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Accelerate翻訳本のキモ

t-torii
December 18, 2018
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 Accelerate翻訳本のキモ

t-torii

December 18, 2018
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  1. 3 © Copyright 2018 Dell Inc. 自己紹介 • Dell EMCシニアコンサルタント

    – デジタルトランスフォーメーション(クラウドネイティブ、 DevOps)をエンタープライズ普及のコンサル – 前職はNEC OSS推進センター シニアエキスパートで OpenStackを中心としたR&D・コミュニティ活動 • 社外活動 – 日本OpenStackユーザ会 副会長 – 沖縄オープンラボラトリ技術アドバイザ – OpenStack Days Tokyo実行委員 – Japan Container Days実行委員 – Okinawa Open Days実行委員 – OpenStack Summit日本人会主催 – Upstream Training主催
  2. 4 © Copyright 2018 Dell Inc. DORA: DevOps Research &

    Assessment • アンケート・インタビュー・ワークショップにより現状 の組織としてのDevOps能力を指標化 • 業種別の平均と比較 • どの指標に注力すれば効果があるか抽出 • Dell EMCはDORAのパートナーとして実施
  3. 5 © Copyright 2018 Dell Inc. 著者 Nicole Forsgren Ph.D

    DORA(DevOps Research and Assessment)のCEO兼 主任研究員 Jez Humble 「The DevOps Handbook」、 「Lean Enterprise」、 「Continuous Delivery」の共著者 DORA CTO Gene Kim 「The Phoenix Project」著者。 IT Revolutionを創業。DevOps Enterprise Summit主催者
  4. 6 © Copyright 2018 Dell Inc. DevOpsエンジニアは人気職業になりつつある 3. Marketing Manager

    4. Occupational Therapist 5. HR Manager 6. Electrical Engineer 7. Strategy Manager 8. Mobile Developer 9. Product Manager 10. Manufacturing Engineer https://www.glassdoor.com/List/Best-Jobs-in-America-LST_KQ0,20.htm 求人数、給料、満足度から算出
  5. 7 © Copyright 2018 Dell Inc. DevOpsの目的 • Opening Remarks

    by Gene Kim • DevOpsの目的は、「エンジニアの生活を改善すること」 https://youtu.be/FbgWQhxFWr4
  6. 10 © Copyright 2018 Dell Inc. Accelerate本の構成 • 第1部 調査結果から見えてきたもの

    • 第2部 調査・分析方法 • 第3部 改善努力の実際
  7. 11 © Copyright 2018 Dell Inc. この本の内容を一言でいうと 2000社超 20000件以上のアンケート 業績の高さにつながる

    24のCapabilitiesが 導き出せた! 科学的な分析 • 演繹法ではなく、帰納法 → 説得力がある!(母数が大きいため) • これまでの常識だったことのいくつかは正しくない! • できている組織とそうでない組織の差は年々広がっている!
  8. 12 © Copyright 2018 Dell Inc. 24のCapabilities • Continuous Delivery

    – バージョン管理 – デプロイの自動化 – CI – トランクベースの開発 – テスト自動化 – テストデータの管理 – セキュリティのシフトレフト – CD • Architecture – 疎結合 – チームへの権限の付与 • 製品・プロセス – 顧客からのフィードバック – Value Stream – スモールバッチ – チームによる実験 • Lean Management & Monitoring – 変更承認プロセス – 監視 – プロアクティブな通知 – WIPリミット – 作業の可視化 • 組織文化 – Westrumによる組織文化 – 学びの支援 – チーム間の協働 – 職務満足度 – Transformational Leadership
  9. 14 © Copyright 2018 Dell Inc. はじめに(ページ xxiii) • 本書で紹介する研究成果は、伝統的な「ウォーターフォール型」の開発手法を使い続け、技

    術変革に着手したばかりという組織にも、すでに何年も前からアジャイルやDevOpsの手法を 実践しているという組織にも応用できる。というのも、ソフトウェアデリバリは継続的な改善を重 ねつつ進めていく作業だからである。本調査研究でも「最優良組織は業績を伸ばし続け、改 善のままならない組織は後れをとるばかり」という現状が確認されている。 • 本書執筆の目的は、「本調査研究の成果を共有することにより、組織が、より高品質のソ フトウェアをより迅速にデリバリできるようにすること、より健全なチームを育成して他者の追 随を許さない存在に成長するのを支援すること、そして組織全体とその構成員の幸福と繁 栄の後押しをすること」である。
  10. 16 © Copyright 2018 Dell Inc. 組織のパフォーマンスとの関連 • 組織のパフォーマンスに関しては、自組織のパフォーマンスを「収益性」「市場占有 率」「生産性」の3つの基準で判断してもらい、リーカット尺度の複数の選択肢から1

    つを選んで回答してもらった。この3つの基準は、すでに過去の調査研究で複数回に わたり有効性が実証されている上に、ROIとの高い相関も判明している。しかも、景 気の影響を受けないため、我々の調査研究には最適な基準と言える。ここ数年の 分析で、ハイパフォーマーのこうした基準でのパフォーマンスの測定結果がローパフォー マーのそれを上回る傾向にあり、両社の対比は一貫して2倍を超えている。この傾向 が示唆するのは「組織のソフトウェアデリバリのケイパビリティ(能力、機能)は、 組織に競争上の優位性をもたらす」という点である。(P31)
  11. 17 © Copyright 2018 Dell Inc. パフォーマンスの計測 • 成熟度ではなくケイパビリティ(P9) •

    出力(Output)ではなく成果(Outcome)(P21) https://youtu.be/DgpsX5yLXQw
  12. 18 © Copyright 2018 Dell Inc. ソフトウェアデリバリの測定指標 従来 • コード生産性

    • ベロシティ • 稼働率 推奨 • リードタイム • デプロイの頻度 • 平均修復時間(MTTR) • 変更失敗率
  13. 19 © Copyright 2018 Dell Inc. パフォーマンスの違い 2018 State of

    DevOps Report スピードと安定性は両立可能
  14. 20 © Copyright 2018 Dell Inc. 組織文化 • 情報の流れがスムーズな組織のほうが効率的に業務を行える(P44) •

    ヒューマンエラーは調査の出発点(P47) • 「組織文化を変えていく上でまず最初にやるべきなのは、関係者の思考方法を変え ることではなく、関係者の言動、つまり皆が何をどう行うかをかえることだ」
  15. 22 © Copyright 2018 Dell Inc. Westrumの組織文化の分類(意訳) 病理学的(パワハラ) 官僚主義的(ルール重視) 創造的(パフォーマンス重視)

    情報は隠ぺいされる 情報は無視されることがある 積極的に情報が公開される メッセンジャーは打たれる メッセンジャーは無視される メッセンジャーになるように訓練さ れる 責任から逃れる 責任はやった人が負う 責任は共有される チーム間の協力は妨害される チーム間の協力は許容される チーム間の協力は奨励される ミスは隠され、誰かのせいにされる ミスは正義のもとに裁かれる ミスは改善のきっかけになる 新しい取り組みは潰される 新しい取り組みは問題を引き起 こす 新しい取り組みは歓迎される
  16. 23 © Copyright 2018 Dell Inc. 自動化 • 継続的デリバリを実践すれば、チームにとってのデプロイメントは負荷の高い大事では なくなり、勤務時間中にこなす日常業務の一つとなる(P57)

    • コンフィグレーションの管理はアプリケーションのコードほど重要視されないものだが、本 調査研究ではそうした見方が誤りであることが立証された。(P64) • 主としてQAチームか外注先が作成・管理している自動化テストは、ITパフォーマンス と相関関係にない(P65)
  17. 24 © Copyright 2018 Dell Inc. システム • システム同士が疎結合であれば、またその構築チームと維持管理チームとが疎結合 であれば、あらゆる種類のシステムにおいてパフォーマンスの向上が可能(P72)

    • 注目すべきはデプロイとテストの容易性(P75) • 重要なのは、チームが他のチームやシステムに依存せずに製品やサービスに変更を 加えられることである(P82) • チーム外の人や組織(管理者やCAB)の承認を得なければならない場合、本番 環境のシステムの安定性は向上せず、むしろ確実に作業の遅れを招いてしまう (P96)
  18. 26 © Copyright 2018 Dell Inc. 製品開発のプラクティス • ソフトウェア関連の組織で特に重要なのが、作業を細分化して進めてデリバリする ためのケイパビリティである(P105)

    • デプロイを通常の勤務時間内にこなせない場合、それは対処しなければならない問 題がアーキテクチャに存在することを示す兆候だ(P111) • 病欠、長期就業不能、高離職率による損害は米国全体で年間3,000億ドル (P113) • 作業環境を顧みずに担当者の是正を試みる組織が大半だそうである。しかし環境 を是正するほうがはるかに成功率が高いことは、Maslachの調査研究で立証され ている(P115)
  19. 27 © Copyright 2018 Dell Inc. 環境 • Netflixの独創的なクラウドアーキテクトAdrian Cockcroftは、フォーチュン500に

    ランク入りしたある企業の最高幹部から「すばらしい人材を一体どこで見つけてくるん ですか」と訊かれ、(私信で)こう答えたという - 「貴社からヘッドハントしてきたん です!」(P128) • 判断力や経験をやりがいのある難問解決に振り向けられる環境には、職務満足度 を大きく向上させる力がある(P130)
  20. 28 © Copyright 2018 Dell Inc. 変革型リーダーシップ • 変革型リーダーがほとんどいないチームがハイパフォーマーになる可能性 は、ほとんどない(P144)

    • リーダーは単独では目標を達成することはできないのである。(中 略)適切なアーキテクチャで仕事を遂行する「チーム」が必要なのであ る(P145)
  21. 29 © Copyright 2018 Dell Inc. 改善努力の実際 • 職場空間を、視覚的に楽しく人間工学的にも快適なものにしている(P215) •

    「リーダーとしては自分の行動を見つめるほうが先で、人に変化を求めるのはその 後でなければなりません」(P220) • 実装という考え方 -- 他の企業の特定の行動やプラクティスを模倣しようという考え 方 -- は、「生産的文化」とはまったく相容れない(P224) • そのような文化を獲得するには、エビデンスに基づく実験や学びを繰り返し、各組織 の状況や組織文化にふさわしい新たな協働方式を開発していかなければならない (P227)
  22. 30 © Copyright 2018 Dell Inc. おわりに • 「ハイパフォーマンス」とは購入したり、真似したりできるものではない (P233)

    • 自身のケイパビリティを高めつつ、自チームや自組織の現況や目標 にしっくりくる道を模索する必要がある。(P233)
  23. 32 © Copyright 2018 Dell Inc. DevOpsエンジニアは人気職業になりつつある(再掲) 3. Marketing Manager

    4. Occupational Therapist 5. HR Manager 6. Electrical Engineer 7. Strategy Manager 8. Mobile Developer 9. Product Manager 10. Manufacturing Engineer https://www.glassdoor.com/List/Best-Jobs-in-America-LST_KQ0,20.htm 求人数、給料、満足度から算出
  24. 33 © Copyright 2018 Dell Inc. DX時代の「イノベーションのジレンマ」になる可能性がある • 「イノベーションのジレンマ」を読んでいることは当たり前であり、そのうえ でどうイノベーションを起こすかを皆が考えてきた。

    • それと同じように、「Accelerate」はデジタル時代のバイブルとなる可 能性を秘めている。 • 「差」が開く前にこの考え方を普及させていきたい。