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半年で1.5倍。急拡大する開発組織の課題と向き合い方

kaa_a_zu
September 15, 2022

 半年で1.5倍。急拡大する開発組織の課題と向き合い方

kaa_a_zu

September 15, 2022
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  1. 1 多種多様なドメインを扱うGaudiy Fanlink G a u d i y Fa

    n l i n k f o r a v a r i e t y o f d o m a i n s コミュニティを起点に、自律分散的なファンによる経済圏を実現し、ファンが自分のIPを常に感じて暮らせる社会を作ろうとしている SNS d 投稿・コメント・いいねなどの基本機• d チャットやDMなどのメッセージ機能 SNS d 投稿・コメント・いいねなどの基本機• d チャットやDMなどのメッセージ機能 SNS d 投稿・コメント・いいねなどの基本機• d チャットやDMなどのメッセージ機能 ID連携・決済 d 外部サービスとのID連携を低コストで実™ d サービスを横断したファン体験の構築 ID連携・決済 d 外部サービスとのID連携を低コストで実™ d サービスを横断したファン体験の構築 ID連携・決済 d 外部サービスとのID連携を低コストで実™ d サービスを横断したファン体験の構築 現在準備中 d メタバー² d De-Fª d グローバルローカライズ etc... 現在準備中 d メタバー² d De-Fª d グローバルローカライズ etc... 現在準備中 d メタバー² d De-Fª d グローバルローカライズ etc... NFT・ブロックチェーン d NFTの販売/配布/パブリックチェーンへの書き出Ì d 動画/音声/投票券など多様なユーティリティ付与 NFT・ブロックチェーン d NFTの販売/配布/パブリックチェーンへの書き出Ì d 動画/音声/投票券など多様なユーティリティ付与 NFT・ブロックチェーン d NFTの販売/配布/パブリックチェーンへの書き出Ì d 動画/音声/投票券など多様なユーティリティ付与 ファン投票/DAO d ファン 活動で 得たNFTを 使った投票 が可• d ファンを 意思決定に巻き 込むD AO構築を実 現 ファン投票/DAO d ファン 活動で 得たNFTを 使った投票 が可• d ファンを 意思決定に巻き 込むD AO構築を実 現 ファン投票/DAO d ファン 活動で 得たNFTを 使った投票 が可• d ファンを 意思決定に巻き 込むD AO構築を実 現 トークン グラフ マー ケティン グ d SN Sやイ ベント 、商品購入な ど 様 々なファン 活動 にNFTを配布 。 I P独自のトークングラフ 形成と
 マー ケティング 活動 が可能 トークン グラフ マー ケティン グ d SN Sやイ ベント 、商品購入な ど 様 々なファン 活動 にNFTを配布 。 I P独自のトークングラフ 形成と
 マー ケティング 活動 が可能 トークン グラフ マー ケティン グ d SN Sやイ ベント 、商品購入な ど 様 々なファン 活動 にNFTを配布 。 I P独自のトークングラフ 形成と
 マー ケティング 活動 が可能
  2. 2 現在のGaudiy Fanlinkアーキテクチャ G a u d i y Fa

    n l i n k A r c h i t e c t u r e Frontend Next.js TypeScript Apollo Client BFF TypeScript Apollo Server Backend Kotlin Go Send Tx GraphQL REST・gRPC Sync On-Chain data Cloud Spanner Cloud Run Vercel Ethereum Polygon etc... NFT service BE services
  3. 3 エンジニアメンバーの推移 E n g i n e e r

    r e c r u i t m e n t p l a n 2人 2018 9人 2020 19人 2022.09 現在 50人 2023 100人 2024 全社におけるエンジニア比率は40%
  4. 4 開発組織体制の変遷 C h a n g e s i

    n d e v e l o p m e n t o r g a n i z a t i o n st r u c t u r e 2022年9月までに2度、戦略的な変化を遂げている
  5. がむしゃらにプロダクトを作る開発組織 Output-oriented development organization ローンチ期 ~ 2021年前半 PO(1人) UI Designer

    UX Designer Engineer(3-5人) Engineer(3-5人) ・戦略的にSLG(Sales-Led Growth)での開発をする(セールスニーズに合わせた開発) ・Engineerは必要最小のスコープであるProjectという単位に別れる ・POとDesignerが仕様を作り、話しながら各プロジェクトごとにそれらを開発する
 (基本的に1プロジェクト、多い時に2プロジェクトが動いていた) ・戦略的にSLG(Sales-Led Growth)での開発をする(セールスニーズに合わせた開発) ・Engineerは必要最小のスコープであるProjectという単位に別れる ・POとDesignerが仕様を作り、話しながら各プロジェクトごとにそれらを開発する
 (基本的に1プロジェクト、多い時に2プロジェクトが動いていた) Project1 Project2 <課題> ê 後に起こると予想されるSaaSとしての急成長に備えた地盤を整えることができていなかっØ ê 人数が増えてきて、POが全てを管理することはできなくなってきた <課題> ê 後に起こると予想されるSaaSとしての急成長に備えた地盤を整えることができていなかっØ ê 人数が増えてきて、POが全てを管理することはできなくなってきた
  6. 6 地盤を整えるための開発組織 D e v e l o p m

    e n t o r g a n i z a t i o n t o l a y t h e g r o u n d w o r k 2021年前半~2022年7月 ・EngineerはFrontendEngineerが中心に機能を作るチームと、BackendEngineerが中心に 基盤を作るチームに別れる ・POとDesignerが仕様を作り、各プロジェクトでそれらを開発する ・各チームの開発スケジュールを管理するPjMというポジションが生まれる ・EngineerはFrontendEngineerが中心に機能を作るチームと、BackendEngineerが中心に 基盤を作るチームに別れる ・POとDesignerが仕様を作り、各プロジェクトでそれらを開発する ・各チームの開発スケジュールを管理するPjMというポジションが生まれる <課題> Ò 仕様策定者のPOとDesignerのリソースが足りない、かつコミュニケーションが複雑になり よりトップダウン開発の色が濃くなっž Ò 何故その仕様でその機能を作るのかの共通認識をメンバー全員が取れていな¦ Ò 全てのコミュニティを通した汎用的かつ最大のアウトカムは出せていなかった <課題> Ò 仕様策定者のPOとDesignerのリソースが足りない、かつコミュニケーションが複雑になり よりトップダウン開発の色が濃くなっž Ò 何故その仕様でその機能を作るのかの共通認識をメンバー全員が取れていな¦ Ò 全てのコミュニティを通した汎用的かつ最大のアウトカムは出せていなかった PO(1人) Engineer(3-5人)

 FrontendEngineer中心 UI Designer UX Designer PjM(1人) Engineer(3-5人) BackendEngineer中心 PjM(1人) 機能チーム 基盤チーム
  7. 7 アジリティ高く、タスク完結性を持って遂行可能な開発組織 O u t co m e - o

    r i e n t e d d e v e l o p m e n t o r g a n i z a t i o n 2022年7月~現在  仕様策定からユーザーへ届けるまでの責任を一貫して担えるクロスファンクショナルなチームになるように別れq  特定の開発領域を持たないため、チーム名が寿司の名前になq  POが事業に併せた開発の優先順位を決定し、PdM(旧PjM)を中心にチーム全員で仕様を作り、それらを開発/提供/計測する  仕様策定からユーザーへ届けるまでの責任を一貫して担えるクロスファンクショナルなチームになるように別れq  特定の開発領域を持たないため、チーム名が寿司の名前になq  POが事業に併せた開発の優先順位を決定し、PdM(旧PjM)を中心にチーム全員で仕様を作り、それらを開発/提供/計測する エンガワ イクラ ツナ PdM(1人) UX Designer UI Designer Engineer(3-6人) UI Designer UI Designer UX Designer UX Designer PdM(1人) PdM(1人) Engineer(3-6人) Engineer(3-6人) PO(1人)
  8. 組織体制移行時に意識した点 Points to be Conscious of when transitioning organizational structure

    組織体制移行時に意識した点 Points to be Conscious of when transitioning organizational structure トレードオフの関係になってしまう重要な決定においては、特に意識しないといけないことが2つある ‡€ 絶対に譲れないコアな考え方を定めること ‡€ 絶対に譲れないコアな考え方を定めること ‡€ 絶対に譲れないコアな考え方を定めること 2. 関わるメンバーの納得感を得ること 2. 関わるメンバーの納得感を得ること 2. 関わるメンバーの納得感を得ること
  9. 6 3つの譲れないコアな考え方を定める T h r e e m e a

    s u r e s 9 3つの譲れないコアな考え方を定める C o r e C o n ce pt s VT アウトカムに責任が持てるチームであること ˜ 開発チームが能動的に作るものについて考えることができる状況を作‚ ˜ アジリティ高く、タスク完結性を持てる状況を作る VT アウトカムに責任が持てるチームであること ˜ 開発チームが能動的に作るものについて考えることができる状況を作‚ ˜ アジリティ高く、タスク完結性を持てる状況を作る VT アウトカムに責任が持てるチームであること ˜ 開発チームが能動的に作るものについて考えることができる状況を作‚ ˜ アジリティ高く、タスク完結性を持てる状況を作る 2. すぐに新たなポジションを作らないこと ˜ ポジションを作ることは簡単でも減らすことは難しいたŸ ˜ 第一に仕組みで解決することが出来ないかを模索し、試行錯誤をした後で本当に必要だったらポジションを作る 2. すぐに新たなポジションを作らないこと ˜ ポジションを作ることは簡単でも減らすことは難しいたŸ ˜ 第一に仕組みで解決することが出来ないかを模索し、試行錯誤をした後で本当に必要だったらポジションを作る 2. すぐに新たなポジションを作らないこと ˜ ポジションを作ることは簡単でも減らすことは難しいたŸ ˜ 第一に仕組みで解決することが出来ないかを模索し、試行錯誤をした後で本当に必要だったらポジションを作る 3. 文化が継承されること ˜ 組織拡大時の障壁の要因として文化の希薄化があるたà ˜ 各チームに企業文化を持っていて浸透させることが出来る古参メンバーが在籍する構成にする 3. 文化が継承されること ˜ 組織拡大時の障壁の要因として文化の希薄化があるたà ˜ 各チームに企業文化を持っていて浸透させることが出来る古参メンバーが在籍する構成にする 3. 文化が継承されること ˜ 組織拡大時の障壁の要因として文化の希薄化があるたà ˜ 各チームに企業文化を持っていて浸透させることが出来る古参メンバーが在籍する構成にする
  10. 6 3つの譲れないコアな考え方を定める T h r e e m e a

    s u r e s 10 3つの譲れないコアな考え方を定める C o r e C o n ce pt s WU アウトカムに責任が持てるチームであること ™ 開発チームが能動的に作るものについて考えることができる状況を作ƒ ™ アジリティ高く、タスク完結性を持てる状況を作る WU アウトカムに責任が持てるチームであること ™ 開発チームが能動的に作るものについて考えることができる状況を作ƒ ™ アジリティ高く、タスク完結性を持てる状況を作る WU アウトカムに責任が持てるチームであること ™ 開発チームが能動的に作るものについて考えることができる状況を作ƒ ™ アジリティ高く、タスク完結性を持てる状況を作る 2. すぐに新たなポジションを作らないこと ™ ポジションを作ることは簡単でも減らすことは難しいた ™ 第一に仕組みで解決することが出来ないかを模索し、試行錯誤をした後で本当に必要だったらポジションを作る 2. すぐに新たなポジションを作らないこと ™ ポジションを作ることは簡単でも減らすことは難しいた ™ 第一に仕組みで解決することが出来ないかを模索し、試行錯誤をした後で本当に必要だったらポジションを作る 2. すぐに新たなポジションを作らないこと ™ ポジションを作ることは簡単でも減らすことは難しいた ™ 第一に仕組みで解決することが出来ないかを模索し、試行錯誤をした後で本当に必要だったらポジションを作る 3. 文化が継承されること ™ 組織拡大時の障壁の要因として文化の希薄化があるたÄ ™ 各チームに企業文化を持っていて浸透させることが出来る古参メンバーが在籍する構成にする 3. 文化が継承されること ™ 組織拡大時の障壁の要因として文化の希薄化があるたÄ ™ 各チームに企業文化を持っていて浸透させることが出来る古参メンバーが在籍する構成にする 3. 文化が継承されること ™ 組織拡大時の障壁の要因として文化の希薄化があるたÄ ™ 各チームに企業文化を持っていて浸透させることが出来る古参メンバーが在籍する構成にする
  11. 11 アウトカムに責任が持てるチームであること B e a t e a m t

    h a t i s a cco u n t a b l e f o r o u t co m e s
  12. 12 アウトカムに責任が持てるチームであること B e a t e a m t

    h a t i s a cco u n t a b l e f o r o u t co m e s 全メンバーがアクセス可能な具体的なプロダクトバックログ
  13. 組織体制移行時に意識した点 Points to be Conscious of when transitioning organizational structure

    組織体制移行時に意識した点 Points to be Conscious of when transitioning organizational structure トレードオフの関係になってしまう重要な決定においては、特に意識しないといけないことが2つある ‡€ 絶対に譲れないコアな考え方を定めること ‡€ 絶対に譲れないコアな考え方を定めること ‡€ 絶対に譲れないコアな考え方を定めること 2. 関わるメンバーの納得感を得ること 2. 関わるメンバーの納得感を得ること 2. 関わるメンバーの納得感を得ること
  14. 14 関わるメンバーの納得感を得ること T h r e e m e a

    s u r e s 体制変更をする時は組織目線とチーム目線を考える “ 組織目線しか持っていない場合は、ロマン(表層)的にしか描くことができなƒ “ チームや個人といった本質(現場)的視点を入れることでより現実的な体制移行ができる 体制変更をする時は組織目線とチーム目線を考える “ 組織目線しか持っていない場合は、ロマン(表層)的にしか描くことができなƒ “ チームや個人といった本質(現場)的視点を入れることでより現実的な体制移行ができる 体制変更をする時は組織目線とチーム目線を考える “ 組織目線しか持っていない場合は、ロマン(表層)的にしか描くことができなƒ “ チームや個人といった本質(現場)的視点を入れることでより現実的な体制移行ができる 既存メンバーは今の組織・文化を築いてきた重要人物であることを忘れない · 今後も組織が大きくなるためには文化を大切にする必要があ» · 今までのGaudiyを築いてきたメンバーは文化を体現している人物であり、彼らのモヤがある状態ではいずれ分断が起きる 既存メンバーは今の組織・文化を築いてきた重要人物であることを忘れない · 今後も組織が大きくなるためには文化を大切にする必要があ» · 今までのGaudiyを築いてきたメンバーは文化を体現している人物であり、彼らのモヤがある状態ではいずれ分断が起きる 既存メンバーは今の組織・文化を築いてきた重要人物であることを忘れない · 今後も組織が大きくなるためには文化を大切にする必要があ» · 今までのGaudiyを築いてきたメンバーは文化を体現している人物であり、彼らのモヤがある状態ではいずれ分断が起きる
  15. 15 今後のアップデート F u t u r e u p

    d a t e s 逆コンウェイの法則を意識した機能単位のチームへの移行 g 事業拡大に合わせて組織拡大がしていくと、コミュニケーションで乗り越えている部分に限界が来るのは確X g 今の段階から疎結合な機能作りを意識し、逆コンウェイの法則を意識する 逆コンウェイの法則を意識した機能単位のチームへの移行 g 事業拡大に合わせて組織拡大がしていくと、コミュニケーションで乗り越えている部分に限界が来るのは確X g 今の段階から疎結合な機能作りを意識し、逆コンウェイの法則を意識する 逆コンウェイの法則を意識した機能単位のチームへの移行 g 事業拡大に合わせて組織拡大がしていくと、コミュニケーションで乗り越えている部分に限界が来るのは確X g 今の段階から疎結合な機能作りを意識し、逆コンウェイの法則を意識する 専門性が高い横串のチームの組成 g 今は横断的なことをメンバーがオーナーシップを持って実現している状態だが、限界が来る可能性が高§ g 信頼性をより意識した横断的なことにフォーカスする必要が出てくるのは確実 専門性が高い横串のチームの組成 g 今は横断的なことをメンバーがオーナーシップを持って実現している状態だが、限界が来る可能性が高§ g 信頼性をより意識した横断的なことにフォーカスする必要が出てくるのは確実 専門性が高い横串のチームの組成 g 今は横断的なことをメンバーがオーナーシップを持って実現している状態だが、限界が来る可能性が高§ g 信頼性をより意識した横断的なことにフォーカスする必要が出てくるのは確実