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AI大変革時代を乗りこなす AI時代のSaaSプロダクトマネジメント
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ryotaro takayanagi
July 15, 2025
0
92
AI大変革時代を乗りこなす AI時代のSaaSプロダクトマネジメント
FLEXY meetup 登壇資料
https://flexy.connpass.com/event/360389/
ryotaro takayanagi
July 15, 2025
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Transcript
AI⼤変⾰時代を乗りこなす AI時代のSaaSプロダクトマネジメント IVRyの新SaaS Playbook 2025/07/15
⾃⼰紹介 2 新卒で株式会社リクルートコミュニケーションズに⼊社。 ⼈材領域(新卒‧中途)、美容領域、旅⾏領域の複数プロダクトで⾃社会員向けの CRM施策の⽴案〜実⾏、マーケティングオートメーションの導⼊⽀援に従事。 その後、保険新規事業において⽇本⽣命との協業サービスのオーナー、不動産CtoC サービスにおいてプロダクト戦略設計、機能開発推進、プロダクトチームマネジメ ントを担当。 株式会社IVRyに⼊社後、対話型⾳声SaaS IVRyのプロダクトマネジメント、プライ
シング、新規事業開発(BizDev)に従事。 ⾼柳 ⿓太郎 Product Manager / BizDev CRM マーケ 開発Dir PdM BizDev
3 1. IVRyのこれまで 2. SaaS Playbookの変貌と「Re-Found」 3. 「Re-Found」に何が必要か 4. IVRyはRe-Foundにどう挑んでいるか
5. AI時代のプロダクトマネージャーの資質 6. おわりに
confidential 本⽇のテーマ 4
confidential 時はLLM戦国時代‧‧‧ 今の⾃社のプロダクトはAI時代でも勝ち続けられるのか? 次のAIスタートアップが出てきたとき⼤丈夫か? これからどんなプロダクトマネジメントをすべきか? 5
confidential 今⽇持ち帰っていただきたいこと AI Orientedなプロダクト/組織になっていくために どこから考え始めると良いかのヒント AIの破壊的な進化の中でプロダクトマネジメントに 携わる⼈に求められる資質のヒント 6
confidential IVRyのこれまで 7
会社紹介 8 会社名 代表取締役 事業内容 住所 資本⾦等 設⽴年⽉ 株式会社IVRy(アイブリー) 奥⻄
亮賀(Ryoga Okunishi) クラウド型AI電話SaaS(アイブリー)の運営 〒108-0073東京都港区三⽥三丁⽬5-19 住友不動産東京三⽥ガーデンタワー10F 46.1億円(準備⾦含む) 2019年3⽉
対話型⾳声AI SaaS「アイブリー」 を提供しています 9 プロダクト
10 プロダクトデモ
confidential データ活⽤ 着⽬しているポイント 11 ⾮構造な⾳声データ / 電話コミュニケーションというワークフローへ着⽬し、 AIによる破壊的な業務のアップデートを⽬指しています 予約したい 商品問い合わせ
クレーム 予約処理する 顧客システム登録 エスカレーション アフターコール オンコール ⾮構造な⾳声をAIで理解して⼈の代わりに対応、後⼯程も⼈⼿を介さずに解決 対話データ分析 ⾮構造データを簡単に経営活⽤
confidential AIの進化を予期したプロダクト開発 12 LLMモデルの進化は確実に起きてくるので、モデル開発ではなく なんのデータ/ワークフローを押さえるかに注⼒すべき(by VPoAIE)
confidential IVRyを⽀える「コンパウンドAI」 13 AIの進化に対応しつつ本当に使えるプロダクトを提供するために End to EndでAIを使わずに複数のAIをモジュール的に組み合わせて使っていく
⽇本の5,000万以上の電話に対応している 14
そんなIVRyは いま、猛烈な危機感で 「Re-Found」しています 15
confidential SaaS Playbookの変貌と 「Re-Found」 16
これまでのSaaSの市場評価の定説 17 T2D3の成⻑速度 マルチ/コンパウンド展開 出典:【コンパウンドスタートアップの勝ち筋】6年間でゼロからデカコーンに! COOが語る、Ripplingの戦略 出典:これまでの国内SaaS T2D3の話をしよう
confidential T2D3を超える成⻑企業の登場 AIを前提とした企業の躍進 AIの技術変化による地殻変動 18 出典:From Demos to Deals: Insights
for Building in Enterprise AI 出典:IT Media News
プロダクト価値 SaaS Playbookの変容 19 市場評価 - T2D3の成⻑であればGood という前提が崩れてきた - より少⼈数/⾼速な成⻑が求
められ始めている - 従業員⼀⼈当たり売上の物 差しが今までの基準の2-3倍 になるのではないか - LLMの進化とともにデータ ベースWrapperとしての価 値は失われていく - 固定化したワークフロー対 応だけでは価値が相対的に 低くなっていく
confidential 海外BigTechは既に危機感を持っている 20 出典:AI and The Future of Sales, Marketing
& CS with HubSpot CEO Yamini Rangan
confidential キーワードは「Re-Found(再創業)」 21 今この時代に起業するとしたら、どういうプロダクト構成にする? どういうプロセスにする?を Re-Found(再創業) の気持ちで捉え直す
confidential 「Re-Found」に何が必要か 22
23 「Re-Found」に必要な 3つの考え⽅ サンクコスト を捨てる AI Oriented 思考 AIの進化を 予測する
1 2 3
confidential サンクコストを捨てる 24 世の中の⼤きな変化に対して サンクコストを捨てられなかった企業はすべからく衰退している
confidential AI Oriented思考 25 AIをプロダクトの付属オプションとして捉えるのではなく 製品、組織の中⼼に据える
confidential AIの進化を予測する 26 今はできないが将来的にAIで解けるようになってしまうことも存在する 今解くか/もうちょっと先に解きにいくかの適切な⾒極めが必要 モデル名 発表年 主な進化‧できるようになったこと GPT-1 2018年
トランスフォーマーに基づく⾔語モデルとして初登場。⽂脈に沿った⽂章⽣成 の基礎を実現。 GPT-2 2019年 ⻑⽂⽣成‧要約‧翻訳などが⾶躍的に向上し、ゼロショット学習(事前学習だ けで新しいタスクをこなす)が可能に。 GPT-3 2020年 パラメータ数1750億。⾼度な⾃然⾔語理解‧⽣成能⼒を持ち、少数ショット学 習(数例の提⽰でタスクを学習)に対応。 GPT-4 2023年 マルチモーダル対応(画像‧⾳声⼊⼒にも対応可能)。より⾼精度な推論‧対 話が可能に。 GPT-5 2025年 タスク⾃律性、⻑期記憶(persistent memory)、複雑なマルチステップ推論 などの強化。複数エージェント連携や実世界への応⽤⼒も向上。
confidential ⾃社のRe-Foundにおける4つのポイント 27 ⾃社プロダクトはAI時代においてどんな価値を持っているか? 今のCL/⾃社の業務フローは、どこまでAI化可能か? 「AI前提」で作り直したとき、何が不要になるか? 1 2 3 AI
Orientedな仮想敵との差分はどこか/何を取り⼊れるべきか? 4
confidential IVRyはRe-Foundに どう挑んでいるか 28
AIをプロダクト/組織にとって 「当たり前 = AI Oriented」に 29
confidential 全社のイシューとして取り組む 30 全社のイシューとして最優先に取り組むことをトップダウンで推進 AIを使った成果への称賛/評価を明確に強める Company Objective Company KR1 Company
KR2 AI Orieted Prj Objective Prj Objective Prj Objective
confidential AI Orientedなプロダクトへ作り変える 31 IVRyのコア価値である「⾳声データ」×「⾳声対話ワークフロー」を軸に コア機能/UXも含めてすべてをゼロベースでアップデート ?
confidential 開発プロセスでAIを「当たり前」に使う 32 あらゆるツールを活⽤ あらゆるシーンで活⽤ - LinearとMCPと繋ぎ⽇次 のPrj進捗サマリー - notionのPRDから開発ド
キュメントを⾃動⽣成
confidential 誰もがAIを「当たり前」にプロダクト実装する 33
AIハッカソン 34 全エンジニアが参加して1Dayの ハッカソンを実施。 全社の⽣産性改善という⽬的と、そ のプロセスの中でAIをプロダクトと して実装することを「当たり前にす る」取り組みを⾏っています。
三⽥新報 35 Slack ワークスペース内の情報を効 率的に分析/可視化するシステム。 システム⾃体もAIを活⽤している が、実際の開発フローでもエンジニ アがコーディングをすることはほと んどなく、Devin や
Cursor 、 Claude Code などのエージェント が95%程度のコードを書いていて いる。
confidential AI時代のプロダクトマネージャー に求められる資質 36
confidential AI時代のプロダクトマネージャーの資質 37 顧客(業務/フロー/ペイン)への解像度 AI/LLMプロダクトや技術への解像度 解像度を武器に適切な問い/仮説を⽴てる⼒ 1 2 3 スピード!、スピード!、スピード!
4
confidential 顧客(業務/フロー/ペイン)への解像度 38 ToBにおいて90%の精度では破綻するワークフローは多数存在する AIをサービスに組み込むうえで顧客のワークフロー解像度が⾼いことが何よりも重要 🤔受話器はどこにあって 誰が受けている? 🤔誰が/どんな頻度で/何 をシステム⼊⼒してる?
confidential AI/LLMプロダクトや技術への解像度 39 最新サービスはとりあえず触る、LLMの技術的な情報もキャッチアップするべし AIの制約を理解したうえでサービス設計ができるようになる
confidential 解像度を武器に適切な問い/仮説を⽴てる⼒ 40 近い将来AIによって新しい業務フローになるはずなポイントを、 いかに早く正しく仮説設定してユーザー/テクノロジー/ビジネスの最適解を出せるか 💡この業務は新しいワーク フローにしても受け⼊れや すい、技術的にも可能 💡ここは今業務ワークフローを 変えると受け⼊れられないから
まずはデータだけ取ろう 💡そもそもその前のワークフ ローとセットで解いたほうがい いかも‧‧‧?
confidential リサーチ プロトタイピング スピード!、スピード!、スピード! 41 AIによって知識/経験のギャップがゼロになったため、 解像度が⾼く良い仮説を⽴て られる⼈にとっては超⾼速なアクションと意思決定が⼤きなアドバンテージ
confidential おわりに 42
confidential おわりに AIによってプロダクト開発を取り巻く環境は劇的に変化しました。 今この瞬間にAI-Orientedなプロダクト開発、⾃分⾃⾝の働き⽅へと 変化をしないと1年後には天と地の差が⽣まれてしまいます。 ⼀⽅で、いまほどプロダクト開発が⾯⽩い時代もないはずです。 ⼀緒にこのRe-Foundを楽しみましょう! 43
confidential 44 We are Hiring!