これは2020年4月24日に開催された「鹿児島.mk #8 オンラインLT会」で壇上者として参加した際に使用したスライドです。
-- 以下はスライドの大まかな流れです --
1. こんにちは、skytomoです。
今日は「ロジバンのすすめ ~まるで人と話すためのプログラミング言語のような言語の紹介~」をやっていきたいと思います。よろしくお願いします。
2. 今回初めて鹿児島.mkに参加したので、僕が誰か皆さん知らないと思うので、ここで簡単に自己紹介をします。今は鹿児島高専に在学しています。使ったことのある言語はご覧の通りで、C#をよく使っています。
3. 今回は「ロジバンのすすめ」というテーマですが、ほとんどの人はロジバンを知らないと思います。ロジバンは人工言語の一つです。人工言語は広い意味ではプログラミング言語も含まれますが、普通は人と話すために作られた人工的な言語のことを言います。
4. 人工言語と言われても実感が湧かないと思うので、他に例を出しますね。ロジバンの他にどういう人工言語があるかと言うと、最近有名な言語ではリパライン語というのがあります。リパライン語は「異世界転生したけど日本語が通じなかった」というライトノベルで登場します。これは異世界転生したのに日本語が何故か通じることに対抗して作られた小説です。
5. そして、ほとんどの人工言語には目的があるんですね。リパライン語の例だと、「異世界の言語を作る」という目標があるわけです。ですから、文字体系が違ったり、時間の単位も違います。時間の単位は秒ですが、この話の世界ではストゥスンという単位で、だいたい1ストゥスンが0.8092秒だったりします。それでロジバンの目的は何かという話になりますが、
6. ロジバンの目的は「言語で無駄な思考をしないようにする」です。ただロジバンという言語は紆余曲折あってできた言語ですので、厳密に言うと諸説ありというか違うんですが、とにかく大本はこれです。
7. ロジバンの目的は今回の目的である「ロジバンをなぜ学ぶべきか」につながってくるのですが、2つあります。1つ目はロジバンはエンジニアとの相性が相性がとても良いです。エンジニアに学びやすい言語です。そして、第二、これはロジバンの特徴なのですが「自然言語の贅肉が取り払われている」。英語でいうところの不規則動詞や3人称単数がないので、そういうことにいちいち気を取られないで済みます。
8. エンジニアとの相性がいいのには理由があって、その例として、ここにPythonの関数を出してました。皆さんご存知pow関数は引数を2つか3つ持っていますね。
9. そして、これはロジバンです。実はロジバンには動詞や名詞という概念がなくて、代わりに命題と項というものがあります。これは関数と引数とかなり似ていて、こういった理由でエンジニアはロジバンを学びやすいと言えます。まるで人と話すためのプログラミング言語を学んでいるような感覚ですね。
10. 他にプログラミング言語っぽいところがもう一つあって、構文が必ず一意に定まるというものです。例えば、「私は泥まみれになりながら走る猫を追いかけた」という文があったとします。このとき、泥まみれなのは誰かということなんですが、私か猫か一意に定まりませんね。これが構文が曖昧ということです。ロジバンではこういう曖昧な構文が現れません。
11. 先程「自然言語の贅肉が取り払われている」と言いましたが、自然言語でそれが顕著なのが、数の数え方だと思います。これは様々な言語の97の言い方なのですが、数を表すにあたってこのように言語によって全然違うし、難しい表現が必要になったりします。
12. ロジバンでは数はとてもシンプルで、1つの数字につき1音節です。しかも、16進数まで対応しています。
13. また、大きな数字については、その桁を前から読んでいく形で表します。つまり、97は9がsoで、7がzeなので、sozeとなります。簡単ですね。
14. これが「言語で無駄な思考をしないようにする」ということです。
15. 最後にロジバンがどんな感じな文なのかを知ってもらうためにここに例文を置きました。これを発音すると、「coi ro do .i mi‘e la .skaitomon. .i .ai mi ciksi la .lojban. ro do ma'i lo samplabau ca lo cabdei」という感じですね。
16. これを聞いてちょっとロジバンに興味を持った人は「はじめてのロジバン」縮めて「はじロジ」を見てください。ここでは説明できなかったロジバンの特徴をたくさん学ぶことができます。それでは、
17. ご清聴ありがとうございました