Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

分断を乗り越える(3/8 登壇資料)

Seiji Amashige
March 25, 2024
490

分断を乗り越える(3/8 登壇資料)

Seiji Amashige

March 25, 2024
Tweet

Transcript

  1. 講談社の課題 2024/03/08 分断を乗りこえる - 2 講談社の特色: 「総合出版社」であること • 「雑誌」を中心として発展=各「編集長」に、 絶対的とも言える意思決定権がある。 • それぞれ様式の異なる城に、歴史・文化の異な

    る領主(編集長)と領民(編集部員)がいるよ うな状態。 • 意思決定や、ちょっとした日々のオペレーショ ンの方法論もバラバラ。 ⇨ 2010年代まで、各編集部はバラバラに、それぞれ の努力によってWEB施策に挑戦。しかし… ⇨「やりきれずベンダー丸投げ」「深まらない知 見」「片手間・他人事化」が常態化していた。
  2. 「仲間」としての 内製化チームを成立させる 装置=KODANSHAtech社 もちろん、非技術の企業にとっては、開発の専門的知見 や新技術商材を持つ外部ベンダーとの協業は必須。 一方で技術を「縁遠いもの」「自分とは関係ないもの」 と規定したままで事業を行っていくことは、少なくとも コンテンツビジネス=情報を届ける産業においては、み ずからビジネスに「限界」を作ることに他ならない。 そこには「発注・受注」の関係性ではない、「仲間」と

    しての専門家が必要。 ⇨ そうした人材をグループとして安定的に確保する枠組 みとしてKODANSHAtech社を発足させた。 発注・受注の関係のデメリットとは… • 発注側に知見が貯まらず、的外れ・思い つきによる指示を繰り返す。 • 上記により、全般的に開発方針やその後 の運用体制構築を丸投げしてしまう。 • サービスの継続運用のフェーズで、発注 元の参加意識の低さがアダになり、継続 改善が行えない。 • 全体の開発進行と関係ないタイミングで 「ただやりたいことを投げるだけ」とな り、それが早期に実現できないフラスト レーションから協業先を変えるなど不毛 なコミュニケーションサイクルに陥る。 • 受注側も「仕事」として参加する形にな るので、不毛な発注に対しても「はいは い」と反発せずに受けれてくれてしまう 場面がある。結果、サービスにとってベ ストな選択が行われない。 2024/03/08 分断を乗りこえる - 5
  3. 編集部 他のグループ会社 編集・企画・記事の制作 SNS担当 コスメDB管理 データ分析 編集長 Cosme DB Word

    Press Re:dash Bigquery techチームが業務とどう関わるか 2024/3/8 分断を乗りこえる - 14 KODANSHAtech(+α) techチーム
  4. ある組織がそのコミュニケーション構造において 完全に柔軟でない限り 、その 組織は生み出すすべてのデザインにおいて、自分自身のイメージを刻印する ことになる。組織が大きくなればなるほど、柔軟性は低下し、その現象は顕著に なる。
 https://www.melconway.com/Home/Committees_Paper.html ある組織がそのコミュニケーション構造において 完全に柔軟でない限り 、その

    組織は生み出すすべてのデザインにおいて、自分自身のイメージを刻印する ことになる。組織が大きくなればなるほど、柔軟性は低下し、その現象は顕著に なる。
 https://www.melconway.com/Home/Committees_Paper.html →コミュニケーション構造に柔軟性があれば、組織が生み 出すデザインは組織と似ない 2024/3/8 分断を乗りこえる - 19
  5. 運用の改善・Datadogの導入 • ビルド自動化と短期間リリースサイク ルができるようにする(CI/CD) • システムコンポーネント境界を跨い で、ログ・トレースを確認できるよう にする=>Datadogの導入 ◦ あるページが表示できないとき、

    WordPressのエラーなのかCosmeDBの エラーなのか検索エンジンのエラーなのか 判断できなかった ◦ 設計情報の共有だけでは実際のシステムの 結合時の振る舞いはわからない。 2024/3/8 分断を乗りこえる - 25
  6. なぜDatadog? • カンバンなどの情報はほとんど Notion に集約しているが、参加メンバーの 意見でそのまま変更できる • Datadog の導入もこれとほぼ同じ理由で、メンバーが参加して gradual

    に やり方を変えていくことができる • 業務のための情報システムは、改善して使いやすくしていくことが必要で、 可塑性があって理解しやすいのはかなり重要度が高い 2024/3/8 分断を乗りこえる - 26
  7. • 翌日には根本原因を特定( join で想 定しない行数になったところを group by していた) • この日は休日だったので業務指示

    はないが、メンバーが適当に Datadogを検索して原因特定して くれた様子 • スロークエリを特定できるように ダッシュボードを整えようという 提案があった 2024/3/8 分断を乗りこえる - 30