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フロントエンドエキスパートチームの解散は 「いい話」なのか?

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December 19, 2025
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フロントエンドエキスパートチームの解散は 「いい話」なのか?

2025-12-19 Node学園47時限目

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December 19, 2025
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  1. Frontend Expert Team (以後 "FEE") • 2017年10 月 にチームが発 足

    。最初は 一 名 • 当時、社内にフロントエンド専 門 のメンバーはいなかった • フロントエンドを 片手 間でやるのが困難に • 役割の増加 • エコシステムの複雑化 • etc.. • 専 門 性を持って探求・ 支 援を 行 うチームが必要という問題意識
  2. 能動的な支援が多くなる • 外野から意見を伝えるだけだと影響は限定的 • 信用貯金が必要 / 理想の押し付けになる • そもそも現場は作業工数が足りない •

    フロントエンドスキル不足からスピードも出ない • 結果、内部に深く入って伴走、あるいはリードするケースが多い
  3. "支援"を関わり方によって区別 • 🎯 フォーカス支援 • 深く入り込み、進捗やスケジュールにも責任を持つ • 場合によってはプロダクトオーナーやテックリードも兼ねる • 🗺

    スポット支援 • FEEが主導権を持ち外部から働きかけるもの • ヒアリングや、技術動向の調査・PRでの反映など • どういうスタンスか?を明確にして支援先と期待値を揃える
  4. 解散にあたり発生した議論 • 「フロントエンドエキスパート」という名称を残すか • 残したとして、誰がそれを名乗る? • 名乗るためには条件/基準はいらないのか? • 自称でいいのか?評価には結びつかないのか? •

    結局のところ「エキスパートとは何か」の議論に戻ってしまう • 実は外部発信はすでにFEEとは切り離していたので、 そこまで名前に固執する理由は無かった
  5. kintone Frontend Enabling Team • 元々の 支 援でかなりの 比 重を占めていた形を引き継ぎ、

    kintone Frontend Enabling Team として再始動 • kintone にフォーカスした形でのフロントエンド 支 援チーム • プロダクト内に正式に位置づけられたことで、 相談も 目 に 見 えて増え、踏み込んだ議論がしやすくなっている • マネージャー視点でも、技術課題を移譲できる先が出来たので、 関 心 事を分離して考えやすくなったらしい
  6. 我々の後にも少しは 足 跡が残っている(…はず) • FEE創世記のメンバーが作った 文 化を維持・発展させてきた • Zenn Publication,

    Podcast などは新しく 生 み出したフィールド • プロダクトチームの内部に踏み込んだ 支 援による効果も挙げられた • 登壇/執筆なども(気合で)続けて、道を切り開くことはできたと思う • 「続ける」のはそれだけでもエネルギーが必要なこと
  7. 時間がかかることを効果が出るまで続けてきた • 「 文 化を創る」「採 用 に繋げる」のは時間がかかる • 探求共有会/Podcastなどの効果を感じ始めたのは1年後とか •

    FEE以外の発信が増えたのは 人 が増えてからなのでもっと先 • Frontend Weekly なども、最初はFEEだけでやっていたが、 今ではFEEがいなくてもトピックがたくさん集まるように
  8. 「エキスパート」の定義は 非 常に曖昧 • 個 人 ・組織の状況に応じた相対的なものでしかない • 社内で技術的にリードして意思決定できればいい? •

    登壇・執筆をバリバリやっていればいい? • 著名なOSSをメンテナンスしていればいい? • 自 信を持てていればそれでいい? • サイボウズFEEでは創設時点からすでに悩んでいた記録がある
  9. 今から創設時の状況を考えてみると • 当時のサイボウズの状況において思い描かれた 「フロントエンドで◦◦ができる 人 がいれば…」 というラインがあった • ◦◦に暗黙的に 支

    援・探求・発信/啓蒙 が含まれており そこに "フロントエンドエキスパート" という名前が与えられた • そして現在、全体がそのラインに達しつつある、 というのが単純な答えなのかもしれない • こういった定義での "エキスパート" は、 組織のフェーズにおいては需要があり役 目 も多い