Feedforce Inc. 社内技術勉強会での発表資料です。
認知のはなし 2020/08/28 Fri. FFTT#407 @tmd45cognition
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入社7年になりました tmd45 です。 今日はいろんな本を読んだら、じつは同じこと言ってたおもしろ〜!って気づいた話。 407 Proxy Authentication Required
“認知とは(心理学などで) 人間などが外界にある対象を知覚した上で、それが何であるかを判断したり解釈したりする過程のこと。 3出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/04/20 00:55 UTC 版)
人は正しく事実を認知できない 「事実」を見て、ひとが頭の中で認識することを「認知」という。考え方のクセとも言える。 ひとの頭の中にはたくさんの「フィルター」がある。これまでの「経験」や「性格」、「本能」などによるもの。 実際に起きていることと、それをひとが感じた認知では大きな隔たりがある。 見出しは『エンジニアリング組織論への招待』1-4. 論理的思考の盲点 より
認知のフィルターが、物事を事実から遠く離れたものに歪めてしまう。 極端な例: 「僕はAさんに嫌われている」(フィルター) → 会話の返事がなかった。Aさんは僕のことが嫌いだから無視したのだろう → 実際はただ聞こえてなかっただけで "嫌いだから" という事実はない 認知のゆがみ
さきほどの "極端な例" を見て、なにを考えましたか?どういう感情になりましたか? 認知と感情はつながっている
認知は感情とつながっていて、感情は行動とつながっている。 事実に対して認知がゆがんでいると "怒り" "恐怖" "不安" といった「感情」が発生し、そこから自分を守るための「行動」が発生する。 認知と感情はつながっている
● ゼロイチ思考(スプリッティング) ● 一般化のしすぎ(主語が大きい) ● すべき思考(常識の押し付け) ● 選択的注目(ひとは見たいものしか見ない) ● レッテル貼り(属性だけに注目する) ● 結論の飛躍(先読みのしすぎ) ● 感情の理由付け(感情的なことに理由をつけて正当だとみなす) 認知のゆがみ いろいろ
『エンジニアリング組織論への招待』 2-2. 傾聴・可視化・リフレーミング 認知フレームとリフレーミング ● メンタリングの章。自己をメンタリングすると捉えて読むのをおすすめ ● 情報の非対称性の話もここにある ● 認知行動療法とはリフレーミングすること 認知フレームとリフレーミング
認知フレームとリフレーミング Amazon|偽窓ステッカー https://www.amazon.co.jp/dp/B078T834SB
『世界一のコーチですら「素直じゃない人は放っておけばいい」と思っていた。』 https://blog.tinect.jp/?p=66220 元ネタは『1兆ドルコーチ』 ● 素直はじゃない人はコーチングできない ● 素直じゃない人=認知のリフレーミングができない人 ● 記事にあげられているコーチャブルでない例は、認知のゆがみが強いタイプ 素直じゃない人
認知(フィルター)のなかで事実を悪い方向に歪めるものを「認知のゆがみ」という。 しかし認知(フィルター)によって、事実を良い方向に"歪めて" 捉えることでポジティブに物事を進められることもある。それがリフレーミング。 このことを「認知のゆがみ」とはあまり言わないが、事実に対してフィルターを掛けているということは同じ。 認知のゆがみは悪いもの?
感じた本人は気持ちよくはないだろうが、善悪でいうところの悪ではない。 怒りを感じる、といった感情を持つこと自体は悪いことではない。感じたことはそのまま受け止める。私はいま怒りを感じている、と客観視する。 感情にまかせて直情的に行動してしまうのは気をつけたい。 → 参考:『「やさしさ」という技術』 怒り・恐怖・不安は悪いもの?
認知と心理的安全性
認知と心理的安全性心理的安全性が高い状態とは、 認知のゆがみが生じにくい状態とも言える。 チームメンバーに対して認知のゆがみが無く、事実を事実として捉られる状態。 逆に認知のゆがみがあり、それを認識できていないと、お互いがお互いを理解できないまま、怒り・恐怖・不安が膨らんでいく。 → 適応課題 ※『他者と働く』より
『他者と働く』第1章、第2章 ● 適応課題を解決するためにナラティヴを知って歩み寄る ● ナラティヴとは「解釈の枠組み」つまり「認知」や「認知フレーム」のこと ● 同書のなかには認知という言葉は出てこないが、読むと意味として同じである 適応課題とナラティヴ
心理的安全性が高ければいいのか『エンジニアリング組織論への招待』 2-3. 心理的安全性の作り方 ■心理的安全性と責任 『心理的安全性は何であって何でないのか』 https://note.com/nabeharuj/n/n26cb34a0d2fa なべはる氏の note 記事 元ネタは『チームが機能するとはどういうことか』
"私" が思っていること● 仲間であるからには、まずは相手を信頼して接したい(基本的に性善説) ● 信頼とは無条件に信じることではなく、相手のナラティブを知る努力をして、可能性を信じながら対話すること ● とはいえ、ひとにも自分にも過度な期待をしない
自分が読んだ本 エンジニアリング 組織論への招待 不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング 2018/4 から読み始めて2019/6 に読了。 途中で気が散ってただけで、そんなに難しい本ではないよ。
他者と働く 「わかりあえなさ」から始める組織論 実はまだ最後まで読み切ってないけど^^; 1、2章読むのはおすすめする。 これも「人間とは」みたいな話 自分が読んだ本
「やさしさ」という技術 賢い利己主義者になるための7講 2019/9 に読了。 「汝、隣人を愛せよ(本心はいかにせよ行動はそうしましょう)」みたいな感じ。 自分が読んだ本
図解 やさしくわかる 認知行動療法 …これに限らず、 ストレスやメンタル関する書籍はそんなに多くはないものの、いろいろ読んでいます。 自分が読んだ本
仏教の考え方は、認知を知る、自分の認知を変えるということがほとんど。 宗教としてはよく知りませんが、考え方は知っておいて損はないと思うぞ〜 本じゃないけど 気楽に仏教の考え方を知れる漫画 →
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