Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

ACL2026_yamauchi

 ACL2026_yamauchi

Transcript

  1. 背景 | 言語モデルの自己評価 • 言語モデルの自己評価:生成文の自己評価 • 生成文の評価には様々な用途が存在 • 最高評価の解答候補を選択 

    解答品質の向上 • 評価の低い生成結果を疑う  ハルシネーションの検知 • 生成⾧の伸⾧の評価  可変⾧生成 現代の大規模言語モデルの基本 2
  2. 提案手法|DiSE(系列再生成) • 尤度に代わる自己評価スコアとして DiSE を提案 • 系列全体をそのまま入力し,全位置を同時に予測 • 位置集合 U

    のトークンを再生成できる確率 • • • 再生成:既知トークンを,その位置で予測し直すこと U:スコアに使う位置(全体,末尾10トークンなど) NFE(順伝播の回数)= 1 で計算可能 Figure 1 (b):DiSE 7
  3. 検証|なぜ再生成確率が使えるのか • 問:既知トークンの再生成は未学習→ なぜ機能するか • 説明:拡散言語モデルの汎化能力 • • トークンは潜在空間の出発点に写り, 文脈との相互作用で正しい語(GT)の

    領域へ向かう 学習で得た「正しい領域へ向かう」力 は,出発点がマスク以外でも働くはず • → 検証①②で確かめる Figure 2:潜在空間での収束 8
  4. 検証①|random トークンへの置換 • 設定:文の位置 i を random トークンに置き換えて再予測 • •

    random:語彙から無作為に選んだ語/GT:元の正しい語 位置 i の予測分布で GT が何位かを数える(20,000 試行) • GT が上位5位以内:88.85% • GT が上位10位以内:96.14% • → 学習で見ない出発点からでも,文脈か ら正しい語へたどり着ける(汎化) Figure 3:GT トークンの予測順位 9
  5. 検証②|3種類の入力での出力分布 • GT は文脈と整合し,random より正しい領域へ届きやすい • • 設定:位置 i に

    GT/マスク/random を入れ,位置 i の予測分布どうし の距離を比較(2,509 事例の平均) 距離の指標:JS ダイバージェンス,Wasserstein 距離(0 で一致) • GT–マスクは近く,random とは遠い • • JS:GT–マスク 0.049,random–マスク 0.449, GT–random 0.459 Wasserstein 距離でも同じ傾向 • → 既知トークンの再生成確率は,マスク 時の予測確率の代わりに使える Figure 4:予測分布と距離 10
  6. 観察|DiSE スコアと品質の相関 • 実験:DiSE スコアが実際の品質と対応 するかを2つの観点で確認 • 観察 I:自然文 >

    ランダム化文 • U=full / first-10 / mid-10 / last-10 のどの 領域でも同傾向 • 観察 II:正答群 > 誤答群(正解率) • 4つの推論データセットで一貫,last-10 で は差が拡大 Figure 6:正答/誤答別スコア (縦軸は対数確率) 10
  7. 応用|DiSE の3つの活用先 ①条件付き尤度推定 ② 不確実性の定量化 ③ 可変⾧生成 複数の候補応答から 最もDiSEの高いものを選ぶ -DiSE

    を不確実性とみなし 出力の信頼性を測る DiSE を停止判定の 自己評価シグナルに用いる Figure 7:③ 可変⾧生成の枠組み 11
  8. 実験|設定とデータセット • モデル:LLaDA-Instruct-8B / LLaDA-1.5-8B • ベースライン:MC(Nmc = 1 /

    32)と自己回帰型モデル • 自己回帰型モデルは LLaMA3-Instruct-8B 応用 データセット 評価指標 ① 条件付き尤度推定 ARC-Challenge,GPQA(多肢選択) 正解率 ② 不確実性の定量化 Countdown,GSM8K,MATH500,SVAMP ROC-AUC ③ 可変⾧生成 同上(ベース⾧ 128 / 256 / 512) 正解率 12
  9. 結果②|不確実性の定量化 • 実験:1問につき5解答を生成し,DiSE で正誤を識別 • 4データセット × 生成⾧ 128 /

    256 / 512 の計12設定の平均 • ROC-AUC=正答が誤答より不確実性が低い確率(0.5=偶然) • 平均 ROC-AUC:0.573(MC 32回)→ 0.637 • best-of-N(5候補から最良選択)の精度:54.82% → 57.40% Table 2:不確実性の定量化(ROC-AUC) 14
  10. 追加実験|評価トークンの選び方 • 実験:②の設定で位置集合 U の選び方だけを変えて比較 • 生成⾧512,full / first-block /

    last-block / first-10 / last-10 • last-10(末尾10個の非 EOT トークン)が最も有効 • 回答が末尾に現れるため正誤の情報が集中,EOT を含めると劣化 • ただし full でも MC(32) を上回る(平均 0.592 vs 0.573) Figure 9:選択モード別の ROC-AUC 15
  11. 結果③|可変⾧生成 • 実験:ベース⾧ L から伸⾧し,DiSE で停止を判定 • ベースラインは固定⾧ L と固定⾧

    L + Mmax の2種類 • 単に⾧くしただけでは伸びない(52.24% → 52.38%) • DiSE-flexible は 53.79%で,順伝播は約1.4倍 Table 3:可変⾧生成の精度(4データセット×3ベース⾧) 16
  12. 所感 • 訓練不要で使えるのがいい • 既存のモデルにそのまま適用でき,追加コストは順伝播1回 • 理論的裏付けの弱さ • GT と

    Mask の出力分布が近いという経験的観察にとどまる • GTはモデルの生成時には現れない  検証時と同じ挙動をするか疑問 18