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ふみ 第20号

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February 12, 2025
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 ふみ 第20号

「国書データベース」の挑戦

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北爪晶子

February 12, 2025

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  1. ふみ 第20号 2023年 9 月  ݄ൃߦ ೥ 1 「 国 書

    デ ー タ ベ ー ス 」 の 挑 戦 研 究 部   准 教 授 国 書 デ ー タ ベ ー ス 総 括 責 任 者   松 田   訓 典     … … … … ❶ 〜 ❸ ハ ー バ ー ド 大 学 で の 国 際 カ ン フ ァ レ ン ス “Tools of the Trade” 参 加 記 研 究 部   特 任 准 教 授   菊 池   信 彦     … … … … ❹ 〜 ❺ 現 代 の 情 報 基 盤 と そ の 必 要 性    : 研 究 D X と 研 究 公 正 の た め の デ ー タ マ ネ ー ジ メ ン ト 国 立 情 報 学 研 究 所 コ ン テ ン ツ 科 学 研 究 系   准 教 授 オ ー プ ン サ イ エ ン ス 基 盤 研 究 セ ン タ ー   副 セ ン タ ー 長   込 山   悠 介     … … … … ❻ 〜 ❼ 「 稿 本 」 の 古 典 と 近 代   ― ―  国 文 学 研 究 資 料 館 ・ 自 筆 資 料 画 像 公 開 プ ロ ジ ェ ク ト 研 究 部   准 教 授   多 田   蔵 人     … … … … ❽ 〜 ❾ 事 業 移 行 評 価 に つ い て ( 報 告 ) 古 典 籍 共 同 研 究 事 業 セ ン タ ー                 … … … … … … ❿ こ ん な 古 典 籍 が あ っ た !   〜 拠 点 大 学 等 古 典 籍 画 像 紹 介 〜                 … … … … … … ⓫ ト ピ ッ ク ス       … … … … … … ⓬   二 〇 一 四 年 に 開 始 さ れ た 歴 史 的 典 籍 N W 事 業 は つ い に 十 年 の 計 画 の 最 終 年 度 を 迎 え 、 本 事 業 に お け る 最 も 大 き な 目 標 の 一 つ で あ っ た 三 十 万 点 に お よ ぶ 古 典 籍 画 像 の デ ジ タ ル 化 と そ の 公 開 も お お よ そ 予 定 通 り 完 了 で き る 見 込 み と な っ て い ま す 。 す で に ご 承 知 の 通 り 、 そ れ ら 画 像 は 二 〇 一 七 年 度 に 「 新 日 本 古 典 籍 総 合 デ ー タ ベ ー ス 」( 新 古 典 籍 D B ) と し て 公 開 が 開 始 さ れ 、 昨 年 度 末 に 「 国 書 デ ー タ ベ ー ス 」( https:// kokusho.nijl.ac.jp/ 、 国 書 D B ) と し て 生 ま れ 変 わ り ま し た 。 本 稿 で は そ の 概 要 に つ い て 改 め て 紹 介 し て い き た い と 思 い ま す 。   そ の 背 景 を 理 解 し や す く す る た め に 、 ま ず 当 館 の 日 本 古 典 籍 に 関 す る デ ー タ ベ ー ス の 歴 史 を 振 り 返 っ て お き ま し ょ う 。 古 典 籍 を 扱 う 方 々 に と っ て 最 も 基 本 的 な 目 録 と し て 、『 国 書 総 目 録 』( 全 八 巻 、 岩 波 書 店 、 一 九 六 三 ~ 一 九 七 六 ) が あ り ま す 。 こ の 目 録 は 第 二 次 大 戦 で 途 絶 し て し ま っ た 『 岩 波 国 書 解 題 』 の 編 纂 と い う 企 画 を 受 け 継 ぎ な が ら 、 戦 中 ・ 戦 後 の 混 乱 な ど も あ っ て 相 当 数 の 再 調 査 を 加 え た 上 で 、 延 べ 二 十 五 年 の 歳 月 と 百 七 十 万 枚 の 調 査 カ ー ド を も っ て 刊 行 に い た っ た 、 お よ そ 五 十 万 項 目 を 擁 す る 一 大 成 果 物 と な っ て い ま す 。 本 目 録 は 「 国 初 か ら 慶 応 三 年 ( 江 戸 時 代 末 ( 筆 者 補 記 ) ) ま で の 間 に 、 日 本 人 が 著 作 し 、 編 集 し 、 あ る い は 翻 訳 し た 書 籍 を 採 録 」 す る こ と を 「 最 初 「 国 書 デ ー タ ベ ー ス 」の 挑 戦 研 究 部   准 教 授             国 書 デ ー タ ベ ー ス 総 括 責 任 者 松 ま つ だ 田   訓 く に の り 典 図1 国書データベース
  2. ふみ 第20号 2023年 9 月 2 「国書データベース」 の挑戦 研究部 准教授       国書データベース総括責任者  松田 訓典 の

    目 標 」 と し つ つ 、「 全 国 図 書 館 文 庫 の 総 合 目 録 の 作 製 」 を「 基 本 的 意 図 」 と し て い た と 述 べ ら れ て い ま す 。( 文 献 〔 一 〕 ii ~ iii 頁 ) 現 在 広 く 利 用 さ れ て い る の は 、 一 九 八 九 ~ 一 九 九 一 年 に 発 刊 さ れ た 補 訂 版 で す が 、 そ の 目 標 お よ び 意 図 を 受 け 継 ぎ 、 さ ら な る 発 展 を 目 指 し て 構 築 さ れ た の が 当 館 の「 日 本 古 典 籍 総 合 目 録 デ ー タ ベ ー ス 」( 目 録 D B )で し た 。   「 目 録 D B 」 は 以 降 『 国 書 総 目 録 』 以 外 に も 多 く の 江 戸 時 代 以 前 の 日 本 の 書 籍 ( 一 部 例 外 あ り ) の 著 作 ・ 著 者 デ ー タ を 収 録 し て い き ま し た が 、 一 方 で 、 前 述 の 「 基 本 的 意 図 」 を 踏 ま え 、 多 く の 機 関 の 協 力 の も と 、 古 典 籍 の 書 誌 ・ 所 在 情 報 を 蓄 積 し 続 け た こ と に 特 徴 が あ り ま す 。 ま た デ ー タ ベ ー ス の 作 成 に 当 た っ て は 図 2 の よ う な 構 造 が と ら れ て い ま す 。 こ こ で 、 当 館 の デ ー タ ベ ー ス の 利 用 に 際 し て 著 作 ・ 著 者 ・ 書 誌 と い う 三 つ の キ ー ワ ー ド が 出 て き ま す 。 著 者 は さ て お き 、 著 作 ・ 書 誌 と い う 分 類 は 国 文 学 研 究 者 に と っ て も あ ま り 馴 染 み の な い こ と も 多 い よ う で す が 、「 著 作 」 は い わ ゆ る 作 品 の こ と で あ り 、「 書 誌 」 は 個 別 資 料 に あ た り ま す 。 具 体 例 は 図 に あ る 通 り で す が 、 こ の よ う な 整 理 の 仕 方 は 、 同 一 の 作 品 で あ っ て も 個 別 資 料 に よ っ て 書 名 な ど の 表 記 の 揺 れ が 大 き い こ と や 、 個 別 資 料 の 研 究 上 の 意 義 が 大 き い こ と と い っ た 古 典 籍 の 事 情 が 一 因 と な っ て い る よ う で す 。 た だ し 、 書 誌 採 録 の デ ー タ ソ ー ス の 相 違 や 歴 史 的 経 緯 に よ り 、 著 作 に 紐 づ い て い な い 書 誌 、 逆 に 書 誌 に 紐 づ い て い な い 著 作 と い う 場 合 も あ り ま す 。 い ず れ に し て も 当 館 で は こ れ ら の そ れ ぞ れ に 識 別 子 を 付 し 、 特 に 著 作 ・ 著 者 に 関 し て は 典 拠 デ ー タ と し て 国 会 図 書 館 に よ る Web NDL Authorities と の 連 携 な ど も 行 っ て い ま す 。 こ の あ た り の 事 情 に 関 し て は 文 献 〔 二 〕 の 前 半 で ま と め ら れ て お り ま す の で 、 当 館 の 書 誌 作 成 の 状 況 も 併 せ て 理 解 い た だ け る の で は な い か と 思 い ま す 。   一 方 、「 新 古 典 籍 D B 」 は 、 本 事 業 に お い て 目 標 と さ れ た 三 十 万 点 の 古 典 籍 画 像 を 公 開 す る た め の プ ラ ッ ト フ ォ ー ム と し て 構 築 さ れ ま し た 。 そ の 名 称 の 「 目 録 D B 」 と の 類 似 性 に も か か わ ら ず 、 コ ン セ プ ト と し て は い か に 古 典 籍 画 像 を 広 く 利 用 し て い た だ く か 、 と い う こ と を 基 本 と し て い た た め 、「 著 作 」 で は な く 、 あ く ま で 実 際 に 画 像 化 さ れ る 個 別 資 料 、 つ ま り 「 書 誌 」 の み が そ の 対 象 と な っ て お り ま し た 。 そ の た め 、 前 述 の 通 り 著 作 の み に し か な い 作 品 に 関 し て は 対 象 外 で あ り 、「 目 録 D B 」 と は 相 互 補 完 的 に 利 用 さ れ る こ と が 想 定 さ れ て い ま し た 。 ま た 、 可 能 な 限 り オ ー プ ン な デ ー タ と し て 利 用 者 や 他 の シ ス テ ム か ら も 利 用 で き る よ う 、 I I I F を は じ め と し た い く つ か の デ ー タ 流 通 の 枠 組 み を 先 進 的 に 採 用 し た り 、 有 益 な コ ン テ ン ツ の 発 見 の 助 け と な る よ う に 、 全 体 か ら す る と ご く 一 部 で は あ り ま す が 、 個 々 の 画 像 へ の ア ノ テ ー シ ョ ン ( 画 像 タ グ ) の 付 与 や 、 全 文 テ キ ス ト に よ る 検 索 な ど の 機 能 も 試 験 的 に 提 供 し て い ま し た 。   以 上 二 つ の デ ー タ ベ ー ス が 統 合 さ れ て 生 ま れ た の が 「 国 書 D B 」 で す 。 具 体 的 な 検 索 方 法 や 使 い 方 は マ ニ ュ ア ル ( 文 献 〔 三 〕 ) に 譲 る と し て 、 従 来 「 目 録 D B 」 が も っ て い た 役 割 と 、 著 作 ・ 著 者 ・ 書 誌 の 検 索 機 能 を 継 承 し な が ら 、「 新 古 典 籍 D B 」 で 提 供 し て い た 画 像 提 供 機 能 、 ア ノ テ ー シ ョ ン ( 画 像 タ グ ) や 全 文 テ キ ス ト の 検 索 機 能 を 取 り 込 ん で い る 、 ま さ に 統 合 版 と な っ て い ま す 。( 図 3 、 図 4 )「 新 古 典 籍 D B 」 を 主 に ご 利 用 い た だ い て い た 方 に と っ て は 、 著 作 検 索 が デ フ ォ ル ト に な っ て い る 点 で 幾 分 使 用 感 が 異 な っ て 見 え る か も し れ ま せ ん が 、 機 能 的 に ほ ぼ 同 等 の こ と を 実 現 し て い ま す 。 図2 著作 ・ 著者 ・ 書誌の関係 (文献 〔三〕 三頁より抜粋)
  3. ふみ 第20号 2023年 9 月 3   「 国 書 D B

    」 に な っ て 二 つ の サ イ ト を 使 い 分 け る 必 要 が な く な り 、 シ ス テ ム の 安 定 性 や 検 索 ・ 表 示 速 度 も か な り 改 善 さ れ て い ま す が 、 最 も 大 き な 改 善 点 は 実 は 目 に 見 え な い 部 分 に あ り ま す 。 こ れ ま で は 両 D B と も に 一 部 プ ロ プ ラ イ エ タ リ な ( オ ー プ ン で な い ) ソ フ ト ウ ェ ア が 使 わ れ て お り 、 ま た ソ フ ト ウ ェ ア 全 体 に 関 し て も 包 括 的 な 保 守 契 約 の も と 運 用 さ れ て い ま し た 。 も ち ろ ん そ れ ら に は そ れ ら の 利 点 が あ っ た わ け で す が 、 一 面 で は 不 具 合 修 正 や 新 機 能 の 実 装 に 当 た っ て 、 た い へ ん な 困 難 に 直 面 し て し ま う こ と が た び た び あ り ま し た 。 そ れ に 対 し て 「 国 書 D B 」 で は オ ー プ ン ソ フ ト ウ ェ ア を 最 大 限 活 用 し た 実 装 を 行 い 、 館 内 で 柔 軟 な 運 用 を 可 能 と す る 体 制 を も て る よ う に 舵 が 切 ら れ ま し た 。 現 在 も 担 当 係 を 中 心 に 日 々 改 善 に 向 け て 動 い て い ま す 。 こ う し た 基 盤 の 上 に 立 っ て 、 す で に 「 ふ み 」 で も た び た び 紹 介 さ れ て い る 後 継 計 画 「 デ ー タ 駆 動 に よ る 課 題 解 決 型 人 文 学 の 創 成 」 の 進 捗 に 応 じ て 、 と も に 柔 軟 に 成 長 し て い き た い と 考 え て い ま す 。 【 参 考 文 献 】 〔 一 〕 『 補 訂 版 国 書 総 目 録 』 第 一 巻 、 岩 波 書 店 、 一 九 八 九 。       https://kokusho.nijl.ac.jp/page/kokusho.html 、       P D F    https://doi.org/10.20730/isbn.9784000086011               ( 参 照 2023-07-19 ) 〔 二 〕  飯 沼 邦 恵 「 【 講 義 11 】 日 本 古 典 籍 総 合 目 録 デ ー タ ベ ー ス ・ 新 日 本 古 典 籍 総 合 デ ー タ ベ ー ス 概 要 」 日 本 古 典 籍 講 習 会 テ キ ス ト 二 〇 、 一 ― 四 十 二 頁 、 二 〇 二 二 。       P D F    https://kokubunken.repo.nii.ac.jp/records/4662 ( 参 照 2023-07-19 ) 〔 三 〕 「 国 書 デ ー タ ベ ー ス マ ニ ュ ア ル 」 1.1 版 。       https://kokusho.nijl.ac.jp/page/guide.html 、       P D F    https://kokusho.nijl.ac.jp/page/manualv1-1.pdf ( 参 照 2023-07-19 ) 図3 上段: タグ検索例 「烏帽子」   下段: 全文検索例 「善悪」 図4 画像 ・ テキスト ・ 書誌情報の例 https://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/1003775772/
  4. ふみ 第20号 2023年 9 月 4 は じ め に   二

    〇 二 三 年 三 月 十 四 日 か ら 十 六 日 ま で 、 ア メ リ カ 合 衆 国 ボ ス ト ン に あ る ハ ー バ ー ド 大 学 に お い て 、 “Tools of the Trade: The Way Forward” 1 と 題 す る 国 際 カ ン フ ァ レ ン ス が 開 催 さ れ た 。 カ ン フ ァ レ ン ス で は 東 ア ジ ア 研 究 デ ジ タ ル ヒ ュ ー マ ニ テ ィ ー ズ ( D H ) の 研 究 者 ら が 、 そ の 各 々 の 「 商 売 道 具 ( Tools of the Trade ) 」 、 す な わ ち デ ジ タ ル ツ ー ル を テ ー マ に 報 告 を 行 い 、 コ ロ ナ パ ン デ ミ ッ ク か ら 抜 け つ つ あ る な か で 久 し ぶ り の 対 面 で の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 楽 し ん だ 。 カ ン フ ァ レ ン ス は 、 東 ア ジ ア 学 会 ( Association for Asian Studies ) 年 次 大 会 に 合 わ せ て 開 催 さ れ た こ と で 、 様 々 な 国 や 地 域 か ら 東 ア ジ ア 研 究 者 と D H 研 究 者 、 そ し て ラ イ ブ ラ リ ア ン 等 千 人 以 上 が 集 ま る 大 規 模 な も の と な っ た 。 こ の 小 稿 で は 、 筆 者 も 報 告 参 加 し た こ の カ ン フ ァ レ ン ス に つ い て 紹 介 し た い 。 カ ン フ ァ レ ン ス の 概 要   Tools of the Trade の 会 期 三 日 間 は 、 中 国 、 台 湾 、 韓 国 、 日 本 、 ベ ト ナ ム と い う 言 語 ・ 国 別 、 そ れ に 仏 教 研 究 を 加 え た 六 つ を 縦 軸 に 、 「 図 書 館 」 や 「 研 究 機 関 」「 辞 書 」 と い っ た 共 通 テ ー マ が 横 軸 と し て 設 定 さ れ 、 各 日 朝 一 番 に 共 通 テ ー マ の も と で 合 同 セ ッ シ ョ ン が 開 催 さ れ 、 そ の 後 そ れ ぞ れ の 国 ・ 言 語 別 に 分 か れ て テ ー マ に 関 連 し た ワ ー ク シ ョ ッ プ や プ ロ ジ ェ ク ト 報 告 が 行 わ れ た 。( こ の あ た り 文 字 で は 説 明 し づ ら い と こ ろ な の で 、 Tools of the Trade の ウ ェ ブ サ イ ト に 掲 載 さ れ て い る プ ロ グ ラ ム を ご 覧 い た だ き た い 。 ) D H と い う 共 通 の 土 台 が あ る と は い え 、 多 言 語 か つ 多 文 化 な 東 ア ジ ア 地 域 を 上 手 く ま と め た プ ロ グ ラ ム だ と 感 じ ら れ た 。   筆 者 は 、 日 本 関 係 の セ ッ シ ョ ン を 中 心 に 参 加 し て い た の で 、 他 の 国 や 地 域 に 関 す る 報 告 を 聞 く 機 会 は 多 く は な か っ た が 、 プ ロ グ ラ ム に 表 れ て い る よ う に 、 中 国 か ら の 報 告 、 あ る い は 、 中 国 に 関 す る 報 告 が 多 く を 占 め て い た こ と か ら 、 東 ア ジ ア D H に お け る 中 国 の 存 在 感 の 大 き さ 、 ひ い て は 日 本 の シ ェ ア の 相 対 的 な 「 小 さ さ 」 と い う も の を 実 感 す る 機 会 と な っ た 。 日 本 か ら は 、 当 館 以 外 に も 、 国 立 国 会 図 書 館 、 R O I S – D S 人 文 学 オ ー プ ン デ ー タ 共 同 利 用 セ ン タ ー ( C O D H ) 、 国 立 国 語 研 究 所 、 国 立 歴 史 民 俗 博 物 館 、 人 文 情 報 学 研 究 所 、 東 京 大 学 等 か ら 参 加 が あ り 、 そ れ ぞ れ の 取 り 組 み に つ い て 報 告 が な さ れ た ほ か 、 海 外 の 日 本 研 究 者 ら に よ る D H プ ロ ジ ェ ク ト の 発 表 も 複 数 あ っ た 。 筆 者 の 報 告   筆 者 は 、 会 期 二 日 目 の 研 究 機 関 セ ッ シ ョ ン で 報 告 を 行 っ た 。 こ の セ ッ シ ョ ン は 、 各 国 の 研 究 機 関 の D H の 取 り 組 み に つ い て 全 体 ─ 1   Tools of the Trade: The Way Forward. https://sites.harvard.edu/tools-of-the-trade/ ハ ー バ ー ド 大 学 で の 国 際 カ ン フ ァ レ ン ス “Tools of the Trade” 参 加 記 研 究 部   特 任 准 教 授 菊 き く ち 池   信 の ぶ ひ こ 彦
  5. ふみ 第20号 2023年 9 月 5 セ ッ シ ョ ン が

    あ り 、 そ の 後 国 別 に 分 か れ て 報 告 が 行 わ れ た も の で あ る 。 全 体 セ ッ シ ョ ン に は C O D H の 北 本 朝 展 教 授 が 日 本 を 代 表 す る 機 関 と し て 登 壇 し 、 続 く 個 別 セ ッ シ ョ ン で は 、 北 本 教 授 の ほ か 、 人 文 情 報 学 研 究 所 の 永 崎 研 宣 主 任 研 究 員 、 そ し て 筆 者 の 三 名 が 登 壇 し た 。   筆 者 は 、 当 館 が 過 去 十 年 間 を か け て 構 築 を 進 め て き た 「 新 日 本 古 典 籍 総 合 デ ー タ ベ ー ス 」 改 め 「 国 書 デ ー タ ベ ー ス 」 の 成 果 を 踏 ま え 、 こ れ か ら 進 め よ う と し て い る 「 デ ー タ 駆 動 に よ る 課 題 解 決 型 人 文 学 の 創 生 」 プ ロ ジ ェ ク ト に つ い て 紹 介 を 行 っ た 。 す な わ ち 、 国 書 デ ー タ ベ ー ス 搭 載 の 古 典 籍 デ ジ タ ル 画 像 か ら 、 テ キ ス ト デ ー タ お よ び そ れ を 基 に し た 構 造 化 デ ー タ の 公 開 を 担 う 「 デ ー タ イ ン フ ラ ス ト ラ ク チ ャ の 設 計 と 構 築 」 研 究 や 、 そ の デ ー タ イ ン フ ラ ス ト ラ ク チ ャ の 人 文 系 ビ ッ グ デ ー タ の 解 析 と そ の 解 析 技 術 そ の も の の 開 発 を 行 う 「 人 文 系 デ ー タ 分 析 技 術 の 開 発 」 研 究 、 そ し て 、 物 質 と し て の 書 物 が 蓄 積 し て き た 素 材 情 報 の 分 析 と デ ー タ の 蓄 積 を 行 う 「 マ テ リ ア ル 分 析 ・ 解 析 」 研 究 等 を 取 り 上 げ た 。 な お 、 筆 者 を 含 め 、 カ ン フ ァ レ ン ス の 発 表 資 料 は 、 Tools of the Trade の ウ ェ ブ サ イ ト で 公 開 さ れ て い る の で 、 興 味 の あ る 方 は ぜ ひ ご 覧 い た だ き た い 2 。 お わ り に 代 え て   改 め て カ ン フ ァ レ ン ス を 振 り 返 っ て み る と 、 も は や デ ー タ 公 開 を 積 極 的 に 行 う の は 当 然 の こ と で あ っ て 、 さ ら に そ の 上 に 、 ど の よ う な 使 い や す い 分 析 環 境 や ツ ー ル 等 を 積 み 上 げ て い く か が 、 と り わ け 海 外 の 日 本 研 究 者 あ る い は 日 本 研 究 司 書 か ら は 強 く 求 め ら れ て い る と 感 じ ら れ た 。 一 研 究 者 と し て は 、 デ ジ タ ル ツ ー ル や 研 究 環 境 が 人 文 学 と し て の 分 析 や 考 察 を 左 右 す る こ と を 懸 念 し つ つ も 、 デ ジ タ ル ツ ー ル や 環 境 の 不 振 が 人 文 学 そ の も の の 存 続 を 左 右 し か ね な い 現 状 も ま た 憂 慮 せ ね ば な ら な い 。 そ の た め 、 デ ー タ イ ン フ ラ ス ト ラ ク チ ャ の 構 築 と と も に 、 そ の デ ー タ を 使 っ た 新 た な ツ ー ル 開 発 に 積 極 的 に あ り た い と 意 を 強 く し た 。 カ ン フ ァ レ ン ス は 、 筆 者 に と っ て そ の よ う な 感 想 を 抱 か せ る 機 会 と な っ た 。 ─ 2   Tools of the Trade: The Way Forward. https://fccs-dci.github.io/tott-projects/ 個別セッションの様子
  6. ふみ 第20号 2023年 9 月 6   国 立 情 報 学

    研 究 所 ( 以 下 、「 N I I 」 ) で は 、 二 〇 一 七 年 四 月 に 「 オ ー プ ン サ イ エ ン ス 基 盤 研 究 セ ン タ ー 」( 以 下 、「 R C O S 」 。 セ ン タ ー 長 は 山 地 一 禎 ・ 教 授 ) を 設 立 し た 。 R C O S は 研 究 デ ー タ 基 盤 の シ ス テ ム の 研 究 開 発 を 中 心 に 、 オ ー プ ン サ イ エ ン ス に 関 わ る 国 際 的 な 科 学 技 術 政 策 の 動 向 や 研 究 デ ー タ ポ リ シ ー な ど の ソ フ ト 面 も 調 査 し て い る 研 究 セ ン タ ー で あ り 、 令 和 五 年 七 月 現 在 、 約 四 〇 名 の ス タ ッ フ が 所 属 し て い る 。 R C O S で は 、 セ ン タ ー 黎 明 期 か ら 図 1 の 様 な 統 合 的 な 研 究 デ ー タ 基 盤 N I I リ サ ー チ デ ー タ ク ラ ウ ド ( 以 下 、「 N I I R D C 」 ) を 開 発 し て き た 。   R C O S 設 立 か ら の 五 年 間 は 、 オ ー プ ン サ イ エ ン ス に お け る デ ー タ ラ イ フ サ イ ク ル に 必 要 不 可 欠 な 研 究 デ ー タ を 管 理 、 公 開 、 検 索 す る た め の デ ー タ 基 盤 整 備 を 中 心 に 研 究 開 発 が 実 施 さ れ た 。 そ れ ぞ れ 、 管 理 基 盤 ( GakuNin RDM ) は 、 研 究 者 が 自 身 で 研 究 中 の 公 開 前 の デ ー タ を 保 存 管 理 し 、 共 同 研 究 者 と デ ー タ 共 有 を 行 う 事 が で き る サ ー ビ ス で あ る 。 学 術 機 関 の 認 証 の フ ェ デ レ ー シ ョ ン ( 連 合 ) を 学 認 と い い 管 理 基 盤 の 由 来 で あ る 。 公 開 基 盤 ( JAIRO Cloud ) は 、 研 究 者 自 身 あ る い は 、 図 書 館 職 員 や 専 門 分 野 の キ ュ レ ー タ が 協 働 し て 、 イ ン タ ー ネ ッ ト 上 へ 研 究 デ ー タ を 公 開 す る た め の サ ー ビ ス で あ る 。 検 索 基 盤 ( CiNii Research ) は 、 国 内 の 学 術 論 文 、 書 籍 、 博 士 論 文 、 紀 要 、 研 究 者 、 研 究 課 題 そ し て 研 究 デ ー タ を 統 合 的 に 検 索 で き る サ ー ビ ス で あ る 。 本 稿 で は 特 に 、 管 理 基 盤 を 取 り 上 げ て 紹 介 す る 。   研 究 デ ー タ 管 理 ( リ サ ー チ デ ー タ マ ネ ー ジ メ ン ト ) と は 、 研 究 者 が 研 究 活 動 を 実 施 す る な か で 日 々 、 生 成 さ れ る デ ー タ を 適 切 に 構 造 化 し て 、 組 織 的 な 管 理 を 行 う 行 為 ・ 業 務 を 指 す 。 研 究 デ ー タ に メ タ デ ー タ を 付 与 し て 保 存 ・ 管 理 す る こ と で 、 論 文 の エ ビ デ ン ス ( 根 拠 ) デ ー タ と し て 長 期 的 に 残 す 事 が で き る 。 研 究 デ ー タ 管 理 は 、 共 同 研 究 者 間 で 未 発 表 の 論 文 や 研 究 デ ー タ を 共 有 し な が ら 、 分 析 作 業 を 進 め る な ど 研 究 推 進 に も 寄 与 す る 。 ま た 、 所 属 機 関 は 所 属 研 究 者 の デ ー タ 管 理 を 推 進 す る こ と で 、 組 織 の デ ー タ ガ バ ナ ン ス を 強 化 す る こ と が で き 、 研 究 不 正 の 防 止 効 果 や 、 不 正 発 覚 の 際 の 証 跡 調 現 代 の 情 報 基 盤 と そ の 必 要 性     : 研 究 D X と 研 究 公 正 の た め の デ ー タ マ ネ ー ジ メ ン ト 国 立 情 報 学 研 究 所 コ ン テ ン ツ 科 学 研 究 系   准 教 授     オ ー プ ン サ イ エ ン ス 基 盤 研 究 セ ン タ ー   副 セ ン タ ー 長 込 こ み や ま 山   悠 ゆ う す け 介 図1 研究データ基盤NII Research Data Cloud
  7. ふみ 第20号 2023年 9 月 7 査 な ど へ の 利

    用 が 、 研 究 公 正 の 観 点 で 期 待 さ れ る 。   こ の 様 な 学 術 研 究 に お け る 研 究 デ ー タ 管 理 を 支 援 す る た め に 、 N I I で は 管 理 基 盤 の サ ー ビ ス を 提 供 し て お り 、 二 〇 二 三 年 の 執 筆 時 点 で 全 国 七 五 の 学 術 機 関 が 導 入 し て い る 。 管 理 基 盤 は 図 2 の 様 な 研 究 プ ロ ジ ェ ク ト の 管 理 画 面 を 持 つ ク ラ ウ ド サ ー ビ ス で あ り 、 イ ン タ ー ネ ッ ト が あ れ ば い つ で も ど こ で も ウ ェ ブ ブ ラ ウ ザ か ら 利 用 で き る 。 ロ グ イ ン に は 、 学 認 に 参 加 し て い る 所 属 機 関 の 認 証 シ ス テ ム の ア カ ウ ン ト と パ ス ワ ー ド で ア ク セ ス す る 。 利 用 対 象 は 研 究 者 を 中 心 に 、 研 究 に 関 わ る 学 生 や 研 究 支 援 者 が 利 用 す る こ と が で き る 。 シ ス テ ム 中 で 利 用 者 は 個 人 ま た は 共 同 研 究 者 と 研 究 デ ー タ 管 理 や 共 有 を す る た め の 、 研 究 プ ロ ジ ェ ク ト 毎 の 保 存 領 域 を 作 成 す る こ と が で き 、 そ の 中 で 研 究 デ ー タ 管 理 が で き る 。 ソ フ ト ウ ェ ア の 外 観 は ス ト レ ー ジ サ ー ビ ス に 類 似 、 パ ソ コ ン の デ ス ク ト ッ プ 上 に あ る フ ァ イ ル を ド ラ ッ グ ・ ア ン ド ・ ド ロ ッ プ す る こ と で 、 簡 単 に 研 究 デ ー タ の フ ァ イ ル を ア ッ プ ロ ー ド す る こ と が で き る 。 管 理 基 盤 中 に 保 存 さ れ た デ ー タ に は 証 跡 管 理 機 能 が 作 動 し 、 あ る 時 間 に 確 か に デ ー タ が 存 在 し た こ と を 証 明 す る 。 デ ー タ の 来 歴 管 理 機 能 に よ り 、 プ ロ ジ ェ ク ト メ ン バ ー の 誰 が フ ァ イ ル を 作 成 ・ 編 集 ・ 移 動 ・ 削 除 等 の 操 作 を し た か が 克 明 に 記 録 さ れ る た め 、 研 究 プ ロ ジ ェ ク ト の 管 理 者 は 有 事 の 際 に ロ グ を 取 得 し て 調 査 す る 事 が で き る 。   シ ス テ ム 中 に 保 存 し た デ ー タ に 対 し て 、 内 閣 府 が 提 示 す る 「 公 的 資 金 に よ る 研 究 デ ー タ の 管 理 ・ 利 活 用 に 関 す る 基 本 的 な 考 え 方 」 で 定 義 さ れ て い る メ タ デ ー タ が 登 録 で き る 。 こ の 機 能 は プ ロ ジ ェ ク ト 中 の フ ァ イ ル や デ ィ レ ク ト リ に 対 し て メ タ デ ー タ 付 与 す る 。 資 金 配 分 機 関 に 提 出 す る た め に 、 デ ー タ セ ッ ト を 表 形 式 で 出 力 す る 。 国 内 で は ム ー ン シ ョ ッ ト 型 研 究 開 発 制 度 の 採 択 課 題 に お い て 、 研 究 成 果 デ ー タ に つ い て 管 理 対 象 デ ー タ と そ の メ タ デ ー タ の 登 録 が 先 行 し て 義 務 化 さ れ て い る 。 デ ー タ 共 有 や 公 開 を 通 常 よ り 早 期 に 行 う こ と で 、 ム ー ン シ ョ ッ ト の 弩 ど き ゅ う 級 の 研 究 目 標 に 向 け た 研 究 促 進 が 行 わ れ て い る 。   今 後 の 展 望 と し て 、 文 部 科 学 省 の A I 等 の 活 用 を 推 進 す る 研 究 デ ー タ エ コ シ ス テ ム 構 築 事 業 を 通 じ て 、 N I I R D C の 各 基 盤 間 や そ の 他 サ ー ビ ス と も シ ス テ ム 連 携 の 機 能 強 化 が 計 画 さ れ て い る 。 管 理 基 盤 は 公 開 基 盤 と 連 携 す る こ と で 、 研 究 デ ー タ の 公 開 を 研 究 者 自 身 が 迅 速 に 実 行 で き る よ う に な る 。 管 理 基 盤 は 、 シ ス テ ム 中 に デ ー タ 分 析 用 の 解 析 機 能 も 備 え て お り 、 今 後 更 に 研 究 デ ー タ 、 プ ロ グ ラ ム な ど デ ー タ サ イ エ ン ス に お け る 分 析 手 法 の 再 現 性 の 向 上 を 目 指 し て い る 。 そ の 他 、 デ ー タ ガ バ ナ ン ス の た め の 機 能 の 拡 張 も 進 め て お り 、 デ ー タ 管 理 計 画 や 研 究 デ ー タ ポ リ シ ー に も 対 応 し た 統 合 シ ス テ ム を 実 現 す る こ と で 、 継 続 的 に オ ー プ ン サ イ エ ン ス や 研 究 D X を 支 援 し て い く 。 図2 GakuNin RDMの研究プロジェクト管理ポータル画面
  8. ふみ 第20号 2023年 9 月 8   当 館 で は 令

    和 三 年 度 よ り 、 近 代 文 学 の 「 手 稿 資 料 」 に 関 す る 研 究 事 業 の 一 環 と し て 、 文 学 者 の 手 稿 資 料 を デ ジ タ ル 画 像 化 し 「 近 代 書 誌 ・ 近 代 画 像 デ ー タ ベ ー ス 」( 「 国 書 デ ー タ ベ ー ス 」 に 統 合 予 定 ) に て 公 開 す る プ ロ ジ ェ ク ト を 、 各 地 の 文 学 館 や 図 書 館 と 協 力 し て 行 っ て い る 。 令 和 四 年 度 に は か ご し ま 近 代 文 学 館 ・ メ ル ヘ ン 館 所 蔵 の 「 島 尾 敏 雄 特 別 資 料 」 、 笠 岡 市 教 育 委 員 会 管 理 「 森 田 思 軒 自 筆 原 稿 」 コ レ ク シ ョ ン 、 中 原 中 也 記 念 館 所 蔵 「 中 原 中 也 自 筆 コ レ ク シ ョ ン 」 を 公 開 し た 。 令 和 五 年 度 に も 、 複 数 の 機 関 と 連 携 し つ つ 公 開 準 備 を 進 め て い る 。   近 年 の 近 代 文 学 研 究 で は 、 フ ラ ン ス に お け る「 生 成 批 評( Critique Gennetique ) 」 の 影 響 を 受 け 、 手 稿 資 料 に 注 目 が 集 ま っ て い る 。 推 敲 過 程 か ら 作 者 の 構 想 の 変 化 を た ど っ た り 、 紙 や 筆 記 具 の 使 い 方 な ど を 通 じ て 作 者 た ち の 執 筆 環 境 を 探 っ た り す る 研 究 だ 。 た だ し 現 在 の と こ ろ は ま だ 本 格 的 な 研 究 が は じ ま っ た ば か り で あ り 、 か つ 、 若 い 世 代 の 学 生 や 研 究 者 が 実 見 で き る 手 稿 資 料 の 数 は 限 ら れ て い る と い う 課 題 が あ る 。 資 料 に 関 す る 文 献 学 的 な 知 見 は 、 一 定 以 上 の 数 を 見 た 方 が 得 や す い こ と は 従 来 の 書 誌 学 が 示 し て き た 通 り 。 手 稿 資 料 の さ ら な る 研 究 上 の 可 能 性 を 引 き 出 す た め に も 、 誰 も が ア ク セ ス で き る 手 稿 資 料 の 数 と 種 類 を 増 や し て ゆ け た ら と 考 え て い る 。   こ の プ ロ ジ ェ ク ト の も う 一 つ の 目 的 は 、 近 代 文 学 と 近 世 以 前 の 文 学 と の 接 点 を 新 し く 見 い だ す こ と に あ る 。 原 稿 用 紙 に 筆 で 書 か れ た り 無 罫 の 和 紙 に 鉛 筆 で 書 か れ た り し て い る 近 代 の 手 稿 資 料 は 、 板 本 か ら 活 字 本 へ と 変 化 し て い っ た 刊 本 資 料 と 同 じ く ら い か 、 あ る い は そ れ 以 上 に 、 近 世 と 近 代 と の 連 接 面 に 関 す る 興 味 深 い 知 見 を あ た え て く れ る の で あ る 。   「 国 書 デ ー タ ベ ー ス 」 の 検 索 画 面 で キ ー ワ ー ド 「 稿 本 」 を 入 力 し 、 ヒ ッ ト す る 資 料 画 像 を 見 て い く と 、 稿 本 の 書 き か た や そ の 根 本 に あ る 板 本 と 稿 本 と の 関 係 の 考 え か た が 、 ジ ャ ン ル 毎 に 微 妙 に 異 な る ら し い こ と が 見 え て く る 。 た と え ば 漢 詩 文 の 稿 本 は 知 友 に 批 を 乞 う こ と が 多 く 、 稿 本 に 書 か れ た 具 体 的 な 評 語 が 刊 本 に 残 る こ と も あ る 。 文 人 間 の 交 遊 を 刊 本 に 残 す ジ ャ ン ル と い っ て も よ い が 、 一 方 和 歌 ・ 和 文 や 俳 諧 な ど で は 、 宗 匠 な ど の 評 語 は 残 さ な い 場 合 が 多 い よ う だ 。 板 本 の 登 場 以 降 の 稿 本 に は 、 こ う し た 「 共 作 」 関 係 の 違 い に よ る 訂 正 の 違 い の ほ か に も 、 知 識 の 正 し さ を 志 向 す る 「 校 訂 」 、 そ れ か ら 全 体 の 編 成 の た め に 見 出 し な ど を 整 え る 訂 正 な ど な ど が あ っ て 、「 推 敲 」 の め ざ す も の が 表 現 の 彫 琢 ば か り で は な か っ た こ と を 教 え て く れ る 。 「 稿 本 」の 古 典 と 近 代   ― ― 国 文 学 研 究 資 料 館 ・ 自 筆 資 料 画 像 公 開 プ ロ ジ ェ ク ト 研 究 部   准 教 授 多 た だ 田   蔵 く ら ひ と 人
  9. ふみ 第20号 2023年 9 月 9   「 草 稿 」「 原

    稿 」「 手 稿 」 な ど の 用 語 で 呼 ば れ る 近 代 の 自 筆 資 料 に は 、 こ う し た 近 世 以 前 に お け る 「 稿 本 」 の ヴ ァ リ エ イ シ ョ ン を 踏 ま え な け れ ば わ か ら な い こ と も 多 い 。 た と え ば 短 歌 雑 誌 「 明 星 」 の 若 手 歌 人 だ っ た 高 村 光 太 郎 は 、 歌 を 何 度 投 稿 し て も 「 与 謝 野 先 生 」 に 徹 底 的 に 添 削 さ れ た 形 で し か 雑 誌 に 載 ら な か っ た と 、 不 満 げ に 回 想 し て い る ( 「 美 術 学 校 時 代 」 ) 。 実 際 、 与 謝 野 晶 子 は 多 い と き で 四 日 ほ ど を 「 明 星 」 投 稿 歌 の 添 削 に 費 や し た ら し い ( 明 治 四 十 年 三 月 二 十 二 日 、 馬 場 孤 蝶 宛 与 謝 野 鉄 幹 書 簡 ) 。 し か し 和 歌 の 稿 本 に お け る 宗 匠 の 位 置 を 考 え れ ば こ れ は 当 然 と い っ て も よ い 事 態 だ っ た わ け で 、 は じ め か ら 添 削 を 前 提 と し て 歌 を 投 稿 す る 歌 人 が い た 可 能 性 も あ る だ ろ う 。 そ も そ も 晶 子 そ の 人 が 河 井 酔 茗 や 与 謝 野 鉄 幹 の 添 削 に よ っ て 自 ら の 歌 を 磨 い た 歌 人 で も あ っ た の で あ り 、 生 粋 の 東 京 っ 子 で あ る 光 太 郎 の 違 和 感 か ら 、 彼 の 表 現 意 識 の 時 代 性 や 地 域 性 を 取 り だ す こ と も で き る だ ろ う 。 短 歌 で は な く 小 説 の 草 稿 だ が 、 師 匠 で あ る 尾 崎 紅 葉 の 添 削 を あ る 程 度 先 取 り し つ つ 、 し た た か に 自 分 の 表 現 を 鍛 え て い た ら し い 、 初 期 の 泉 鏡 花 の よ う な 原 稿 も 残 っ て い る 。 手 稿 で 決 定 さ れ た 文 言 が 、 文 学 者 の 予 期 し た 「 最 終 形 」 と は 限 ら な い わ け で あ る 。   お そ ら く 近 世 よ り も も っ と 古 く 、 中 世 あ た り か ら 、 各 時 代 の 「 稿 本 」 を つ な い で ゆ く こ と で 得 ら れ る 知 見 は 多 い の で は な い か と 思 う 。 ― ― こ の 時 代 の 研 究 で は 他 人 の 合 点 ・ 添 削 を 受 け る 前 の 詠 草 と そ の 後 の 段 階 、 ど ち ら を 重 視 す る の で し ょ う 。 中 原 中 也 の 原 稿 で は こ ん な 風 に 考 え ら れ て い ま す が ― ― 。 ひ と 昔 前 に は 到 底 あ り え な か っ た そ ん な 研 究 上 の 対 話 か ら 、 新 し い 〈 日 本 語 文 学 〉 の 歴 史 が ひ ら か れ る 、 そ ん な 場 面 を 夢 み て い る と こ ろ で あ る 。 「中原中也 「 (とにもかくにも春である) (草稿3) 」 。 中原中也記念館蔵、 昭和8年4月25日成立 (推定) 。 安原喜弘宛の書簡に同封された、 書簡の一部でもあり詩の草稿でもある資料。 当該資料については中原豊氏のご教示を得た。 https://school.nijl.ac.jp/kindai/NCMM/NCMM-00006.html#1
  10. ふみ 第20号 2023年 9 月 10 古 典 籍 共 同 研

    究 事 業 セ ン タ ー   「 日 本 語 の 歴 史 的 典 籍 の 国 際 共 同 研 究 ネ ッ ト ワ ー ク 構 築 計 画 」 ( 以 下「 現 行 計 画 」 ) は 、 文 部 科 学 省「 大 規 模 学 術 フ ロ ン テ ィ ア 促 進 事 業 」 の プ ロ ジ ェ ク ト の 一 つ で あ り 、 そ の 後 継 と な る プ ロ ジ ェ ク ト と し て「 デ ー タ 駆 動 に よ る 課 題 解 決 型 人 文 学 の 創 成 」( 以 下 「 後 継 計 画 」 ) が ロ ー ド マ ッ プ 二 〇 二 〇 に 策 定 さ れ て い ま す 。 現 行 計 画 の 実 施 期 間 は 、 平 成 二 十 六 年 度 か ら 令 和 五 年 度 ま で の 十 カ 年 で あ り 、 こ の 令 和 五 年 度 は 年 次 計 画 の 最 終 年 度 に 当 た る の で す 。   「 大 規 模 学 術 フ ロ ン テ ィ ア 促 進 事 業 」 に お い て は 、 後 継 計 画 へ の 移 行 の 可 否 を 審 議 す る た め 、 科 学 技 術 ・ 学 術 審 議 会 学 術 分 科 会 研 究 環 境 基 盤 部 会 学 術 研 究 の 大 型 プ ロ ジ ェ ク ト に 関 す る 作 業 部 会 ( 以 下 、「 作 業 部 会 」 と い う 。 ) に よ り 、「 事 業 移 行 評 価 」( 現 行 計 画 に 対 す る 期 末 評 価 と 後 継 計 画 に 対 す る 事 前 評 価 を 代 替 ) が 行 わ れ る こ と と な っ て い ま し た 。   令 和 五 年 五 月 三 十 日 、 作 業 部 会 に よ る 現 地 調 査 及 び ヒ ア リ ン グ が 、 国 文 研 に お い て 実 施 さ れ ま し た 。   現 地 調 査 で は 、 山 本 和 明 セ ン タ ー 長 か ら 、 現 行 計 画 で 新 た に 取 り 入 れ た 画 像 デ ー タ 作 成 の 「 内 製 」 、 新 日 本 古 典 籍 総 合 デ ー タ ベ ー ス と 日 本 古 典 籍 総 合 目 録 デ ー タ ベ ー ス と を 発 展 的 に 統 合 し 本 年 三 月 に 公 開 し た 「 国 書 デ ー タ ベ ー ス 」 、 高 精 細 デ ジ タ ル マ イ ク ロ ス コ ー プ を 用 い て 歴 史 的 典 籍 を 分 析 す る「 マ テ リ ア ル 分 析 」 の 研 究 事 例 な ど の 説 明 が 行 わ れ 、 続 い て 、 国 文 研 が 所 蔵 す る 貴 重 な 歴 史 的 典 籍 の 展 覧 も 行 わ れ ま し た 。   ヒ ア リ ン グ で は 、 実 施 主 体 か ら の 説 明 と し て 、 渡 部 泰 明 館 長 に よ る プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン が 行 わ れ 、 そ の 後 、 作 業 部 会 委 員 と 実 施 主 体 と の 質 疑 応 答 ・ 意 見 交 換 が 活 発 に 行 わ れ ま し た 。   令 和 五 年 七 月 三 十 一 日 、 作 業 部 会 に よ る 事 業 移 行 評 価 結 果 が 公 表 さ れ 、 プ ロ ジ ェ ク ト の 達 成 状 況 を 踏 ま え た 評 価 と し て 、「 現 行 計 画 は 、 当 初 の 目 標 を 達 成 し て お り 、 約 30 万 点 の 古 典 籍 デ ー タ ベ ー ス を 整 備 ・ 公 開 し た こ と に よ り( 中 略 ) 人 文 学 の 間 口 を 広 げ た 意 義 が 認 め ら れ る 。 速 や か に 後 継 計 画 へ 移 行 す る こ と で 、 本 デ ー タ ベ ー ス を 一 層 充 実 さ せ る こ と に よ り 、 よ り 広 い 分 野 で の デ ー タ 駆 動 型 の 研 究 展 開 が 図 ら れ 、 予 想 を 超 え た 成 果 が 創 出 さ れ る こ と が 期 待 で き る 。 」と の 評 価 を 受 け ま し た 注 1 。   こ の よ う な 評 価 を 受 け る こ と が で き ま し た の は 、 ひ と え に 関 係 の 皆 様 の ご 支 援 と ご 協 力 の 賜 物 と 深 く 感 謝 し て お り ま す 。 国 文 研 で は 、 現 行 計 画 の 成 果 を さ ら に 発 展 さ せ 、 後 継 計 画 へ 移 行 す る べ く 、 準 備 を 進 め て お り ま す 。 引 き 続 き 、 関 係 の 皆 様 の 温 か い ご 支 援 と ご 協 力 を お 願 い い た し ま す 。   な お 、 現 行 計 画 で は 、 本 計 画 が 最 終 段 階 ( 九 年 目 ) を 迎 え た 令 和 四 年 度 に 、 本 計 画 に 関 す る モ ニ タ リ ン グ 及 び 評 価 を 主 な 任 務 と し て 国 文 研 に 設 置 し て い る 日 本 語 歴 史 的 典 籍 ネ ッ ト ワ ー ク 委 員 会 に 対 し 、 館 長 か ら 本 計 画 の 事 業 評 価 の 実 施 を 要 請 し 、 令 和 五 年 五 月 に 『 事 業 評 価 書 』 を 取 り ま と め て い た だ き ま し た 。 同 評 価 書 は 本 計 画 の ウ ェ ブ サ イ ト に 掲 載 し て お り ま す の で 、 こ ち ら も 併 せ て 、 是 非 ご 覧 く だ さ い 注 2 。   注 1  『 大 規 模 学 術 フ ロ ン テ ィ ア 促 進 事 業 の 「 事 業 移 行 評 価 」( 報 告 )「 日 本 語 の 歴 史 的 典 籍 の 国 際 共 同 研 究 ネ ッ ト ワ ー ク 構 築 計 画 」 か ら 「 デ ー タ 駆 動 に よ る 課 題 解 決 型 人 文 学 の 創 成 」 へ の 事 業 移 行 に つ い て 』        https://www.mext.go.jp/content/20230731-mxt_ gakkikan-000031516_1.pdf   注 2 『 事 業 評 価 書 』        https://www.nijl.ac.jp/pages/cijproject/images/project_ appraisal_report.pdf       『 事 業 評 価 書   関 連 資 料 』        https://www.nijl.ac.jp/pages/cijproject/images/related_ documents_of_project_appraisal_report.pdf 事 業 移 行 評 価 に つ い て( 報 告 )  
  11. ふみ 第20号 2023年 9 月 11 こ ん な 古 典 籍

    が あ っ た ! 〜 拠 点 大 学 等 古 典 籍 画 像 紹 介 〜 第 12 回 • 早 稲 田 大 学 演 劇 博 物 館 所 蔵       富 永 平 兵 衛 作 絵 入 狂 言 本 『 若 わ か ご け こ の て が し わ 後 家 児 手 柏 』 URL : https://doi.org/10.20730/100427248   早 稲 田 大 学 演 劇 博 物 館 に は 元 禄 期 か ら 享 保 期 ま で の 絵 入 狂 言 本 が 五 十 数 点 所 蔵 さ れ て い る 。『 若 後 家 児 手 柏 』 は 、 最 も 新 し く 二 〇 一 六 年 に 当 館 所 蔵 と な っ た 。 無 刊 記 で 役 人 替 名 付 ・ 題 簽 を 逸 し 年 代 考 証 の 決 め 手 を 欠 く が 、 内 題 下 の 狂 言 作 者 富 永 平 兵 衞 の 活 動 が 元 禄 前 期 に 限 ら れ 、 同 時 期 の 狂 言 本 板 式 と の 比 較 か ら 、 元 禄 六 年 ( 一 六 九 三 ) 頃 刊 と 推 定 し う る 。 富 永 作 狂 言 本 で 現 存 が 知 ら れ る の は 十 点 の み だ が 、 本 作 を 含 め 四 点 が 当 館 に 所 蔵 さ れ て い る 。 • 皇 學 館 大 学 研 究 開 発 推 進 セ ン タ ー 神 道 研 究 所 所 蔵           『 伊 い せ だ い じ ん ぐ う ね ぎ つ つ し ん で げ し も う す ぎ し き な ら び に ね ん ち ゅ う ま つ り ぎ ょ う じ の こ と 勢 太 神 宮 祢 宜 謹 解 申 儀 式 并 年 中 祭 行 事 事 』 URL : https://doi.org/10.20730/100419656   三 重 県 伊 勢 市 に 鎮 座 す る 皇 大 神 宮 ( 内 宮 ) の 神 主 ( 荒 木 田 氏 ) 柳 家 に 伝 来 し た 、 一 五 三 部 三 六 二 冊 か ら な る 蔵 書 。 大 半 は 江 戸 時 代 後 期 か ら 明 治 時 代 に 及 び 、 社 家 と し て の 柳 家 最 後 の 当 主 で あ る 柳 尚 簡 が 蒐 集 ・ 書 写 し た も の 。 全 体 の 三 分 の 一 は 伊 勢 の 神 宮 に 関 わ る 書 籍 で 、『 皇 太 神 宮 儀 式 帳 』 以 下 の 神 書 ・ 年 中 行 事 書 類 ・ 荒 木 田 系 譜 類 な ど が あ る 。 和 歌 関 係 の 版 本 の ほ か 、 国 史 ・ 伝 記 ・ 神 道 関 係 な ど の 書 物 も 多 く 見 ら れ 、「 柳 氏 蔵 書 」の 蔵 書 印 が 捺 さ れ る 。 歴 史 的 典 籍 N W 事 業 で は 、 二 〇 一 五 年 度 か ら 、 拠 点 大 学 に お け る 古 典 籍 の 撮 影 を 実 施 し て い ま す 。 国 書 デ ー タ ベ ー ス で 公 開 さ れ た 古 典 籍 か ら 、 各 拠 点 大 学 や 専 門 機 関 お す す め の 一 点 を ご 紹 介 し て い き ま す 。 (該当部分を見る :   https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100427248/13) (該当部分を見る :   https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100419656/3) ※ 画 像 の 転 載 や 翻 刻 掲 載 な ど を 希 望 さ れ る 場 合 は 、利 用 条 件 の ペ ー ジ   ( https://kokusho.nijl.ac.jp/page/usage.html ) を 必 ず ご 確 認 く だ さ い 。     専 門 機 関 の 典 籍 も 紹 介 し て い ま す 。
  12. ふみ 第20号 2023年 9 月 12 国 書 デ ー タ ベ

    ー ス 提 供 開 始   二 〇 二 三 年 三 月 か ら「 新 日 本 古 典 籍 総 合 デ ー タ ベ ー ス 」と「 日 本 古 典 籍 総 合 目 録 デ ー タ ベ ー ス 」を 統 合 ・ 発 展 さ せ た「 国 書 デ ー タ ベ ー ス 」の 提 供 を 開 始 し ま し た 。   国 内 外 の 機 関 や 個 人 が 所 蔵 す る 古 典 籍 の 書 誌 情 報 と 全 冊 デ ジ タ ル 画 像 を 無 料 で 公 開 し て い ま す 。 ( ま た 、 七 月 二 十 四 日 に 「 コ ー ニ ツ キ ー 版 欧 州 所 在 日 本 古 典 籍 総 合 目 録 」 と の 統 合 を 行 い 、 書 誌 デ ー タ を 公 開 し ま し た 。 )   https://kokusho.nijl.ac.jp/ イ ベ ン ト 報 告 ▪ J A D H 2 0 2 3   Japanese Association for Digital Humanities / 日 本 デ ジ タ ル ・ ヒ ュ ー マ ニ テ ィ ー ズ 学 会 が 開 催 す る 年 次 国 際 大 会 ( J A D H ) に つ い て 、 国 文 学 研 究 資 料 館 が 会 場 校 と な り 、 J A D H 2 0 2 3 を 開 催 し ま し た 。   https://jadh2023.nijl.ac.jp/home イ ベ ン ト 開 催 予 定 ▪ 第 九 回 日 本 語 の 歴 史 的 典 籍 国 際 研 究 集 会   プ ロ グ ラ ム の 詳 細 情 報 等 は 、 ホ ー ム ペ ー ジ に 掲 載 い た し ま す 。 [ 開 催 日 ]  二 〇 二 三 年 十 二 月 四 日 ( 月 ) [ 開 催 方 法 ] 動 画 配 信 https://www.nijl.ac. jp/pages/cijproject/ sympo2023.html ▪ 国 際 シ ン ポ ジ ウ ム 「 草 双 紙 研 究 の 近 未 来 」   実 践 女 子 大 学 と の 共 同 国 際 シ ン ポ ジ ウ ム 「 草 双 紙 研 究 の 近 未 来   文 理 融 合 研 究 の 成 果 第 二 回 」 を 開 催 い た し ま す 。 [ 開 催 日 ] 二 〇 二 三 年 十 二 月 十 七 日 ( 日 ) [ 会 場 ] 実 践 女 子 大 学 渋 谷 キ ャ ン パ ス ※ オ ン ラ イ ン 開 催 報 告   信 州 大 学 の 速 水 香 織 教 授 が 、 長 野 県 諏 訪 二 葉 高 等 学 校 に お い て 、 異 分 野 融 合 研 究 「 古 典 籍 画 像 に 基 づ く I C T 活 用 教 育 プ ロ グ ラ ム の 開 発 」 で 作 成 し た す ご ろ く 教 材 を 使 用 し た 出 前 授 業 を 行 い ま し た 。   上 智 大 学 国 際 教 養 学 部 及 び 大 学 院 の 留 学 生 向 け 授 業 に お い て 、 当 館 と C O D H が 公 開 し て い る 「 江 戸 料 理 レ シ ピ デ ー タ セ ッ ト 」 の 現 代 版 レ シ ピ を 再 現 し た 料 理 が 持 ち 寄 ら れ ま し た 。