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効果的なコーチングにつながる「幸福の種」を みつけよう!

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November 12, 2021
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効果的なコーチングにつながる「幸福の種」を みつけよう!

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sachi

November 12, 2021

Transcript

  1. 課題と選んだ理由 「コーチング」って何? • 「質問」を中心にした対話でクライアント(相談者)の自律的な目標達成・課題解決を 目指すコミュニケーション • 20年くらい前から日本国内で徐々に広がっている(パーソナル、企業内) コーチングの効果 • コーチの共感的な「傾聴」と「質問」を通して、クライアントが今まで意識していな

    かった事に気づき、自分の課題を自らクリアしていくことができる。 「コーチングが使えない」と言われることをなんとかしたい • クライアントに「気がかり」があると「課題」と自発的に向き合えないため、そのとき は「コーチングテーマの再設定」が必要。(ベテランコーチはこれができる) • しかしコーチ経験が浅いと、質問のバリエーションが少なく、限られた時間の中で「気 がかり」を引き出すことが難しいため効果的なコーチングができない。 2
  2. コーチ クライアント (参考)クライアントの心はいろん な要素であふれている 目標 課題 価値観 体調 第三者 心配事

    優先順位 自信欠如 ↑ マイフィルター ? あなたの目標 を教えて下さ い 現状の課題を 3つあげてく ださい 気がかりがあると目標達成が遅くなる 話されないこと はなかなかわか らない ↓ここばかり見ていてもだめ 4 なかなか課題 解決できない なあ
  3. 「気がかり」がわかるとコーチングが変わる 気がかり の程度 通常のコーチ ング 目的発見 目標実現 課題解決 気がかりの コーチング

    気がかりを制 御可能にする 中・低 高 まずこちらに取り組む ことで全体的な課題解決 までのスピードをアップ を見込めるのではないか これを知る観点と質問がほしい 経験豊富なコーチは頭の中で このようなアプローチをとっ ているが経験が浅いと難しい 5
  4. 「気がかり」の分析に使用したデータ ~幸福度アンケートデータ 幸福度 人生満足 度 ネガ・ポ ジ感情 ドメイン満足度 質問 (36)

    心理学的特性 質問 (94) 欲求 利己欲(~したい) 利己欲満足(~して いる) 質問 (28) 質問 (28) 性格(big5) 質問 (35) パーソナルデータ 質問 (5) 質問 (16) 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 修士論文用アンケート調査データ (アンケートは2011 年 8 月 27 日~ 28 日にWebで実施) 【仮説】 幸福度が低い人= 気がかりのある人= コーチングが機能し にくい人 【仮説】 幸福度が低い人が満 たしたい共通な要素 (=気がかり)を満 たせば幸福度は上が るのでは? 実は幸福の種 6
  5. アンケートデータのイメージ ID 幸福度 ドメイ ン満足 度 心理学 的特性 欲求(利己欲) 欲求

    (利他 欲) 性格 パーソ ナル データ 人生満 足度 ネガ・ ポジ感 情 より多 くの知 識を得 たい 安定し た収入 を得た い ・・・ 5項目 16項目 36項目 94項目 28項目 28項目 35項目 10項目 1 4 2 2 3 6 3 5 3 ・・・ 1500 6 2 ※各項目は7段階で評価 7 分析対象データ ※アンケート回答者1500名(男性750名、女性750名) 15歳~79歳
  6. 【アプローチ1】分析のステップ ステップ1 • 「利己欲の質問」(28個)を因子分析することで8個程度の「幸福の種」を見つけ る ステップ2 • 見つけた「幸福の種」の因子スコアと「幸福度」の関係を評価する 「幸福の種」因子と「幸福度」が関連していることがわかったら以下の打 ち手が打てる

    • コーチングの初期セッションでクライアントに対して「幸福の種」をもとにした質 問をすることにより、クライアントの幸福度を間接的に計る • それにより、コーチングの方向性(今の課題に取り組むか、気がかりに取り組む か)を早期に選択できる(クライアントと相談して決める) 8
  7. 分析ステップと結果 ステップ1:因子分析(利己欲) • 分析ツール:HADとRで実施 • スクリープロットで因子数を決定(3,4,5) • 因子分析結果を比較し、因子数5の結果を採用 ステップ2:因子スコアの平均の差の検定(分散分析) •

    各人(1500人)に対して、人生満足度(質問5個)の得点を平均した「幸福度得点」 と各因子の因子スコアを求める • 幸福度得点を低・中・高(平均値±5SDの3群)にランク分けし各因子スコアの「平 均の差の検定(分散分析)」を行う • 右の2つの因子が平均の差が大きく幸福度への影響が大きいと考えられる 9 幸福の種 まずはこれらの満足度をクライアントに質問してみよう! ◦成⾧したい因子 ◦認められたい因子 ◦生理的と身近な愛情因子 ◦仲間がほしい因子 ◦社会に貢献したい因子 ◦認められたい因子 ◦生理的と身近な愛情因子
  8. ステップ2(詳細) 分散分析(平均の差の検定) ID 幸福度得点 幸福度ラン ク 成⾧したい 因子得点 認められた い因子得点

    生理愛情因 子得点 仲間がほし い得点 社会に貢献 得点 1 3.16 2 6.7 4.00 4.875 7.00 5.00 2 5.16 3 5.6 4.20 4.75 4.00 4.33 3 6.66 3 4.6 4.00 4.25 4.00 4.00 4 2.50 1 4.8 3.00 3.53 4.00 4.00 5 1.83 1 5.9 2.60 4.13 3.50 2.67 因子負荷量から各人データに対する因子得点を算出 仮説:幸福度が「低い」人は◦◦したいという欲求が「高い」のではないか? 検定:幸福度ランク(1:低 2:中 3:高)の人の各因子得点の平均値に差があるか? 14 人生満足度(5質問) の平均値 平均値±5SDでランク分け(1:低 2:中 3:高)
  9. ステップ2(詳細) 分散分析の結果 幸福度ランク 1:幸福度低 2:幸福度中 3:幸福度高 ※平均値±5SDで3群に分割 生理と身近 な愛情欲求 認められた

    い欲求 幸福度ランクが低いほど 因子スコアが高い (仮説通り) →どの因子についても 同じ傾向だった 平均値の差(max-min)が大きい因子を2つ選択 15 3. 2. 0.453 0.325
  10. 分析結果・考察 (ステップ1 因子分析) アンケート項目の利己欲(28個)を5つの因子数で説明できる マズローの欲求5(7)段階と対応づけると、以下の対応になっている 自己実 現欲求 承認欲求 所属と愛の欲求 安全欲求

    生理的欲求 ・知・審美 マズローの欲求5(7)段階 1.成⾧したい因子 2.認められたい因子 3.生理的と身近な愛情因子 4.仲間がほしい因子 5.社会に貢献したい因子 16 5 つ の 因 子
  11. 分析結果・考察 (ステップ2 分散分析) 幸福度ランクが「低い」と因子得点が「高い」という関係性が全因子に見 られた 幸福度ランク毎の因子得点の平均の差(max-min)が特に大きい(=満た すことで幸福度が上がりやすいと思われる)2つの因子が「3」と「2」 • 3. 生理的と身近な愛情因子

    • 2. 認められたい因子 「まずこの2つの欲求を満足させることが大切」という分析結果には、 コーチとして納得感はある。 • 「この2因子の欲求の程度を知るための質問をコーチングの最初で行ってから、コー チングの方向性を決める」という打ち手につながる ※分析から因果関係はわかるわけでは ないが仮説としてはあり得る 17
  12. どんな質問ができるか ~質問のバリエーションを増やしたい 「生理と身近な愛情因子」に関するアンケート項目 • 9. もっとのどの渇きを満たしたい • 23.もっと空腹を満たしたい • 10.もっと好奇心を満たしたい

    • 27.もっとたくさん眠りたい • 12.もっとおいしいものを食べたい • 8. 今以上にかけがいのない家族がほしい • 21.今よりもっと大切な人(家族や親友、恋人など) 「認められたい因子」に関するアンケート項目 • 28.もっとまわりから尊敬されたい • 22.もっとまわりから有能であると認められたい • 25.もっと自分を有能であると認めたい • 13.今以上の社会的地位を得たい • 16.もっと美しい物で着飾りたい 【2つめの課題】 そのまま左の質問しても よいが、類似した意味を もった他の質問を知る ことで状況にあった質問 ができるようになりそう ↓ 【アプローチ2】 「世の中にあるいろんな質 問」から類似質問をリスト アップできるとよさそう! 18
  13. 自然言語処理を使っておすすめ質問Top5を出 力するプログラムの作成 辞書:書籍・HPから「質問」を登録(496個) • CSVファイルで作成(キーワード質問(10個)と選択候補質問(486個)) • キーワード質問は、因子分析での結果から作成 前処理 • 正規化は質問データ入力時に表記揺れ修正

    • 形態素解析(MeCab) • ストップワード • 助詞、助動詞、頻出単語「あなた」 最初はTIF-IDF、続いてWord2Vecで単語ベクトルの作成 • キーワード質問と選択候補質問を合わせて学習 おすすめ質問Top5選択 • キーワード質問のID(0~9)を指定して、その質問のCos類似度に近い質問を選 択候補質問からリストアップする 20
  14. 質問選択結果(Word2Vec例) キーワード質問 • もっと有能であると認められたいですか 選択結果(Top5) おすすめ質問 COS類 似度 1 取り組む過程であなたは何を得られますか

    0.7816 2 自分の失敗を認めた時、どう表現してますか 0.7809 3 リーダーとしてあなたは何を求められていますか 0.7809 4 有能なチームとはどんなチームですか 0.7798 5 それを手にするとプラスαで何を得られますか 0.7787 悪くはないが、しっくりこない 質問も選択されている 21
  15. 質問選択結果(学習済みモデル:Chive使用) キーワード • もっと有能であると認められたいですか 選択結果(Top5) おすすめ質問 COS類 似度 1 自分の失敗を認めた時、どう表現してますか

    0.5816 2 上司からの命令を部下にどう伝えていますか 0.5466 3 部下の失敗にどんな態度をとっていますか 0.5235 4 有能なチームとはどんなチームですか 0.5208 5 部下に対する敬意をどのように表していますか 0.5156 赤文字:Word2Vecと共通 Word2Vecよりも意味的に近い質 問が選択されている 23
  16. 質問選択結果(Word2Vec例) おすすめ質問 COS類 似度 1 取り組む過程であなたは何を得られますか 0.7816 2 自分の失敗を認めた時、どう表現してますか 0.7809

    3 リーダーとしてあなたは何を求められていますか 0.7809 4 有能なチームとはどんなチームですか 0.7798 5 それを手にするとプラスαで何を得られますか 0.7787 24 質問選択結果(学習済みモデル:Chive使用) おすすめ質問 COS類 似度 1 自分の失敗を認めた時、どう表現してますか 0.5816 2 上司からの命令を部下にどう伝えていますか 0.5466 3 部下の失敗にどんな態度をとっていますか 0.5235 4 有能なチームとはどんなチームですか 0.5208 5 部下に対する敬意をどのように表していますか 0.5156 【キーワード】 もっと有能であると認められたいですか ? ? OK OK OK OK OK OK OK OK 納得
  17. 工夫点(苦労した点) :統計の観点から 「どのデータ」を「どの統計手法」で分析すれば自分がほしい結果を手に入れる ことができるか試行錯誤の連続だった • 「心理学的特性」 「欲求」「性格」・・どれを使う? • 「幸福度」の「関係」を示すにはどの手法を使えばいい? •

    最終的にはいろいろ組み合わせて試行錯誤の結果、「欲求」の因子分析と「幸福 度」との分散分析におちついた ツールや関数を使うと大量の分析結果が手に入るが、その結果の読み解き方が難 しかった • モデルを評価する観点の中には、授業で学んだものもあったがそれ以外にもはたく さんあった • 参考書籍やWeb検索から評価指標の意味を調べて自分が理解できた範囲で結果のと りまとめを行った 統計の世界は広く、学び続けていかなくてはならないと実感 27
  18. 工夫点(苦労した点) :自然言語処理の観点から 授業で習った「単語のベクトル化」をもとにしてどのように「文章のベク トル化」をすればよいか調べるのに時間がかかった • Webをキーワード検索して様々なサイトを調べた Word2Vecの使い方を理解するのに時間がかかった • サンプルコードをWebからコピーしてもエラー発生!(ライブラリのバージョン違い?) •

    (例)ColaboratoryとJupyter Notebookで使用できるパラメータが違う 学習済みモデルの利用 • メンターの方のアドバイスをいただいて学習済みモデルを使用することにした。 • モデルのダウンロード方法や使い方などがわからず苦労したが納得度の高い結果が 得られた。チャレンジしてよかった! Model = word2vec.Word2Vec(word_list,vector_size=100,min_count=5,window=5) ↓ size(Colaboratoryの場合) 28
  19. 今後「さら」に実施してみたいこと 質問選択機能拡張 • 辞書の入れ替えと自由キーワード(今は埋め込み式)からの類似質問選択機能へ改 良 因子分析の観点から • 共分散構造分析(SEM)やグラフィカルモデリングを使って、因子の構造や因果関 係を分析したい。 •

    上記分析結果をもとに、単語ベクトルにコーチングの観点からの重みを負荷して類 似質問選択を強化したい 機械学習の観点から • キーワードから自動質問生成 • さらに、表情や声をインプットにした自動質問生成 コーチング ロボットが できるといいな 30