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プロダクトに 1 から Vue.js を取り入れた話 / How to introduce Vue.js

Shohei Okada
November 02, 2017

プロダクトに 1 から Vue.js を取り入れた話 / How to introduce Vue.js

勉強会「マーケティング事業の開発現場でリアルに使われるJS事情」の発表資料です。

https://connpass.com/event/68449/

Shohei Okada

November 02, 2017
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Transcript

  1. • 2017年4月から新規プロダクトの開発が始まる • web コンサルティングのノウハウをシステム化 • 「動きのある」画面が必要になってくる • 画面操作に応じて Ajax

    通信でデータを取得 • 画面操作に応じてグラフを動的に描画 ➢ チームとして、リッチな画面をつくる力を付ける必要がある(課題) 10 背景 | きっかけ
  2. その一方で • web アプリケーションフレームワークに Laravel を使ってきた • その Laravel が

    5.3 より Vue.js を公式採用 → これを受けて個人的な興味から触ってみる → いい感触を得た • データの操作と表示の更新を分離 • 小さく始められる 11 背景 | きっかけ
  3. その一方で • web アプリケーションフレームワークに Laravel を使ってきた • その Laravel が

    5.3 より Vue.js を公式採用 → これを受けて個人的な興味から触ってみる → いい感触を得た • データの操作と表示の更新を分離 • 小さく始められる ➢ チームの課題を解決できるのでは? → Vue.js 導入へ 12 背景 | きっかけ
  4. • ハンズオン形式 • 30 分程度 • 【題材】行を動的に増減させられる表をつくる • 過去に辛かった実装例を持ち出して Vue.js

    の威力を感じてもらう • 基本的なプロパティ・ディレクティブの使い方や コンポーネントのつくり方を身につけられるもの • 資料は公開した • https://github.com/okashoi/vue-js-handson/ 17 チュートリアルを作成
  5. • ビルドシステム(gulp, webpack等)は使わない • 小さく始めるため • 一度に新しい概念を導入することによる混乱を避けるため • Vue.js を強制しない

    • メンバー間のスキルが不均一な状態 • Vue.js 導入によって開発にブレーキが掛かるのを懸念 • 「こういうところに使う」部分だけすりあわせておく • 基本ルールを設け、それを Confluence 上に明文化 ➢ あとは個別にフォローアップ(後述) 19 方針を整備
  6. • 複雑な挙動の画面の実装を想定より早く、バグも少なく実装できた • jQuery オンリーだったら実装困難だったかもしれない • 詳細は後半の部で • 新しいメンバーの受け入れがスムーズに進んだ •

    チュートリアルを資料として残せた • Vue.js 自体の学習しやすさも助けになっている • 小さく始めたことでチームメンバーが自発的に学習していってくれた • 「Vue.js の良さ」が伝わった結果 25 良かったこと
  7. • フロント設計の必要性を理解した • 1,000行に及ぶ new Vue() とか。。。 • 「Vue.js を強制しなかった」ことが裏目に出た

    • 人・時期によって使われ方がまちまち • 「画面全体 Vue.js」vs.「一箇所の挙動だけ Vue.js」 • 規模に依らないことは Vue.js の利点だが、プロジェクト内では統一すべき • npm 等のパッケージ管理ツールを使わないと辛い目を見がち • モジュール(vue-〇〇 的なやつら)が使えなかったりする • ちょっとしたハックをして使うこともある 27 学んだこと
  8. • 「フロントの設計」を身につける • 状態の管理、ロジックの切り分け、コンポーネントへの分け方... • ビルドシステムの導入 • Laravel の Vue.js

    公式採用の真価を発揮(Laravel Mix) • パッケージ管理, ES6記法, bundle化, .vue ファイル 等の恩恵 29 今後の展望
  9. 1. 背景 2. 導入前と導入後のコード比較 1. 新規プロダクトで開発した機能 2. 導入前の状態 3. 導入後の状態

    3. まとめ 1. 導入してよかった点 2. 今後できたらいいこと 31 アジェンダ
  10. 1. 背景 2. 導入前と導入後のコード比較 1. 新規プロダクトで開発した機能 2. 導入前の状態 3. 導入後の状態

    3. まとめ 1. 導入してよかった点 2. 今後できたらいいこと 32 アジェンダ
  11. 「状態」の管理がピタゴラ装置 37 頑張るJSがそこに在る // クリック禁止状態だった場合は何もせずに終了 if ($(e.target).css(‘cursor’) == ‘not-allowed‘) {

    return false; } // メッセージを表示し、編集ボタンを無効化 if (!$('.js-btn-update-target-areas').prop('disabled')) { $('.js-message-target-areas-changed').prop('hidden', false); $('a.js-open-modal-update-modification-order').css('cursor', 'not-allowed'); } // 更新を可能にする $('.js-btn-update-target-areas').prop('disabled', false);
  12. 「状態」の管理がピタゴラ装置 38 頑張るJSがそこに在る // クリック禁止状態だった場合は何もせずに終了 if ($(e.target).css(‘cursor’) == ‘not-allowed‘) {

    return false; } // メッセージを表示し、編集ボタンを無効化 if (!$('.js-btn-update-target-areas').prop('disabled')) { $('.js-message-target-areas-changed').prop('hidden', false); $('a.js-open-modal-update-modification-order').css('cursor', 'not-allowed'); } // 更新を可能にする $('.js-btn-update-target-areas').prop('disabled', false);
  13. • 社内ツールをメインに開発 • 新規プロダクトの開発が決定 • 今までに比べてリッチな画面が求められる • Vue.jsの導入が決定 • 開発開始(2017年06月~)

    • 1次フェーズの開発が完了(2017年10月) 39 Vue.js導入前後のできごと(時系列順) もしVue.js導入前に 実装したら… vs Vue.js導入後の 実装では…
  14. 1. 背景 2. 導入前と導入後のコード比較 1. 新規プロダクトで開発した機能 2. 導入前の状態 3. 導入後の状態

    3. まとめ 1. 導入してよかった点 2. 今後できたらいいこと 40 アジェンダ
  15. • ボタン押下時の処理にバリデーションを大量に記述 • 表の要素をすべて取得 • $.eachで1要素ずつ確認 45 Vue.js導入前 $.each(selectedKeywords, function

    (index, selectedElemet) { // 要素の入力チェック if (isInput != isEmpty(selectedElemet.hoge)) { // 略 } // 要素の重複チェック if (selectedElemet.hoge in keywordListWithDuplication) { // 略 } else { // 略 } // 以下略 });
  16. • v-modelを使ってユーザの入力を双方向バインディング • 編集後の値を使った処理も簡単 • バリデーション • 値を使った計算結果の表示 46 Vue.js導入後

    <tr v-for="(element, index) in data"> <td><input type=text v-model.trim="element.value1"></td> <td><input type=number v-model.trim="element.value2"></td> </tr>
  17. • v-modelを使ってユーザの入力を双方向バインディング • 編集後の値を使った処理も簡単 • バリデーション • 値を使った計算結果の表示 47 Vue.js導入後

    methods: { // elementChangedメソッド: 要素に0以下の値が入力された場合 // 自動で0に修正する // 小数の場合は小数部分を切り捨てる elementChanged: function(element) { element.value = Math.floor(element.value); if (element.value < 0) { element.value = 0; } } }
  18. • データをJS側で絞り込んだ後、表を再描画 • 表の再描画時に大量のHTMLをベタ書き 51 Vue.js導入前① tableCheckBoxId = 'goal' +

    goalInfo['id']; tableCheckBox = '<td class="css-table-goal-checkbox"><label class="cr-styled"><input id="' + tableCheckBoxId + '" class="js-modal-checkbox-goal" data-goal-name="' + escape_html(goalInfo['name']) + '" name="selected_goal_ids[]" type="checkbox" value="' + goalInfo['id'] + '"><i class="fa"></i></label></td>'; tableId = '<td><div>' + goalInfo['id_at_hoge'] + '</div></td>';
  19. • 絞り込み条件に対するバリデーションをいたるところに記載 • 絞り込むボタンを押下した際にチェックが走る 53 Vue.js導入前② // ----------------------------------- // 絞り込み機能

    // ----------------------------------- // 要素1の絞り込み指定範囲内のものだけを表示 $('.js-button-check-condition1').on('click', function(e) { // バリデーションと絞り込み処理 }); // 要素2の絞り込み指定範囲内のものだけを表示 $('.js-button-check-condition2').on('click', function(e) { // バリデーションと絞り込み処理 });
  20. • 役割を分けて処理を記述できる • watch:リアルタイムなバリデーション • methods: データの絞り込み処理 • computed: データを使った計算

    • filter: 表示用に値を整形(例:1000円 → 1,000円) 54 Vue.js導入後② watch: { filterConditions: { handler: function (conditions) { // 非負値のみ許可 if (conditions.hoge.lower < 0) { conditions.hoge.lower = 0 } // 以下略 }, deep: true } }
  21. 58 Vue.js導入前 // パターンに紐付く データおよび軸 の設定をそれぞれ行う // 追加でテーブルへの表示もこちらで行う switch (patternId)

    { // ほげのグラフ case patternIds['hoge'] : _createHogeDatasets(); config.options.scales = hogeScales; break; // ふがのグラフ case patternIds['fuga'] : _createFugaDatasets(); config.options.scales = fugaScales; break;
  22. • グラフの種類によってコンポーネント化 • データが異なる同じ種類のグラフに対応 • グラフの更新は、データをコンポーネントに渡すだけ 60 Vue.js導入後 //------------------ //

    円グラフ //------------------ Vue.component('pie-chart', { extends: VueChartJs.Pie, mixins: [VueChartJs.mixins.reactiveProp], props: ['options'], mounted: function () { this.renderChart(this.chartData, this.options); } });
  23. 61 Vue.js導入後 <div class="row"> <div class="col-md-6 col-sm-6 col-xs-6 item"> <pie-chart

    :title="hogeTitle" :height="150" :chart-data="hogeDatacollection" > </pie-chart> </div> <div class="col-md-6 col-sm-6 col-xs-6 item"> <pie-chart :title="fugaTitle" :height="150" :chart-data="fugaDatacollection" > </pie-chart> </div> </div>
  24. 1. 背景 2. 導入前と導入後のコード比較 1. 新規プロダクトで開発した機能 2. 導入前の状態 3. 導入後の状態

    3. まとめ 1. 導入してよかった点 2. 今後できたらいいこと 62 アジェンダ
  25. • データの変更があった際の画面への反映が簡単 • 導入前:JS側でデータ変更→画面側に反映させる処理 が必要 • 導入後:JS側でデータ変更→自動で画面側に反映される • コードが読みやすくなった •

    データ処理と表示処理が分離されている • データ処理の内部でも処理が用途に分かれている (computed, method, filtersなど) • コンポーネントによって共通部分を再利用することができた 63 導入してよかった点
  26. • データの変更があった際の画面への反映が簡単 • 導入前:JS側でデータ変更→画面側に反映させる処理 が必要 • 導入後:JS側でデータ変更→自動で画面側に反映される • コードが読みやすくなった •

    データ処理と表示処理が分離されている • データ処理の内部でも処理が用途に分かれている (computed, method, filtersなど) • コンポーネントによって共通部分を再利用することができた 64 導入してよかった点
  27. • データの変更があった際の画面への反映が簡単 • 導入前:JS側でデータ変更→画面側に反映させる処理 が必要 • 導入後:JS側でデータ変更→自動で画面側に反映される • コードが読みやすくなった •

    データ処理と表示処理が分離されている • データ処理の内部でも処理が用途に分かれている (computed, method, filtersなど) • コンポーネントによって共通部分を再利用することができた 65 導入してよかった点
  28. • データの変更があった際の画面への反映が簡単 • 導入前:JS側でデータ変更→画面側に反映させる処理 が必要 • 導入後:JS側でデータ変更→自動で画面側に反映される • コードが読みやすくなった •

    データ処理と表示処理が分離されている • データ処理の内部でも処理が用途に分かれている (computed, method, filtersなど) • コンポーネントによって共通部分を再利用することができた 66 導入してよかった点
  29. • データの変更があった際の画面への反映が簡単 • 導入前:JS側でデータ変更→画面側に反映させる処理 が必要 • 導入後:JS側でデータ変更→自動で画面側に反映される! • コードが読みやすくなった •

    データ処理と表示処理が分離されている • データ処理の内部でも処理が用途に分かれている (computed, method など) • コンポーネントによって共通部分を再利用することができた 67 導入してよかった点 仕様の変更や修正にも強いコードになった