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GitHubでAIレビューを組み込む 〜Claude Code Actionデモ&AIエージェ...
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technuma
December 04, 2025
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GitHubでAIレビューを組み込む 〜Claude Code Actionデモ&AIエージェントの設計方針〜 / Claude Code Action for beginners
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December 04, 2025
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Transcript
GitHubでAIレビューを組み込む Claude Code Actionデモ&AIエージェントの設計方針 グロービス 大沼和也 ©GLOBIS. ALL Rights Reserved.
GitHub Actionsの基礎 Claude Code Actionとは何か セットアップの手順 実際の使い方と活用事例 今日お話しすること Claude Code
Actionを使って、GitHub上でAIと協働開発する方法 » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 2│
これからAIレビュワーを導入しようと考えている方 導入したが「欲しいレビューが来ない」と感じている方 どこまでAIレビュワーを頼れるのか分からないと思っている方 以下の方向けにお話します ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 3│
0. 前提知識 ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 4│
CI/CD: 継続的インテグレーション/継続的デリバリー コードのプッシュやPR作成などのイベントをトリガーに、自動でタスクを実行 テスト、ビルド、デプロイなどを自動化できる GitHub Actionsとは GitHubが提供するCI/CD自動化プラットフォーム » ©GLOBIS. ALL
Rights Reserved. 5│
ワークフロー: 自動化されたプロセス全体(YAMLファイルで定義) ジョブ: ワークフロー内の実行単位 ステップ: ジョブ内の個別タスク アクション: 再利用可能な処理の単位 GitHub Actionsの基本構成
ワークフロー、ジョブ、ステップ » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 6│
name: テストの実行 on: [push, pull_request] # トリガー jobs: test: #
ジョブ runs-on: ubuntu-latest steps: # ステップ - uses: actions/checkout@v2 # アクション - run: npm test # コマンド実行 GitHub Actionsの構文例 » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 7│
テストの自動実行: PR作成時に自動でテストを実行 コードレビュー: 静的解析ツールを自動実行 デプロイ: mainブランチへのマージで本番環境へデプロイ 通知: Slackなどへの自動通知 そしてAIとの協働: Claude
Code Actionのテンプレートがすでに公式から用意され ている GitHub Actionsでできること 開発フローの自動化 » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 8│
AIの出力は実行ごとに微妙に変わる可能性がある ブレを最小限にする設計が重要 不用意にコンテキストを渡しすぎない AIをワークフローに組み込む際の注意点 AIは確率的挙動をする » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved.
9│
悪い設計 1. AI がPR を一括取得 2. AI がPRs をループして切り出し 3.
AI が各PR をレビュー 問題点 AIが処理フロー全体を担当 コンテキストが大きくなり、挙動が不安定に デバッグが困難 悪い例:AIに複雑な処理を任せる » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 10│
良い設計 1. スクリプトでPR を一括取得 2. スクリプトでループ処理 3. PR 単位でAI を発火(レビューのみ)
メリット AIは単一のタスク(レビュー)に専念 コンテキストが小さく、挙動が安定 デバッグしやすい 良い例:AIは単一タスクに集中 » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 11│
単一責任の原則: AIには1つのタスクだけを任せる 確定的な処理はスクリプトで: ループ、条件分岐、データ取得など AIは判断や生成に集中: コードレビュー、テスト生成、ドキュメント作成など 小さなコンテキスト: 必要最小限の情報だけをAIに渡す AIワークフローの設計原則 シンプルに、確実に
» ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 12│
1. Claude Code Actionとは ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 13│
PRやIssueで @claude とメンションするだけでAIがコードレビュー・実装を支援 コード変更、質問への回答、実装タスクの自動化が可能 複数の認証方法に対応(Anthropic API、Amazon Bedrock、Google Vertex AI等) Claude
Code Actionとは GitHub PR/IssueでClaudeを活用できるGitHub Actions » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 14│
コードレビュー: PRで気になる箇所を質問できる 実装支援: Issueで実装方針を相談・コード生成 自動化: CI/CDパイプラインに組み込める チーム開発: メンバー全員がAIの恩恵を受けられる なぜClaude Code
Actionが便利なのか 開発フローに自然に統合 » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 15│
1. クイックセットアップ(推奨) ターミナルで /install-github-app を実行 ガイドに従うだけで数分で完了 2. 手動セットアップ より細かい制御が必要な場合 3ステップで完了
セットアップは簡単 2つの方法から選べる » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 16│
2. セットアップ手順 ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 17│
# Claude Code を起動 claude # GitHub アプリをインストール /install-github-app GitHubアプリの設定とシークレットの構成を自動でガイド
リポジトリの管理者権限が必要 Anthropic API直接利用者のみ クイックセットアップ(推奨) ターミナルで簡単セットアップ » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 18│
1. https://github.com/apps/claude にアクセス 2. Claude GitHub アプリをインストール 3. 必要な権限を付与 Contents:
読み取り・書き込み Issues: 読み取り・書き込み Pull Requests: 読み取り・書き込み 手動セットアップ: ステップ1 GitHubアプリのインストール » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 19│
リポジトリの Settings > Secrets and variables > Actions 2つの認証方法から選択 APIキー認証:
ANTHROPIC_API_KEY https://console.anthropic.com でAPIキーを取得 OAuthトークン: CLAUDE_CODE_OAUTH_TOKEN Pro/Maxユーザー向け claude setup-token コマンドで生成 手動セットアップ: ステップ2 APIキーの設定 » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 20│
.github/workflows/claude.yml を作成 name: Claude Code Action on: issues: types: [opened,
edited] issue_comment: types: [created, edited] pull_request: types: [opened, edited, synchronize] pull_request_review_comment: types: [created, edited] 手動セットアップ: ステップ3-1 ワークフローファイルの作成 » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 21│
jobs: claude: runs-on: ubuntu-latest steps: - uses: anthropics/claude-code-action@v1 with: anthropic_api_key:
${{ secrets.ANTHROPIC_API_KEY }} claude_args: "--max-turns 5" ワークフローファイルの作成(続き) » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 22│
APIキーを直接コミットしない 必ずGitHub Secretsを使用 定期的なトークンローテーション 組織レベルのシークレット管理 PRやIssue内でAPIキーを共有しない セキュリティのベストプラクティス 絶対に守るべきこと » ©GLOBIS.
ALL Rights Reserved. 23│
# 正しい anthropic_api_key: ${{ secrets.ANTHROPIC_API_KEY }} # 絶対にやってはいけない anthropic_api_key: "sk-ant-api03-xxxxx"
正しい設定方法 » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 24│
3. 使い方 ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 25│
例1: コードレビュー依頼 @claude このPR のセキュリティ面をレビューしてください 例2: 実装依頼 @claude ユーザー認証機能を実装してください テストコードも含めてお願いします
基本的な使い方 PRやIssueで@claude とメンション » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 26│
例3: 質問 @claude この変更が既存の機能に影響しないか確認してください 基本的な使い方(続き) » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved.
27│
- uses: anthropics/claude-code-action@v1 with: anthropic_api_key: ${{ secrets.ANTHROPIC_API_KEY }} claude_args: |
--max-turns 10 --model claude-sonnet-4-5 主なオプション --max-turns : 最大ターン数(デフォルト: 5) --model : 使用するモデル --budget : トークン予算の制限 高度な設定 claude_argsでカスタマイズ » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 28│
4. 活用事例 ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 29│
Before: レビュアーが全てのPRをチェック After: Claudeが初期レビュー → 人間が最終確認 @claude 以下の観点でレビューしてください: - セキュリティ脆弱性
- パフォーマンスの問題 - コーディング規約の遵守 活用事例1: コードレビューの自動化 PRの初期レビューをClaudeに任せる » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 30│
@claude このコンポーネントのテストコードを生成してください。 以下のケースをカバーしてください: - 正常系 - 異常系(バリデーションエラー) - エッジケース 効果
テストカバレッジの向上 開発者がビジネスロジックに集中できる 活用事例2: テストコードの生成 テストコードを自動生成して品質向上 » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 31│
@claude このAPI のREADME を生成してください。 以下を含めてください: - エンドポイント一覧 - リクエスト/ レスポンス例
- エラーハンドリング 効果 ドキュメントの鮮度を保てる 開発者の負担軽減 活用事例3: ドキュメント生成 コードから自動でドキュメント生成 » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 32│
@claude この関数をリファクタリングしてください: - 関数を小さく分割 - TypeScript の型安全性を向上 - テストコードも更新 効果
コード品質の継続的改善 チーム全体のコード理解度向上 活用事例4: リファクタリング支援 技術的負債の解消を効率化 » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 33│
5. より効果的な使い方 ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 34│
ADR(Architecture Decision Records): アーキテクチャの意思決定記録 ポストモーテム: 過去の障害や問題の振り返り DevExチームの知見: flaky tests など繰り返し発生した作業の自動化ノウハウ
レビューガイドライン: チーム固有のレビュー観点 AIレビュアーの元ネタを用意する 機械的に判断できないものの、チームで共通認識となっているもの » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 35│
これらの情報をAIに渡すことで、より質の高いレビューが可能に RailsにおいてServiceクラスは非推奨 fatモデルは問題なし(リッチドメインモデル) カウンターキャッシュの更新漏れ 追加と削除が対になっているか テストにおいてidが衝突して落ちる 時間軸ベースのテストがflaky testsにつながる これらを観点ごとにagent化 »
ADRに基づくレビュー観点 » 過去の障害から学んだ教訓 » 繰り返し指摘される項目 » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 36│
レビューで見つかった問題は一度きりの問題ではない 同じ種類の問題が今後も発生する可能性が高い 具体的な指摘を抽象化して、AIの観点として追加する チューニング:問題を繰り返さないために 具体例から観点を抽象化する » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved.
37│
問題: ユーザーがグループから削除された時はカウンターキャッシュ更新処理が入 っていたものの、追加されたときにはカウンターキャッシュが更新されていなか った(少しぼかしてます) 今回の修正としては group.add_learners! の中で learning_path.recalculate_completed_users_count という メソッドを呼ぶ形で修正した
チューニング:実際に抽象化を考えてみる例 ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 38│
Most Specific(カンニングレベル): add_learners! / recalculate_completed_users_count 問題: テスト固有の名前で、AIが答えを覚えてしまう 汎用性が低い Medium(汎用的な英語): create_item
/ update_total バランスが良い 同種の問題に適用可能 Most Abstract(日本語プレースホルダー): メソッドA / 再計算処理 抽象度が高いので、文脈による意味付けができるのであればOK 抽象化レベルの選択 » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 39│
1. レビューで問題発見 → AIが見逃した問題をメモ 2. 観点の抽象化 → 具体例から汎用的なルールを作成 3. CLAUDE.mdに追加
→ AIの知識ベースを更新 4. 次のレビューで検証 → AIが同種の問題を検出できるか確認 結果: チーム全体のコード品質が継続的に向上 継続的な改善サイクル AIレビュアーを育てる » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 40│
まとめ ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 41│
1. 簡単セットアップ: /install-github-app で数分 2. 安全な運用: GitHub Secretsでセキュアに 3. 柔軟な活用:
レビュー、実装、ドキュメント生成など 4. チーム開発: メンバー全員がAIを活用可能 claude /install-github-app まとめ Claude Code Actionで開発効率を向上 » 今日から始められる! » ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 42│
公式ドキュメント: https://code.claude.com/docs GitHubリポジトリ: https://github.com/anthropics/claude-code-action Claude Console: https://console.anthropic.com ベストプラクティス: https://www.anthropic.com/engineering/claude-code- best-practices
参考リソース ©GLOBIS. ALL Rights Reserved. 43│
ご清聴ありがとうございました ©GLOBIS. ALL Rights Reserved.