Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
Recap InnerSource Gathering Tokyo 2024!!
Search
shoma kubo
September 24, 2024
1
69
Recap InnerSource Gathering Tokyo 2024!!
shoma kubo
September 24, 2024
Tweet
Share
Featured
See All Featured
The Straight Up "How To Draw Better" Workshop
denniskardys
232
140k
What’s in a name? Adding method to the madness
productmarketing
PRO
22
3.2k
Making the Leap to Tech Lead
cromwellryan
133
9k
For a Future-Friendly Web
brad_frost
175
9.4k
The Psychology of Web Performance [Beyond Tellerrand 2023]
tammyeverts
45
2.2k
Responsive Adventures: Dirty Tricks From The Dark Corners of Front-End
smashingmag
251
21k
[Rails World 2023 - Day 1 Closing Keynote] - The Magic of Rails
eileencodes
33
1.9k
[RailsConf 2023 Opening Keynote] The Magic of Rails
eileencodes
28
9.1k
StorybookのUI Testing Handbookを読んだ
zakiyama
27
5.3k
Exploring the Power of Turbo Streams & Action Cable | RailsConf2023
kevinliebholz
28
4.4k
Product Roadmaps are Hard
iamctodd
PRO
49
11k
Code Reviewing Like a Champion
maltzj
520
39k
Transcript
Recap InnerSource Gathering Tokyo 2024!!
今日は2部制 第1部 基調講演とスペシャルセッションをRecap!! 第2部 運営のお話 & おまけ「なぜインナーソースマンが生まれたのか」
自己紹介 久保 翔馬 (KUBO Shoma) InnerSource Commons Japan Community Lead
InnerSource Commons Trusted Committer InnerSource Gathering Tokyo 2024 Executive Committee
無事開催できました !! 日時 : 2024/08/08 12:30 ~ 20:00 会場 :
KDDI DIGITAL GATE 内容 : 9セッション + OST + 懇親会 参加者 : 63名
セッションアーカイブ公開されてます !!
今日は基調講演とスペシャルセッションを Recap!!
基調講演を Recap
None
パネルトークトピック Microsoftの組織文化とクロスチームコラボレーション どんなフィードバックがよいフィードバック? フィードバック文化を組織にインストールするには 開発生産性をあげるコミュニケーションとは コラボレーションと作業のプライオリティの設定方法
Microsoftの組織文化とクロスチームコラボレーション 組織文化について Microsoft の組織文化は牛尾さんが入ったときにはすでに風通しがすごく良かった。 「こんなデカイ会社なのにこんなにゴリゴリにオープンなんだ!」 クロスチームコラボレーションについて Azure 、 Azure Functions
という非常にデカいプロダクトを開発していると チームとチームのコラボレーションが発生する。 自分のチームでは最優先なんだけど他チームではプライオリティが低かったりする。 この場合はマネージャーに頼んで、マネージャー同士でプライオリティをあげる調整 をしてもら う。 その結果、他チームのプライベートリポジトリの権限をもらったりして コラボレーションにつながっている。
どんなフィードバックがよいフィードバック ?① 日本と違ってフィードバックがプロセスとして決まっているわけではない。 内発的動機づけでレビューしてる・してもらう。 重要なのは「自分はこう思ってます!」というのを他の人とシェアできる環境が整っているこ と。 日本「こんなの普通デザインパターン勉強してたら知ってるでしょ」 Microsoft「これだと他のデザインパターンと誤用してしまう可能性があるからこうしてみた ら?」 内容的に結構なことは言うけど感情が乗ってないので心にこない。
どんなフィードバックがよいフィードバック?② フィードバックすること・もらうことがナチュラル、頻繁に行われているため 「具体的にこれが良かった!嬉しかった!」 というものがすぐには思いつかない。 良いフィードバックのもらい方としてメンタリングセッション がある。 「この人イケてるよなぁ」 って人に2週間に1回30分ぐらいの時間をもらって色々相談さ せて”いただく”。
フィードバック文化を組織にインストールするには フィードバックし合う文化から得られるベネフィットを お偉いさん含めたみんなの前でプレゼンしよう。 カルチャーインストールするのに孤軍奮闘していても理解も関心も得づらい。 なので何をやろうとしているのか先にプレゼンしておくことで 普段と違うことをやっていても納得してもらえるし、理解も得られやすい。 新しいことに取り組もうとするとミドルマネージャーが障壁になること多い。 そのため先にミドルのさらに上のマネージャーを巻き込んでチャレンジする ことを理解し てもらう。
そうすればたとえ失敗してもチャレンジそのものを評価してもらえる。
開発生産性をあげるコミュニケーションとは 生産性はあげるものじゃなくて結果としてあがるもの だと思う。 生産性という言葉を聞くと急かされているような気分になるけれど、 Microsoft に来てから1回も急かされたことがない。 「遅くてごめん」とマネージャーに伝えると逆に「時間をかけていいものをつくろう」と言わ れたこともあるし、理解することにちゃんと時間をかけよう というカルチャー。 理解に時間をかけることでミスも減り、何かが起こってもすぐわかるようになるため好循
環になる。 これが結果としてはやくなる、生産性があがる、ということだと思うので 生産性をあげることを追求しないほうが逆に良いんじゃないかと感じる。
コラボレーションと作業のプライオリティの設定方法 プライオリティの決定はマネージャー。 状況に応じてプライオリティはすごい頻繁に変わる。 プライオリティをあげる必要がありそうなものはマネージャーに相談して 対応してもらうことはあるが、決定権はマネージャーにある。 マネージャーは牛尾さんをはじめとしたメンバーののやっていることを すごく把握しているので、プライオリティの判断はマネージャーがするほうが うまく回る。
このセッションから得たヒント チーム間のコラボレーション・協働を促進するためには 共通のゴールを持っていることを認識させる サイロのある組織では組織間に利害の対立が起きている。 これは各々が帰属意識を抱いている内集団の行動目標を優先するためである。 そのためこの内集団の行動目標が共通であると認識させることで クロスチームコラボレーションを促進することができる。( ≒ 再カテゴリー化) インナーソースは上位集団アイデンティティの形成と再カテゴリー化を促進する
スペシャルセッションを Recap
None
パネルトークトピック インナーソースとチームトポロジーの共通点とは? 組織/チームとしての活動?個人としての活動? コラボレーションの活性化 vs コミュニケーションの複雑性! 複雑性とどう向き合うか? チームトポロジーとインナーソースがチームに与える影響
None
None
インナーソースとチームトポロジーの共通点とは? どちらもサイロを解消し、イノベーションを促進する点は同じだが わかりやすい共通点は難しい。 チームトポロジーは 「チームの中に閉じた方が邪魔が少なくて早く進むモデル」 インナーソースは 「みんなを巻き込んだほうがいいものができるモデル」 プロダクトや使っているものによって変わってくる。 チームタイプによっても相性の良し悪しはありそう。 チームトポロジーのパターンとインナーソースのパターンの組み合わせが
有効なときもあれば、良さを消してしまうときもある。
組織/チームとしての活動?個人としての活動?① まず会社組織の一員なのでインナーソースの活動も仕事 としてすることになる。 そのためやはり仕事としての文脈は必要だと思う。 やっても良いということが明示的 になっている、もしくは文化的に土壌がある 、など組 織的な後押しがあるほうが良い。 典型的な組織の場合、やはりトップダウンとボトムアップの組み合わせが王道。 えらい人にやったこともないのにいきなりインナーソースやりたい!と言っても通らない
ので、小さくボトムアップで始めてみる 。 そしてスケールしようとしたタイミングでミドルマネージャー以上を巻き込んで予算や稼 働時間の調整をトップダウンでサポートしてもらおう 。
組織/チームとしての活動?個人としての活動?② トップダウン vs ボトムアップという観点だけでなく、中間にいるミドルも大事 。 いかにミドルに手柄を立てさせるかという観点も必要。 継続性を考えると成果の見せ方も重要 でイベントで話して採用に繋げるとか、 会社のイメージを良くするとか外への働きかけをして “インナーソーシング”だけでなく、組織からのサポートの継続性
も意識する。
コラボレーションの活性化 vs コミュニケーションの複雑性 ! 複雑性とどう向き合うか?① 先の話にもあったけどチームトポロジーのパターンとインナーソースのパターンの組み 合わせなので認知負荷が上がったり関係者が増えたりしてコミュニケーションは複雑に なる。 そのためコミュニケーションチャネルをあちこちにつくらないように工夫する必要が ある。
チームトポロジーでは チームAPI というプラクティス コミュニケーションの方法に一貫性を持たせる。 インナーソースでは README.md と CONTRIBUTING.md を用意 コミュニケーションの場を整理する。
コラボレーションの活性化 vs コミュニケーションの複雑性! 複雑性とどう向き合うか?② コミュニケーションの取り方は非同期コミュニケーションのほうが良さそう。 特にストリームアラインドチームが関わる場合は同期的にコミュニケーションを取ろうと するとフローへの影響度合いが大きい。 一方でインナーソースはイネイブリングチームとの相性は良さそう。 イネイブリングチームはスキルトランスファーをするチームなので 例えば
研修資料のインナーソース化 などすることで参加者からのフィードバックを得ら れる。
コラボレーションの活性化 vs コミュニケーションの複雑性! 複雑性とどう向き合うか?③ DENSO's cloud approach: Challenges in cloud
and IaC for Japanese manufacturing プラットフォームチームで共通化 Terraform Module をつくったお話。 ※ https://www.youtube.com/watch?v=3sRXQ5unl0o&ab_channel=HashiCorp
コラボレーションの活性化 vs コミュニケーションの複雑性! 複雑性とどう向き合うか?④ しかしながらチームタイプ関係なく全体を通して言えるのは コードはオープンにしてるけど PRもらうと困るパターン もあるということ。 このパターンはステークホルダーが多くいたり、独自の”お作法”を持つチーム、 すなわちプロダクトに直接関わりが強いチーム
ほどこの傾向にあると思う。 なのでこの典型例であるストリームアラインドチームが インナーソースのコードオーナーを務めるのは大変かも。
チームトポロジーとインナーソースがチームに与える影響① チームトポロジーにおけるチームの関係性にインナーソースがどう影響するかは 相反する概念ではないので結局のところ実験して理解を深める のが良さそう。 アジャイル開発でプロダクト開発しているのであれば 作るものも実験だし、仕事の進め方も実験するしかない。 そのため どのチームとどうやってコラボレーションすれば良いのかというもの実験の範囲 にな る。
なのでやってみてうまくいきそうだったらアピールして社内に味方を増やしていけばよい し、ダメだったらやめましょうでよいんじゃないか。
チームトポロジーとインナーソースがチームに与える影響② 「これがチームトポロジーだ!」 「これがインナーソースだ!」 ってやってると頭がパンクしてしまうので、ほどほどに意識しながら できるところからやってみるのが良いのではないか。 結果的に 「あとから見たらこれってインナーソースだったね 」 って形もアリだと思う。
運営のお話
運営のお話 - 運営メンバー - 開催までのスケジュール - イベントサイト作成 - セッションスピーカー集め -
ノベルティ
運営メンバー 運営メンバーは14人 大まかに2チーム体制で活動 - 企画・運営チーム - オンサポ(配信)チーム 普段の仕事のロールは様々 !!
開催までのスケジュール 2024/02/03 ISGT2024運営用の Slack チャンネル作成 2024/03/07 InnerSource Gathering Kickoff の実施
2024/05/10 イベントページの公開 2024/06/Early セッションスピーカー決定 2024/07/02 会場下見① & 機材テスト 2024/07/22 会場下見② & リハーサル 2024/08/08 ISGT 2024 !!
イベントサイト作成 GitHub 上で管理 同期的な活動と非同期的な活動を両軸で活動 - 同期的な活動は Issue を作ったりモブプロしたり - 非同期的な活動はPRのレビューや
Issue 上でのディスカッションなど クオリティが高いイベントサイトができた !!
セッションスピーカー集め 当初は CfP (Call for Proposals)での募集を想定だったが変更に 「この人のこういう話を聞きたい!」をテーマに 運営メンバーで候補者をリストアップし声掛け 基調講演・スペシャルセッション・事例 と
セッションカテゴリのバランスも良かった !!
ノベルティ スタッフTシャツ 運営メンバー用とスピーカー用で2色用意 着心地最高!! ステッカー ノーマルカラー、JAPANカラー、キラキラ の3つ用意 個人的にはもったいなくて貼れない… InnerSourceペン ジェットストリームなので書き心地めっちゃ良し
次回開催へのプラン イベント規模の拡大 会場キャパシティを増やす 2トラック制や2日間開催など セッション選定 CfP 方式の採用 海外スピーカーの招聘 スポンサーシップの拡大 今回実施しなかったスポンサー募集の仕組みづくり
おまけ なぜインナーソースマンが生まれたのか
第1回ノベルティ MTG 会社に持って帰ってもらって話のネタにできるようなものにしたい 参加費無料のイベントなので予算は多く取れないはず… できれば日本っぽいものだといいな - ステッカー - シール -
ストラップ - アクリルスタンド
価値基準ステッカー RSGT 2024 で配布されていた「価値基準ステッカー」を知る 爪に貼ってネイル風にしたり面白そう !! 「そういえばインナーソースにキャッチーな言葉ってないなぁ」 ※ RSGT =
Regional Scrum Gathering Tokyo
インナーソースにキャッチーさを見出したい インナーソースの原則はあるけどぱっと見だとわかりづらい - オープン性 - 透明性 - 優先的なメンターシップ - 自発的なコードコントリビューション
個人的には日本コミュニティをとっつきやすく参加しやすい雰囲気にしたい !!
価値基準を考える会 #1 今の価値基準を整理し「誰に向けた何があると嬉しいか」をディスカッション インナーソースという概念を知り実践していくフローの中で何が必要かを整理 1. 簡潔に本質を伝えられるコンテンツ 2. わかりやすく腑に落ちる詳細なコンテンツ 3. 難しいが実践するうえで役に立つコンテンツ
インナーソースに関する日本語コンテンツ - 日本語訳した書籍 - Meetup のアーカイブ(Youtube) - 財団のHP上にある Learning Path
初心者向け 上級者向け わ か り に く い わ か
り や す い
初心者向け 上級者向け わかりやすく腑に落ちる詳細な コンテンツ 簡潔に本質を伝えられるコンテンツ 難しいが実践するうえで役に立つコンテンツ わ か り に
く い わ か り や す い
初心者向け 上級者向け わ か り に く い わ か
り や す い このエリアに コンテンツが ない !!
何があると良い? アジャイル開発を例に探る - 焼肉レトロスペクティブのうた - 象死んだ魚嘔吐のうた - Fun Done Learn
のうた - スクラムガイド - アジャイルマニフェスト (アジャイルソフトウェア開発宣言) 1. 簡潔に本質を伝えられるコンテンツ 2. わかりやすく腑に落ちる詳細なコンテンツ
価値基準を考える会 #2 #3 現時点で存在するインナーソースに関する日本語コンテンツを整理 インナーソースに関する「〇〇の歌」をつくりたい !! テーマ「InnerSource とは?」でブレスト & グルーピング
「インナーソースの第1歩目を踏み出す」がテーマに決定 !! ブレストで出たワード・フレーズを テーマに沿って歌詞へと落とし込み 順番を入れ替えつつ歌詞が完成!!
KDDIアジャイル開発センターの社員部活動「音KAG部」のみなさまに 編曲・歌入れ・イラスト作成・動画作成いただきました - Vo: 小笠原さん - 作曲: piyo中島さん - Arr&Gt:
髙谷さん - key: KAG新入社員さん - 動画: 大坪さん - ロゴ&イラスト: 岸田さん こうしてインナーソースマンが生まれた
ノベルティMTGで出たアイディアが最終的には歌にまで昇華され コミュニティ活動をしていないと絶対得られない経験をさせてもらった。 当初の目的である 「会社に持って帰ってもらって話のネタにしてもらう」 も 達成できたように思える。 価値基準を考える会に集まってくれたみなさんと、 piyo中島さんはじめKAGのみなさんに感謝申し上げます。 おまけのまとめ
JAPANコミュニティ運営 ISGT2025のオーガナイザー募集!