非同期jobをtransaction内で 呼ぶなよ！絶対に呼ぶなよ！

Ruby on Railsで開発していると、transaction内で非同期jobを呼ぶとコミット前に非同期jobが走り、レコードが見つからずRecordNotFoundやActiveJob::DeserializationErrorが起きることがあります。しかも再現する時としない時があり、デバッグがとてもやりにくい。そこで対策として、まず非同期jobのエンキューをtransaction外に移す方法を紹介し、さらにafter_commit_everywhereなどのgemを使う方法や、Rails 7.2以降で使えるenqueue_after_transaction_commit = trueの設定を活用する方法を説明。結果、DBのコミット後に確実に非同期jobが動くようになり、謎のエラーが解消。transaction内での非同期jobは危険なので、必ず対策するべきです。

※スライドに埋め込んだ動画が見られないのでこちらにアップしました。
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true: https://vimeo.com/1122797866

Transcript

1. 非同期jobをtransaction内で 呼ぶなよ！絶対に呼ぶなよ！ Yuto Urushima(@alstrocrack)
2. Backend Engineer from Hubble 大学時代の専攻: 建築学 漆島 裕人 @alstrocrack
3. 法務と事業部門の協業性を高め、 生産性を向上するための契約業務基盤を 実現・定着する契約書管理クラウド
5. Ruby on Railsで開発していると 非同期jobの謎のバグに 遭遇しますよね？？
9. 非同期jobを呼ぶ前にuserをちゃんと createしているのになんで ActiveRecord::RecordNotFoundなんだ？
10. しかも、このエラーは再現する場合と 再現しない場合が存在するようなの で、ちょっとデバッグをしづらい…
11. transaction ACID特性とともにDB内の データの不整合を防ぐ処理 ここでCOMMIT処理が行われる （DBへ変更を書き込む）
12. 非同期job 元の処理とは別のプロセスやスレッドで 実行する処理 タイミングはある程度任意であり、 エンキューされるといつ実行される か正確なところは分からない ここで実際の処理を定義
13. Timeline COMMIT job Start Transaction t 非同期job
14. Timeline COMMIT job Start Transaction t 非同期job
15. Timeline COMMIT job Start Transaction t 非同期job DBの変更よりも先に非同期job が開始しちゃっている
16. ActiveJob::DeserializationError 非同期job実行時に該当の レコードがDBに存在していない ActiveJob::Deserialization Errorが発生
17. じゃあ、これどうやって防ごうか？
18. 対策 その1 非同期jobのエンキュー をtransactionの外に 記述する
19. GitHubのPull Request のテンプレート内で チェック項目にすれば 良いのでは？
20. 対策 その2 gemの力を借りる (after_commit_everywhere など)
21. 対策 その3 enqueue_after_transaction_com mitの設定を利用 ※Ruby on Rails 7 .2以降から利用可能 暗黙的な非同期jobの エンキューにも対応できる！
22. というわけで使ってみた
27. false
28. true
29. enqueue_after_transaction_commitの設定値の変遷 Rails 7.2系 現在
30. まとめ transaction内の非同期jobへのエンキュー処理は 実行タイミングによっては上手くいかない可能性があるので 対策しましょう！！
31. Thank you !