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20260618_CVPR読み会.pdf

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July 18, 2026
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  1. CV勉強会関東 | CVPR 読み会 What Is the Optimal Ranking Score

    Between Precision and Recall? We Can Always Find It and It Is Rarely F₁ S. Piérard, A. Deliège, M. Van Droogenbroeck University of Liège, Belgium | arXiv:2511.22442v2
  2. Confidential & Proprietary | 3 “いつもと違う”を検知する産総研発ベンチャー企業 株式会社アダコテック(設立:2012年3月12日) 永井 慶 産総研特許技術を基軸とした外観検査AIソフトウェア・

    アルゴリズムの開発・販売 自動車OEM/Tier1メーカー 、大手電子部品・半導体、 インフラ、警備会社 等 東京大学エッジキャピタルパートナーズ、東大IPC、DNX Ventures、リアルテックファンド、Spiral Capital 他 約13名 Mission テクノロジーで 生産現場を エンパワーメントする 会社名 代表取締役 事業内容 取引実績 主要株主 社員数
  3. Confidential & Proprietary | 著者の研究動機 1. 業界経験との接続 みんな F₁ を使っている(CVPR採択論文の約10%)。でも本当に最適?

    医療・検査系では特に「精度」か「見逃し防止」かの葛藤がある。 2. 具体的な失敗事例:CADA-RRE 医療画像チャレンジ CADA-RRE 主催者の意図:「見逃し(Recall)を4倍重視」 実装方法:F₂ スコア(β=2)を採用 結果:F₂ のランキング ≒ Recall のみ(Precision をほぼ無視) → 意図と実装が乖離している
  4. Confidential & Proprietary | 著者主張の3行要約 【1】F_β 族の中に「最適な妥協点」が必ずある β を動かすと Pr

    から Re へ滑らかに移る一本道。最適点はその途中にある。 【2】ただし、その最適点が F₁ とは限らない 定番の F₁ は一般に最適ではない(クラス比率が偏ると片方に寄る)。 【3】でも、最適な β は簡単に計算できる 閉形式で O(n²)。だから F₁ に頼らず、最適点を直接選べる。 F_β の中に答えがある → それは F₁ ではない → でも計算で見つけられる
  5. Confidential & Proprietary | 主張1:F_β 族の中に「最適な妥協点」が必ずある ① F_β = Pr

    と Re の重み付き調和平均 F_β⁻¹ = (1−b)·Pr⁻¹ + b·Re⁻¹ ( b=β²/(1+β²) ) β=0→Pr(=F₀)/ β=1→F₁ / β=∞→Re(=F∞ ) ② 良い妥協点 = Pr順と Re順の「中間」の順位表 Pr との距離 = Re との距離:d(F₀,F*) = d(F*,F∞) ※ d = Kendall距離(順位が逆転した手法ペア数) ③ 中点は一意に定まり、明示的に求まる(根拠:最短経路) A:一致ペアは動かさない(平均だから) B:食い違うペアは1回だけ反転(戻らない=単調) → d(Pr,Re)=d(F₀,F_β)+d(F_β, F∞ )(寄り道ゼロ) → だから最適な妥協点は必ず F_β の中にある 論文 図1:ランキングの「道」 両端◆=Pr・Re の順位表 / 道の上=各 β の順位表 中央◆=ちょうど中間(最適・1つに定まる) F₁・SIVF は道のどこにでも来る(真ん中の保証なし) 出典:Piérard et al., arXiv:2511.22442v2, Fig.1
  6. Confidential & Proprietary | 補足:「2つの順位表の中間」とは?(具体例) 手法 A(精度重視)・ B(バランス)・ C(再現重視)を、Precision と

    Recall で順位付けすると── 順位表①(Pr 高い順) 1位 A 2位 B 3位 C 中間の順位表(最適な妥協) 1位 B 2位 A 3位 C 順位表②(Re 高い順) 1位 B 2位 C 3位 A 入れ替え 1回ぶん 入れ替え 1回ぶん 読み方:各手法を「Pr順位と Re順位の真ん中」に置き直すと、中間の順位表になる A:Pr 1位・Re 3位 → 中間 2位 / B:Pr 2位・Re 1位 → 中間 1位 / C:Pr 3位・Re 2位 → 中間 3位 = Pr の言い分と Re の言い分を半分ずつ反映(Pr からも Re からも同じ入れ替え回数=等距離)
  7. Confidential & Proprietary | 主張2:F₁ は一般に最適ではない 各マス=ROC空間の“等値線”(同じスコアになる性能の集まり)。線の向きがランキングを決める。 Pr(左端)は放射状、Re(右端)は水平。同じ F₁ でもクラス比率

    π₊ で形が変わる(要の位置 ℓ = β²·π₊/π₋)。 Precision F₁ (β=1) Recall F₁ が妥当 π₊=0.5(ℓ=1) → Pr と Re の中間 ◎ F₁ が破綻 π₊=0.9(ℓ=9) → ほぼ Re = Pr を無視 ✗ 見方のコツ ・線が放射状 → Pr 寄り ・線が水平 → Re 寄り ポイント F₁ を固定しても、クラス比率次第で等値線が Pr 側 にも Re 側にも寄る。 → 片方を完全に無視する“破滅ケース”が起こりうる 。 出典:Piérard et al., arXiv:2511.22442v2, Fig.2(列=スコア/行=クラス比率 π₊)
  8. Confidential & Proprietary | 主張3:最適 β は常に計算できる 考え方(主張1の帰結) β を上げると“食い違うペア”が1回ずつ反転し、戻らない

    ・Pr からの距離 = 通過した反転点の数 ・Re までの距離 = まだ通っていない反転点の数 → 反転点の“ちょうど真ん中”=左右同数=中点(最適) 求め方(3ステップ) ① 各ペア(i,j)の反転点 ϑᵢⱼ を計算((Pr,Re)から閉形式・式11) β²ᵢⱼ = −(Prᵢ⁻¹−Prⱼ⁻¹) / (Reᵢ⁻¹−Reⱼ⁻¹) ② 全 ϑᵢⱼ を β順に並べ、中央値をとる → β* = median{ϑᵢⱼ}(式12) ③ その β* でランキングを確定 ※ 選んだ β の最適度は指標「最適性 ⊛」で測れる(100%=最適) 計算量 O(n²)(=ペア数 nC2)—— 1000手法でも1秒未満 論文 図3(a):CADA-RRE の実演 赤線=手法ごとの F_β(左端Pr・右端Re) 黒点=2手法の反転点 ϑᵢⱼ 緑線=反転点の中央値 β*(左右で同数=中点) 出典:arXiv:2511.22442v2, Fig.3(a)
  9. Confidential & Proprietary | 実験:2つのアプローチで検証 ① 理論の検証(数理計算) 【やったこと】性能の分布を数式で仮定し、 最適 β

    と F₁ の最適性 ⊛ を解析的に計算 (Mathematica 厳密積分/一部モンテカルロ) 仮定した分布 5種 1. 全性能の一様分布 2. 真陰性確率を固定 3. クラス比率を固定 4. 無スキル以上に限定 5. オラクル近傍に限定 → F₁ が最適なのは π₊ が特定値のときだけ ② 現実での確認(実データ) 【やったこと】動画ごとに57手法から 最適 β* を実際に計算し、F₁ の最適性を測定 CDnet 2014(Kaggle 的な公開ベンチマーク) 背景差分/監視カメラのピクセル分類 規模:動画 53本 × 手法 57種 狙い:最適βは実際どれだけバラつく?F₁は最適? → 最適β=0.29〜22.79 / F₁妥当 35/53 / 最適性 平均78%
  10. Confidential & Proprietary | 実験結果 理論分布での発見 F₁ が「等距離点(=最適)」になるのはごく限定的(一様分布:π₊≈0.381 / 無スキル超え:π₊≈0.325)

    CDnet 2014(実データ)での発見 最適 β は動画ごとにバラつく 0.29 〜 22.79 (=ベストな β は一定でない) F₁ が妥当な範囲 [0.5–2] に 最適 β が入った動画 35 / 53 本 (≈66%。残り18本は F₁ が不適) F₁ を使ったときの 最適性 ⊛(100%が理想) 平均 78% (平均で約2割、最適に劣る) ※ 「35/53(≈66%)」と「平均78%」は別の指標です(前者=最適βがF₁近傍の動画割合/後者=F₁順位の最適への近さ)。 ボーナス:β² = E[偽陽性] / E[偽陰性] が最適βをよく予測(r≈0.91)。一方、クラス比率からは予測できない。
  11. Confidential & Proprietary | 論文のまとめ:貢献と提言 数学的な貢献 ✓ 最短経路(一本道)の定式化 ✓ 最適点=等距離点の一意性の証明

    ✓ 最適βの閉形式解(中央値) ✓ 理論はシンプルで堅い 著者の実務提言 F_β でランキングするときは τ(Pr;F_β) と τ(F_β;Re) を併記 すれば、第三者がその選択の 最適性 ⊛ を検証できる 「値の平均が釣り合っても、順位の妥協が釣り合うとは限らない」
  12. Confidential & Proprietary | 16 結局、見落としは許してくれないんでしょ問題 • 著者が指摘したようなCADA-RREの場合、基本的に見逃しは許してくれない • 結局recall

    = 1.0は実現した体になっていないと話は進まないよね。 ◦ 検出できない対象に対しては、「検出できなくても問題ない」ストーリーが必要 • となってくると、F_βの最適化より、どの単位でスコアを求めるかみたいな方が重要かも ◦ 画像単位 ◦ ピクセル単位 ◦ 欠点単位などなど