Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

Vertical AI SaaSの変化と採用要件

Avatar for Genki Yonekura Genki Yonekura
November 18, 2025
16

Vertical AI SaaSの変化と採用要件

Avatar for Genki Yonekura

Genki Yonekura

November 18, 2025

Transcript

  1. 2 DXの変遷と「DXの壁」 従来のDX ビジネス変革 フェーズ デジタイゼーション デジタライゼーション 従来のDX 目的 アナログ情報のデジタル化(紙→デ

    ータ) 業務プロセスの部分最適化(SaaS初 期導入) ビジネスモデルの変革の試み 提供価値の源泉 データの電子化 業務プロセスの標準化・効率化 顧客体験の向上 レガシー産業における限界点 (DXの壁) データが活用されないまま、情報が部門 やシステム間で分断(サイロ化) 「人でしかできない業務」がデジタル化 できず、ボトルネックとして残り続けた (暗黙知、複雑な調整、感情労働) 暗黙知や非定型業務が、属人化と非効率 の原因となり、デジタルとアナログの分 断を解消できなかった 多くの「DXの壁」の正体は「暗黙知・感情労働・複雑調整」=従来のITが苦手としてきた知性領域にあった デジタイゼーション アナログ→デジタル デジタライゼーション プロセス最適化
  2. 3 AI時代のパラダイムシフト:効率化から知性の拡張へ 従来のITが苦手としていた「暗黙知」や「非定型」の領域にAIが光を当てることで、DXの目的は「効率化」から「知性の拡張」へと非 線形に変化します。 AIの導入に際して成功指標(KPI)を「学習速度」 「精度」 「アウトカム」に再設計し、非線形成長を捉えられる評価体系が必要に 1. 価値創造の源泉の転換 

    旧来のDX コスト削減とスピードアップ   AI時代 予測精度と専門的成果の創出 2. プロダクト思想の転換  旧来のSaaS 機能の提供(CRUD)   AI SaaS 学習し続ける知性(Intelligence)の提供 3. 目的の転換  人の仕事を 「置き換える」こと   人の能力を 「拡張する」こと
  3. 4 AIバーティカルSaaSの変革ポイント  競争優位性の本質 汎用AIや競合が持ち得ない 業界固有の「希少な教師データ」の保有 × それを学習させたモデルの精度 が市場優位性の源泉となる 

    ビジネスモデルの変化 従来 シート数や機能数ベースの価格設定  AI時代 「成果(解決した課題数、ROI) 」 ベースのValue-based Pricing データ取得・権利・プライバシーの契約設計がAIバーティカルSaaSの参入障壁の核心となる。データ戦略なしのAI導入は持続的な競争優位につながらない。 AIフライホイール 組織の駆動原理        データ  学習  精度向上  価値創出  利用拡大  データ蓄積
  4. 5 組織改革:捨てるものと得るもの 視点  捨てるもの (Unlearn)  得るもの (Reskill/Gain) 経営・戦略

    線形の成長計画と予測、部門別のサイロ化 非線形な成長戦略とデータ資産への投資、デー タ・AIを軸としたクロスファンクショナルチーム セールス 「機能」の羅列とデモ、ツールの効率化機能の紹 介 「成果」と「変革」の提案力(AIがもたらす ROI) 、AIの不確実性を説明するテクニカルなコン サルティング力 開発 ウォーターフォール的な思考、厳密な要件定義 「実験駆動型」の思考(モデルの仮説検証) 、 MLOpsとデータパイプラインの知見 CS 「利用方法」のサポート、ツールのトラブルシュ ーティング 「データ活用」と「モデルの改善」支援(顧客デ ータに基づくAIの最適化、フィードバック収集) QA/テスト 「機能の網羅性」を重視したテスト(入力に対す る確実性確認) 「モデル精度」と「データバイアス」のテスト手 法(推論結果の統計的な評価) 組織改革には、AIモデルに関するRACIの明文化とモデルの責任範囲(責務の所在)を明確にすることが重要。特に、予測と意思決定の分離、人間判断の介入ポイ ントを組織設計に組み込むことがAI時代の組織改革のカギ
  5. 6 人材採用要件:ドメイン×AIのハイブリッド化 部門 従来の要件 AI時代に加わる重要な採用要件 プロダクトマネージャー (PM) 機能要求を仕様に落とし込む力 要件定義 機能設計

    業界の非効率データを見つけ、モデルの仮説を設 計する力 データモデリング 実験設計 ビジネスサイド (セールス/CS) 業界の業務知識、高いコミュニケーション力 製品知識 顧客折衝 AIの成果(ROI)を語り、AIの不確実性を説明しき れるコンサルティング能力 ROI説明 確率論的思考 エンジニア 安定したWebアプリ開発、インフラ構築力 フロントエンド バックエンド クラウド MLOps経験、ドメインエキスパートとデータサイ エンティストを連携させる能力 MLOps データパイプライン データサイエンティスト 汎用的なモデル開発、分析スキル 統計分析 Python 可視化 業界固有の専門性(ドメイン知識)を持ち、その 業界特有のデータバイアスを理解し除去できる力 ドメイン知識 バイアス検出 採用だけでなく社内育成(ローテーション/ギルド/実験枠)を制度化し、 「ドメイン知識」と「AI技術」を融合させ、暗黙知をデータ化できるハイブリッド人材を 育成する文化作りが急務に