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ヤマップにおけるアクセシビリティの現状

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December 05, 2023
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 ヤマップにおけるアクセシビリティの現状

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Hide Saito

December 05, 2023
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  1. ⾃⼰紹介 齋藤ヒデ 株式会社ヤマップ フロントエンドエンジニア/アクセシビリティリーダー 制作会社勤務やフリーランスを経て、2022年に株式会社ヤマップへジョイ ン。おもにフロントエンドエンジニアとして「YAMAP」Web 版の開発や保守 に携わりながら、デザインシステムや共通コンポーネント基盤の整備等にも 従事。「アクセシビリティの普及推進 =

    社会運動」という思想のもと、⽇々 アクセシビリティの社内浸透に奮闘中。⼭と⾃転⾞と旅を愛してます。 ※「障害の社会モデル」の考え⽅にもとづき、本スライド内においては  「障がい」ではなく「障害」の表記を使⽤します。
  2. ⼭は「健常者」だけのものではない • 多くの障害者が⼭を楽しんでいる ◦ 六つ星⼭の会 https://www.mutsuboshi.net/ ◦ ⼭仲間アルプ https://www.npoalp.com/ ◦

    しろうまの会 http://www.shirouma.net/ • 障害のある YAMAP ユーザーも少なくない ◦ ユーザーを「障害」で検索した結果 • ⼀⽅でそのようなユーザーの存在は「ほとんどない」ことにされている ◦ まずはその存在を可視化する必要がある
  3. YAMAPは⼭のインフラになりつつある • YAMAP アプリのダウンロード数は 360 万以上、MAU は約 60 万⼈ ◦

    国内の登⼭⼈⼝約 600 万⼈のうち半数以上が利⽤している • YAMAP のアクセシビリティの向上 = 障害者登⼭の安全性の底上げに直結 • アクセシビリティ = 責任
  4. インプット(啓蒙活動) • ウェブアクセシビリティやっていき会 ◦ ウェブ系プロダクトのエンジニアが集まって週1開催 ◦ 座学やモブプロでの改善など • 全社横断の勉強会 ◦

    「困った!」を解決するデザインを種本に • Braze アクセシビリティガイド講習会 ◦ MA ツール「Braze」のアクセシビリティガイド講習会 ◦ https://www.braze.com/docs/help/accessibility • VoiceOver 体験会 ◦ デザイナーやアプリ開発者に VoiceOver での読み上げを体験してもらう会
  5. インプット(啓蒙活動) なぜやるのか? • 問題に気付き、⾃分ごとにできる⼈を増やしたい ◦ 「何が」「誰にとって」「どのように」問題になるのかという視点のインストール ▪ a.k.a. 「モヤモヤする⼈」 ▪

    全員ができなくてもいいが、⾃分だけでも回らない… • アクセシビリティ = ケア ◦ ケアの4つの局⾯(J‧C‧トロント『ケアするのは誰か?』P.27) ▪ 関⼼を向けること(Caring about) ▪ 配慮すること(Caring for) ▪ ケアを提供すること(Caregiving) ▪ ケアを受け取ること(Care-receiving)
  6. アウトプット • 開発環境の改善 ◦ Markuplint や a11y 系チェックツール等の導⼊による仕組み化 ◦ テスタビリティの向上

    • プロダクトの改善 ◦ ウェブ系プロダクトを中⼼にマークアップやキーボード操作、スクリーンリーダー対応等 • デザインシステムやコンポーネントライブラリへの反映 ◦ 意識せずともアクセシブルになるような仕組み作りの⼀環 • アクセシビリティリサーチチームの発⾜ ◦ 障害のあるユーザーさんへのインタビューを実施 ◦ 課題の発⾒〜改善提案までが⽬標
  7. 現状 • アクセシビリティの基本的な概念と重要性の浸透 ◦ 「障害の社会モデル」への基本的な理解 ◦ 「アクセシビリティは⼤事」という理解は浸透しており、活動に対する反発はない • アクセシビリティを考慮した議論や実装の習慣化 ◦

    ウェブ系プロダクトを中⼼に当然考慮されるべきトピックに • アクセシビリティ的なフィードバックへの納得感 ◦ 論理的な裏付けのあるアクセシビリティ⾯のフィードバックに対する反応は概ね好意的
  8. 課題 • ⾃分ごと化 ◦ 賛同は得られるが、主体性をもって動いてくれる⼈はなかなか増えない • 仕組み化‧標準化 ◦ 理想的には、課題の発⾒と対応は仕組み化されるべき •

    社内外への発信 ◦ 改善内容が⼀部のメンバー以外に知られていない • パーパスと接続し、ミッションにすること ◦ アクセシビリティの検討や改善が「仕事」として認識される必要がある