Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

分離化学工学4

Hiromasa Kaneko
September 24, 2017

 分離化学工学4

前回の復習
単蒸留と多段蒸留
回分蒸留と連続蒸留
単蒸留(回分蒸留) 問題設定・物質収支
単蒸留(回分蒸留) 式変形・レイリーの式
単蒸留(回分蒸留) ラウールの法則が成立
単蒸留(回分蒸留) 式変形
単蒸留(回分蒸留) 留出液の平均モル分率
今回の達成目標
(平衡)フラッシュ蒸留
(平衡)フラッシュ蒸留
(平衡)フラッシュ蒸留 問題設定
(平衡)フラッシュ蒸留 物質収支
(平衡)フラッシュ蒸留 物質収支
(平衡)フラッシュ蒸留 xとyの求め方
今回の達成目標

Hiromasa Kaneko

September 24, 2017
Tweet

More Decks by Hiromasa Kaneko

Other Decks in Science

Transcript

  1. 単蒸留(回分蒸留) 問題設定・物質収支 ウイスキーの蒸留などに利用 4 液体 気体 y [-] F [mol]

    x [-] F [mol]︓蒸留器内の液体の量 x [-]︓低沸点成分の 液体のモル分率 y [-]︓低沸点成分の 気体のモル分率 t [-]︓時刻 スチーム 蒸留器 製品 冷却⽔ コンデンサー 低沸点成分の物質収支 ( ) d d d d Fx F y t t = 低沸点成分の 液体が減った (蒸発した)量 低沸点成分の 気体が増えた量 =
  2. 単蒸留(回分蒸留) 式変形・レイリーの式 5 ( ) d d d d Fx

    F y t t = ( ) d d F x F y x = − 最初の状態 (F = F0 , x = x0 ) からある時刻 t の状態 (F = Ft , x = xt ) まで積分すると、 ( ) 0 0 1 1 d d t t F x F x F x F y x = − ∫ ∫ 左辺を計算すると・・・ 式変形 ( ) 0 0 1 ln d t x t x F x F y x = − ∫ レイリー(Rayleigh)の式 [液体の量、気体・液体のモル分率 との関係式]
  3. 単蒸留(回分蒸留) ラウールの法則が成⽴ 6 ラウールの法則が成り⽴つとき、 ( ) 1 1 x y

    x α α = + − α [-] ︓相対揮発度 ( ) 0 0 1 ln d t x t x F x F y x = − ∫ ( ) 0 0 1 ln d 1 1 t x t x F x F x x x α α =   −     + −   ∫ レイリーの式は
  4. 単蒸留(回分蒸留) 式変形 7 F0 と x0 は最初の状態でわかっているので、 xt か Ft

    のどちらか分かれば、もう一方も分かる 0 0 0 1 1 ln ln ln 1 1 t t t F x x F x x α α   − = − +   − −   計算すると・・・
  5. 単蒸留(回分蒸留) 留出液の平均モル分率 製品(留出液、出てきてたまったもの)のモル分率 xD はいくつか︖ 時刻 t のときの、マスバランスとマテリアルバランスを考え、導いてみよう︕ 時刻 t

    のときの、製品(留出液)の液体の量を Dt [mol] とおいて マスバランス・マテリアルバランスの式をたて、消去する 8 マスバランス(全物質収支) 0 t t F F D − = 低沸点成分のマテリアルバランス(物質収支) 0 0 D t t t F x F x D x − = 0 0 0 0 D 0 t t t t t t F x F x F x F x x D F F − − = = −
  6. (平衡)フラッシュ蒸留 問題設定 12 F [mol・h-1]︓原料の流量 xF [-]︓低沸点成分の原料(液体)のモル分率 V [mol・h-1]︓出てきた蒸気の流量 y

    [-]︓低沸点成分の蒸気のモル分率 L [mol・h-1]︓出てきた液体の流量 x [-]︓低沸点成分の液体のモル分率 加熱器 フラッシュドラム (フラッシュ蒸留器) 蒸気 液体 減圧弁 原料 F [mol・h-1] xF [-] V [mol・h-1] y [-] L [mol・h-1] x [-]
  7. (平衡)フラッシュ蒸留 物質収支 13 加熱器 フラッシュドラム (フラッシュ蒸留器) 蒸気 液体 減圧弁 原料

    F [mol・h-1] xF [-] V [mol・h-1] y [-] L [mol・h-1] x [-] 全物質収支は︖ F V L = + F Fx Vy Lx = + 低沸点成分の物質収支は︖ 2つの式を用いて、Fを消去して y を x で表してみよう
  8. (平衡)フラッシュ蒸留 物質収支 14 F V L = + ( )

    ( ) ( ) F F F F F F Fx Vy Lx V L x Vy Lx Vy L x x Vx L y x x x V = + + = + = − − + = − − + より、 y と x との関係が式で表せた︕
  9. (平衡)フラッシュ蒸留 xとyの求め方 15 ( ) F F L y x

    x x V = − − + y (L, V, xF は与えられる) x 気液平衡曲線 (xF , xF ) ・・・ (xF , xF )を通り、傾き -L/V の直線 (下図の赤線) (x, y) 傾き -L/V ⻘線と赤線の交点が 留出液のモル濃度(x)と 留出蒸気のモル濃度(y) V を⼤きくするとどうなるか︖ L を⼤きくするとどうなるか︖ 0 1 0 1 気液平衡はどうなっているか︖