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AI-DLCの思想に基づくこれからのAI駆動開発

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October 08, 2025
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 AI-DLCの思想に基づくこれからのAI駆動開発

AWSの提唱するAI-DLCに基づきこれからのAI駆動開発についての実践をまとめました。

Event:「AI開発の実戦メソッドとアーキテクチャ事例 ― toCサービスの高速デリバリを支える技術」toCのスピーディーなデリバリを支える技術的な取り組みータイミー・カウシェ・ガウディ・ユーザベース

by Ryo

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October 08, 2025
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Transcript

  1. 1. プロフィール 2. Why AI-DLC 3. What AI-DLC 4. How

    AI-DLC 5. 課題‧今後の取り組み 6. まとめ Agenda
  2. ryo • 株式会社Gaudiy • Backend Engineer ◦ 基本はGo書いてます • OMOチーム所属

    ◦ Online Merges with Offline ◦ オンラインユーザーにオフライン体験を 提供する機能を開発するチーム • 最近の取り組み ◦ AI-DLCに基づく新しいAI開発フロー設計 プロフィール
  3. 今⽇の内容 話すこと 話さないこと • AI活用の現状 • AI-DLC(AI-Driven Development Life Cycle)の概要

    • AI-DLCに基づくAI駆動開発の 試行錯誤 • AIツールの使い方やTips • AI-DLCの詳細 • 技術・アーキテクチャなどの詳細
  4. 私(世間)のこれまでの AI活用 設計 • 設計案の壁打ち • 考えた設計に対してのFBや 改善案の提示 • 設計ドキュメントの生成

    • 知見の少ない技術領域の 相談 実装 • 単体テストのコード生成 • プロンプトによる Vibe Coding • MCP活用 • Git操作等の定型作業の 自動化 その他 • GitHub Actionsを利用した 自動AIレビュー • AIを用いた 情報収集の効率化 • データ分析 • 個人開発のアイディアだし Why AI-DLC
  5. Why AI-DLC 私(世間)のこれまでの AI活用 設計 • 設計案の壁打ち • 考えた設計に対してのFBや 改善案の提示

    • 設計ドキュメントの生成 • 知見の少ない技術領域の 相談 実装 • 単体テストのコード生成 • プロンプトによる Vibe Coding • MCP活用 • Git操作等の定型作業の 自動化 その他 • GitHub Actionsを利用した 自動AIレビュー • AIを用いた 情報収集の効率化 • データ分析 • 個人開発のアイディアだし これらの活用は確かに開発や学習速度を劇的に向上させた。 しかしこれまでの開発ライフサイクルに AIを付け足しただけと いうこともできる。 AIの使い方ってこれでいいんだっけと思ったことない??
  6. Why AI-DLC 現状 • AIは副としてのアシスタント(ツール) • AIを既存の開発ライフサイクルに 付け足す使い方 • 開発の主導権はあくまで人間

    理想 • AIは対等なチームメイト • AI Nativeな全く新しい 開発ライフサイクルの確立 • 人間だけでなくAIも開発を主導していく つまりこれまで定義されてきた既存の開発ライフサイクルに固執するのではなく、 AIを前提とした全く新しい開発ライフサイクルを再設計することでAIの力を最大限引き出せるのでは? →この思想こそが AWSの提唱する AI-DLC(AI-Driven Development Lifecycle) AWSのホワイトペーパー
  7. Ref: AI 駆動開発ライフサイクル:ソフトウェアエンジニアリングの再構築 https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/ai-driven-development-life-cycle/ AI 駆動開発ライフサイクル( AI-DLC)とは? AI-DLC は、ソフトウェア開発に対する AI

    中心の革新的なアプローチで、2 つの重要な要素を重視しています。: • AI が実行し人間が監視する:AI は体系的に詳細な作業計画を作成し、積極的に意図のすり合わせとガイダンスを求め、重要な決定は人間に委ねます。これが重要 なのは人間だけが情報に基づいた選択を行うために必要なビジネス要件の文脈的理解と知識を持つからです。 • ダイナミックなチームコラボレーション:AI がルーティンタスクを処理する一方で、チームはリアルタイムでの問題解決、創造的思考、迅速な意思決定のために、コラ ボレーションしやすい環境で協力します。この孤立した作業から活気のあるチーム作業への転換は、イノベーションと成果物の提供を加速します。 What AI-DLC
  8. What AI-DLC AIの役割 人間との対話を重ねながら 仕様書・ユーザーストーリーなどを生成し 構想の具体化を実施。 人間の役割 ビジネスの目的や作りたい機能の概要などの 高レベルな要求をAIにインプット。 Inceptionで出力したOutputから設計・コード・テス

    トなどの必要な成果物を自律的に生成。 AIが生成したコードや設計を専門家として レビュー・品質の検証を実施。 稼働中のシステムのパフォーマンス監視、 エラー検知、ログ分析を実施。 問題を発見した場合は、原因分析と 修正コード案までを人間に提示。 AIからの障害報告や改善提案を評価し、 本番環境への適用の可否を最終判断。
  9. What AI-DLC 既存の開発ライフサイクル with AI AI-DLC 主導権 人間がライフサイクルを主導する AIがライフサイクルを主導する 人間の役割

    AIをアシスタントにして 開発ライフサイクルにおける全てのタスクを実行 AIの提案をもとに重要な意思決定・承認に集中 AIの役割 ツール、アシスタント (Vibe Coding、テスト生成など) 開発ライフサイクルの 主導者、対等なチームメイト 開発サイクル 数週間〜数ヶ月単位 (スプリント) 数時間〜数日単位の より短い反復 チーム構造 PdM、フロントエンド、バックエンドなど 専門分野で分業 それぞれが専門分野を持つがその垣根を越えて より広範な責任を持つ その上でチームのコラボレーションを促進して 意思決定速度を 上げていく 既存の開発ライフサイクルとの比較まとめ
  10. まとめ • AI-DLCはAIが主導して開発ライフサイクルを回していく開発手法のこと • プロセスの改善ではなくプロセスの再開発 • AIをアシスタント ではなくチームメイト として扱う •

    人間はAIの提案をレビュー、意思決定するという「対話の方向性の逆転」 • 自動化・最適化・継続学習 によって開発速度と品質を両立 • 数時間・数日単位での超高速な反復 による開発速度の向上 • チームはコラボレーション を大事にし、意思決定速度を上げていく What AI-DLC
  11. How AI-DLC Howの前提 • AI-DLCを適用・開発しているプロダクトはToC向けで新規立ち上げ a. 今回のHowは0→1フェーズをターゲットに • 利用ツールは1から選ぶ a.

    KiroはWaitListで使えない人がいる問題あり b. ツールに縛られずに自由な開発フローを考える • 独自の概念の追加を許容 a. 厳格に思想を守ろうとしない b. 思想を尊重しつつより良いものを
  12. Inception Inception α Construction Design Inception Fix α Construction Prototype

    How AI-DLC Inceptionフェーズで考えていること • 仕様検討の段階から試行錯誤の回数を増やし、不確実性を減らしたい。 • Howとしてプロトタイプ実装フェーズを組み込み、仕様の修正や見誤りの着想を得る。 • それを元にInceptionの精度を上げConstructionフェーズでの大幅な手戻りを0に近づける。 • 十分に検証が完了するまで4つのフェーズを繰り返す。
  13. 1. Inception AI-DLCの提唱する Inceptionと同じ Input 実現したいこと Output Intent(要件) ユーザーストーリー Unit(従来のEpic)

    How AI-DLC 2. α Construction Design 3. α Construction Prototype 4. Inception Fix Prototype設計 Input InceptionのOutput Output 主要Entity ユースケース モックデータ Prototype実装 Input α Construction Designの Output Output Prototype実装コード Prototype結果を元に Inceptionの改善 Input Prototype FB Output Inception改善 各フェーズはAIが主導し、人間がレビュー・指摘を行うのは共通。 1から4のフェーズを繰り返す。
  14. How AI-DLC 使っているツール • Claude Code a. Slash Command 各フェーズのSlash

    Commandを用意しており、それを実行することでAI主導の開発フローを実現 ex. Inceptionフェーズ → /aidlc:inception:new ex. Inception Fixフェーズ → /aidlc:inception:fix
  15. How AI-DLC 参考にしているツールたち SDD(仕様駆動開発)のツールがメイン • Kiro (https://kiro.dev/) a. AI-DLCでも推奨されているSDDのIDE •

    cc-sdd (https://github.com/gotalab/cc-sdd) a. Claude Code用のSDDツール • claude-code-spec-workflow (https://github.com/Pimzino/claude-code-spec-workflow) a. Claude Code用のSDDツール • Spec kit (https://github.com/github/spec-kit) a. Github提供のSDDツール • その他OSSで公開されている類似ツールなど
  16. 󰠀 プロダクトマネージャー→ 🤖 AIエージェント Inceptionフェーズ用のエージェントを呼び出す。 🤖 AIエージェント: 「AI-DLC Inception Phaseを開始します。私がファシリテーターとして、あなたのIntent(ビジネス

    目標)を明確にしていきます。 XXXシステムの開発について、以下の観点から教えてください: 質問1: 今最も解決したい問題、または実現したい機能は何ですか?例: 質問2: この改善により、誰が最も恩恵を受けますか? 質問3: 数日〜1週間で実現可能な最初のMVPとして何を想定していますか? まずは自由にあなたが取り組みたいことについてお話しください。私が適切な質問で詳細を引き 出していきます。」 󰠀 プロダクトマネージャー→ 🤖 AIエージェント AIからの質問に回答していく。この時必ずエンジニアも参加しPdMとAIエージェントの動向を見守 る。 🤖 AIエージェント: 「Inception Phaseが完了しました。以下のファイルを作成しました。レビュー及び承認をお願いし ます。 - Intent-001 - User Stories - Units 」 󰠀 プロダクトマネージャー、エンジニア: 承認する場合 「ありがとうございます。承認します。」 指摘がある場合 → 🤖 AIエージェント 「XXXが不明瞭だから明確にしたい。XXXということを考えています。」 How AI-DLC 1. Inception AI-DLCの提唱する Inceptionと同じ Input 実現したいこと Output Intent(要件) ユーザーストーリー Unit(従来のEpic) Inceptionフェーズの実際
  17. 󰠀 エンジニア→ 🤖 AIエージェント α Construction Design用のエージェントを呼び出す。 🤖 AIエージェント: 「AI-DLC

    α Construction Design Phaseを開始します。 まずはInceptionフェーズでの成果物を確認します。  -- thinking – 成果物を確認しました。設計のため、以下の技術選択について決定をお願いします: 1. XXX実装方式 2. XXX環境について 3. XXXXについて 」 󰠀 エンジニア→ 🤖 AIエージェント AIからの質問に回答していく。 🤖 AIエージェント: 「α Construction Design Phaseが完了しました。以下のファイルを作成しました。レビュー及び 承認をお願いします。 - エンティティ - ユースケース - モックデータ」 󰠀 エンジニア: 承認する場合 「ありがとうございます。承認します。」 指摘がある場合 → 🤖 AIエージェント 「XXXが不明瞭だから明確にしたい。XXXということを考えています。」 How AI-DLC α Construnction Design フェーズの実際 2. α Construction Design Prototype設計 Input InceptionのOutput Output 主要Entity ユースケース モックデータ
  18. 󰠀 エンジニア→ 🤖 AIエージェント α Construction Prototype用のエージェントを呼び出す。 🤖 AIエージェント: 「AI-DLC

    α Construction Prototype Phaseを開始します。 まずはα Construction Designフェーズでの成果物を確認します。  -- thinking – 成果物を確認しました。 設計に基づきプロトタイプの作成を実施します。 」 🤖 AIエージェント 基本的に自動でプロトタイピングをしていく。 󰠀 エンジニア AIエージェントの実装が完了するまで待つ。 🤖 AIエージェント: 「α Construction Prototype Phaseが完了しました。以下のファイルを作成しました。プロトタイプ の確認をお願いします。 」 󰠀 エンジニア、プロダクトマネージャー 出来上がったプロトタイプを同期で確認し、要件やUX観点での修正事項がないかなどを議論して いく。 How AI-DLC α Construnction Prototype フェーズの実際 3. α Construction Prototype Prototype実装 Input α Construction Designの Output Output Prototype実装コード
  19. 󰠀 プロダクトマネージャー→ 🤖 AIエージェント InceptionのRefining用のエージェントを呼び出す。 🤖 AIエージェント: 「Intent-XXXの修正プロセスを開始します。まず、現在のIntent内容と関連ファイルを確認させてく ださい。 以下の質問にお答えください:

    1. 変更のきっかけ 2. 具体的なフィードバック 3. 変更の必要性評価  要件の見直し  スコープの再評価 どのような変更を加えたいか、お聞かせください。」 󰠀 プロダクトマネージャー→ 🤖 AIエージェント AIからの質問に回答していく。この時必ずDevも参加しPdMとAIエージェントの動向を見守る。 🤖 AIエージェント: 「Inception Refining Phaseが完了しました。以下のファイルを修正しました。レビュー及び承認を お願いします。 - Intent-001 - User Stories - Units」 󰠀 プロダクトマネージャー: 承認する場合 「ありがとうございます。承認します。」 指摘がある場合 → 🤖 AIエージェント 「XXXが不明瞭だから明確にしたい。XXXということを考えています。」 How AI-DLC Inception Fixフェーズの 実際 4. Inception Fix Prototype結果を元に Inceptionの改善 Input Prototype FB Output Inception Output改善
  20. How AI-DLC Good • Inceptionの4つのフェーズをおよそ半日で 完了できるようになった • 同期コミュニケーションによるPdMとDev間での 要件齟齬の減少 •

    プロトタイプの確認ができるので 要件の抜け漏れに気づきやすい • Inceptionフェーズが完了した段階で要件と プロトタイプ実装コードがあるため、 Constrtuctionフェーズでの資産となる More • AIのOutputの速度に合わせて人間が 意思決定をしないといけないため プレッシャーがかかる • やりたいことを言語化しておくことが これまで以上に必要 • AIのOutputが多いためレビューの見落としが発 生しやすい How AI-DLC やってみて
  21. 課題 今後取り組みたいこと デザインのAI-DLC統合 AI-DLCのホワイトペーパーにはデザインは ほとんど触れられていない Design Systemやデザインを考慮した上での AI-DLCフローの検討・再構築 Design with

    AIの探求 並行開発の難しさ AI-DLCの思想的には並行開発は可能だがその実現可能性 Unitの適切な分割や 並行開発時のコンテキストの持ち方などの改善 LLMモデルの柔軟性 →今回のフローはClaude Codeを前提としている 複数のモデルを前提とした構造への改善 社内外への展開 →現状は自チームでの開発に閉じている ツールとしての提供や MCPとしての提供・OSSなど 外へ展開する際の方法論の調査・確立 課題‧今後の取り組み