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事業フェーズに応じた分析チーム体制の改善 / Improve analysis team structure to business phase

Masaya Hirano
November 10, 2021
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事業フェーズに応じた分析チーム体制の改善 / Improve analysis team structure to business phase

Masaya Hirano

November 10, 2021
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Transcript

  1. 自己紹介
 • 名前:平野 雅也(Hirano Masaya)
 • SNS:retty, youtrust, twitter
 •

    所属:Retty株式会社 データ分析チームMGR 
 • 職種:エンジニア→データアナリスト
 • 食種:ステーキ(補足:Rettyには食の担当制度があります)
 ▼過去の取り組みがわかる記事 
 Retty データ分析チーム 2020年の振り返り - 意思決定支援/分析民主化/データ基盤/ML 

  2. データの価値を高める仕組み作り 
 
 データ活用者にデータを届ける(データパイプラインの構築) 
 データ品質を高い状態にする(DWH開発) 
 データ活用のためのツール作り(BI開発) 
 2018年4月にチーム発足


    意思決定の最大化
 組織で発生する意思決定の 
 「早さ・納得感・正しさ」を高める 
 組織の意思決定を最大化がミッション
 メ イ ン 領 域
 意思決定支援
 アナリストが、現場の意思決定を定量 定性分析を用いて支援する 
 データを活用して、ユーザーさ ん/飲食店さん/クライアンさん に価値提供
 データを活用する機能開発
 (e.g お店のレコメンド, 人気店アルゴリ ズム)
 分析の民主化
 事業部の方々が、自分たちでデータ分 析をできるように、支援する 
 サ ブ
 領 域
 / 今 後 強 化
 し た い

  3. 分析チームの体制
 派遣型で各派遣先の意思決定を支援する形
 データ分析チーム それ 以外 プロダクト部門 営業 部門 その他 部門

    プロジェクト チーム 横断チーム データ 基盤 派遣先 チーム① 派遣先 チーム② 派遣先 チーム③
  4. 見えてきた構造
 「仕事を断る」流れがなかった
 • リードタイムを増やすことで、全てのタスクを対応していた 
 • 結果、膨大なタスクを自分の限界まで追い込んで消化していた 
 • 依頼者の待ち時間が増えて、信頼が落ちる不安感が高まっていた

    
 • 「不要な仕事は依頼されないだろう」という無意識で生まれた前提も見えてきた 
 
 リードタイム
 増える
 忙しさ
 増える
 業務量
 増える
 成果
 増える
 支援先
 増える
 信頼低下の
 不安感
 「全て引き受けます!」 
 「依頼は全てやるもの」 
 「とにかく引き伸ばす」 
 「限界まで対応する」 

  5. • スプリントを設け、スプリントごとに上限を設ける
 ◦ 適正業務時間で取れる範囲に収めた
 ◦ チームのルールだからと断ることができる仕組みにした
 
 • 個人での優先度付けから、チームで優先度を管理
 ◦

    優先度を話し合う場を設けて、高いものに集中するようにした
 
 • 毎週・毎期ごとに、チームで振り返りをする
 ◦ 問題が大きくなる前に、小さい段階で発見と改善をするようにした
 
 スクラムをどのようにやったのか
 主要なものだけ抜粋すると以下の3つ

  6. 派遣型のメリデメ
 メリット
 • 成功事例を作りやすく、成功事例を作ることで 役割の確立がしやすい
 • 問いの設定の前段階から相談されるので、 踏み込んだ事業貢献ができる
 
 


    デメリット
 • ノウハウ・ナレッジが個人に閉じて、 チームで提供品質が保ちにくい 
 • チーム全体でやることの優先順位が落ちて、 事業貢献に悪影響が出やすい
 • 担当範囲が広がると業務量や優先順の自己調整が難しくなり、 業務過多に陥りやすい

  7. 中央集権型(スクラム)のメリデメ
 メリット
 • 適切な業務量調整ができるため、 時間的・心身的な余裕を作れる 
 • チームの振り返り力が高まり、DataOpsの改善から生産性を向上させやすい 
 •

    チーム間での情報共有が進み、 属人化を避けて、個人のスキル差分を補いやすい 
 • 上記のメリットにより、優先度が高い事業への支援に集中しやすくなる 
 
 デメリット
 • 事業領域に深く踏み込みづらく、 問いを立てる力が身に付きにくい 
 • 優先順位が明確になる反面、支援ができない事業領域が生まれる 

  8. ハイブリッド型を検証中
 
 
 ハイブリット型とは?
 • 一部のアナリストを派遣型として、残りをスクラム対応する方式 
 • 攻めと守りを疎かにせず、事業成長をリードし続けられる比率 


    ◦ 例)派遣:スクラム = 80%:20%
 
 中央集権型では足りない理由
 • 事業観点:能動的に探索する動きが取りにくい 
 ◦ よりディスカバリー(イシュー特定)の動きを求められるフェーズ 
 • 育成観点:問いを立てる力が付きにくい
 ◦ ジュニアアナリストを育成し、継続的に事業成長のリードするため