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簡易ラズピコオシロを改造して簡易フリスクオシロを作った話
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ken551
December 09, 2023
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簡易ラズピコオシロを改造して簡易フリスクオシロを作った話
at 2023/12/9 忘年会議2023 in 岡山城
ken551
December 09, 2023
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Transcript
簡易ラズピコオシロを改造して 簡易フリスクオシロを作った話 2023/12/9 @忘年会議2023 in 岡山城 祐源 英俊 1
自己紹介 祐源 英俊(ゆうげん ひでとし) • 1995年生まれ(28歳) • 学生時代は組込みシステムを中心に勉強 • 電子部品事業部で組込みソフト開発
(組込みエンジニアとしては3年目) • 趣味:車、音楽、電子工作 X: @Ke_N_551 Github: ken551 2
この発表は? Raspberry Pi Picoを使った簡易オシロスコープのDIYキット PL2302KITを改造して ・・・を作った話です 3
Raspberry Pi Pico用 簡易オシロキットについて • picoLABO様が開発・販売するDIYキット • 基板と部品(オペアンプ、レギュレータなど)がセットのキット • はんだ付け練習用キットだが、組み立て後はScoppyの
簡易オシロスコープ基板に使用できる • Raspberry Pi Picoを使用(別途要) https://www.switch-science.com/products/8849?variant=42612348092614 4
Scoppyについて • Raspberry Pi Picoをオシロスコープ化するソフト • AndroidアプリとラズパイFWのセット • アプリは有償/無償利用可能 (有償:
1ch→2ch、広告削除) • FWは公式ページで無償配布 https://play.google.com/store/apps/details?id=xyz.fhdm.scoppy&hl=ja&pli=1 5
モチベーション • なぜ簡易オシロスコープを作るのか? →百均のデジタル時計 液晶画面をハックしたかったから (液晶の制御には3段階以上の信号レベルが必要) • なぜわざわざ改造するのか? • RP2040-Zeroで小型化できそうだったから
• 小型化によりフリスクケースに入る気がしたから • フリスクケースに入るとカッコいいかもしれないと思ったから • CADや基板作成の勉強 6
RP2040-Zeroについて • Waveshare社による、RP2040を使用したマイコンボード • メリット: • 小さい • 安い(¥682@switch science)
• USB-TypeCで接続 • デメリット • デバッグ用I/Fがない • 一部端子が裏面パッドのみに出ている 7
製作過程 8
0. 部品の購入 • 以下二点を重視 • とりあえず動くものを完成させられる • 部品がサクッそろうようにする →キットを購入し、回路・部品はコピーする •
Scoppy公式にリファレンス回路はあるが、 機能性・部品の入手性からキットを選択 9 https://picolabo.org/pl2302kit/
1. 回路図作成 • picoLABO様サポートページに回路図がオープンソースとして 公開されているので写経 • 小面積化のため、機能・部品を一部省略 • AC/DC対応→DCのみ •
8chデジタル入力→4chに削減 • ピン配置は適宜変更 • RP2040は一部パッドに出てて利用困難 • 必要に応じて部品のライブラリ作成 • CADはKiCADを使用 • EAGLEよりライブラリ豊富? 10 https://picolabo.org/pl2302kit/
1.回路図作成後 回路図が完成 11
2. シンボルとフットプリントの紐づけ • 回路図上のシンボルとフットプリントを紐づける • パッケージが決まった部品:既存ライブラリから選択 • ない部品:データシート等見ながら作成 (DP3Tスイッチのフットプリントは作りました) 12
3.配置・配線 • 作成した回路図から、回路のフットプリントを作成 • 両面基板 • 業者に発注する前提 →細い配線も活用 • 基板上の部品の位置決め(配置)
および配線パターン作成(配線) • 温かみが感じられる手動配線で実施 • 配置・配線ノウハウは いったん後回し • フリスクケースに入る基板サイズ(30mm*56mm) 14
3.配置配線の完了後 基板アートワークが完成 15
注意:部品のピン配について • 部品のピン番号・ピン配は全部必ず確認するべき! • ピン番号・ネット名・フットプリント上の位置が違ったりする 16 TOREX XC6902 シリーズ データシート
(JTR0363-004)
• パターンカット・空中配線が必要になる • 最悪使い物にならないことも 17 ピン配を間違えた場合
4.出力と発注 • ガーバーデータ・ドリルデータ出力後、業者に基板を発注 • 今回はPCBgogoを利用 • 新規ユーザ特典で$2で作成 • 基板約$20→$1、 •
送料約$20→$1 18
4.出力と発注の完了後 • 発注から1-2週間程度で到着 19
5.部品実装、ケース加工 • 部品を基板にはんだ付け • キットの目的に合わせ、温もりのある手はんだ • ケースはミニドリル+カッターで加工 20
完成! 21
動いた! 22
回路図を公開しました! • 回路図(KiCADプロジェクト)をGITHUBに公開しました! https://github.com/ken551/rp2040-zero-oscilloscope/ • 発注・改造などご自由にお使いください 23
参考 • Raspberry Pi Pico用オシロスコープ基板DIYキット PL2302KIT サポートページ(picoLABO) https://picolabo.org/pl2302kit/ 販売ページ(switch science)
https://www.switch-science.com/products/8849 • Scoppy https://oscilloscope.fhdm.xyz/ • TOREX XC6902シリーズ データシート(JTR0363-004) 24
以下未使用スライド 25
I2C(100kbps)はダメそう (読めないことはない) 26