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最大マッチングに着目した警備ロボットの複数の巡回経路の設計 / Design of multi...

konakalab
August 19, 2022

最大マッチングに着目した警備ロボットの複数の巡回経路の設計 / Design of multiple patrol paths for security robots focusing on maximum matching

警備ロボットの経路計画問題について,直前に選んだ警備経路と異なるが警備効率を維持できる新しい経路を設計できる手法を提案しました.経路設計時に必要な最大マッチングに着目することで実現しています.

電子情報通信学会第35回回路とシステムワークショップ(https://www.ieice.org/~kws/) で発表しました.

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August 19, 2022
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Transcript

  1. はじめに • 研究背景:警備ロボット ➢ 警備の自動化➡警備の質向上 • 巡回警備の目的 ➢ 事故の早期発見・拡大防止 https://www.knightscope.com/k5/

    • 巡回警備の考慮すべき点 ➢ 訪問間隔が極端に長い地点がある➡侵入が容易となる ➢ 巡回経路が単一の経路➡経路が予測される
  2. はじめに • 研究背景:警備ロボット ➢ 警備の自動化➡警備の質向上 • 巡回警備の目的 ➢ 事故の早期発見・拡大防止 https://www.knightscope.com/k5/

    • 巡回警備の考慮すべき点 ➢ 訪問間隔が極端に長い地点がある➡侵入が容易となる ➢ 巡回経路が単一の経路➡経路が予測される • 本研究の目的 警備ロボットの各地点の訪問間隔を 可能な限り短く均等にする複数の巡回経路の生成手法の提案
  3. 3.最小重み最大マッチングを用いた多重 グラフの生成 1.0 1.0 2.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0

    1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 • 次数が奇数の頂点間のみで最小重み最大マッチングを求める • マッチング 次数が奇数の頂点6個を2個ずつ の三組に分ける
  4. 3.最小重み最大マッチングを用いた多重 グラフの生成 1.0 1.0 2.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0

    1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 • 次数が奇数の頂点間のみで最小重み最大マッチングを求める • マッチング 次数が奇数の頂点6個を2個ずつ の三組に分ける マッチングは15通り存在
  5. 3.最小重み最大マッチングを用いた多重 グラフの生成 1.0 1.0 2.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0

    1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 • 結果 ➢ マッチング:(1,2) (4,9) (6,7) ➢ マッチングの重みの総和:4.0
  6. 3.最小重み最大マッチングを用いた多重 グラフの生成 1.0 1.0 2.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0

    1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 • 結果 ➢ マッチング:(1,2) (4,9) (6,7) ➢ マッチングの重みの総和:4.0 15通りの中で最小のもの
  7. 3.最小重み最大マッチングを用いた多重 グラフの生成 1.0 1.0 2.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0

    1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 • 結果 ➢ マッチング:(1,2) (4,9) (6,7) ➢ マッチングの重みの総和:4.0 15通りの中で最小のもの • 最小重み最大マッチング 重みの総和が最小となるマッチング
  8. 4. 多重グラフに対してオイラー回路を求 める • オイラー回路を求め巡回経路を生成 ➢ 地図上での全ての通路を少なくとも一回は通る、最短の経路 • 問題点 ➢

    単一の経路➡巡回経路を予測される • 提案手法 最小重み最大マッチングに着目し、 前の周と異なる複数の巡回経路を生成
  9. 提案手法の概要 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0

    1.0 1.0 1.0 2.0 16.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 2.0 マッチングをランダムで一つ選択
  10. 提案手法の概要 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0

    1.0 1.0 1.0 2.0 16.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 2.0 重みを非常に大きな値に変更
  11. 提案手法の概要 1.0 1.0 2.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0

    1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 16.0 • 結果 ➢ マッチング:(1,7) (2,6) (4,9) ➢ マッチングの重みの総和:6.0 • 次数が奇数の頂点間のみで最小重み最大マッチングを求める
  12. 提案手法の概要 1.0 1.0 2.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0

    1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 16.0 • 結果 ➢ マッチング:(1,7) (2,6) (4,9) ➢ マッチングの重みの総和:6.0 • 次数が奇数の頂点間のみで最小重み最大マッチングを求める ➡(6,7)を選ばないマッチング
  13. 巡回経路の比較 • 新しく生成された巡回経路 ⓪→④→⑤→⑨→⑩→ ⑦→⑥→②→⑥→⑤→ ⑨→⑧→④→⑤→①→ ②→③→⑦→③→②→ ①→⓪ 総距離 22.0

    マッチングの重みの総和 6.0 • 前の周の巡回経路 ⓪→④→⑤→⑨→⑩→ ⑦→⑥→⑦→③→②→ ⑥→⑤→⑨→⑧→④→ ⑤→①→②→①→⓪ 総距離 20.0 マッチングの重みの総和 4.0
  14. 巡回経路の比較 • 新しく生成された巡回経路 ⓪→④→⑤→⑨→⑩→ ⑦→⑥→②→⑥→⑤→ ⑨→⑧→④→⑤→①→ ②→③→⑦→③→②→ ①→⓪ 総距離 22.0

    マッチングの重みの総和 6.0 • 前の周の巡回経路 ⓪→④→⑤→⑨→⑩→ ⑦→⑥→⑦→③→②→ ⑥→⑤→⑨→⑧→④→ ⑤→①→②→①→⓪ 総距離 20.0 マッチングの重みの総和 4.0
  15. 巡回経路の比較 • 新しく生成された巡回経路 ⓪→④→⑤→⑨→⑩→ ⑦→⑥→②→⑥→⑤→ ⑨→⑧→④→⑤→①→ ②→③→⑦→③→②→ ①→⓪ 総距離 22.0

    マッチングの重みの総和 6.0 • 前の周の巡回経路 ⓪→④→⑤→⑨→⑩→ ⑦→⑥→⑦→③→②→ ⑥→⑤→⑨→⑧→④→ ⑤→①→②→①→⓪ 総距離 20.0 マッチングの重みの総和 4.0 ここから経路が異なる
  16. 数値実験 𝐽1 :各地点の訪問間隔に関する評価指標 𝐽1 𝑅 = ෍ 𝑘=0 |𝑉| ෍

    𝑙=1 𝑚 (∆𝑡 (𝑘, 𝑙))2 𝑉:頂点集合 𝑘:頂点番号 𝑙:𝑘に対しての訪問回数 𝑚:𝑘に対しての最大の訪問回数 ∆𝑡 :訪問間隔時間 例1:頂点1に2回の訪問 1回目の訪問:巡回を始めてから1秒後 2回目の訪問:巡回を始めてから10秒後 訪問間隔:[1,9] ∆𝑡 (1,1)=1、∆𝑡 (1,2)=9 頂点1での評価値 12 + 92 = 82
  17. 数値実験 𝐽1 :各地点の訪問間隔に関する評価指標 𝐽1 𝑅 = ෍ 𝑘=0 |𝑉| ෍

    𝑙=1 𝑚 (∆𝑡 (𝑘, 𝑙))2 𝑉:頂点集合 𝑘:頂点番号 𝑙:𝑘に対しての訪問回数 𝑚:𝑘に対しての最大の訪問回数 ∆𝑡 :訪問間隔時間 例2:頂点1に2回の訪問 1回目の訪問:巡回を始めてから5秒後 2回目の訪問:巡回を始めてから10秒後 訪問間隔:[5,5] ∆𝑡 (1,1)=5、∆𝑡 (1,2)=5 頂点1での評価値 52 + 52 = 50
  18. 数値実験 • 評価する巡回経路 ➢ 巡回経路A:中国人郵便配達問題の解法で生成する単一の巡回経路 ➢ 巡回経路B:本研究の提案手法で生成する巡回経路 ➢ 巡回経路C:先行研究[1]の複数回通るべき辺をランダムにグラフに追加する 手法で生成する巡回経路

    [1] 梶田和輝, 小中英嗣. 侵入者から予測されにくい屋内警備ロボットの巡回経路の生成. 第 31 回 回路とシステムワークショップ講演論文集, pp.158-163, 2017. • それぞれ100周分の巡回経路を生成 • 乱数を利用する巡回経路B、巡回経路Cは評価値を100回算出
  19. 数値実験 良い 悪い 𝑱𝟏 :各地点の訪問間隔に関する評価指標 𝑱𝟐 :不規則性に関する評価指標 良い 悪い •

    巡回経路BとCの比較 ➢ 𝐽1 の評価はBが良い ➢ 𝐽2 の評価はCが良い
  20. 数値実験 良い 悪い 𝑱𝟏 :各地点の訪問間隔に関する評価指標 𝑱𝟐 :不規則性に関する評価指標 良い 悪い •

    巡回経路BとCの比較 ➢ 𝐽1 の評価はBが良い ➢ 𝐽2 の評価はCが良い 二つの生成手法 は使い分け可能