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見える化で得られた「リリースファースト」 の現状と今後の課題 #FindyTeamAward

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August 31, 2025
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見える化で得られた「リリースファースト」 の現状と今後の課題 #FindyTeamAward

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August 31, 2025
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  1. プロフィール 2000年キヤノンソフトウェア株式会社(現・キヤノンITソリュー ションズ株式会社)に入社。組み込みエンジニアとして、プリン タドライバ開発に従事。 2008年 ソニーデジタルネットワークアプリケーションズ株式会社 に入社。UI/UX・要求開発・仕様化担当として、コンシューマ向 けハンディカム開発や、携帯型音楽プレイヤー開発に従事する傍 ら、ソフトウェアプロセス改善に携わる。 2015年

    ウイングアーク1st株式会社に入社。ソフトウェアプロ セス改善に従事。 2021年 株式会社ビズリーチに入社。ソフトウェアプロセス改善に 従事。 2024年9月 KTCに入社。ソフトウェアプロセス改善に従事。 KINTOテクノロジーズ株式会社 Engineering Office Software Improvement Specialist 内藤 靖子
  2. 3

  3. 会社概要 04 01 会社概要 KINTOテクノロジーズ株式会社 (KINTO Technologies Corporation) 2021年4月 代表取締役社長

    小寺 信也 取締役副社長 景山 均 取締役 江頭 英雄 取締役 南部 裕 監査役 徳久 直規 10,000,000円 トヨタファイナンシャルサービス株式会社100% デジタル分野における情報システムの設計、開発、 運用管理および販売等の情報処理サービス、企業経 営戦略、マーケティング戦略の企画、立案およびコ ンサルティングに関する業務 室町オフィス 〒103-0022 東京都中央区日本橋室町2-3-1 室町古河三井ビルディン グ(COREDO室町2) 神保町オフィス 〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3丁目22番地 テラススクエア 名古屋オフィス 〒450-0002 愛知県名古屋市中村区名駅4丁目8番18号 名古屋三井ビ ルディング北館 Osaka Tech Lab 〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田3丁目1番3号 ノースゲートビル ディング Fukuoka Tech Lab 〒810-0041 福岡県福岡市中央区大名2丁目6-50 福岡大名ガーデン シティ 会社名 設立 取締役・監査役 資本金等 株主 事業内容 所在地
  4. サービス紹介 KINTOで手軽にマイカ ーを。車のサブスクリ プションサービス クルマのオーナーに向 けた、愛車のカスタ ム・機能向上サービス KINTO ONEのリースアッ プ車を中心としたトヨタ

    の中古車サブスク あなたにぴったりの場 所を見つけ出す 、お出 かけ先インスピレーシ ョンAIアプリ ユニークな体験プラン や多彩な商品が発見で きる、KINTOご契約者 向けの優待サイト あなたの移動はもっと 自由にもっと楽しく! おでかけコンシェルジ ュアプリ クルマ好きなお客様と 一緒に楽しみ、旧車に 乗れる喜びを分かち合 う旧車コミュニティ トヨタのキャッシュレ ス決済アプリ 決済プラットフォーム でWoven Cityで生み出 される発明に貢献 開発支 援 開発支 援 サブスクリプションサービス 「KINTO」を中心に、 様々なサービスを開発・提供
  5. 現状を捉える 解像度が高い状態とは、 相手が持つ課題を時間軸を考慮にいれながら深く、広く、構造的にとらえて その課題に最も効果的な解決策を提供できていること 解像度の4つの視点 深さ 原因・要因・方法等を 具体的に掘り下げる 広さ 考慮する原因・要因、

    アプローチの多様性 構造 「深さ」「広さ」で見えた 要素を分類し、要素間の 関係性等を把握する 時間 経時変化や因果関係、 プロセスや流れを捉える 情報 ☓ 思考 ☓ 行動 のサイクルを回す (引用)馬田 隆明 著 『解像度を上げる』
  6. DORA Core Model (参考)Google Cloud. ” DORA's research program”. Google

    Cloud.https://dora.dev/research/?view=detail ケイパビリティがパフォーマンスに影響を与える
  7. ケイパビリティ 技術(14) プロセス(9) 組織文化(4) バージョン管理 チームのツール選択のサポート チームの実験 システムをモニタリングしてビジネス上の 意思決定に役立てる 仕事の満足度

    トランクベース開発 テストデータ管理 変更承認の効率化 障害の予兆通知 Westrumの組織類型 継続的インテ グレーション セキュリティの シフトレフト 顧客からの フィードバック 仕掛かり制限 学習文化 デプロイの自動化 データベースの チェンジマネジメント バリューストリーム での作業の可視性 ビジュアル管理 変革型リーダーシップ 継続的なテスト クラウド インフラストラクチャ 小さいバッチ 単位の作業 継続的デリバリー コードの保守性 疎結合なアーキテクチャ モニタリングとオブザービリティ (参考)Google Cloud. ” DevOpsの能力”. Google Cloud.https://cloud.google.com/architecture/devops?hl=ja 技術・プロセス・組織文化3つのカテゴリがあり、27のケイパビリティが公開されている
  8. ケイパビリティ調査 インタビュー形式での対話が大事 27のケイパビリティに沿って様々な観点でチームの情報を獲得する レポートを元にチーム内で思考し、行動を増やす 技術・プロセスカテゴリのケイパビリティについて、5段階で回答する形式の シートを作成 インタビューシートの作成 インタビューの実施 分析&レポート チームリーダーとインタビュー形式で行う

    回答の背景や迷った部分などを聞きながら進める 同一プロダクトに複数チームある場合は一緒にインタビューをする Findy Team+とインタビュー結果等をあわせてEngineering Officeで分析する チームの現状と改善提案書を作成し、チームにレポートする 構造 深さ
  9. 行動を増やす 技術(14) プロセス(9) 組織文化(4) バージョン管理 チームのツール選択のサポート チームの実験 システムをモニタリングしてビジネス上の 意思決定に役立てる 仕事の満足度

    トランクベース開発 テストデータ管理 変更承認の効率化 障害の予兆通知 Westrumの組織類型 継続的インテ グレーション セキュリティの シフトレフト 顧客からの フィードバック 仕掛かり制限 学習文化 デプロイの自動化 データベースの チェンジマネジメント バリューストリーム での作業の可視性 ビジュアル管理 変革型リーダーシップ 継続的なテスト クラウド インフラストラクチャ 小さいバッチ 単位の作業 継続的デリバリー コードの保守性 疎結合なアーキテクチャ モニタリングとオブザービリティ (参考)Google Cloud. ” DevOpsの能力”. Google Cloud.https://cloud.google.com/architecture/devops?hl=ja 技術領域やチーム単体でできるところの行動は増える チームを超えると行動しづらい
  10. 行動を増やす 技術(14) プロセス(9) 組織文化(4) バージョン管理 チームのツール選択のサポート チームの実験 システムをモニタリングしてビジネス上の 意思決定に役立てる 仕事の満足度

    トランクベース開発 テストデータ管理 変更承認の効率化 障害の予兆通知 Westrumの組織類型 継続的インテ グレーション セキュリティの シフトレフト 顧客からの フィードバック 仕掛かり制限 学習文化 デプロイの自動化 データベースの チェンジマネジメント バリューストリーム での作業の可視性 ビジュアル管理 変革型リーダーシップ 継続的なテスト クラウド インフラストラクチャ 小さいバッチ 単位の作業 継続的デリバリー コードの保守性 疎結合なアーキテクチャ モニタリングとオブザービリティ (参考)Google Cloud. ” DevOpsの能力”. Google Cloud.https://cloud.google.com/architecture/devops?hl=ja 他ロール、他チームの仕事の進め方については解像度が低いため、 思考と行動が自分のチームにとどまる • 行動しているが、リリースが早くなっている実感がない • チームの外側について、わからない・あいまいである自覚がある • プロジェクトプロセスタイム分析への関心が高くチャレンジするが計測できない
  11. Value Stream Mapping (引用)By DanielPenfield - Own work, CC BY-SA

    3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=28553995 製品がユーザーに届くまでのものと仕事の流れを見える化する
  12. Value Stream Mapping 各チームから数人ずつ参加し、現在のものと仕事の流れを可視化する 作成したValue Stream Mapをコラボレーションツールに転記し、整理する Value Stream Map作成

    全体への共有&課題抽出 改善計画を立てる 開発チーム全体に共有し、認識合わせをする 課題感と理想像をディスカッションする マネージャーとチームリーダーを中心にどう変えていくかを決める チームリーダー間で連携し、実行する
  13. Value Stream Mapping 全体での認識合わせと課題のディスカッションが大事 理解し、思考することが一人一人の行動に繋がる マネージャーなど全体を見渡している人を巻き込むことで各チームが行動しやすくなる 各チームから数人ずつ参加し、現在のものと仕事の流れを可視化する 作成したValue Stream Mapをコラボレーションツールに転記し、整理する

    Value Stream Map作成 全体への共有&課題抽出 改善計画を立てる 開発チーム全体に共有し、認識合わせをする 課題感と理想像をディスカッションする マネージャーとチームリーダーを中心にどう変えていくかを決める チームリーダー間で連携し、実行する 広さ 時間 構造 深さ
  14. エンジニア間で徐々に評判が広がり、現在は7部署で活用中 行動を増やす 今後のValue Stream Mapを作成 取り組み Value Stream Mappingを受けて、プロダクト全体で改革に着手 あいまいだった役割、会議体、コミュニケーション等を可視化

    新しい仕事の進め方に合わせて役割、会議体、コミュニケーションを見直す 室町・神保町に分かれていたチームが神保町に集結し、コミュニケーションの円滑化 JIRAの改修 新しい仕事の進め方に合わせて改修 工程ごとのリードタイムが計測できる 01 02 03
  15. まとめ 定量と定性両方で情報を獲得することで課題と解決策に対する解像度が上がった 行動を増やすことで、質の高い情報と思考を獲得するサイクルを回し、 リリースファーストを実現する Findy Team+の他に、ケイパビリティ調査、Value Stream Mapping を付加する 情報の質と量

    収集した情報の分析をEngineering Officeがサポートした 更にプロダクト全体で話し合い、行動につなげた 思考の質と量 行動の質と量 情報、思考を見直し、プロダクト全体でリリースファーストに向けて 行動を増やしている