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共創で実現する 実効性の高いロードマップ作り

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May 15, 2025
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共創で実現する 実効性の高いロードマップ作り

2025/05/13 PdM Lab. Vol01.SaaSをグロースさせるPdMが描くロードマップとは @ メディカルフォース
https://medicalforce.connpass.com/event/351847/

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May 15, 2025
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  1. 2

  2. 4 ロードマップの実効性向上へ なぜ指標が曖昧になるのか? - 先行指標の難しさ - KGIは結果で、開発の指針にはなりにくい (遅行指標) - KAIは行動だが、必ずしも価値に直結しない

    (相関の弱さ) - 本当に欲しいのは、価値に繋がり、開発の方向性を 示唆する『先行指標』 KGI(例: ARR / 遅行) 価値相関の高い先行指標 (ここが欲しい! ) KAI (例: 機能利用率 / 先行 だが価値と遠い)
  3. 5 ロードマップの実効性向上へ 私たちの課題:プロダクト利用 ≠ 真の価値 - Loglass の価値は「経営の意思決定の質向上」 - しかし、プロダクト利用データだけでは直接計測できない

    - ユーザーの業務プロセス全体や、プロダクト外での行動変 容を捉える必要があり指標を見つけるのが難しい 経営の意思決定の質向上 (真の価値) ??? ユーザーが Loglassを利用
  4. 7 ロードマップの実効性向上へ 共創ワークショップ①:「二人三脚」での価値の探求 PdMとCSの1on1形式で実施 (対話を通して深掘り) ステップ1: 価値のブレインストーミング - プロダクト視点 (PdM)

    と 顧客業務視点 (CS) の両面から、顧客が感じる価値を付箋など に書き出す - 例:「データ入力が楽」「エクセル作業がなくなる」「会議資料作成が早い」など - まずは計測可能性を考えず、顧客の言葉で価値を洗い出す ステップ2: 価値の構造化 - 書き出した価値をグルーピングし、階層構造で整理 - 「何がどうなると、最終的にどんな価値に繋がるか?」を可視化 ステップ3:指標の紐付け - 価値要素を計測する指標の候補を洗い出す
  5. 8 ロードマップの実効性向上へ 共創ワークショップ②:価値具体化と指標選定の実例 価値の定義 データインプットに 価値を感じる状態 データインプットが 効率化 システムでデータ 加工が完結

    システムで VLOOKUPが できる エクセルでの手作業件数 プロダクト外指標/業務負荷の軽減 VLOOKUP機能利用率 プロダクト内指標/特定機能の利用度 NPS プロダクト外指標/総合的な顧客満足度 価値の分解例 対応する指標候補
  6. 9 ロードマップの実効性向上へ 共創ワークショップ③:指標の選定 指標候補 特徴 選定/不選定理由 NPS 総合的な満足度, 遅行指標 具体的な改善アクションに繋げにくい

    Excel手作業 件数 価値との相関高い , 先行指標, 計測可(※CSの協力が必要 ), 改善策の幅広さ 「価値への繋がり」「先行性」「計測可能性」「開 発への示唆」のバランスが最も良い 機能利用率 プロダクト内データ, 計測容易, 先 行指標 価値との相関が低い場合が多い, 改善インパクト が限定的 選定の決め手:価値相関、先行性、計測可能性、開発への示唆の総合バランス
  7. 10 ロードマップの実効性向上へ 得られたこと: - プロダクト外の行動を含む、より本質的な先行指標候補を発見 - 例:エクセル作業の削減 - PdMだけでは得られない顧客業務への深い洞察 -

    指標に対する組織間の共通認識 現実的な課題・限界: - 計測の難しさ: プロダクト外指標(Excel作業等)の計測は運用負荷が高い(例: CSによる ヒアリング頼み) - 陳腐化リスク: 顧客の状況やプロダクトの進化で指標の有効性が変わる可能性 - 一般化の壁: 組織文化やCSとの関係性に依存する側面も 共創から得られたことと現実的な課題
  8. 11 ロードマップの実効性向上へ で、どうロードマップに活かす? 1. 優先度判断: この先行指標を改善するインパクトが大きい施策を優先 2. 仮説検証: 施策リリース後、実際に指標が改善したか効果測定 3.

    ロードマップの学習: 指標が動かなければ、仮説や施策、指標自体を見直す 発見した先行指標 ロードマップ上の 施策 効果測定 指標改善・学習 ポイント: 指標はロードマップの「仮説」を検証するためのもの
  9. 13