失敗談
Search
Yuki Okura
September 06, 2023
0
530
既存機能のアップデートにおける 意思決定での失敗談
2023/09/06 開催のFlyleさんのイベント "第一線のプロダクトマネージャーと語る|成功談と失敗談から見る学び#2" にて発表
Yuki Okura
September 06, 2023
Tweet
Share
More Decks by Yuki Okura
See All by Yuki Okura
優先順位の付け方の歴史から見えてきた もう一つ 私たちが大切にしていること
eternalshining
0
460
2019-08-26_pmjp
eternalshining
1
550
2018-09-25_pmjp
eternalshining
0
290
Featured
See All Featured
Chrome DevTools: State of the Union 2024 - Debugging React & Beyond
addyosmani
1
160
A better future with KSS
kneath
238
17k
It's Worth the Effort
3n
183
28k
10 Git Anti Patterns You Should be Aware of
lemiorhan
PRO
656
59k
The Illustrated Children's Guide to Kubernetes
chrisshort
48
48k
実際に使うSQLの書き方 徹底解説 / pgcon21j-tutorial
soudai
169
50k
Fireside Chat
paigeccino
34
3.1k
Measuring & Analyzing Core Web Vitals
bluesmoon
4
170
Imperfection Machines: The Place of Print at Facebook
scottboms
266
13k
Creating an realtime collaboration tool: Agile Flush - .NET Oxford
marcduiker
26
1.8k
Producing Creativity
orderedlist
PRO
341
39k
Performance Is Good for Brains [We Love Speed 2024]
tammyeverts
6
510
Transcript
© kaonavi, inc. 既存機能のアップデートにおける 意思決定での失敗談 2023-09-06 企画推進本部 大倉悠輝 第一線のプロダクトマネージャーと語る|成功 談と失敗談から見る学び#2
© kaonavi, inc. 自己紹介 大倉 悠輝 / @eternalshinig 2 株式会社カオナビ
企画推進本部 • システム連携プロダクトのPdM(&PMM) • リードプロダクトマネージャー(LPM) • SE -> PjM -> PdM • Certified ScrumMaster • クラフトビール・謎解き・二児(姉妹)の父 • pmconf 実行委員
© kaonavi, inc. タレントマネジメントシステム『カオナビ』 社員の個性・才能を発掘し 戦略人事を加速させる タレントマネジメントシステム © kaonavi Inc.
3
© kaonavi, inc. タレントマネジメントシステム市場シェアNo.1 利用企業数推移 業界シェア 導入企業数は年々増加 各種アワードも受賞 GOOD
DESIGN AWARD 2016 グッドデザイン賞 HRテクノロジー大賞 2017 総合マネジメントサービス部門受賞 優秀賞 ASPIC IoT-AI-クラウアワード 2018 ベストイノベーション賞 © kaonavi Inc. 8 年連続 導入企業 大手からベンチャーまで 業界規模問わず導入 4 ( 2023年3月末日時点) ※2023年3月時点 出典 ITR「ITR Market View:人材管理市場2023」人材管理市場:ベンダー別売上金額シェア(2015~2022年度予測) SaaS型人材管理市場:ベンダー別売上金額シェア(2015~2022年度予測)
© kaonavi, inc. 5 事業概要 | 株式会社カオナビ (kaonavi.jp) チームミッション「サービス連携」
© kaonavi, inc. 今日話すこと 「カオナビ」のプロダクトマネジメントはどう行われている? ――2人のPMが直面した課題と解決のカギを聞く (1/2)|ProductZine (プロダクトジン) この記事では深掘りできなかった当時の状況と、それから約 2年たって改めて感じた成功・失敗のお話
INDEX © kaonavi, inc. 7 • 外部公開APIv2 リリースまでの経緯 • リリースから2年をふりかえって
• ふりかえりからの学び
© kaonavi, inc. 8 APIとかシステム系の話は ちょっと難しいかもという人 🙋
INDEX © kaonavi, inc. 9 • 外部公開APIv2 リリースまでの経緯 • リリースから2年をふりかえって
• ふりかえりからの学び
© kaonavi, inc. 企画・提案(2019年10月ごろ) 10 • 当時の課題 ◦ SaaS間でのシステム連携ニーズの気配 ◦
しかし、社内システム連携に特化したAPI • 企画・提案 ◦ SaaS連携に耐えられるAPIへの形へ ◦ 経営陣にも提案し、プロジェクトを開始
© kaonavi, inc. プロジェクト開始(2020年1月) 11 • 当初の計画 ◦ 開発期間: 半年
◦ ターゲット顧客: SaaS / iPaaSベンダー ◦ 主な内容 ▪ RESTFulでドキュメントを見たら直感的にわかる ▪ 同期的 ◦ APIv2。v1は閉じる ◦ リリースした頃に育休に入る
© kaonavi, inc. 12 スタート直後で難航
© kaonavi, inc. 十分に仕様や技術的な壁を理解出来ていなかった 13 • 現状の機能に求められていた要件 • 同期処理にしづらい技術的な課題 •
扱いづらいデータ構造 同期処理を諦め、出来るところから 徐々に出していこうという方針に
© kaonavi, inc. 完成することなく育休突入、そしてコロナ禍へ 14 • 半年では完成せず、育休に突入 ◦ POは代理を立てて進めてもらうような形に •
育休あけてβ版としてリリース ◦ 動くものは一部出来たのでとりあえずリリース • コロナ禍による会社の方針転換 ◦ 別プロジェクトが優先されエンジニア一人に
© kaonavi, inc. 15 早々に破壊的変更が必要に
© kaonavi, inc. 破壊的変更が必要に 16 • 徐々にメンバーを取り戻しつつ、β版から正式版へ • 必須にも関わらず後回しにした機能の実現のために破壊的変更が •
全体像がまだ捉えられてなかったと反省 • 冷静に立ち止まると、当初イメージしてたものと大きな乖離 限られた既存顧客より、未来のユーザーのために 思い切って作り直そう
© kaonavi, inc. 17 2021-01-27 リリース
© kaonavi, inc. そして、2023年9月現在 18 • APIv2を使って連携サービスを作ってくれているパートナーの方は当時 の5倍以上に • 当初のやりたかった連携促進という目的としては成功している
© kaonavi, inc. 念願のWebhookの事例も 19
INDEX © kaonavi, inc. 20 • 外部公開APIv2 リリースまでの経緯 • リリースから2年をふりかえって
• ふりかえりからの学び
© kaonavi, inc. おことわり 21 これからの話は、やったら必ず今以上の結果になったかというと、そうじゃな いかもしれない。 あくまで、もっとよく出来た可能性があると思っていること。
© kaonavi, inc. 計画と結果のまとめ 22 計画 結果 開発期間 半年 約1年2ヶ月
ターゲット SaaS / iPaaSベンダー SaaS / iPaaSベンダー + 既存顧客 開発内容 同期 同期と非同期が混在 RESTFulでドキュメントを見たら直 感的にわかる 上記理由により誤解は発生している
© kaonavi, inc. 23 3つの失敗ポイント というかもっと上手くやれたかなと思っていること
© kaonavi, inc. ターゲットへのこだわり・解像度の甘さ 24 • ターゲットへのこだわりが甘かった • Core ⇔
Why ⇔ What ⇔ How の上げ下げが出来てなかった • 故に、難しいHow や What が出たときに妥協 引用: 20230519_QiitaConference_エンジニア が推進するプロダクトマネジメント - Google ス ライド
© kaonavi, inc. 大事にすべきスケジュールの尺度のミス 25 • 最初に掲げた半年という スケジュールを気にしすぎ • 目的はローンチじゃない
• プロジェクトの単位で見てしまい がち Product Project Project Project
© kaonavi, inc. 本当に気にすべきコストの範囲 26 • 深く考えずに v1 維持をコストと判断 •
並行運用期間をもう少し長く イメージできていれば、ターゲット向けの 仕様もこだわり切れたハズ
© kaonavi, inc. 3つの失敗談のまとめ 27 • 初期に計画したことに中途半端に拘ってしまっていた。 • アジャイルな開発というものがわかってなかったという反省
INDEX © kaonavi, inc. 28 • 外部公開APIv2 リリースまでの経緯 • リリースから2年をふりかえって
• ふりかえりからの学び
© kaonavi, inc. 29 Why・What・Howの 行き来を大切に
© kaonavi, inc. 30 お金や期間も大事 でも WhyやWhat以上に 思考していたら要注意
© kaonavi, inc. 31 どんなときも 誰をどんな状態にしたいか を忘れない
© kaonavi, inc. 32 さいごに宣伝
© kaonavi, inc. パートナー募集中! 人事システムに関わらず、様々な方面でのコラボレーション一緒にやりましょう © kaonavi Inc. 33 https://www.kaonavi.jp/connectedpartner/
または X(旧Twitter) @eternalshinig までDMお願いします。
© kaonavi, inc. © kaonavi Inc. 34 https://corp.kaonavi.jp/recruit/list/ WE ARE
HIRING!!