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並行する複数開発ラインを横断する 一人QAの取り組みと工夫
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Seki Ryoma
May 19, 2025
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並行する複数開発ラインを横断する 一人QAの取り組みと工夫
Seki Ryoma
May 19, 2025
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Transcript
並行する複数開発ラインを横断する 一人QAの取り組みと工夫 2025.5.12 QaaS / SEKI Ryoma @ivryqa
2017年、建設業の建具工として独立 同年にパーソナルトレーナーとしても独立し、二足のわらじで活動 2021年、キャリアチェンジをし、学習塾事業の事業責任者を務める 2022年1月、IVRyに入社し、 QAエンジニアとしてのキャリアをスタート 現在はIVRyのプロダクト全般の
QAを担当しています 趣味は、筋トレやフットサル、スパルタンレースなど、運動全般
アジェンダ 1. 会社とプロダクト説明 2. 組織体制とQAの立ち位置 3. 1人QAの3つのアプローチ 4. 現状の課題とやりたいこと
5. まとめ
会社紹介
対話型音声 AI Saas IVRy 最短5分・月2,980円から電話業務を自動化・効率化することができるサービスで、 ボタンプッシュによる自動応答 /SMS返/電話転送に加えて、
AI音声対話など様々な機能が利用可能
業態に合わせた自由な応答設定 ダイヤルプッシュと AIの対話をハイブリッドで設定し、 受けたい電話と自動化したい電話を分類。電話業務を効率化できる
開発組織と QAの立ち位置
プロジェクト制 IVRyは柔軟な組織運営を実現するために、組織をプロジェクトやサークルという名称で明確化し、役割の曖昧化を避けていま す。 プロジェクトは、 3ヶ月ごとに組成し事業成長を目指した OKRにコミットしています。 具体的には、既存 IVR機能の拡張
を行うプロジェクトや AIFAXなどの新規機能 を行うプロジェクトなどが結成されて、各プロジェ クトで複数の案件が並行で動いています。
プロジェクト体制と QA ・現状は、一つのプロジェクトに所属していながら、他のプロジェクトの案件に関与しています ・影響度・複雑性の高い案件を中心に QA として参画していて、例えば AIFAX/保留転送などは新規性が高く、請求や顧客影 響の大きい機能ので、キックオフから入り、並走して QA活動を行っています。
・SREチームなどと協業し、デプロイ頻度をあげたり安全にリリースするために、自動テストや CICD改善なども行っています
現状の開発サイクルとリリースフロー ・リリースサイクル:基本毎日(電話 /AI機能は週1回) ・案件規模による QA対応の使い分け 大規模案件 : QA項目レビュー会実施、開発受け入れテストで早期バグ検出
小規模案件 (リファクタリング等 ): 開発者主体で手動/自動テストを実施しています
1人QAの3つのアプローチ ① 戦略ドリブン 全案件の特性やリスクを洗い出し、必要に応じて早期にアプローチ 不具合分析や品質分析を通じて、改善サイクルを回す ②
最小工数で最大効果 リグレッションテストの自動化 & QA項目レビュー会を実施 ③ LLM × QA QA観点生成/ e2eテストコード生成/障害分析のサマリやコードリーディングなどで積極的に活用 よりスケールしやすくなるように下記の観点で取り組んでいます
戦略ドリブン ・週次で、全案件の特性やリスクを出して必要に応じて早期にアプローチしています ・不具合分析や品質分析を行なって改善サイクルを積極的に回しています 週次で全案件の特性やリスクを洗い出し 案件単位の改善サイクル
テスト工数をなるべく抑える工夫 ・テスト設計時に、テスト範囲を関係者と相談しながら決め、テスト範囲を絞り込み、ケース数を最小限にしています ・自動化できる部分は積極的に自動化し、主にリグレッションテストの手動作業を削減しています テストフェーズでの手戻りや修正待ちを少なくする工夫 ・テスト工程での仕様漏れによる手戻りを防ぐため、案件ごとに関係者を集めてQA項目のレビュー会を実施している 最小工数で最大効果 自動テストのこれまでの歩み
・QA観点の生成、テストコード生成、障害分析のサマリ作成など、 AIを積極的に活用しています (まだ検証段階のものも多いですが、実務での活用を進めています) ・仕様理解や自動テストコードの生成には Cursor を活用しています LLM ×
QA AIツールの一部 Cursor を使って自動テストのコード生成
・QA がQ毎に発生した障害の原因を分析し、結果を開発チーム全体にフィードバックしている ・QA も開発チームの雑談会やコードレビューに積極的に参加し、プロセス改善のアイデアや課題を認識できるようにしている 他にも開発チームと連携した取り組み 障害分析をSlackで共有した時の様子 ※
コメントの一部抜粋
・週に平均 14回のリリースを実施している ・現在の変更障害率は、 3%ほど 取組みを通して、現状の状態
とはいえ、課題ややりたいことはいっぱいある ...
今後やりたいこと 自動テストをリリースフローに 組み込む LLM活用 受け入れ基準を LLM に入力 し、自動でテストを生成・実行 する
シフトライト 利用者の声を集めて、プロダク ト改善へ反映する シフトレフト 要件定義・設計段階から参画 し、上流で品質を作り込む QAチームの立ち上げ 音声認識・対話品質の向上 (AI チームと協業) ・認識精度を高める ・より自然な対話を実現する ※ごく一部 ...
まとめ ・エンジニアの人数増加やチームが増えて、案件も並行に走ることが多いので、自動化と戦略的アプローチに注力しています。 ・品質は QA だけの責任ではなく、エンジニアメンバーも巻き込んでチーム全体で考えるような取り組みを行って、作っています。 ・QA の枠を越え、開発プロセスから実装層まで踏み込み、実務レベルで掴んだ課題を起点に継続的な改善サイクルを回していま す。
・とはいえ、まだ取り組めてないこと、やりたいこと、整ってない部分が多くあるので、興味をもった方は、ぜひお声がけください。
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