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4000の顧客要望からプロダクトの未来を描いた話

宮本大樹
December 18, 2024
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 4000の顧客要望からプロダクトの未来を描いた話

宮本大樹

December 18, 2024
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  1. © 2024 Loglass Inc. 1 © 2024 Loglass Inc. 4000を超える顧客要望から

    プロダクトの未来を描いた話 株式会社ログラス 宮本 大樹 2024.12.05
  2. 「量」は「質」に転化。ロードマップを描くためにも「量」を重視。 why 要望? • ログラスでは、日々slackを通じて、要望が届くという文化があった。 ◦ 主にお客様からいただいた声をビジネスサイド(CS・セールス)が入れてくれる。 • 毎日要望が集まった結果、その数は4000件にも及ぶ。 ◦

    要望は規模の大小関わらず来る • 全体を理解することで、課題を整理しようと思った。 ◦ 中途半端に要望を見て「わかった気」にならないようにする。 ◦ 全部見ることでやる・やらの判断 ◦ 今後改善していくべきネタ収集
  3. 量は正義!溜めることで見える世界は変わっていく。 • とにかくまずは、溜めていくことからスタート。 • 溜めていくと見える世界は変わってくる。 ◦ 100件を超える世界 ▪ 似たような要望がわかるようになる •

    グルーピングをしておく ▪ プロダクトのイマイチなところも点で見えるようになる ◦ 500件を超える世界 ▪ ほぼ全ての要望が把握できるようになる ▪ 課題も大体は把握できるようになる ◦ 1000件を超える世界 ▪ ここまで来ると、点の課題を線にすることができる。 ▪ 1つ1つの要望の関連性・業務上でどこで必要なのかも見えてくる。 ポイント② A B C
  4. • ポイント③でリネームした課題をさらに抽象度高くしてiceboxで振り分け • 抽象化することで、要望同士の関連性がわかるようになる。 ◦ 一見すると違う課題が抽象化すると前後関係があったり、繋がっていることがわかる。 ▪ 例1 • 予算・

    昨年実績・今年度などの複数軸を並べたい • 設定する行・列の自由度を高めていきたい ◦ →そもそも作りたい帳票が作れない ▪ 例2 • 簡単に帳票を作れるようにしたい • 帳票を壊すことなく誰でも操作できるようにしたい ◦ →作れはするけど、作成・編集がしにくい 点で捉えない!全ての課題を抽象化。 ポイント④
  5. ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ① ステータス管理

    in progress‧doneなど ② 名前 要望を課題に落とす ③ 顧客要望 要望DBとの紐づけ ④ プロセス 業務プロセスとの紐づけ (例:予実差異特定・概要把握) ⑤ 課題 抽象化した課題を記載 ⑥ 機能分類 どの機能に該当するか ⑦ ユーザー 誰が課題に感じているのか ⑧ 対象画面 画面分類 参考:iceboxイメージ
  6. • iceboxで整理した課題をmiroで図示してマッピング ◦ 列に業務フェーズ・行に課題をマッピング ◦ この課題は、お客様の業務でここに位置しそうだなという点を考えていった。 • 今やってる案件の立ち位置がわかるようになる。 ◦ 例

    ▪ 「作成しにくい・編集しにくい」という課題を注力していたが、実は「データが見れない」「作れない」 というような課題が多く、そこが重要なのではという仮説を立てることができる。 課題の地図を作る!業務フェーズと課題のマッピング。 ポイント①
  7. • 全ての要望は見ない ◦ 違うサービスや、今回注力すべき領域以外は目を通さない。 • 全ての要望は深ぼらない ◦ まずは、slackを通じて非同期で内容を確認 ◦ さらに深ぼる必要があれば、CSに依頼をしてヒアリングをする。

    ◦ CSも忙しいので、取捨選択や事前情報は揃えておく。 • PdM一人でやらない ◦ QA・デザイナーなど、チームで動くことを意識 ◦ ヒアリングや要望の深堀りも一人では実施しない。 ◦ 気になる部分は、それぞれの判断で動いていくことに。 やらなかったこと 要望は大量にあるので、あえてやらないことは決めた。
  8. • iceboxで要望・課題を見える化 ◦ 全部は見ない!削尖で問題領域を狭めていく。 ◦ 量は正義!溜めることで見える世界は変わっていく。 ◦ 要望はそのまま捉えない!課題へのリネーム。 ◦ 点で捉えない!全ての課題を抽象化。

    • 課題と業務のマッピング ◦ 課題の地図を作る!業務フェーズと課題のマッピング。 ◦ 今やるべきこと・そうでないことを明確にする。 改めて、大事なポイント