詳解ドラゴンクエストⅠ・Ⅱ【WIP βVer7】

シリーズ原点だが時系列の上では始点ではないこの二作品について詳説
何かと一纏めにされがちなのも、III以降とは中々同列に語られないのも何かこの二作特有の要素あってこそと考えられる。
特別際立ったものも無いある意味極典型的なRPGであり、ウルティマやウィザードリィ模倣の手本書みたいな作りなのだが…ファンによって散々語られながらも話の構造についてはまだ核心に迫ったものは無い様なので少しでも記述する事にした

Transcript

1. 詳解ドラゴンクエストⅠ・Ⅱ シリーズ原点となった二作を探究する試み
2. ドラゴンクエストⅠ • 『ドラゴンクエスト』として1986年5月27日に発売 • シリーズ第一作にして時系列的にはロト編三部作の中編に当たる • パーティは勇者一人のみ。敵モンスターもエンカウントにつき一匹のみ登場 • セーブ機能はなく復活の呪文と呼ばれる文字列を開始時入力でコンティニューとなる • 北米版タイトルはDRAGON WARRIOR
3. ドラゴンクエストⅡ • 『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』として1987年1月26日に発売 • シリーズ第二作にしてロト編最終章 • パーティメンバーは三人。初期パーティはローレシア王子一人で、サマルトリア王子、ムーンブ ルク王女の順に加入 • 前作であるドラクエⅠのマップを内包したより広域を舞台としている • 本作から教会が登場 • 復活の呪文はより長文に
4. ドラゴンクエストⅠ・Ⅱ • 1993年に発売された『ドラゴンクエスト』及び『ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々』のリメイク&バン ドル作品。99年にはGB版も発売されている • プラットフォームがFCからSFCに移行した事でグラフィック・サウンドが高質に。背景も黒塗りか ら絵付に • 登場人物・モンスター等はFC版と同一。一部難易度調整が加えられた
5. ドラクエⅠの主な特徴 • シリーズ中最も狭いマップ範囲 →容量の関係から言って当然ではあるが… • 登場モンスターの突出した特異性 →メーダ、ドロル、リカント、おおさそり始め本作に登場して以降他のナンバリングタイトルに殆 ど出て来ないモンスターが目白押し →アレフガルドは劇中時代ガラパゴス化していた？あるいは─ • 教会の未登場 →リメイクでもセーブポイントはスタート地点の宮殿にいるローレシア王
6. シリーズ最初のラスボス、竜王 • 最初は人型、続いて竜の姿で戦う →如何にもなお約束的展開で別に珍しくもない • 杖のような武器を持っているが… →Ⅰの魔導士と竜王は左手持ち、Ⅱの祈祷師及びハーゴンは右手持ち • 世界の半支配権と引換えに勇者と結託エンド →第一作でありながらDQではその後長らく実装されなかったマルチエンド仕様 →ラスボス側から和平工作、しかも実際に選択肢ありという極めて珍しい例 →有名な会話イベントだが続編にはなく他シリーズでも中々オマージュされていない
7. 城塞都市メルキド • 街はゴーレムを保有していた →作中では一体しか出て来ないが当然複数体所有していたと考えられる • ゴーレムは暴走していた？ →しかしゴーレムが都市の住人に危害を加えている描写はない。住民の言及もなし • 竜王の城にはストーンマンというゴーレムの上位種(量産型？)が配備されていた →竜王軍はメルキドより大規模かつ高度なゴーレム製造・統制技術を有していた？ →ゴーレム技術は竜王軍由来か。竜王軍側からの支援か技術提供があった可能性 • メルキドはゴーレムが原因でラダトームと対立していたのでは
8. 勇者斗泥人 • DQⅠは勇者とゴーレムの戦いが隠されたテーマ →ボス並の強さ。竜王とは妥協出来るがゴーレムとは対話不可。再戦もない • ラダトームはメルキドのゴーレム技術を危険視していた →Ⅱの時代にゴーレム関連技術はアレフガルドから途絶えている。ラダトームはメルキドを荒 廃させゴーレムも廃棄 • メルキドでは販売する武具も強靭なのに対しラダトームは技術大国だったとは言い難い有様 • メルキドのバックには竜王軍がいた可能性 →同盟関係にはなかったようだが真っ向からの対立関係ならば竜王軍はここを攻略する
9. ゴーレムの何が問題になるのか • 統制の難しさとその量産性から来る軍事的脅威 →これは他作品でも度々取り上げられるポイント • 魔導に通じていなければゴーレム技術への熟達は困難 →メルキドの学者は魔導士。それ故竜王軍ともコネクションを有していた →人は魔に魂を売らなければゴーレムを自在に操作出来るようにならないという理 • ゴーレムがより強く従順になっても人は強くならない →人はゴーレムに依存し自立心が凋んでゆく。そして魔物もゴーレムを使役するように →魔導技術が発達する程魔の者達の跳梁もより深刻化する
10. ロトの印は何故メルキド南の毒沼に落ちていた？ • ある意味ドラクエⅠ最大の謎 →この設定は志賀島から金印が出土したエピソードでも参考にしたか • どうして毒沼の真っ只中に埋没していた？ →ラダトーム関係者がここに埋めた可能性。ローラ姫による誘導は芝居 →それも勇者の冒険に際して。メルキド出征への口実作り＆勇者に現地の光景を見せる為 • そもそもどうしてあの場所は毒沼になっていたのか →石切り場だった？ →メルキドによる採掘で発生した鉱毒の可能性(後述)
11. ドラクエⅠのサマリィ • Ⅰはプレ・エクレシアルな世界［一地域］を描いた作品。これがⅡ以降のDQシリーズとの大きな違い • 勇者VS竜王自体は有触れたテーマでありタイトルそのものだが本作では最重要ではない →それよりも勇者VSゴーレムの方がクリティカルな内容を秘めている • ゴーレムを巡るメルキドとラダトームの不和が勇者対竜王の背景にあった →ローラ王女救出で勇者の冒険が終わらなかった本当の理由 →勇者はゴーレム破壊を任務としてメルキドに送り込まれたトロイの木馬 • 勇者とは勇敢な者の事でありその果敢さ故に縊られたる者 →Ⅰ勇者は竜王討伐後不穏な空気を感じ王国を去る。そしてⅡのロト三国鼻祖に
12. ドラクエⅡの主な特徴 • パーティメンバーが三人全員王家の出 →王族出身者やその後裔という設定のPCは後のシリーズ作品でも度々登場するが加入時点 から全員王族身分というのは本作のみ • 本作の主人公といえるローレシア王子は呪文が使用不可 →呪文を習得せずレベリングしてもMP0のまま。とくぎも無い為通常攻撃とアイテム使用のみ で終始戦う事に • シリーズ屈指の難易度を誇るダンジョン • 戦闘メンバーは最大三人。これは登場モンスターの類似性が指摘されるⅤと共通
13. 大神官ハーゴン • その素性について。人間或いは元人間ではない？SFC版でも四本指 →グラフィックは悪魔神官の豪華版といった所だが…地獄の使いと同様地獄出身？ →耳飾りはIV男勇者のそれに不気味な程酷似。青肌は竜王に似る • ハーゴン教団のモデルはカトリック教会か →邪神の像を安置する壇は十字架形に刳抜かれている。ハーゴン戦の背景にも十字架が • ハーゴンは幻術師？自身はマヌーサに100%耐性 →神殿でのイベントは幻惑とされているが…ローレシア王は以前から教団により篭絡されてい た事を示唆か。ハーゴン教団の王家抱き込みに掛ける手練手管は相当なものだった可能性
14. 邪神シドー • ハーゴン打倒に続く連戦で登場 →シリーズ中形態変化ではなく前座からの連戦で登場するラスボスはシドーだけ？ • 自らベホマを使用 →ラスボスがHP全回復する呪文を使用という小学生が思いついた様な仕様だが… →メモリ上の上限HP制約からこのような仕様となったという説明が付けられている • パルプンテで逃げ出す唯一のラスボス →しかし間髪入れずに戦闘再開。相手にベホマ掛けたようなものか
15. 三人はシドーへの贄だった • パーティは三人とも王家から選ばれている →邪神復活が懸った贄は当然厳選される。予め教団側から各国のロイヤルティを一人ずつ指 名していた可能性。ムーンブルクはこれを拒んで滅亡したが残る二国は膝を折った →人身御供としてロンダルキアに向かう旅路を邪教打破の冒険と吹き込んだ • 「シドーよ ぐふっ」 →ハーゴンは当初三人の命をシドーに捧げる予定だった →アトラス・ベリアル・バズズの三匹も贄？三人にぶつけたのは呪法の一種か
16. ローレシア王子、罔きテセウス • この人物の後日談はどれもあまり宜しくない。コミカライズでは破壊神を破壊した男として疎ま れたり、没案では刺殺されたりと碌な結末を迎えていない • 膂力に優れ、死出の旅路を邪教打倒の冒険と思い込む程の単細胞であった王子は邪教団も 打倒してしまった。その落とし前を付ける事になったのか • MP0の主人公は他に聖剣伝説2の主役が有名。やはり腕力に長けたパワータイプ • 聖剣2はDQⅡと共通点が非常に多い。この事についてはAPPENDIXにて別途記載予定
17. サマルトリア王子はイヤに察しが良かった • ローレシア王子から何度も逃れるサマル王子 →此度の冒険やばいよ…絶対教団と裏で話ついてるって • 突如として病床に臥すサマル王子 →そろそろこのドナドナ旅行も終点が近づいてきたな…少し愚図るか • メガンテ王子 →流石にこの段階で贄回避は無理なので美談残しておこうと思った • いやーさがしましたよ →いやー(ローレシア王子が生贄となる自分を)さがし(回っていたのは知ってい)ましたよ
18. ムーンブルク王女は内通者…？ • 犬に変えられたという不可解 →将来教団の禍根となるのであれば城陥落時点で殺害している。生贄として儀式に必要なら ば召し上げロンダルキア迄連行する筈。魔法で犬にされた＝疾うに教団の手先と化していた • ロンダルキア本拠地への道案内は誰がしたのか →王女が一度ロンダルキアに連れて来られていたのであれば易々とあの要害を進行出来る • 王女の覚える呪文は教団直伝 →やけに強大な呪文ばかり習得する王女。どれも教団幹部達が駆使するのと同じスペル →イオナズンはハーゴンの得意技、ベホマはシドーの奥義。つまり…
19. ムーンブルク落武者の怪 • サマルトリア王国をガン無視する負傷兵 →どう見てもサマルトリアの方が近いのに何故かスルーしローレシアに直行する跛行者 →ムーンブルクとサマルトリア不和説をとっても良いが…サマルでは頼りないと踏んだか • サマルトリアも既に教団の息が掛かっていたか、─これも教団の仕込みだった？ →あの負傷兵も教団側に与した狂信者の可能性。王子の目前で息絶える事で出征を促す役 • ハーゴン教団との距離 →物理的距離で比較するとムーンブルク>サマルトリア>ローレシアの順に近い →サマルトリアは半ば教化された状態にあった？ローレシアは比較的教団の影響が薄かった
20. ラーの鏡 • Ⅱで初登場以降ⅧとⅨ以外の全作品に登場のレアアイテム • またもや毒沼に。毒沼に落ちている＝埋め戻しと考える他なくなる • 態々ムーンブルク王女を犬に変え鏡を使わせた理由は？ →このイベントは逆説的に王女自身は正真正銘ムーンブルクの王女だった事を示しているとも 言えるが…孰れにせよ鏡は教団による洗脳・教化を解くアイテムではない • ラーの鏡をパーティが所持している事の意義 →逆に言えばこのアイテムによってパーティ中に教団関係者が扮した者がいない事を常に保 障し続けている。つまりメンバー間の相互不信を振り払う踏絵として証立てに使える
21. 教会規模からみた各地の「ハーゴン教化」度 • 異様に豪奢なサマルトリア教会 →既に王宮内部まで教化済みか • 割と控え目なローレシアとデルコンダル →遠方な為かまだ布教初期段階だったと予想される →ローレシア地下牢にいた悪魔神官は教団急進派か。その後教団は懐柔策に出た？ • ムーンブルク城内で投獄されていたのはハーゴン教団宣教師 →王国内で布教を図るも禁教政策の前に頓挫か。報復として王宮を焼き討ち →何故かローレシア王の名しか出さないムーンブルク王と同国兵士
22. 竜王の曾孫がいた理由は • 随分とハーゴン教団に鼻持ちならない様子だったが →シドーは竜神ではない？若しくは竜王の一族が祀るのとは別系統の神か • Ⅰ時代の魔物達はどこへ消えた？ →スライムやドラキー系は残存している模様だが…他は払底 →勇者が討伐した空白地帯に教団が差し向けた手勢がⅡに出没？ • 曾孫というのが難点 →竜王はⅢの竜の女王の息子説が有力視されているがⅢ→Ⅰでは数百年が経過している。 しかし以降の竜王は人間並の速さで世代交代している事に
23. ⅠとⅡを繋ぐミッシングリンク • ハーゴン教団があれ程ロトの子孫を敵視していたのは何故か →三国ともロトの勇者の子孫が君臨する王国。Ⅰでゴーレム屋を廃業されられた元メルキド住 人達が教団を結成、メルキド衰滅に対する恨みから勇者の子孫を追詰めにかかったのでは →教団得意の人心掌握術や組織統制力はゴーレム操術の応用 →キラーマシンもゴーレム研究を密かに発展させたものではないのか • サマルトリア王子がⅠ勇者の直系？ →察しが良いのも先祖譲りか。呪文も剣も使えるメージファイタータイプという点でも一致 →しかしロト装備はローレシア王子しか無理
24. DQⅠ→Ⅱ間の流れを追うと • Ⅰ終了～Ⅱ開始までの間に百余年が経過している • このインターバルにおいてメルキド滅亡、ラダトーム衰退、ロト三国勃興、ハーゴン教団増長、 アレフガルド魔物勢力図激変、竜王家四世代交代等が起きている • ハーゴン教団はロンダルキアを根城としているが何処かから人が移り住んだものと考えられる →ラダトームは存続していたので他にはメルキド位しか候補がない。天然の要塞であるロンダ ルキア台地は如何にもメルキド人が好みそうな地理 →メルキドから南下するとムーンブルク西部の祠に掛かる水道を通じてロンダルキアに至る →しかし旅の扉なしでは山越えが必要に。作中プレイヤー側に山越えの手段はないが…
25. ハーゴン＝ゾーマの残留思念？ • ゾーマとハーゴンに関連性はあるのか →Ⅲの下の世界はⅠの世界そのものであるが約数百年の時が経過している。Ⅱの範囲は登 場しない • ゾーマ居城の後釜に座ったのが竜王 →その竜王の末裔はハーゴンを嫌っていた。ハーゴン＝ゾーマの怨念ならば教団はかつての 拠点を奪回しに来た？教団がロトの子孫を滅ぼそうとするのはゾーマの怨念故でもあるのか • シドーは上の世界(Ⅲの世界)から降臨した？ →ロンダルキア台地はある意味上の世界に最も近い場所だが
26. メルキドのゴーレム技術はどうなったのか • ゴーレムの開発運用には膨大な資金・資源と大勢の技術者・魔導士が必要 →その為ラダトームもロト三国もゴーレムに否定的で研究・開発を禁じた為他国へ • ハーゴン軍団の一味であるどろにんぎょう&パペットマンはゴーレムの簡易縮小版 ？ →踊りに長け呪文も唱えるなど技術的には寧ろ高度であるのが伺える。必要コストも低い • ロンダルキアにゴーレムはいないが… →天然の要害であるため守りは堅いが鈍重なゴーレムは必要ない。資源も不足 →代わって豊富な鉱物資源を背景に機動力と攻守備わったキラーマシンが開発・導入された • ハーゴン教団の原動力は流亡したメルキド遺民。その急拡大が物語っている
27. キラーマシンはゴーレムよりも安全か？ • ゴーレムの製造には原料としてスライム(泥)が必要となる →この時点で既に魔導に足を踏み入れている。 • ロンダルキアへの洞窟入口の毒沼は鉱毒。キラーマシン製造に際して必要な金属採掘か →DQⅠ時代のメルキド南山麓でも半端ない量の毒が溢出。Ⅱ時代縮小するのは荒廃故か • メタルスライム＝泥(スライム)から精製した金属塊 →精製品故経験値が濃縮されている。キラーマシンの原料になる？ • キラーマシンはゴーレムよりも信頼性が高い？ →総合性能が高くⅤでは賢さの初期値はゴレムスより上。しかし柔軟性を欠く為か伸代はない
28. 鋼鉄の狩人 • ゴーレムは比較的生産容易なのに対しキラーマシンはまず製造に高度基礎技術が必要となる →ゴーレムの二匹目以降は仲間にし難い。一匹なら問題性が低いが複数体でトラブル多発 →キラーマシンの低加入率は敵性技術に対する通暁の難解さを表す • キラーマシン最大の懸念事項はメタルハンター(原料金属採掘機械)への発展 →人狩り用の機械は軈て自己増産へと向かいメタル狩りへ →機械反乱の話が出そうだがDQの世界ではそこまで機械文明は発達しない →DQと錬金術は関りが高いがDQにおいて錬金術は中々高度化を見ない
29. 幻のローレシア王子刺殺エンドという闇 • 企画段階で実際にあった構想らしいが… →先述の聖剣伝説２では仲間パーティの一人と生き別れになるという結末で終わる。直前に は自らを犠牲にして呪術師の正体を暴くNPCのイベントも • サマルトリア王子だけがシドーの贄になった？ →王位継承エンドともスピンオフの破壊神を破壊した男ともまるで違うシナリオだが… →この場合贄として捧げられる事を知り逃避を図ったサマル王子を捜索するローレシア王子と して序盤の長々とした行き違いを理解可能に • ムーンブルク王女の使嗾による謀殺か
30. ドラクエⅡのサマリィ • ハーゴン教団は三王家を脅迫或いは篭絡し子孫をシドーの贄として捧げる事でシドーを召喚 かつロトの血を絶やそうと狙っていた • ムーンブルク王女は既に教団の手先となっており二王子の嚮導役を担う存在として同行した • プレイヤーたるローレシア王子像がカギか • 本作のシナリオは異なる二つ以上の物語を混淆させてある可能性が濃厚 →同一の物語における世界線分岐やマルチエンディングとはまた違う話 →プリズム化すればより明確に出来るかも知れない
31. Ⅰ・Ⅱストーリー通史序論 • 前作に続編の伏線があるという定番に沿って考えればDQⅠにDQⅡの伏線がある →Ⅰ勇者による竜王打倒にはハーゴン教団台頭と直接の因果が見えない →竜王の曾孫とハーゴン教団は険悪だった為別系統の勢力と予想される • 竜王の和平案はゴーレム問題の手打ち。これに応じなかった為Ⅱの展開に →応じていた場合がビルダーズ世界らしいが…勇者はメルキドから復興を始めている • Ⅱの世界は拡大アレフガルド →ラダトーム勢力圏(北部)とメルキド勢力圏(南部)という構造がそのままロト三国対ハーゴン教 団という形で持ち越されている。ロンダルキア山岳地帯もメルキド城壁の天然版
32. 再考ローレシア王子 • 何者だったのか？ →超人的な力の持主で伝説の勇者ロトの生まれ変わりと紹介されている • ローレシアという国名の由来 →ローラシア又はローレンシアだと思われるがどちらも人類史に比べて古過ぎる →ローラ王女の名を殊更に強調しているのが読取れる • Ⅰ・Ⅱパケ絵はこの三人中でもローレシア王子こそが邪神シドーと謂うかの如き構図だが… • アレフガルドから見たローレシアの位置はラダトーム城に対する沼地の洞窟と奇妙にも一致
33. MP0から考えられる可能性 • ローレシア王子は人ではない →戦士というMP0の人族はⅢに登場するので人でもMP0はあり得る • ローレシア王子はゴーレム →その特性はゴーレムそのもの。だがゴーレムにしては素早さが高過ぎる • ローレシア王子はドラゴン又は人とドラゴンの混血 →竜王は魔法をバリバリ使えるので「竜王の曾孫」ではないと思われる →ローラ王女と彼女を攫ったドラゴンの子孫、という月並みな説に。或いはローラと竜の間の 子が後に他王家からロトの子孫を迎えた傍系？
34. 誰がロトの子孫なのか • ローレシア王子はどれだけLVUPしてもMP0。代わりに超人的膂力を誇る(はぐメタも一撃) • ムーンブルク王女は高い魔導士適正を持つが非戦士タイプ →髪質はローラ王女似なのでローラの子孫ではある？ラダトーム王家は戦士の家系ではない →サマル王子もローラ王女に似た髪色。ローレシア王子は眉から察するに黒髪か茶髪 • (ロトの)勇者はメージファイターというのがシリーズの通例 →該当者はサマルトリア王子しかいない。ロトの子孫はサマルトリア王家だけ？ →他はローラ若しくはラダトーム王家の末裔であってもロトの子孫ではない？ →しかしゲーム中ロトの装備を身に着けられるのはローレシア王子だけ
35. Ⅱに登場したロトの装備は本物か • それを言ったらⅠのロト武具も本物かどうかという話になってしまうが… →性能諸元の変更はゲームバランス上のものと了解するしかない？ • ロトの勇者しか装備出来ないというのがガセで筋力さえあれば誰でも装備可？ →「(サマル)王子は非力だから、あまり強力な武具は身に付けられない」単に力不足だった？ • 何故ロトの鎧はロンダルキアの洞窟にあったのか →教団が用意したモックの可能性？
36. Ⅲから何が見えてくるのか • 本稿の主題はⅠ・ⅡなのでⅢの内容に余り詳しく立ち入る予定はないが、Ⅲはロト編の最初期 を描いてるのでⅢの内容にも触れざるを得ない • Ⅲ最大の特徴はゲーム開始時主人公の性別を選択出来るという点にある →これはIVにも引継がれた仕様だが…ⅢⅣと立て続けに主人公が男女いた理由は？ • 男勇者と女勇者どちらが本物？どちらも本物と言い返される事は承知した上で →勇者は男というのがどうにもシリーズを貫くお約束らしい • そういえばⅣにはシンシアという勇者の身代わりになるNPCがいた →PS版パケ絵では女勇者が何故かアリーナに差替え…女勇者はシンシア？
37. 誰がアレフガルドに来た？ • Ⅳの五章OPはⅢ終盤の秘話だった？シンシアと同じく女勇者は男勇者の身代わりに。 →ゾーマ討伐に下世界へ赴いたのは女勇者の方だったのでは • Ⅲ勇者とⅠ勇者及びサマル王子ではスペックが違い過ぎる →途中まで覚える呪文系統は殆ど一緒なのに…デイン系は何故受継がれなかったか →Ⅰ・Ⅱの勇者はロト傍流の女主人公の末裔 • ハーゴン教団の淵源はゾーマ討伐隊にいた僧侶の教派(シンボル的にそう考えるしかない) →ハーゴンは男性なので教主は代々男だったと考えられる。となると男僧侶が元祖か
38. 異説①：サマルトリアとムーンブルク両家は女遊び人 の子孫か • ⅢのPCで金髪は女遊び人だけ →遊び人はLV成長で賢者になれる特別仕様。遊び人からクラスチェンジした賢者がゾーマ討 伐隊にいたならば…Ⅰ・Ⅱのパフパフ屋は遊び人が広めたか →他職からの転職には悟りの書が必要。血筋で賢者になれるのは遊び人だけという事に • 賢者は僧侶と魔法使い二系統の呪文を習得する →サマルトリア王子・ムーンブルク王女はそれぞれ僧侶・魔法使いに近い系統の呪文習得 • 勇者には賢者への適性がない →悟りの書を持っていてもクラスチェンジ不可。というか他のどの職にも転職不能
39. 女勇者がⅠ・Ⅱにおけるロトの勇者始祖？ • 傍系の女勇者でゾーマに勝てたのか？ →周りがベテランであればそう無理な話でもない。竜王軍の協力もあった？ →Ⅰ勇者やサマル王子の控え目な能力値が彼女の子孫である事を物語る • FC版Ⅲパケ絵の構図は何を物語るのか →どちらか片側がゾーマ討伐に向かった一行という風にも解釈はできる →勇者は一人しか映っていない • メルキドの経済が盛んなのは商人の子孫が代々住み着いたから？ • 以上からゾーマ討伐に来たパーティは女勇者、女賢者(元女遊び人)、男僧侶、男商人と予想
40. それぞれの動機を推測 • 何故この四人が？次のような動機があったと考えられる 女勇者：男勇者の身代わりとして。或いは男勇者側にバラモス討伐を先んじられ功を焦る 女遊び人：バラモス討伐によりⅢ表世界は風紀取締が厳しくなり遊興し甲斐が失せると踏んだ 男僧侶：女僧侶側との派閥闘争に敗退し新天地での布教を図る 男商人：Ⅲ世界では女商人側に水を開けられ肩身が狭くなったため新たな商圏を欲した • ゾーマ討滅後の動き(各者の後裔まで追った流れ)を推し量ると… 女勇者はアルフガレドに隠棲、女遊び人はⅡ地域含む各地を遊興遊山。男僧侶はアルフガレ ドでの布教を阻まれロンダルキアへ。男商人はメルキドを中心に活動しつつ南方に商圏拡大
41. 剣神とは何者を指しているのか • 『剣神ドラゴンクエスト 甦りし伝説の剣』として2003年9月に発売されたソフト →ロトの剣を模ったプラモデルが専用コントローラとして附属。プレイヤーはこれを振り回す • シナリオ・世界観はドラクエⅠそのもの →この作品でも主人公はロトの子孫という設定。パラレルと言われてしまえばそれまでだが • 主人公はⅠ勇者と同じ人物？ →金髪で逆立った髪型はサマル王子によく似るが…呪文も発動できる仕様 →デイン系も詠唱可。ロトの剣は魔法剣？Ⅰ・Ⅱにそのような仕様は無いが →剣神DQという作品はロトの剣本来の力を引き出した時の性能デモだった？
42. スライム系が象徴する物質 • メタルスライム：銀・鉄、はぐれメタル：鉛・水銀、メタルキング：精錬鋼 →スライムベスは赤錆か • ホイミスライムは？ →ホイミはバイタリティ。そこから賢者の石が作られる • スライムはスラッジ →魔導文明の滓であり魔導普及と共にその量も増す。魔導栄える所スライムあり
43. APPENDIX • 聖剣2とドラクエ2 • クロノトリガーとの比較
44. • 以上文章・図表など追加補足予定