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Auroraは速いRDSではない
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赤神青空
August 19, 2026
Programming
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Auroraは速いRDSではない
赤神青空
August 19, 2026
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Transcript
2026年08月 Auroraは速いRDSではない ストレージ層を作り直した、別のデータベース 赤神青空
▪料金表で並んでいると、そう見える 上位プランだと思っていた 「AuroraはRDSの高い版で、そのぶん速い」 私はずっとそう理解していました。 何が困るか 速い理由が分からないので、 選ぶ理由も言えない。 今ココ はじめに 実際に困ること
移行したら請求が想定と違った、を 説明できない。 今回やること 中で何が違うのかを、1枚の図で 押さえる。 2/12
▪誤解には、ちゃんと理由がある 上位版に見える理由 外から見ているぶんには、本当にRDSの延長に見えるように作られています。 MySQLとPostgreSQLの互換なので、SQLはそのまま 接続方法もドライバも変えなくてよい コンソール上でもRDSの中に並んでいる 同じエンジンならスナップショットから載せ替えられる だから「速いRDS」で説明がついてしまう 今ココ はじめに
3/12
▪どこが「速い」のか Auroraの正体 AuroraはMySQL・PostgreSQL互換のまま、 ストレージ層だけを別物に置き換えたDBである。 従来のRDB 1台のインスタンスがディスクを 抱え、複製も自分でする。 今ココ 正体 Aurora
計算とストレージを分離し、 共有ストレージを全員で見る。 効いてくる場所 レプリカ追加・フェイルオーバー・ 復旧が速くなる。 4/12
▪レプリカがデータのコピーを持たない 計算とストレージの分離 計算層(インスタンス) ライター 書き込みはここだけ リーダー 1 リーダー 2 最⼤15台まで追加できる
データのコピーは持たない 1つのボリュームに⾒えるが、実体は散っている アベイラビリティゾーン a ✓ ✓ アベイラビリティゾーン b ✓ アベイラビリティゾーン c ✓ GBごとに2コピー GBごとに2コピー GBごとに2コピー 壊れたら、その10GBだけ 他から作り直される 単⼀の装置があるのでは なく、断⽚の集まり ここが丸ごと落ちても 書き込みは⽌まらない 書き込み 4つ必要 2つ失っても⽌まらない 読み取り 3つ必要 3つ失っても続けられる 守れない範囲 リージョン障害と操作ミス 6コピーは同⼀リージョン内の話。DELETE は6コピーすべてに忠実に反映される。 1つのボリュームに見えるが、実体は10GB単位で6コピーに散っている 今ココ 正体 5/12
▪壊れることを前提にした数え方 6コピーとクォーラム データは3つのAZに2コピーずつ、計6コピー。全部揃うのを待たずに合意を取ります。 書き込みは6つのうち4つ揃った時点で確定 AZが1つ落ちても書き込みは止まらない 読み取りは、通常はクォーラムを取らない どのコピーが最新かを追跡し、1つから読む 3つ揃える読み取りは障害復旧のときだけ 10GB刻みで自動修復・自動拡張(最大128TiB) 今ココ
正体 6/12
▪同じ「リードレプリカ」でも中身が別物 レプリカの作られ方が違う RDSのリードレプリカ 各レプリカがデータを丸ごと持つ 追加のたびにコピーが走る 遅延はレプリケーション由来 ストレージ費がレプリカ数ぶん Auroraのリードレプリカ 同じストレージを全員で参照する 追加が速く、台数を増やしやすい
遅延は概ねミリ秒台 ストレージ費は1つぶんで済む 最大15台。3台に増やしてもストレージ代は変わりません。 今ココ 速さの理由 7/12
▪切り替わりを隠しているのは、この仕組み 接続先は4つある クラスター リーダー カスタム インスタンス 今ココ 速さの理由 常にライターを指す。書き込みはここ リーダー群に自動で振り分ける
指定したインスタンス群だけに向ける 個別の1台を名指しする。運用・調査用 8/12
▪Auroraで一番事故が起きる分岐 Standard と I/O-Optimized Aurora Standard ストレージ $0.10/GB-月 I/O が別課金
$0.20/百万 小さなトランザクション多発で膨らむ 事前に読みにくい Aurora I/O-Optimized ストレージ $0.225/GB-月 I/O は追加課金なし 金額が予測しやすくなる インスタンス単価も上がる 目安はI/Oが総額の25%を超えたらI/O-Optimizedへ。 今ココ 代償 9/12
▪移行して初めて気づく種類の費用 数字で押さえる $0.20 100万 I/O Standardのみ。月10億で$200 今ココ 代償 25% 切り替えの目安
I/Oが総額に占める割合 +30% インスタンス単価 I/O-Optimized側の上げ幅 10/12
▪RDSには無い、あるいは形が違うもの 分離だからできること 独自機能に見えるものは、だいたい共有ストレージがあるから成立しています。 Backtrack … 復元せずに時間を巻き戻す(MySQL互換) 高速クローン … 実データを複製せず別クラスターを作る Global
Database … 別リージョンへサブ秒で複製 高速復旧 … ログの適用をストレージ側が引き受ける Global Databaseの複製I/Oだけは例外 I/O-Optimizedにしても、そこは課金され続ける 今ココ 恩恵 11/12
▪速い理由が言えると、選ぶ理由も言える まとめ 01 Auroraは「速いRDS」ではない ストレージ層を別物に作り直した結果として速くなっている。 02 レプリカと切り替えの速さは分離の帰結 レプリカがデータを持たないので、追加も切り替えも軽い。 03 代償はI/O課金という形で来る
25%を目安に構成を選ぶ。移行後は必ず請求の内訳を見る。 今ココ まとめ 12/12