Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

AIを前提とした開発プロセスとマネジメントの変革

 AIを前提とした開発プロセスとマネジメントの変革

2025年7月3日に開催された開発生産性Conference2025に登壇した際の投影資料です。
■開発生産性Conference2025
https://dev-productivity-con.findy-code.io/2025

Transcript

  1. 起業 • COO • プロダクトマネージャー • フルスタックエンジニア 自己紹介 黑﨑 脩(くろさき

    しゅう) VP of Product 兼 VP of Engineering ============================ 神戸大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻を修了後、シンプレクス株式会社に入社。FX取引システムの導入/ 保守運用を通して、要件定義から設計、開発、運用保守とシステム開発の全行程にプロジェクトリーダーとして 携わる。 その後、大学時代の友人と共に起業し、複数プロダクトを立ち上げる。2021年2月からグラファーに プロダクトマネージャーとして参画し、同年11月よりプロダクト開発組織のマネージャーを務める。2023年3 月より現任。 ============================ 2 シンプレクス株式会社 • ITコンサルタント/SIer • エンジニア • プロジェクトリーダー グラファー • プロダクトマネージャー • エンジニアリングマネージャー • VP of Product / VP of Engineering
  2. グラファーのミッション 「プロダクトの力で 行動を変え 社会を変える」 プロダクト 顧客変革 • 「顧客とその先の顧客」の課題解決に資する高 付加価値な解決策を提供する。 •

    プロダクトとは、多くの顧客に適用可能な形に 仕立てられたスケーラブルな解決策である。 • 高いスケールメリットが、顧客にとってのコス トパフォーマンスと当社の収益を両立する。 • プロダクトが創出する価値を最大化するための 顧客側の業務・事業の変革を支援する。 • 業務や事業の変革を突き詰めることは、必ず 「経営の変革」に直結・帰結する。 • 創出する価値を最大化し、それを顧客と当社で 分け合うことができるwin-winを達成する。 社会変革 • プロダクトを通じて、顧客とその先にいる顧客 に対し価値を提供しきることで、結果的に社会 がより良い姿に変革することができる。 • プロダクトと顧客の経営変革を突き詰めていく ことで、当社が社会にもたらすインパクトを最 大化できる。 キャッシュフロー(=利益)の最大化 社会インパクトの最大化 顧客の変化 私たちの価値提案 顧客の先にいる顧客=社会の変化 3
  3. Graffer Platformとは 5 行政サービスのデジタル変革 自治体・官公庁向け オンライン手続き Graffer スマート申請 手続きの案内 Graffer

    手続き イド 窓口のネット予約 Graffer 窓口予約 スマートフォンやウェブから 行政サービスが利用できます 手続きや制度の案内、窓口の予約からオンライン手 続きまで、様々な行政サービスをインターネットか ら行えるようにする、行政機関向けのクラウド型の サービススイートを提供しています。 数百万人の市民が使う デジタル行政インフラです これまでに顧客である地方自治体を通じ、数百万人 の市民の方がGraffer Platformを通じてオンライン手 続きなどの行政サービスを利用しています。 電話自動応答/電話発信 Graffer コール
  4. Graffer Platformのサービス提供実績 6 6団体 102団体 50団体 273団体 2020年3月 2022年3月 2021年3月

    2023年3月 160団体 2024年3月 行政サービスのデジタル変革 自治体・官公庁向け 194団体 2024年9月 ✔ 自治体中心に273団体にサービスを導入 ✔ 4,100万人超の市民を対象にサービスを提供 ✔ 政令指定都市の70%で導入実績がある 導入団体の例(一部)
  5. ① 生成AIプロダクト 実際に業務で生成AIを活用していきたい場合に、企業 がセキュアな環境で利用できる「Graffer AI Studio」 を提供しています ② 生成AI活用伴走支援 生成AIをどう活用して何を解決していきたいか、生成

    AIによって何ができるようになるのか、 課題分析やゴール設定を実施し、活用できるように伴 走支援を実施します ③ 生成AI研修・人材育成 一時的にではなく中長期的に、社員一人一人が生成AI を正しく使え、業務で活用できるようになるための、 研修や人材育成のコンテンツをご用意しています Graffer AI Solutionとは 7 生成AI活用によるビジネス変革 企業向け
  6. 9

  7. 14

  8. 15 [^1]: https://economics.mit.edu/sites/default/files/inline-files/draft_copilot_experiments.pdf [^2]: https://www.infoq.com/news/2024/09/copilot-developer-productivity/ [^3]: https://mit-genai.pubpub.org/pub/v5iixksv/release/2 [^4]: https://www.microsoft.com/en-us/research/publication/the-impact-of-ai-on-developer-productivity-evidence-from-github-copilot/ [^5]:

    https://github.blog/news-insights/research/research-quantifying-github-copilots-impact-on-developer-productivity-and-happiness/ [^6]: https://arxiv.org/pdf/2302.06590.pdf [^7]: https://timesofindia.indiatimes.com/technology/tech-news/ceo-sundar-pichai-reveals-googles-most-important-metric-and-how-company-is-tracking-it/articleshow/121755627.cms [^8]: https://arxiv.org/html/2410.12944v2 [^9]: https://linearb.io/blog/gen-AI-research-software-development-productivity-at-google [^10]: https://arxiv.org/pdf/2306.15033.pdf [^11]: https://www.microsoft.com/en-us/research/wp-content/uploads/2023/12/AI-and-Productivity-Report-First-Edition.pdf [^12]: https://cloud.google.com/resources/content/dora-impact-of-gen-ai-software-development [^13]: http://arxiv.org/pdf/2410.12944v1.pdf [^14]: https://arxiv.org/pdf/2410.02091.pdf [^15]: https://blockgeni.com/ai-is-increasing-the-productivity-of-google-engineers-by-at-least-10/ [^16]: https://arxiv.org/abs/2302.06590 [^17]: https://www.microsoft.com/en-us/research/project/the-new-future-of-work/articles/ai-and-productivity-research-initiative/ [^18]: https://shiftasia.com/column/how-microsoft-build-2025-redefines-software-development-with-ai-and-automation/ [^19]: https://cloud.google.com/blog/products/application-development/ai-assistance-kickstarts-developer-productivity-whitepaper/ [^20]: https://research.google/blog/ai-in-software-engineering-at-google-progress-and-the-path-ahead/ [^21]: https://arxiv.org/html/2410.12944v1 [^22]: https://dnyuz.com/2025/06/09/sundar-pichai-says-ai-is-making-google-engineers-10-more-productive-heres-how-it-measures-that/ [^23]: https://github.blog/news-insights/research/survey-ai-wave-grows/ [^24]: https://academichelp.net/blog/coding-tips/ai-tools-for-developer-productivity-github-report.html [^25]: https://www.youtube.com/watch?v=oIGoMcaJxec [^26]: https://www.i-programmer.info/news/90-tools/15706-github-copilot-provides-productivity-boost.html
  9. よく聞く話 23 課題発見 要件定義 設計 実装 テスト リリース 運用 PdM

    フロントエンドエンジニア(チーム) バックエンドエンジニア(チーム) QA(チーム) SRE(チーム) よくあるプロダクト開発 AIツールの導入 自動化 採用によるメンバー追加 AI×少数精鋭フルサイクル開発
  10. よく聞く話 24 課題発見 要件定義 設計 実装 テスト リリース 運用 PdM

    フロントエンドエンジニア(チーム) バックエンドエンジニア(チーム) QA(チーム) SRE(チーム) よくあるプロダクト開発 AIツールの導入 自動化 採用によるメンバー追加 生産性2000%アップ するのだろうか...? AI×少数精鋭フルサイクル開発 生産性 = 投下コスト 成果
  11. 25 課題発見 要件定義 設計 実装 テスト リリース 運用 PdM フロントエンドエンジニア(チーム)

    バックエンドエンジニア(チーム) QA(チーム) SRE(チーム) よくあるプロダクト開発 AIツールの導入 自動化 採用によるメンバー追加 AI×少数精鋭フルサイクル開発 前提になってきた 20~30%の改善 コストが発生する 各種取り組みの効果 生産性 = 投下コスト 成果
  12. 生産性を上げきれない要因は? 26 課題発見 要件定義 設計 実装 テスト リリース 運用 PdM

    フロントエンドエンジニア(チーム) バックエンドエンジニア(チーム) QA(チーム) SRE(チーム) よくあるプロダクト開発 AIツールの導入 自動化 採用によるメンバー追加 AI×少数精鋭フルサイクル開発 スケールアップ(成果の増加) スケールイン(投下コストの削減) スケールアウト(投下コストの増加) 生産性 = 投下コスト 成果
  13. 生産性を上げきれない要因は? 27 課題発見 要件定義 設計 実装 テスト リリース 運用 PdM

    フロントエンドエンジニア(チーム) バックエンドエンジニア(チーム) QA(チーム) SRE(チーム) よくあるプロダクト開発 AIツールの導入 自動化 採用によるメンバー追加 過度な分業×過剰採用 (過度なスケールアウト) 当然取り組む領域 AI×少数精鋭フルサイクル開発 スケールアップ(成果の増加) スケールイン(投下コストの削減) スケールアウト(投下コストの増加) 生産性 = 投下コスト 成果
  14. 免責事項 • 組織や対人関係に影響する問題や、セキュリティ・法律など高度に個別的な事象に関する問題への対処 は、AIでの代替は難しいと考えています。 • 分業を完全否定しているわけではありません。1人の認知範囲や仕事量には限界があり、大きなことを成 し遂げるには集合体での分業が必要だと思っています。 • コミュニケーションが不要ということではなく、組織にはコミュニケーション必須だと考えています。 28

    スキルギャップ解消 リソース代替 自分以外の専門家のスキルや知識を頼っていた部分を、AI を活用することで自分が担う。 自分以外の人間の工数(=リソース)を頼っていた部分を AIに代替させることで人間を不要にする。 業務ツールの設計・構築をエンジニアに発注するのではなく業務 担当者が自ら実施。 プロダクト開発のタスクをメンバーにアサインして分担するので はなく、DevinやCursorを活用して消化する。 過度な分業 過剰採用 過度な分業×過剰採用(過度なスケールアウト) 専門性に違いがあり相互に補う必要がある • プロセス間に情報伝達というコミュニケーションが発 生。価値提供のリードタイムが増加 • 情報のロスが発生することで価値開発力の低下 • 各チームの利害関係の発生、局所最適化が進む 「開発プロセスにおけるコミュニケーションの最小化」が鍵 取り組みたい数に対して人数が足りていない • リーダー/マネージャー/経営陣によるピープルマネジ メント工数の増加 • AIの力を最大限に活用できないメンバーの割合が増加 • タスクの調整など、仕事を作るという仕事が発生 AI×少数精鋭フルサイクル開発 課題 AIによる 解決策 具体例
  15. グラファーのプロダクト開発体制 31 プロダクトマネジメントとエンジニアリングの意思決定権を同居させる プロダクト開発の考え方 課題発見 要件定義 設計 実装 テスト リリース

    運用 PdM フロントエンドエンジニア バックエンドエンジニア QA よくあるプロダクト開発 運用エンジニア プロダクト開発各メンバー(Product Manager/ Product Developer) グラファー • プロセス毎の分業をしていません。 • 全メンバーが課題発見から運用までをフルサイクル的に担当します。 AI×少数精鋭フルサイクル開発 プロダクト開発各メンバー(Product Manager/ Product Developer)
  16. SaaSビジネスにおける重要な4つの構成要素 32 マーケット プロダクト 顧客 コード コンセプト、ビジョン、方向性に アラインした形での具現化 課題、トレンドに アラインした課題解決

    共通の課題やニーズ ※全ての課題/ニーズが共通ではない • 顧客:具体的な購入者(潜在的顧客も含む) • マーケット:共通のニーズを持つ顧客の集合(抽象的概念) • プロダクト:マーケット向けの製品(コンセプト、ビジョン、仕様を含む) • コード:プロダクトの具体的な実装 自社外 自社内 抽象 具体 Why What How AI×少数精鋭フルサイクル開発
  17. グラファーのプロダクト開発体制 33 課題発見 要件定義 設計 実装 テスト リリース 運用 What

    How グラファー Why • プロセス毎の分業をしていません。 • 全メンバーが課題発見から運用までをフルサイクル的に担当します。 プロダクトマネジメントとエンジニアリングの意思決定権を同居させる プロダクト開発の考え方 AI×少数精鋭フルサイクル開発 プロダクト開発各メンバー(Product Manager/ Product Developer) 開発プロセスにおけるコミュニケーションの最小化 長期的に市場(≒ユーザー)に潜む課題を最速で解決し続けること
  18. 34 • アプローチの仕方は「フルサイクルエンジニア」「プロダクトエンジニア」と呼ばれるもの • フルサイクルエンジニア ◦ Full Cycle Developers at

    Netflix — Operate What You Build(Netflix Technology Blog, 2018) • プロダクトエンジニア • Product engineers (Sherif Mansour: Atlassian, Product Manager, 2018) • Product and Platform Engineers(Lee Robinson: Vercel, VP of Product, 2023) • グラファーは創業当初(2017年)からこのアプローチでプロダクト開発をスタート • 結果的に多数の複数のプロダクトをリリースし、現在でも日々成長中 プロダクト志向×多能工 AI×少数精鋭フルサイクル開発
  19. AI時代で生きるエンジニアに必要なもの 36 What How Why 市場分析 ユーザーヒアリ ング 機能仕様 非機能仕様

    API設計 DB設計 ソースコード テスト結果 課題発見 要件定義 設計 実装 テスト リリース 運用 アウトプット インプット https://autify.jp/news/chaos-map-of-ai-powered-software-development-tools-2024 • ソフトウェア開発ライフサイクルにおけるAIツール は、単一プロセスに寄与するツールもあれば複数プ ロセス横断で寄与するツールも存在 • (程度の差はあれど)AIツールに各プロセスにおけ る効率化は確実 • 特に実装プロセスは数段進化している ◦ コード補完:Github Copilot ◦ 同期での自動生成:Cursor, Claude Code ◦ 完全自律型(非同期):Devin AI×少数精鋭フルサイクル開発
  20. 37 What How Why 市場分析 ユーザーヒアリ ング 機能仕様 非機能仕様 API設計

    DB設計 ソースコード テスト結果 課題発見 要件定義 設計 実装 テスト リリース 運用 アウトプット インプット https://autify.jp/news/chaos-map-of-ai-powered-software-development-tools-2024 • ソフトウェア開発ライフサイクルにおけるAIツール は、単一プロセスに寄与するツールもあれば複数プ ロセス横断で寄与するツールも存在 • (程度の差はあれど)AIツールに各プロセスにおけ る効率化は確実 • 特に実装プロセスは数段進化している ◦ コード補完:Github Copilot ◦ 自動生成:Cursor ◦ 完全自律型:Devin エンジニアに求められること AIマネジメント (もしくは、開発プロセスに依存しない圧倒的な専門性。ただし、非常に稀有な存在なので今回は対象外。) AI時代で生きるエンジニアに必要なもの AI×少数精鋭フルサイクル開発
  21. 38 What How Why 市場分析 ユーザーヒアリ ング 機能仕様 非機能仕様 API設計

    DB設計 ソースコード テスト結果 課題発見 要件定義 設計 実装 テスト リリース 運用 アウトプット インプット AI時代で生きるエンジニアに必要なもの AIツール活用でよく起きること • 全く期待値に達していないアウトプット ◦ これまでの慣習を無視、変更してほしくない部分を変更 • 費用と効果が合わない ◦ 期待値に達していないアウトプットなのに時間/お金を利用 • 提案ではなく勝手に実行してインシデント発生 ◦ APIキーなどの秘匿情報を外部に送信など AI×少数精鋭フルサイクル開発
  22. 39 What How Why 市場分析 ユーザーヒアリ ング 機能仕様 非機能仕様 API設計

    DB設計 ソースコード テスト結果 課題発見 要件定義 設計 実装 テスト リリース 運用 アウトプット インプット AIツール活用でよく起きること • 全く期待値に達していないアウトプット ◦ これまでの慣習を無視、変更してほしくない部分を変更 • 費用と効果が合わない ◦ 期待値に達していないアウトプットなのに時間/お金を利用 • 提案ではなく勝手に実行してインシデント発生 ◦ APIキーなどの秘匿情報を外部に送信など メンバーマネジメント と同じなのでは?? AI時代で生きるエンジニアに必要なもの AI×少数精鋭フルサイクル開発
  23. メンバーマネジメント • レベル感を把握 ◦ 相手ができること/できないことの把握 • 意思決定許容範囲の極小化 ◦ やってはいけないこと/自己判断して良いラインの共有 ◦

    悩む前に聞くことを徹底 • 文脈の伝達 ◦ 仕事の背景・経緯・前工程のアウトプットの説明 40 What How Why 市場分析 ユーザーヒアリ ング 機能仕様 非機能仕様 API設計 DB設計 ソースコード テスト結果 課題発見 要件定義 設計 実装 テスト リリース 運用 アウトプット インプット AI時代で生きるエンジニアに必要なもの AI×少数精鋭フルサイクル開発
  24. メンバーマネジメント • レベル感を把握 ◦ 相手ができること/できないことの把握 • 意思決定許容範囲の極小化 ◦ やってはいけないこと/自己判断して良いラインの共有 ◦

    悩む前に聞くことを徹底 • 文脈の伝達 ◦ 仕事の背景・経緯・前工程のアウトプットの説明 41 What How Why 市場分析 ユーザーヒアリ ング 機能仕様 非機能仕様 API設計 DB設計 ソースコード テスト結果 課題発見 要件定義 設計 実装 テスト リリース 運用 アウトプット インプット AI時代で生きるエンジニアに必要なもの AIマネジメントにも 適用可能! AI×少数精鋭フルサイクル開発
  25. メンバーマネジメント AIマネジメント • レベル感を把握 ◦ 相手ができること/できないことの把握 • 意思決定許容範囲の極小化 ◦ やってはいけないこと/自己判断して良いラインの共有

    ◦ 悩む前に聞くことを徹底 • 文脈の伝達 ◦ 仕事の背景・経緯・前工程のアウトプットの説明 42 What How Why 市場分析 ユーザーヒアリ ング 機能仕様 非機能仕様 API設計 DB設計 ソースコード テスト結果 課題発見 要件定義 設計 実装 テスト リリース 運用 アウトプット インプット AI時代で生きるエンジニアに必要なもの AIそのもの/AIツールへの理解 AI×少数精鋭フルサイクル開発 Why,What,Howの理解
  26. AIマネジメント • AIを活用し目的を達成させる手腕が必要 ◦ ①AI/AI利用ツールの特性を理解し、ゴールに導くための制御を行う ◦ ②案件の背景や制約を理解し、価値に繋がるゴールを生み出す • フルサイクル開発(プロダクト志向×多能工)との親和性 ◦

    インプットから期待通りのアウトプットへ導く/アウトプットを正しく評価できる ◦ そのためにはWhy,What,Howの理解が必要 ◦ すなわち、フルサイクル開発(プロダクト志向×多能工)との相性が良い 43 What How Why 市場分析 ユーザーヒアリ ング 機能仕様 非機能仕様 API設計 DB設計 ソースコード テスト結果 課題発見 要件定義 設計 実装 テスト リリース 運用 アウトプット インプット AI時代で生きるエンジニアに必要なもの AI×少数精鋭フルサイクル開発
  27. • AIの存在を前提とすることでワークフローが完全に変貌し、従来なら数名~数十名で実施していた業 務のほとんどを1名で自己完結的に実施可能な時代になった。 AI革命で変わるソフトウェア開発プロセス 44 企画・設計 実装 リリース・運用 Open AI

    o3 (pro-mode) 設計書 プログラムコード テスト・動作確認 Claude Code Cursor Devin 修正提案 (pull-request) • やりたいことを言語化した上 で、AIを活用して設計書に落と し込む。 プロセス AIツール 成果物 • 設計書を参考情報として与えて AIに実装作業を行わせ、人間が 修正・調整の指示を出す。 • テストケースの作成や失敗した テストに対する修正はAIツール に作業を依頼し非同期で処理。 高度な推論を用いたタス クに最適なモデル。 AIを用いた開発ツールの 国際標準。 非同期の自立型タスク実 行マシン。 markdown形式等で書面化 させる。 AIが直接コードを作成・ 更新・削除可能。 人間が修正提案をレ ビューし必要に応じマー ジ。 • 開発したプログラムの実際のリ リースや監視については、従来 からDevOpsツールが充実して おり大半のプロセスが既に自動 化済み。 • 監視ツール等には既にAIによる モニタリング機能が付属してお り、トラブル発生時には人間に 通知や必要な情報提供がなされ る。 ほとんどのAIツールは幅広いソ フトウェア開発の知識を持って おり、不足する知識をいつでも 遠慮なくAIに質問しながら作業 できるのもメリット。 AI×少数精鋭フルサイクル開発
  28. • A社において、商品の海外輸出拡大が経営上の重要テーマになっ ている。 • ボトルネック: • 輸出に必要な商品データの整備に時間と人手を要している。 • PDF等の元データからの転記、修正、翻訳 •

    輸出国ごとの規制チェック • アプローチ: • 人間の作業を効率化するのではなく、現在人間が行っている作業の 大半をAIに代替させる前提で業務フローを再構築する。 • 並行処理、トークンの暴力で処理のスケーラビリティを担保する。 • 期待効果: • 当該業務の90%以上をAIが代替 • 海外輸出の拡大によるアップサイド伸長 ケーススタディ: データ整備ボトルネック解消による事業拡大 48
  29. • 事業開発からプロダクト開発(フルサイクル)までを一貫して担当 • => 事業、プロダクト双方のコンテキストが常に同期された状態であり、改善のサイクルを高速で回して クオリティを高められる。結果としてMVPを正確に見極めて短期間で立ち上げることができた。 • 基本的に1名で全てを動かし、各工程においてAIをフル活用 • =>

    「1名 + AI」という投下コストで大きな成果を生むことができ、高い生産性を実現した。 サービス立ち上げにおける役割 49 課題 定義 要件 定義 設計 実装 テスト 運用 プロダクト開発 事業開発 ニーズ 発見 市場 探索 事業 立案 顧客 提案 Product Manager (平田)
  30. 52 スキルギャップ解消 リソース代替 自分以外の専門家のスキルや知識を頼っていた部分を、AI を活用することで自分が担う。 自分以外の人間の工数(=リソース)を頼っていた部分を AIに代替させることで人間を不要にする。 AIを用いたリソースのスケールアウト 1. プロトタイピング

    • v0、Replitを活用して数時間でプロトタイプを作成 し、ヒアリング翌日に動くプロトタイプを提示するなど プロジェクトを強力に推進した。 2. 顧客提案 • Claude、Gensparkを活用して経営層向けの提案資料 を作成した。 3. プロジェクトマネジメント • Geminiを活用して打ち合わせ議事録の作成や論点整理 を行った。 1. プロダクトマネジメント • OpenAI o1-proを活用して課題の整理、PRDの作成を 高速化、精緻化した。 • Gemini Deep Researchを活用してマーケット、競合情 報の収集を網羅的に行った。 2. ソフトウェアエンジニアリング • Claude Code、Cursorを活用してアプリケーション構 築スピードを高速化した。 ◦ 人間が作るのは現実的ではないテストケースも含め 網羅的に自動テストを作り品質向上にも寄与。 • DevinAIを活用して画面の文言修正やライブラリ更新な どの開発雑務を自動化した。