Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

巨大組織で四苦八苦!? 三菱電機グループで進めるクラウド移行 ~大規模マイグレーションへの挑戦~

Avatar for D.Saito D.Saito
March 08, 2026
2

巨大組織で四苦八苦!? 三菱電機グループで進めるクラウド移行 ~大規模マイグレーションへの挑戦~

Avatar for D.Saito

D.Saito

March 08, 2026

Transcript

  1. © Cloud Centric Corporation 2 クラウドで「ワクワク」を。 自己紹介 齊藤 大樹 Saito

    Daiki Amazon Managed Blockchain 1997年3月9日生 28歳 好きなAWSサービス 年齢 今月末に モルディブに旅行予定
  2. © Cloud Centric Corporation 4 クラウドで「ワクワク」を。 クラウドセントリックの原動力 電機グループ内に100名規模の 先鋭的クラウドエンジニアの集団を作り上げる エンジニア全員が

    AWS資格全12冠の取得を目指す 実績 計画 初の全冠 取得者 資格数50突破 2024 Japan AWS All Certifications Engineers 表彰者 3名 資格数100突破 資格数200突破 2025 Japan AWS All Certifications Engineers 表彰者 6名 42名体制に!! 27年度末 100名超 全冠保有17名 (40.5%) 累計資格数 300突破 25年度は31名を採用 26年度も30名を計画
  3. © Mitsubishi Electric Digital Innovation Corporation 自己紹介 7 KUREBAYASHI TOSHIYUKI

    紅林 俊之 Oracle エンジニア& PMを経験した後、無職になり世界一周へ 帰国後、 AWS&ブリッジエンジニアになり、 2023/7 に三菱電機に入社 マイグレの推進 /社内向けAWS環境の構築 AWS契約の取りまとめ / MAWS-UG活動(立ち上げ、 UG名・キャラ作成 ) (三菱電機) すきなこと バクパカ旅 (56 カ国 /38都道府県) カメラ /バイク /キャンプ /SW& ディズニー ハムスター /水ダウ 認定
  4. © Mitsubishi Electric Digital Innovation Corporation 会社概要(三菱電機) 8 設立 1921

    従業員数 2025年時点 149,914 子会社数 2025年時点 228 インフラ BA インダストリー& モビリティBA ライフBA ビジネスプラットフォーム BA 半導体&デバイス事業BA • 社会システム • エネルギー&産業システム • 防衛・宇宙システム • Factory Automation システム • 自動車機器 • 情報システム&ネットワー クサービス • ビルシステム • 空調、家電、映像設備 • 半導体&デバイス
  5. © Mitsubishi Electric Digital Innovation Corporation マスマイグレーションまでの流れ 13 AWS の本社を訪問し、

    三菱電機と AWS で何ができるか、 AWS の技術を使って三菱電機をどう変えられるかを協議。 AI活用や教育などのいくつかのアクションが決まり、 その内の1つとしてマスマイグレーションの実施が決定。 2024/11
  6. © Mitsubishi Electric Digital Innovation Corporation マスマイグレーションまでの流れ 14 三菱電機と AWS

    の相互の事業拡大を目指し、 戦略的協業を締結。 プレスリリースも発表 2025/1
  7. © Mitsubishi Electric Digital Innovation Corporation マスマイグレーションまでの流れ 18 AWS USからもメンバーが来日し、どのようにアセスメント/分析をすれば、

    三菱電機のマイグレーションが進むかを協議。 三菱電機とAWSがタッグを組み、巨大企業を動かし始めるという非常に貴重な経験が始まりました。
  8. © Mitsubishi Electric Digital Innovation Corporation クラウドに向けて 19 三菱電機の拠点は30を超え、グループ会社は200を超えています。 統制を取って進めることは簡単ではありません。

    拠点や会社の色が強く、 各々で統制を取っている クラウドの重要性を上長に アピールすることが難しい 本社の方針を 「公文 (こうぶん )」として 出す文化がある
  9. © Mitsubishi Electric Digital Innovation Corporation クラウドに向けて 20 ①新規システム導入または既存システム更新においては、原則としてクラウドを第一選択とする ②全てのオンプレサーバ/システムを対象とする

    全社的にクラウドを推進していく立場として、 本社から「クラウドファースト宣言」を提示。 拠点や会社の色が強く、 各々で統制を取っている クラウドの重要性を上長に アピールすることが難しい 本社の方針を 「公文 (こうぶん )」として 出す文化がある
  10. © Mitsubishi Electric Digital Innovation Corporation アセスメントの実施 21 目的に合わせて、2種類のアセスメントを実施しました。 サーバ数、システム数、OS、ミドルウェア、

    CPU、メモリ、EOL/EOSなどの情報をExcelで収集。 グループ会社含む全体のオンプレボリュームを測定。 クイックアセスメント:1~2か月 マイグレアセスメント:1年 本番サーバにエージェントを導入し、クイックアセスの項 目に加えて、サーバ負荷状況、システム間依存、 クラウド化時の簡易アーキテクチャ、AWS上での予想 ランニングコスト、移行難易度を分析。 今まで把握しきれていなかったサーバ数や、 おおよそのサーバコスト、サポート切れOS数の把握。 また、マイグレアセスメント実施の優先順位付けに活用。 算出したコストを基に、各拠点は予算獲得に向けて動く。 また、システム間依存度や移行難易度を基に、複数のシス テムをグルーピングし、纏めて移行することを計画する。
  11. © Mitsubishi Electric Digital Innovation Corporation アセスメントの実施 23 移行をする際は、そのシステム単体だけを見るのではなく、 その周辺にあるシステムも視野に入れて移行を計画する必要があります。

    在庫管理 販売管理 移行したい システム 即時連携必須、アクセス頻度高 (依存が強い、密結合) 分離するとレスポンスに影響あるため、 グルーピングして同時に移行する。
  12. © Mitsubishi Electric Digital Innovation Corporation アセスメントの実施 24 移行をする際は、そのシステム単体だけを見るのではなく、 その周辺にあるシステムも視野に入れて移行を計画する必要があります。

    在庫管理 販売管理 帳票出力 移行したい システム 即時連携必須、アクセス頻度高 (依存が強い、密結合) 日時データ取得、非同期処理 (依存が弱い、疎結合) 分離するとレスポンスに影響あるため、 グルーピングして同時に移行する。 単独で移行可能。
  13. © Mitsubishi Electric Digital Innovation Corporation アセスメントの実施 26 アセスメントを実施するには、本番サーバにもエージェントを導入する必要があり、 システムを保有する拠点の方の協力も必要となります。

    1 拠点への説明会実施 2 事前準備、DC入館申請 3 開発環境のアセス実施 4 システム無影響確認 5 本番環境のアセス実施 6 データ収集、分析 7 拠点への結果報告 8 予算の獲得、体制構築
  14. © Cloud Centric Corporation 30 クラウドで「ワクワク」を。 アセスメント(調査) 現状の正確な理解 インフラ分析 ⚫

    依存関係/DB/インターフェイス ⚫ サーバーの稼働状況 ⚫ アプリケーション単位で クラウド移行スケジュール案 アプリケーション分析 ⚫ クラウド移行度 ⚫ セキュリティー脆弱性等の調査 ⚫ モダナイゼーション *1 に必要な タスクと工数試算 クラウド移行/モダナイ素案作成 ⚫ 移行スケジュール (Wave計画) ⚫ 移行ポートフォリオ (移行単位) ⚫ モダナイゼーション案(5R) ⚫ 期間と工数の見積もり 分析/提案 クラウド移行/モダナイゼーション案 クラウド移行/モダナイ詳細計画 ⚫ 実行体制の構築 (自社リソース/AWS/ITベン ダーの活用) ⚫ Waveスケジュール (例:18ヶ月/6 Wave) ⚫ アプリケーション毎の詳細モダナイゼーショ ン計画 ⚫ クラウド環境の構築 ⚫ 推進チーム(CCoE)の整備 クラウド移行/モダナイゼーション 計画の最終化と実行 要件分析 ⚫ ツールでは取得できない情報(要件・条件・課題など) をヒアリングにて把握 移行に向けた三段階のフェーズ
  15. © Cloud Centric Corporation 33 クラウドで「ワクワク」を。 分析内容 概要 分析結果 イメージ

    アプリ依存関係の可視化 ソフトウェアライセンス情報 クラウド移行プラン インフラ情報、アプリケーション依存関 係等のデータを収集し、クラウド移行 プランを作成。 インフラ分析 クラウド対応状況 アプリケーション構造の可視化 アプリケーション構造の可視化やセ キュリティリスクの抽出、AWSサービ スの移行分析、移行に向けた改修工数 を算出。 アプリケーション分析 ヒアリングシートを使用して、各システ ムの非機能や制約事項を把握。ツール で取得できない情報を収集。 要件分析 ヒアリングシート
  16. © Cloud Centric Corporation 34 クラウドで「ワクワク」を。 アセスメント対象 システム外の項目 (要件・条件・課題) 手法/ツール

    ツールのアウトプット ビジネス/システム要件 (機能・非機能) 制約条件、前提事項、課題 レポート システム別移行方針 移行ポートフォリオ (移行単位) 移行スケジュール 概要アーキテクチャ コスト (アプリ改修、インフラリソース) アーキテクチャ OS、ミドルウェア情報 移行グループ システム負荷情報 システム間依存関係 インフラ分析 アプリケーション ソースコード クラウド適合度 移行リスク・脆弱性 リファクタリングの必要性・工数 アプリケーション分析 要件分析 アセスメント手法
  17. © Cloud Centric Corporation 35 クラウドで「ワクワク」を。 アセスメント対象 システム外の項目 (要件・条件・課題) 手法/ツール

    ツールのアウトプット ビジネス/システム要件 (機能・非機能) 制約条件、前提事項、課題 レポート システム別移行方針 移行ポートフォリオ (移行単位) 移行スケジュール 概要アーキテクチャ コスト (アプリ改修、インフラリソース) アーキテクチャ OS、ミドルウェア情報 移行グループ システム負荷情報 システム間依存関係 インフラ分析 アプリケーション ソースコード クラウド適合度 移行リスク・脆弱性 リファクタリングの必要性・工数 アプリケーション分析 要件分析 アセスメント手法
  18. © Cloud Centric Corporation 36 クラウドで「ワクワク」を。 ①ソースを収集 ②簡易分析を行い CSVを生成 ④分析実施

    ⑤分析結果 簡易分析結果CSV ソースコード アプリ分析結果 アプリケーション分析
  19. © Cloud Centric Corporation 37 クラウドで「ワクワク」を。 アセスメント対象 システム外の項目 (要件・条件・課題) 手法/ツール

    ツールのアウトプット ビジネス/システム要件 (機能・非機能) 制約条件、前提事項、課題 レポート システム別移行方針 移行ポートフォリオ (移行単位) 移行スケジュール 概要アーキテクチャ コスト (アプリ改修、インフラリソース) アーキテクチャ OS、ミドルウェア情報 移行グループ システム負荷情報 システム間依存関係 インフラ分析 アプリケーション ソースコード クラウド適合度 移行リスク・脆弱性 リファクタリングの必要性・工数 アプリケーション分析 要件分析 アセスメント手法
  20. © Cloud Centric Corporation 38 クラウドで「ワクワク」を。 データ収集 PC ①ツールを導入したPCを サーバルームへ設置。

    ②データ収集PCから 対象サーバに対し、 エージェントを送る。 仮想サーバ Agent Agent Agent ③エージェントが24時間×1週間 稼働し続け情報を収集。 物理サーバ 仮想サーバ /vCener インフラ分析におけるデータ収集 既存NWに物理接続 データ収集PC 対象サーバA 対象サーバB
  21. © Cloud Centric Corporation 40 クラウドで「ワクワク」を。 苦労点① なぜ現地対応が必要なのか? RDPなど、 リモート対応しないのか?

    セキュリティ問題 本PRJでは、データ取集用のPCに ドメイン参加していない本PRJ専用のPCであり 固定IPを払い出せない等。 FWの穴あけが必要 拠点・本社のポート開放が必要となり 時間やセキュリティ懸念から断念。
  22. © Cloud Centric Corporation 41 クラウドで「ワクワク」を。 拠点への依頼事項と苦労点② 依頼事項 ポートの解放 admin/root権限を持つユーザー

    再起動や停電予定 アラートの静観/停止 依頼事項 苦労点 ポートが開いていない FWに拒まれる サーバーの再起動による データ収集の停止 多拠点とのリアルタイムな 情報連携とスケジュール管理
  23. © Cloud Centric Corporation 42 クラウドで「ワクワク」を。 苦労点③ データ収集に使用したツールについて 国内活用例の 少なさ

    エラー対応 手順書の作成 国内での活用例が 数件のみで、参考情報が 限られていた 手順書を一から 作成する必要があり、 試行錯誤が続いた エラー発生時、対象法が 不明確で、手探りでの 解決が必要だった
  24. © Cloud Centric Corporation 43 クラウドで「ワクワク」を。 アセスメント対象 システム外の項目 (要件・条件・課題) 手法/ツール

    ツールのアウトプット ビジネス/システム要件 (機能・非機能) 制約条件、前提事項、課題 レポート システム別移行方針 移行ポートフォリオ (移行単位) 移行スケジュール 概要アーキテクチャ コスト (アプリ改修、インフラリソース) アーキテクチャ OS、ミドルウェア情報 移行グループ システム負荷情報 システム間依存関係 インフラ分析 アプリケーション ソースコード クラウド適合度 移行リスク・脆弱性 リファクタリングの必要性・工数 アプリケーション分析 要件分析 アセスメント結果
  25. © Cloud Centric Corporation 48 クラウドで「ワクワク」を。 環境 •• ▪▪ ▲▲

    ◆◆ あり なし 移行難易度 高 (移行における課題/リスクがある) 中 (移行における留意事項あり) 低 (移行リスクなし) 移行グループ A B C 本番 開発/検証 業務区分 システム間依存関係 移行グループ
  26. © Cloud Centric Corporation 51 クラウドで「ワクワク」を。 環境 •• ▪▪ ▲▲

    ◆◆ あり なし 移行難易度 高 (移行における課題/リスクがある) 中 (移行における留意事項あり) 低 (移行リスクなし) 移行グループ A B C 本番 開発/検証 業務区分 システム間依存関係 移行グループ
  27. © Cloud Centric Corporation 52 クラウドで「ワクワク」を。 移行スケジュール 移行グループ +3月 +6月

    +9月 +12月 共通 A B C 開発/検証/DR 本番 移行準備 移行実施 移行準備 移行実施 移行準備 移行実施 計画 設計 環境構築 移行準備 移行実施 移行準備 移行実施 移行準備 移行実施
  28. © Cloud Centric Corporation 53 クラウドで「ワクワク」を。 AWS Application Migration Service

    AWS Transform 移行フェーズへ ここまでのアセスメント結果を用いて、移行へ エージェント型AIを活用してレガシーシステム(メインフレーム、VMware、古い.NET/Javaコード)を モダンなクラウドネイティブ環境へ自動的に移行・変換するサービス。コードのアップグレード、 リファクタリング、依存関係の分析を自動化し、モダナイゼーションの期間を大幅に短縮。 オンプレミス・仮想・パブリッククラウドなどから、最小限のダウンタイムでAWSへ移行するサービス。 データは継続的にレプリケーションされ、移行中も業務を止めず、コスト効率よく安全に移行可能。