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意思決定を最大化するための”ループ”とループを回すための”施策”
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Masaya Hirano
June 16, 2022
Research
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意思決定を最大化するための”ループ”とループを回すための”施策”
Masaya Hirano
June 16, 2022
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Transcript
平野 雅也 2022/06/16 意思決定を最大化するための”ループ”と ループを回すための”施策” DataOps Night #2 ~データ活用のための組織体制について話そう~
自己紹介 • 名前:平野 雅也(Hirano Masaya) • SNS:retty, youtrust, twitter •
所属:Retty株式会社 データ分析チームMGR • 職種:エンジニア→データアナリスト • 食種:ステーキ(補足:Rettyには食の担当制度があります) ▼過去の取り組みがわかる記事 Rettyデータ分析チームの情報発信をまとめました|Retty Inc.|note
Rettyについて
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分析チームについて
データ活用の品質と生産性を高める仕組み作り データ活用者にデータを届ける(データパイプラインの構築) データ品質を高い状態にする(DWH開発) データ活用のためのツール作り(BI開発) 2018年4月にチーム発足
意思決定の最大化 組織で発生する意思決定の 「早さ・納得感・正しさ」を高める 組織の意思決定を最大化することがミッション メ イ ン 領 域 意思決定支援 アナリストが、現場の意思決定を 定量定性分析を用いて支援する データを活用して、ユーザーさ ん/飲食店さん/クライアンさん に価値提供 データを活用する機能開発 (e.g. お店のレコメンド, 人気店アルゴリ ズム) 分析の民主化 事業部の方々が、自分たちでデータ分 析をできるように、支援する サ ブ 領 域 / 今 後 強 化 し た い
ここから本題
意思決定を最大化するための”ループ”と ループを回すための”施策”
右の図は、 ”意思決定の最大化”ループ アウトカム=良い意思決定を増やすために も、このループを回すことが重要 ループを回すためにこれまでに行った 打ち手をご紹介 今日の話
なぜループを回すべきなのか ループを回さないとどうなるのか
ループを回させないとどうなるのか 事業側の分析需要に答えられなくなる 事業グロースのボトルネックになり得る つまり、分析が進まないことで・・ • 事業側はデータ活用によるアウトカム量を増やしたいため 需要は増える傾向にある • しかしループが回らないとデータ活用量が増えないので
需要に答えられなくなる • 無理して分析需要に答えようとすると 慢性的に忙しい問題を生む • 忙しさは期待値コントロールで解消できるものの 分析需要を満たせない問題は残る
ループを回せば事業グロースに貢献できる 逆にいうと
どのような施策で ループを回してきたのか?
これまで打ち手 ※番号は打ち手の順番 フェーズ毎に変わる課題に応じてさまざまな打ち手でループを回し続けてきた
①:0->1フェーズ ~ 立ち上げ - 派遣型体制で成功事例を作る ②:1->10フェーズ ~ 拡大
- データの民主化のスタート ③:10->5->10フェーズ ~ 停滞と再出発 - スクラム導入&業務フロー整備でDWH開発の停滞を乗り 越える ④:10->20フェーズ ~ さらに拡大 - Lookerとオフィスアワーで利用者層を拡大 各フェーズ ※施策とフェーズの番号は対応しています
①:0->1フェーズ ~ 立ち上げ - 派遣型体制で成功事例を作る ②:1->10フェーズ ~ 拡大
- データの民主化のスタート ③:10->5->10フェーズ ~ 停滞と再出発 - スクラム導入&業務フロー整備でDWH開発の停滞を乗り 越える ④:10->20フェーズ ~ さらに拡大 - Lookerとオフィスアワーで利用者層を拡大 各フェーズ ※施策とフェーズの番号は対応しています
背景 ループを回す上で最初の起点はどこだったか? DWH開発? 非アナリスト活用 者増やす?
施策:派遣型体制をスタート!派遣先で成果を上げる ”良い意思決定が増える”をループを回すための起点とした データ活用の需要が少しずつ増える ループを回すための 最初の一転がし
①:0->1フェーズ ~ 立ち上げ - 派遣型体制で成功事例を作る ②:1->10フェーズ ~ 拡大
- データの民主化のスタート ③:10->5->10フェーズ ~ 停滞と再出発 - スクラム導入&業務フロー整備でDWH開発の停滞を乗り 越える ④:10->20フェーズ ~ さらに拡大 - Lookerとオフィスアワーで利用者層を拡大 各フェーズ ※施策とフェーズの番号は対応しています
背景 ループ構造を変える必要がある データ出しの永久ループ 派遣型による成果創出によって少しずつ依頼が増えたきたものの、増える依頼に対して供 給が間に合わないことが予想されていた 加えて、簡単なデータ出し依頼が多くアナリストの専門性が育たない
②非アナリストにDWHを展開&サポート ①DWH層の作り込み 施策 データ レイク層 DWH層 データ マート層 3層構造のうちのDWH層
施策①:DWH層の作り込み データ抽出の難易度低下により生産性が向上 詳しくは↓ つかわれるプラットフォーム 〜デザイ ン編〜@DPM#2 データ活用の生産性が上がるループを追加
施策②:非アナリストにDWHを展開&サポート BigQueryExpertの実施 なぜ:非アナリストのデータ活用者を増やすため 内容: - ”基本的なデータ抽出”スキル獲得を目標とした、BigQueryの学習 プログラム - 週2回×1時間の3ヶ月コース -
業務で使うPMを中心にスタート #analysis_askの運用 なぜ:非アナリストの分析を”良い意思決定”に繋げるためのサポート 内容: - BigQueryや分析のことに関する相談やFBができるチャンネル - アナリスト、もしくは知っている人が回答する - 相談が発展してMTGになることもある 現場で分析が進むようになることでデータ活用量が増加 アナリストに依頼する分析難易度が向上 非アナリストのデータ活用者が 増えるループを追加
こうして”意思決定の最大化”ループが完成
と思いきや・・
ループが崩壊しました・・
①:0->1フェーズ ~ 立ち上げ - 派遣型体制で成功事例を作る ②:1->10フェーズ ~ 拡大
- データの民主化のスタート ③:10->5->10フェーズ ~ 停滞と再出発 - スクラム導入&業務フロー整備でDWH開発の停滞を乗り 越える ④:10->20フェーズ ~ さらに拡大 - Lookerとオフィスアワーで利用者層を拡大 各フェーズ ※施策とフェーズの番号は対応しています
ループが崩壊した DWH開発/保守を後回しにしてしまい、 DWHが負債化 →データ出し難易度が上がり、 非アナリストのデータ活用者が減った →アナリストに依頼が増えるものの、仕事を断る流れがなく 慢性的な多忙を生んだ 背景
アナリストが頑張るループに陥る DWH開発の流れが止まる
②アナリストの業務フローの見直し ①”スクラム体制”を導入 施策 分析 レポート DWH 開発
• 受ける分析タスクに上限を設け、きちんと断った • 個人だと断りづらいので、チームで取り組むようにした 施策①:以下をやりやすくするため”スクラム体制”を導入 緩やかなループに調整された 詳しくは↓ 事業フェーズに応じた分析チーム体制 の改善
スクラム導入と同時にアナリスト業務フローの中にDWH開発を組み込んだ 施策②:アナリストの業務フローの見直し 再びループが回るようになった 個人がDWH開発をする意義付けがされた
①:0->1フェーズ ~ 立ち上げ - 派遣型体制で成功事例を作る ②:1->10フェーズ ~ 拡大
- データの民主化のスタート ③:10->5->10フェーズ ~ 停滞と再出発 - スクラム導入&業務フロー整備でDWH開発の停滞を乗り 越える ④:10->20フェーズ ~ さらに拡大 - Lookerとオフィスアワーで利用者層を拡大 各フェーズ ※施策とフェーズの番号は対応しています
BigQueryユーザーであれば自らアドホック分析ができる状態だったものの、BigQueryに 慣れない層とってはデータ活用が難しい状態だった 背景 ここをもっと強化したい
②分析オフィスアワーの定期開催 ①Lookerの導入 施策
”BigQueryに慣れない層がLookerを用いて、自らアドホック分析ができる状態”を目指し た 施策①:Lookerの導入 詳しくは→RettyのLooker導入紀行 Lookerで自ら分析を行う姿を見かけるように
Lookerが継続利用されるような育成・サポート体制を目的とした取り組み 施策②:分析オフィスアワーの定期開催 こっちも強化 オフィスアワー開始時のアナウンス - 毎週水曜日の18:30-19:30に開催 - Slackハドルに集まって、分析チームになんでも相 談できるカジュアルな場
- 雑談やDWHに対する要望でもOK
OutCome
社員の半数がデータ活用をするようになった [月間]BigQuery利用者数推移 77UU 月間BigQuery利用者数 77 人 (2022年4月末) ※1 57
% DWH利用率 ※2 ※1 LookerやBigQueryGUIを通してBigQueryクエリを実行した人をカウント対象 ※2 従業員数134名(21年9月末時点)を分母 Looker導入時
本日のまとめ
右の図は、 ”意思決定の最大化”ループ アウトカム=良い意思決定を増やすために も、このループを回すことが重要 ループを回すためにこれまでに行った 打ち手をご紹介 本日の話し
• 良い意思決定を増やすために、良い意思決定が増える構造(ループ)を特定するこ とが大事 • 良い意思決定が増えるループを回すために課題特定を行い、適切な打ち手を講じ ることが大事 伝えたいこと Retty流 ”意思決定の最大化”のやり方
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