Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

専門家になれないPdMが、 知識に頼らず判断する思考法

Sponsored · Your Podcast. Everywhere. Effortlessly. Share. Educate. Inspire. Entertain. You do you. We'll handle the rest.
Avatar for crr crr
August 25, 2026
120

専門家になれないPdMが、 知識に頼らず判断する思考法

ProductZine Day 2026 登壇資料

Avatar for crr

crr

August 25, 2026

Transcript

  1. Dress Code株式会社 PdM / Product Designer 馬場 千春 Baba Chiharu

    美容師 デザイナー PdM 略歴 Dress Code株式会社 (2026年2月入社) 株式会社GA technologies 株式会社Monstarlab … やっていること Product & Value プロダクトの価値定義・業務設計・仕様化を担う部署 顧客・業務・ドメイン・製品思想をつなげて、 「何を作るか」だけでなく「その業務をDRESS CODEではどういう標準形として扱うか」を設計する
  2. #2024年創業 … #グローバル展開 #コンパウンド IT IT資産管理 FORCE HR 労務管理 FORCE

    RCT採用管理 FORCE GA 拠点管理 FORCE PJプロジェクト管理 FORCE CG FORCE 企業管理 ソフトウェア デバイス ライセンス アクセス ネットワーク IT業務コア メンバー 組織 組織改編 勤怠 労務コア 業務契約者コア ATS 入社前事前調査 面談管理 拠点 備品・消耗品 車輌 安否確認 郵便 拠点業務コア プロジェクト 予実管理 リソース管理 スケジュール管理 マンパワー & ワークロード プライバシー リスク & インシデント コンプライアンス 監査 ベンダー管理 … リファラル推進管理 役職と職務内容管理 … ビジネスオペレーションエンジン 通知 & レスポンス ワークフロー & 自動化 プロビジョニング & スケジューラー ユーザーアカウント & 認証 オファーレター & サイン … … Platform Capabilities AIオペレーター オートマップ 分析 & レポート People Graph + CoreDB ルール & ポリシー データコネクター … UI/UX デザインシステム 権限 & ロール ライセンス & 資格付与
  3. 前置き ── DRESS CODE × AI時代 AIは頼れる。でも、現場はカオス。 DRESS CODEのス ひとつのプロダクトに複数領域を統合する

    少人数でもスケールは大きく、一人が何役も。 複数領域が、同時に、速く進化する 昨日の前提が、今日にはもう違う。
  4. 前置き ── DRESS CODE × AI時代 AIは頼れる。でも、現場はカオス。 DRESS CODEのス AI時代のス

    ひとつのプロダクトに複数領域を統合する 「作る」は速く、安くなった 複数領域が、同時に、速く進化する 選択肢も情報も、いくらでも出てくる 少人数でもスケールは大きく、一人が何役も。 昨日の前提が、今日にはもう違う。 問われるのは、「どう決めるか」。 多すぎて、選べない。
  5. 前置き ── DRESS CODE × AI時代 AIは頼れる。でも、現場はカオス。 DRESS CODEのス AI時代のス

    ひとつのプロダクトに複数領域を統合する 「作る」は速く、安くなった 複数領域が、同時に、速く進化する 選択肢も情報も、いくらでも出てくる 少人数でもスケールは大きく、一人が何役も。 昨日の前提が、今日にはもう違う。 問われるのは、「どう決めるか」。 多すぎて、選べない。 この掛け算の中で、スピードを求められながら判断している。
  6. 前置き - DRESS CODEのAI活用 土台をつくりながら、AIを使い倒す。 取り組み 何を 効き目 社内ナレッジポータル 調査・仕様・用語をリポジトリに集約

    前提やナレッジが揃う ADR(Any Decision Record) 意思決定を全部残す文化 判断の前提と経緯が、後から辿れる プロダクトの実装 非エンジニアでもモックや実装を自分で行う 自然言語で要件を伝え、AIと相談 ここまで任せても、決める・例外を捌くのは、人。
  7. 本題 - AIとの親和性 頼れるAIも、労務では半分しか担えない。 る 下調べの初速が上がる 選択肢やリスクの提示 モックでイメージを掴める その結果:一人でやれる幅が広がる 現場の一次情報が出ない

    正解(法定要件)が決まっている もっともらしい誤りが混じる 誤りの割合 回答の 17〜33% 出典: Stanford RegLab「Hallucination-Free?」(2024)
  8. 本題 - AIとの親和性 頼れるAIも、労務では半分しか担えない。 る 下調べの初速が上がる 選択肢やリスクの提示 モックでイメージを掴める その結果:一人でやれる幅が広がる 現場の一次情報が出ない

    正解(法定要件)が決まっている もっともらしい誤りが混じる 誤りの割合 回答の 17〜33% この担えない半分は、人の判断で埋める。 出典: Stanford RegLab「Hallucination-Free?」(2024)
  9. 思考法 - 判断の土台 詳しくない領域は、ものさしを借りて、 言葉を固める。 のさしを借りる 評価軸は自分で作れないから、借りる。 既にある基準(業界標準など)を借りて、重要度を測る。 例 :

    優先度を勘でなく、決まった軸(法令リスクの高さ等)で測る。 をる 判断の前に、言葉を分けて定義する。 無自覚にわかった振りをしていないか?定義が曖昧だと、判断がぶれる。 例 :「休職」と「休業」を、同じ扱いにしない。
  10. 思考法 - なぜ定義が先か AIがぶれないのは、言葉と関係を先に決めているから。 所属 従業員 結ぶ 出す 部署 契約

    申請 AI・判断 係留:この地図に縛る=幻覚を弾く =オントロジー(言葉と関係を、先に決めた世界の地図)
  11. 思考法 - なぜ定義が先か AIがぶれないのは、言葉と関係を先に決めているから。 所属 従業員 結ぶ 出す 部署 契約

    申請 AI・判断 係留:この地図に縛る=幻覚を弾く =オントロジー(言葉と関係を、先に決めた世界の地図) 言葉が揃っていると、詳しくない話でもひっかかりには気づける。
  12. 思考法 - 3つの問い 土台の上で、どこまで調べて決めるか を見極める。 問い 避ける判断 → 使う判断 答えより、分かれ目を探す

    「どっちが正解か」→「AとBは何で分かれるか」 自信より、出所を疑う 「内容は正しいか」→「根拠はどこから来たか・遡れるか」 重要さより、戻せなさで深さを決める 「何が重要か」→「戻せるか・どこまで影響するか」
  13. 思考法 - 3つの問い 土台の上で、どこまで調べて決めるか を見極める。 問い 避ける判断 → 使う判断 答えより、分かれ目を探す

    「どっちが正解か」→「AとBは何で分かれるか」 自信より、出所を疑う 「内容は正しいか」→「根拠はどこから来たか・遡れるか」 重要さより、戻せなさで深さを決める 「何が重要か」→「戻せるか・どこまで影響するか」
  14. 思考法 - 3つの問い 土台の上で、どこまで調べて決めるか を見極める。 問い 避ける判断 → 使う判断 答えより、分かれ目を探す

    「どっちが正解か」→「AとBは何で分かれるか」 自信より、出所を疑う 「内容は正しいか」→「根拠はどこから来たか・遡れるか」 重要さより、戻せなさで深さを決める 「何が重要か」→「戻せるか・どこまで影響するか」
  15. 思考法 - 3つの問い 土台の上で、どこまで調べて決めるか を見極める。 問い 避ける判断 → 使う判断 答えより、分かれ目を探す

    「どっちが正解か」→「AとBは何で分かれるか」 自信より、出所を疑う 「内容は正しいか」→「根拠はどこから来たか・遡れるか」 重要さより、戻せなさで深さを決める 「何が重要か」→「戻せるか・どこまで影響するか」 専門知識が要る判断を、知識がなくてもできる判断に置き換えている。
  16. 思考法 - 3つの問い 答えより、分かれ目を探す。 状況 こう問うと マイナンバーなど、提出が必要な書類の収集画面。
 まだ出していない人を、手続きの手前で止めるか迷う。
 何がいつ必須かは、全部は分からない。 「止めるべきか」でなく


    「何で結論が変わるか」
 =必須の書類は、誰にとっても同じなのか こうなる 書類と手続きと人の組み合わせで変わると分かり、ブロックという作りごと消えた。 丸ごと比べるのは無理でも、分かれ目1つなら探せる。
  17. 思考法 - 3つの問い 自信より、出所を疑う。 状況 こう問うと ある行政手続きの様式。 この様式でないと通らない、と断言された。 制度の細部は、分からない。 「内容が正しいか」でなく

    「その根拠はどこから来たか」 =いつ、どこが出した様式なのか こうなる 辿ったら、法改正の前の様式だった。最新を確認して直した。 真偽は判定できなくても、出所なら辿れる。
  18. 思考法 - 3つの問い 重要さより、戻せなさで深さを決める。 状況 こう問うと 退職した人のアカウントを、消すか残すか。 決めることは、権限も保持期間も課金も、山ほどある。 何が重要かは、人によって違う。 「何が重要か」でなく


    「間違えたら戻せるか」
 =影響がどこまで及ぶのか こうなる 並べてみると、戻せないのは消すことだけ。そこだけ厚く調べ、期間と権限は保留にした。 どれが重いかは分からなくても、戻せるかなら見当がつく。
  19. まとめ - 積み上げ 判断は、残すほど積み上がる。 残す 決めた理由を残しておく(ADRやナレッジポータル)。人が読むし、AIも読む。 次に同じ話が出たとき、ゼロから議論しないで済む。 効く 人にもAIにも、判断の仕方が引き継がれていく ただし

    間違いに気づく勘は、場数でしか育たない。 目指すのは専門家ではなく、どこまで決めていいかが分かること。 知識も溜まる。でも、次を速くするのは判断のほう。
  20. まとめ - 積み上げ 判断は、残すほど積み上がる。 残す 決めた理由を残しておく(ADRやナレッジポータル)。人が読むし、AIも読む。 次に同じ話が出たとき、ゼロから議論しないで済む。 効く 人にもAIにも、判断の仕方が引き継がれていく ただし

    間違いに気づく勘は、場数でしか育たない。 目指すのは専門家ではなく、どこまで決めていいかが分かること。 知識も溜まる。でも、次を速くするのは判断のほう。
  21. まとめ - 積み上げ 判断は、残すほど積み上がる。 残す 決めた理由を残しておく(ADRやナレッジポータル)。人が読むし、AIも読む。 次に同じ話が出たとき、ゼロから議論しないで済む。 効く 人にもAIにも、判断の仕方が引き継がれていく ただし

    間違いに気づく勘は、場数でしか育たない。 目指すのは専門家ではなく、どこまで決めていいかが分かること。 知識も溜まる。でも、次を速くするのは判断のほう。