Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

「候補者をファンにする」エンジニア採用

monzou
March 01, 2025
59

 「候補者をファンにする」エンジニア採用

2025.02.28
エンジニア選考カンファレンスの発表資料です。

monzou

March 01, 2025
Tweet

Transcript

  1. 文字 拓郎 Takuro Monji 株式会社ユーザベース 上席執行役員 NewsPicks CEO シンプレクスにて大手銀行や証券会社向けプロジェクトの開発責任者を歴 任した後、NewsPicks

    立ち上げ初期にエンジニアとして入社。一般ユー ザー向けのプロダクト開発・新規事業の立ち上げなどを担当し、2020 年か ら執行役員。2021 年から CPO/CTO としてプロダクト開発組織を管掌 し、2022 年からはプレミアム事業担当役員を兼務。2025 年から現職。 https://x.com/monzou 2 自己紹介
  2. 8 NewsPicks の関連サービス NewsPicks for Kids 家族でニュースを楽しむ、 まったく新しい子ども新聞 NewsPicks for

    WE 女性ビジネスパーソンを エンパワーメントするコミュニティ NewsPicks Education NewsPicks を活用した 新しい学びのプラットフォーム NewsPicks Publishing NewsPicks の書籍レーベル NewsPicks NewSchool 最先端・実践型の学びの場 NewsPicks Expert 経済情報に特化した 専門家マッチングプラットフォーム
  3. 15 今日お話しすること 「候補者をファンにする 💘」を掲げて採用プロセスを見直したことで • 採用状況の劇的な改善(内定承諾率 90% 超・年間採用数 3.6 倍)

    • 新規メンバーの入社後エンゲージメント向上 • 既存メンバーのエンゲージメント向上 を実現できた事例について話します。 みんなハッピー
  4. 20 当時の課題分析 300 人カジュアル面談しても、ひとりも入社してくれない 世界観・・・😱 スカウト 内定受諾 カジュアル面談 面接 オファー

    10 % 33 % 7 % 13 % スカウトからの返信率は平均的(らしい) 選考に進む候補者が少ない 💦 面接からの内定率は問題なさそう 内定承諾率が極めて低い 😭
  5. 26 選考は「相互理解」のプロセス • 採用側が 一方的に評価する場ではない • 候補者にとっても、会社を評価する場である • 一緒に働く仲間として、お互いに心から納得できるか(= 相互理解の場)

    • そのためには、もっとヒト同士の対話が必要なのではないか • そうすれば、お互いに熱意を持って挑戦できるし、本気で受け入れられるはずだ 魂は合ってるね
  6. 30 主要な施策サマリー スカウト カジュアル面談 面接 オファー • 採用サイトは他職種と共通 • 一部の採用担当エンジニアが実施

    • エンジニア採用サイト等を開設 • 全エンジニアリーダーがコミット BEFORE AFTER • スカウト担当者が各々で実施 • 面談の仕方は人それぞれ • 役員とシニアリーダーをアサイン • カジュアル面談ガイドを作成 • 1 人 × 3 回 = 3 人 • 技術課題あり • 2 人 × 2 回 + 1 人 × 2 回 = 6 人 • 技術課題 → ワークショップ面接 • 担当役員が口頭で面談 • 一時金あり(必要に応じて) • 担当役員がレターを作成して面談 • 一時金なし(例外を認めない) 1 2 3 4
  7. 31 0.「候補者をファンにする」チームづくり 採用の重要性と方針を、エンジニア全員に何度も発信し続けた。 • 候補者をファンにする心構え で臨んでほしいこと • 選考は 相互理解のプロセス であること

    • 一部のメンバーではなく、全員で採用する こと • 正しい相互理解のために、会社の良い面も悪い面もオープンに話す こと • 結果がどうあれ「いい会社に出会ったなぁ」と思ってもらえる場にすること みんなで頑張ろうぜ
  8. 33 主要な施策サマリー スカウト カジュアル面談 面接 オファー • 採用サイトは他職種と共通 • 一部の採用担当エンジニアが実施

    • エンジニア採用サイト等を開設 • 全エンジニアリーダーがコミット BEFORE AFTER • スカウト担当者が各々で実施 • 面談の仕方は人それぞれ • 役員とシニアリーダーをアサイン • カジュアル面談ガイドを作成 • 1 人 × 3 回 = 3 人 • 技術課題あり • 2 人 × 2 回 + 1 人 × 2 回 = 6 人 • 技術課題 → ワークショップ面接 • 担当役員が口頭で面談 • 一時金あり(必要に応じて) • 担当役員がレターを作成して面談 • 一時金なし(例外を認めない) 1 2 3 4
  9. 37 主要な施策サマリー スカウト カジュアル面談 面接 オファー • 採用サイトは他職種と共通 • 一部の採用担当エンジニアが実施

    • エンジニア採用サイト等を開設 • 全エンジニアリーダーがコミット BEFORE AFTER • スカウト担当者が各々で実施 • 面談の仕方は人それぞれ • 役員とシニアリーダーをアサイン • カジュアル面談ガイドを作成 • 1 人 × 3 回 = 3 人 • 技術課題あり • 2 人 × 2 回 + 1 人 × 2 回 = 6 人 • 技術課題 → ワークショップ面接 • 担当役員が口頭で面談 • 一時金あり(必要に応じて) • 担当役員がレターを作成して面談 • 一時金なし(例外を認めない) 1 2 3 4
  10. 40 主要な施策サマリー スカウト カジュアル面談 面接 オファー • 採用サイトは他職種と共通 • 一部の採用担当エンジニアが実施

    • エンジニア採用サイト等を開設 • 全エンジニアリーダーがコミット BEFORE AFTER • スカウト担当者が各々で実施 • 面談の仕方は人それぞれ • 役員とシニアリーダーをアサイン • カジュアル面談ガイドを作成 • 1 人 × 3 回 = 3 人 • 技術課題あり • 2 人 × 2 回 + 1 人 × 2 回 = 6 人 • 技術課題 → ワークショップ面接 • 担当役員が口頭で面談 • 一時金あり(必要に応じて) • 担当役員がレターを作成して面談 • 一時金なし(例外を認めない) 1 2 3 4
  11. 41 3. 面接:相互理解を深める 相互理解を深めてヒトの魅力を感じてもらうために、出来るだけ多くの人に会ってもらう。 少なくとも 6 人・場合によっては 10 人以上のメンバーと話す機会を設ける。 プロセス

    担当者 主な目的 一次面接 エンジニア 2 名 スキル(Execution・Edge)の見極め 二次面接 エンジニア 2 名 お互いに「一緒に働きたい」と思えるか(ワークショップ面接) バリュー面接 他事業部の役員 会社の Values にマッチしているか 最終面接 担当役員(CTO) 相互理解・総合判断(チームの可能性が拡がるか)
  12. 会社の文化の 90% は採用でつくられる ので、バリューフィットは最重要。 バリュー面接は他事業部の役員が担当し、採用拒否権を持つ。 43 3. 面接:バリュー面接 • オープンコミュニケーションできるか(表現力ではなく話せるか)

    • ミッション・ビジョン共感は伸びるか(共感の種があるか) • 自己認識力は高いか(FB を受けて成長できる人か) • カルチャーの変化に順応できるか(変化に適応できるか)
  13. 44 主要な施策サマリー スカウト カジュアル面談 面接 オファー • 採用サイトは他職種と共通 • 一部の採用担当エンジニアが実施

    • エンジニア採用サイト等を開設 • 全エンジニアリーダーがコミット BEFORE AFTER • スカウト担当者が各々で実施 • 面談の仕方は人それぞれ • 役員とシニアリーダーをアサイン • カジュアル面談ガイドを作成 • 1 人 × 3 回 = 3 人 • 技術課題あり • 2 人 × 2 回 + 1 人 × 2 回 = 6 人 • 技術課題 → ワークショップ面接 • 担当役員が口頭で面談 • 一時金あり(必要に応じて) • 担当役員がレターを作成して面談 • 一時金なし(例外を認めない) 1 2 3 4
  14. 45 4. オファー:熱意を伝える 最終面接後、オファーを出す場合は、最低 1 時間のオファー面談を実施。 その際、「何故あなたと一緒に働きたいと思っているのか」を伝えるレター を必ず作成する。 • オファー内容の説明

    • 報酬体系・評価体系の説明 • 一緒に働きたい理由 • 入社後の期待とキャリアイメージ • NewsPicks で働く魅力 よろしくお願いします このレターを書く中で、自分の気持ちも再確認できる。
  15. KPI が大幅に改善 • 内定承諾率:13% → 90% 超 • 採用数:3.6 倍

    候補者の声 • 「面接が楽しかった」 • 「ワークショップ面接で実際に働けるイメージが持てた」 • 「いい人が多いと感じた」 • 「オファー面談で熱意を持って伝えてくれた」 選考辞退されたから、その後も連絡をいただける関係性を築けたのが個人的には嬉しかった 😊 48 大きな変化が起きた!
  16. 50 再掲:主要な施策サマリー スカウト カジュアル面談 面接 オファー • 採用サイトは他職種と共通 • 一部の採用担当エンジニアが実施

    • エンジニア採用サイト等を開設 • 全エンジニアリーダーがコミット BEFORE AFTER • スカウト担当者が各々で実施 • 面談の仕方は人それぞれ • 役員とシニアリーダーをアサイン • カジュアル面談ガイドを作成 • 1 人 × 3 回 = 3 人 • 技術課題あり • 2 人 × 2 回 + 1 人 × 2 回 = 6 人 • 技術課題 → ワークショップ面接 • 担当役員が口頭で面談 • 一時金あり(必要に応じて) • 担当役員がレターを作成して面談 • 一時金なし(例外を認めない) 1 2 3 4
  17. 51 私たちがやったこと • 結局、何を変えたのか ◦ 候補者をファンにする 💘 方針を掲げ、全員で候補者体験の改善にコミット ◦ 選考を相互理解のプロセスと捉え、コミュニケーション量を大きく増やした

    ◦ 負担は大きくなったが、お互いに納得できた状態で入社いただけるようにした • すると、どうなったのか ◦ 内定承諾率:13% → 90% 超 ✨ ◦ 採用数:3.6 倍 😊 ◦ 入社後 1-2 年定着率:大幅に改善 💪 • 副次的効果 ◦ 既存メンバーのエンゲージメントも大幅に向上 💕