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World Jump Rope 2019ルール(ダブルダッチ) /world-jump-rope-2019-rule

U_OKAMON
February 03, 2019
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World Jump Rope 2019ルール(ダブルダッチ) /world-jump-rope-2019-rule

なわとび世界大会の1つであるWorld Jump Rope 2019のダブルダッチ部門に絞ったルール解説です。

U_OKAMON

February 03, 2019
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  1. はじめに • どの団体の公式の資料でもありません • できるだけ正確であるように努力していますが、間違っていても何の責任 も取れませんのでご理解下さい • ダブルダッチに関連する部分だけ載せています • 要望があれば説明会を開くかもしれませんので、お気軽にご連絡くださ

    い • 2020年からFISAC-IRSFとWorld Jump Rope Federation(WJRF)が統 合し、International Jump Rope Union(IJRU)になります • 新しいルールについて、発表された情報を翻訳してブログで公開してい ますので、興味があるかたはブログをご覧ください 1
  2. おかもん • World Jump Rope – WJRジャッジ2015,2017 – WJRジャッジクリニシャン(2017-) *ジャッジ試験をしてジャッジを任命できる

    資格。日本人で2名 • FISAC-IRSF – 元FISAC-IRSF ルール委員会アジア代表(2012-2013) – 元JRSF ルール委員 – JRSF ベーシック・アドバンスト・インターナショナルジャッジライセンス • 日本で最も競技系ルールに詳しい1人 • World Jump Rope 2017→2018で大幅変更となるルール説明会に出た 日本人4,5人の1人 • Team: Jump Like Walking, アカモクモドキ、\(^o^)\/(^o^)/, /(^o^)\ • Twitter: @OKAMON_u • Facebook: @OKAMON_u • Instagram: @okamon_u • blog: ~おかもん放浪中~ https://okamon-u.hateblo.jp/ 2
  3. 本日の話 3 何? • World Jump Rope(WJR)とは • WJR2019ルール なぜ?

    • WJR2017→WJR2018(2019)でルール大幅変更 • Japan Selection 2018→WJR2017のルール • Japan Selection 2019→WJR2018のルール • そもそもWJRのルールを分かっている人希少 WJR2017=Japan Selection2018 WJR2018=WJR2019=Japan Selection2019 難易度点ルールが大幅に変更!
  4. WJR区分 • 9月1日の年齢を基準にする(2019年9月1日) • 年齢区分が細かい – チーム競技(ダブルダッチ、単なわとびチーム、ホイール) • Junior: -10,

    11-12, 13-14 • Senior: -16, 17-18, Open, 30- *30-部門は全員が30歳以上 – 総合(All-Around)に関しては、Junior(-14), Senior(15-)の2つのみ – DDCは-18, Openの2部門 • Grand World Finalがある – (男・女・混合それぞれで)種目ごとに年齢関係なく全員の点数を並べ、上位の人(チー ム)が最終日の無差別級Grand World Finalに出場 • チーム競技: Speed 6チーム、Freestyle 6チーム、DDC 6チーム(DDCは男女関係なし) 5 Japan Selection ~小4, ~小6, ~中2, ~高2, オープン, 30才以上
  5. 競技種目(ダブルダッチ) • スピード – 3 x 40 スピードリレー (DDSR: Speed

    Relay) • 3人が全員ターナー2回とジャンパー1回ずつする – 2 x 60 ペアスピード (DDPS: Pair Speed) • 4人中2人がターナー、2人がジャンパーで1人ずつ跳ぶ • フリースタイル – シングルフリースタイル (DDSF: Single Freestyle) 3人 – ペアフリースタイル (DDPF: Pair Freestyle) 4人 – トライアッドフリースタイル (DDTF: Triad Freestyle) 5人 • 総合は各種目の順位点の合計(重み付けなし) • 45,60,75(,90)秒で音 – DDTF(Double Dutch Triad Freestyle) : 60-90 秒 – その他 Freestyle : 45-75 秒 • 音楽の使用 – Junior: 音楽は使用しない – Senior: ダブルダッチ系は全部音楽を使用する(予定) *WJR2015では事前の予告なく Wheel Freestyleの音楽使用が無くなったことが大会前日に判明した 6 *Japan Selectionでは行わない *Japan Selectionでは全チーム音を使うが、JuniorはWJRで音楽を使わないことに注意
  6. 競技のルール・注意点(Speed) • Speed競技エリア:6m x 6m • 3 Speed Judgesのうち近い2つの平均が最終スコア –

    等間隔なら高い方(例1:100,103,104=>103.5、例2:100,102,104=>103) • 基本は右足カウント – DDCだけ左足カウント • スピードの音はここを参照 • サポートボックス – 1人だけ居てok (サポートボックスからの撮影禁止) • フライング – (日本の大会に比べると)あまり厳しく無いが、今後も続くか不明 • 不正スタート・スイッチ、ラインオーバーは5回減点 • ジャッジ間での計測が3回以内の差でない場合、撮影された動画で再計 測 – 動画で計測ができない場合、Re-jump • Grand World Finalで3位以内に同点があった場合のみ表彰の前に順位 決定戦 7
  7. 競技のルール・注意点(Freestyle) • Freestyle競技エリア:12m x 12m • 音楽が違うとき – 跳ぶのをやめて手を挙げる・座る、などアピールする(Tournament DirectorかFloor

    Managerに言う) – 間違った音楽のまま続けた場合はRe-jumpが認められないので注意する • 男女混合の総合に出たい場合は、全種目に男女が出場 • ダブルダッチは、全員がJumperかTurnerに関係 – FISACはターナー2人限定だが、WJRではターナーが3人4人でも問題ない – 但し、要項の7ページ目にはペアフリースタイルについて次のような記述あり “teams of four people perform a choreographed double dutch routine, which will primarily involve two athletes performing skills in the ropes at the same time (基本的には2 人(3人)の選手が縄の中で同時に技を行う)” 8
  8. WJR2018ルール変更点 • Android App(JumpRopeJudge)を使用してジャッジを行う • ジャッジは必ずジャッジコースに出席しなければならない – 2017くらいにジャッジライセンスが誕生、2019ではライセンスを持っていないとジャッジ できない •

    ダブルダッチ総合順位を競うためには、チームメンバーは4-6名 • Re-jumpになった場合には、Re-jump後のスコアが正式なスコア – 以前は2つのスコアを選べた • WJR2018から難易度点の採点基準が大幅に変更 – 1つ1つの技にポイントがついて合計で競う方式になった – これが密度も表しているとみなせるため、密度点はなくなった – 日本チームには不利に働くと予想する (∵難しそうに見せているけど技の数が少ない) – 演技終盤に向かって同じ技レベルでもらえる点数は直線的に増え、演技の最後には 15%多くなる 9 *Japan Selection 2018ではこの新しい難易度点ルールを採用しなかったが、Japan Selection 2019では採用した模様 例:1つのレベル7でもらえるポイント 9ポイント 10.35ポイント(= 9 x 1.15) 0秒 75秒
  9. フリースタイル点数の付け方(~WJR2017) 10 ◼Content(Difficulty) 6点 ◼ Presentation 4点 Technical Presentation 2点

    Entertainment Value 2点 立ち振る舞い、笑顔、アイコンタクト 演技の強弱 フォームの美しさ、姿勢 スムーズさ、余裕 リズム感、音楽との融合 チームとしての統一された動き 見ている人の楽しませ方 技の種類 ユニーク・オリジナル技 音楽の解釈 入れ替わり・ダイナミックな動き ➔ Japanese Styleは好印象 ミスの減点はここから *Japan Selection 2018ではこちらのルールを用いた Density(密度) 2点 Degree of Difficulty(難度) 4点 技と休憩(跳んでいない・ベーシック バウンス)の割合 ➔ 同じ場所で留まって休憩しない ようにする 行った技の難度の平均 ➔ 簡単な技を行うとかえって点数が下がる 必須項目の減点はここから
  10. フリースタイル点数の付け方(WJR2018~) 11 ◼Content(Difficulty) 6点(6点が一応の基準だが6点以上も可能) ◼ Presentation 4点 Technical Presentation 2点

    Entertainment Value 2点 立ち振る舞い、笑顔、アイコンタクト 演技の強弱 フォームの美しさ、姿勢 スムーズさ、余裕 リズム感、音楽との融合 チームとしての統一された動き 見ている人の楽しませ方 技の種類 ユニーク・オリジナル技 音楽の解釈 入れ替わり・ダイナミックな動き ➔ Japanese Styleは好印象 ミスの減点はここから 1つ1つの技に対してレベル(点数)がつき、それらの合計を6点満点に換算 ➔ 簡単な技でも、とにかく技を数多く行わないと点数にならない! ➔ ダブルダッチ競技で「技」とは、パワー・アクロバットのこと ➔ 日本的な技(チャオ・ナップ・スライド・A面など)はほぼ点数にならない 必須項目の減点はここから *Japan Selection 2019ではこちらのルールを用いた
  11. レベル表(日本語) *おかもん訳 14 Level 0 Level 0.5 Level 1 Level

    2 Level 3 Level 4 Multiple 1重(ベーシック) 2重 3重、4重 5重、6重 7重、8重 Power ドンキー 片手ドンキー パワー系 プッシュアップ 片手プッシュアップ キャタピー ラビット お尻跳び 両足ドンキー Gymnastics 側転(cartwheel) ハンドスプリング 宙返り 体操系 ロンダート(round-off) Turner involvement 通常ターニング 逆回し 反転(後ろ向き?) ターナー技 A面(pinwheel) パワー系・体操系 A面とホイール以外は ターナー1人につきの レベル 片手のみ使用する技 両手を使用する技 Releases ヘリコプター(カウ ボーイ) Micリリース リリース 両手リリース Switches 通常の交代 素早いスイッチ スイッチ (2秒以上かかる) ホイールスイッチ ホイール中のハンドル 交換 ジャンパー・ターナー 間の交流 Footwork フットワーク(キャン キャン・ハイニーetc)
  12. WJR2018, 2019重要なポイント • 繰り返しの技も全てポイントになる(FISACとの大きな違い) • 大技を1つやるのと、少し簡単な技を多くやるののどちらが良いかを考え る – 例えば、レベル3の技3つとレベル6の技1つが同じポイント 15

    レベル 演技開始時のポイント 演技終了時のポイント -1レベルとの比 7 9.0 10.35 1.33 6 6.75 7.76 1.38 5 4.875 5.60 1.44 4 3.375 3.88 1.5 3 2.25 2.59 1.5 2 1.5 1.73 2 1 0.75 0.86 2 0.5 0.375 0.43 - *WJR2019ルールブックで175ポイントが明言された • 合計175ポイントがContent 6点に相当する • 例:200ポイントとったチームは6.86点もらえる(6点を超えることが可能)
  13. Freestyle Rule • Freestyle減点 – 違反(Violation) • Time violation: -0.2

    • Space violation: -0.2/回 – ミス(Miss) • マイナーミス: Technical Presentationから-0.2 (2秒未満に立て直しができたミス) – bubble is not a miss • メジャーミス: Technical Presentationから-0.4 (2秒以上立て直しに時間がかかったミス) – 必須項目(Required Elements) • ロープトリック (Rope Manipulation) • ロープの2重以上回し (Multiples) • 体の反転及び転位 (Inversion and Displacement) • 空間的な動き (Spatial Dynamics) • 必須項目とは、チャンピオンを名乗るにはこのくらいのことはできると最 低限示してね、という項目 – 行われていない場合 -0.4 – 難度レベル3以上で行われていない -0.2 – Contentから最大1.6点の減点(4項目 x 0.4点/項目) 16 *Japan Selection 2018では難度(Difficultyから減点)
  14. Q&A • 総合部門で順位点が同点の場合はどうなるか? – A: 総合部門はタイを認める • DDのレベルは5まで?7まで? – A:

    7まで(確認済み) • ドンキーでレベルがもらえるのは、手をつくタイミングか足がつくタイミング か? – A: どちらもレベル2で取られる(確認済み) • ハリーは点数になるか? – A: (事実)Content(Difficulty)の点数には全くなりません – (提案) Presentationの点数にはなりますが、日本チームは基本的にハリーを重視しす ぎです。目安は8拍以下。 • 「点」と「ポイント」の違いは? – 説明を分かりやすくするため、技を行ったときにもらえるものを「ポイント」、「ポイント」を 換算して満点10に直したものを「点」とこの資料では呼んでいる(説明にある通り、難易 度点が6点を超えうるので実際の満点は10点ではない) 17