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目標設定マニュアル_OKR

taichi
September 23, 2022
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 目標設定マニュアル_OKR

taichi

September 23, 2022
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  1. 1 © Implementiks. All rights reserved. OKR(オー ケー ア-ル)とは ◼

    Objective Key Result の頭文字の略 ◼ 経営管理ツールであり、目標設定のフレームワークです ◼ 「Objective」の訳は 「目標」、意味は「目指す状態」です ◼ 「Key Result」の訳は 「主な結果」、意味は「目指す状態に必要な結果」です
  2. 2 © Implementiks. All rights reserved. OKRのねらい ◼ 100人の組織であれば、100人が1つの同じ方向(目標)に 向かっている状態をつくるのがOKRのねらい

    ◼ 全社員が「その目標を実現するために、自分がやること」 を自律的且つ前向きに考えて実行できるようにしたい • 会社のObjective(目標)が「売上(例:10億!)」になっている場合、売上に直 接的に貢献しにくい管理部門のスタッフは「その目標を実現するために、 自分がやること」を自律的にも前向きにも考えて実行できない。このよう な意味のもと、例えば「売上」はObjectiveとして相応しくないと考える
  3. 3 © Implementiks. All rights reserved. OKRの運用 1. 「非現実的」と「現実的」の中間に位置付く「野心的」な Objective

    と Key Result を設定する 2. 「1年間」と「6ヶ月」のOKRをダブルでトラッキングする ・3ヶ月でなく6ヶ月にする理由 → 運用の負荷を下げる → メンバーの自律性を高める → 野心的で大きなことをやり遂げるには3ヶ月だと短い 3. OKRは個人の人事評価と連動させ、給与(昇給/降給)に 反映させる
  4. 4 © Implementiks. All rights reserved. OKRの例 (6ヶ月間のOKR) Key Result

    Objective [抽象的] 目指す状態 例:* [具体的] 目指す状態に必要な結果 例1:* 例2:* 例3:* 例4:* 例5:*
  5. 5 © Implementiks. All rights reserved. Objective について Objective (目標):目指す状態

    • 3ヶ月後、6ヶ月後、12ヶ月後等の一定期間後に「会社(もし くはプロダクトや組織等)がどんな状態になっていたいか?」 を言語化したもの • 全社員が「目指す状態」を理解・納得し、それを実現するた めに、自分のやることが明確になっていることが大事 • 良いObjectiveは ① 抽象的で構わないのでワクワクする目標 ② 難しいけど無理ではない/すぐには手の届かないレベル ③ 分かりやすい(簡潔でシンプル=1つに絞る)
  6. 6 © Implementiks. All rights reserved. Key Result について Key

    Result (主な結果):目指す状態に必要な結果 • 「Objectiveを実現できた」と言えるために必要な証拠 (evidence)を言語化したもの • 誰もが「Objectiveを実現できた(もしくは実現できていな い)」と認識がズレないように、定量化することが大事 • KRの数は測定期間が3ヶ月の場合は3~5つ、6ヶ月/12ヶ月の 場合は3~7つが目安(絞りこむことが大事) • 良いKey Resultは ① なるべく定量化(合理的なオブザーバーが評価できればOK) ② 切りのいい数字 ③ 活動ではなく成果
  7. 7 © Implementiks. All rights reserved. OKRをつくる手順 全社 部門 チーム

    個人 ← STEP1 ← STEP2 ← STEP3 Objective Key Result 全社OKR Objective Key Result グループ OKR Objective Key Result ユニット OKR Objective Key Result 個人OKR
  8. 8 © Implementiks. All rights reserved. OKRをつくる手順 全社 部門 チーム

    個人 ← STEP1 ← STEP2 ← STEP3 【全社OKR】 ◼ CEOが全社OKRの素案をつくる ◼ CEOとグループマネージャーが議論を通じてFIXする ※同時にグループOKRの方向性が決定 ◼ 全社員に全体会議で説明する(グループOKRとユニット OKRも合わせて説明・共有する) 【グループOKR】 ◼ 全社OKRに基づき、グループマネージャーがグループ OKRの素案をつくる ◼ グループマネージャーがCEOと他のマネージャーにグ ループOKRを説明し、FIXする ◼ 全社員に全体会議で説明する 【個人OKR】 ◼ 全社OKR、グループOKR、ユニットOKRに基づき、本 人が素案をつくる ◼ 上長との1on1で本人から個人OKRを説明し、議論を経 てFIXする ◼ 全社員にspreadsheetで公開する 【ユニットOKR】 ◼ 全社OKR・グループOKRに基づき、ユニットチーフが ユニットOKRの素案をつくる ◼ 各部門でグループマネージャー&ユニットチーフがユ ニットOKRを確認し、必要に応じて修正する ◼ 全社員にspreadsheetで共有または全体会議で説明す る(組織に応じる)
  9. 9 © Implementiks. All rights reserved. OKRをきちんと運用するためのポイント 1. 目標の連鎖は「遠すぎず、近すぎず」 2.

    優先順位をつけて、フォーカスする 3. 目標にコミットする本人がOKRを考えて設定する
  10. 10 © Implementiks. All rights reserved. 1. 目標の連鎖は「遠すぎず、近すぎず」 ◼ そもそも目標の連鎖とは、全社OKRとグループOKR/ユニットOKRと個

    人OKRを連動させて“関連性”を持たせること、個人の目標が全社の目標 の実現に役立っていると実感させることがねらい ◼ 全社OKRやグループOKRがメンバーにとって「遠すぎる:自分の役割で はない」「近すぎる:自分の目標はこれだけやればよい」と誤解されな いようにする、そのためにKey Resultではなく、Objectiveを連鎖させる Objective Key Result 1 Key Result 2 Key Result 3 Objective Key Result 1 Key Result 2 Key Result 3 Objective を 意識して連鎖させる Key Result は 自然と連鎖される 全社OKR グループ OKR
  11. 11 © Implementiks. All rights reserved. 【OKRのオプション】水平型OKR ◼ 組織連携を強化したい場合(組織間の調整がムダ、もっと自律的に動い てほしい、など)、全社OKRからグループOKR、グループOKRからユニ

    ットOKRへとブレイクダウンせず、全社OKRとグループOKRを同じ内容 にして、グループマネージャーの目指す状態を擦り合わせる方法もあり ます Objective Key Result 1 Key Result 2 Key Result 3 Objective Key Result 1 Key Result 2 Key Result 3 全社OKRと(すべての) グループOKRを 同じ内容にして 組織連携を強化する Key Result は 部門ごとに異なる 全社OKR グループ OKR
  12. 12 © Implementiks. All rights reserved. 2. 優先順位をつけて、フォーカスする ◼ 目標を絞りこむことで、やらないことを決めて、やるべきことに集中で

    きるようにする(人事評価の納得感にも影響を及ぼす) ◼ 優先順位を判断する過程で、優先順位の背景や基準(なぜこっちを優先 するか?など)を共有することで、組織の誰もが同じように判断・行動 できるようにする Objective Key Result 1 Key Result 2 Key Result 3 Key Result 4 Key Result 5 Key Result 6 Key Result 7 優先度が高い 優先度が低い 今はやらない(一時的に捨てる) 【優先順位を見える化する】
  13. 13 © Implementiks. All rights reserved. 3. 目標にコミットする本人がOKRを考えて設定する ◼ 目標を“やり切る”には自分で考え“やる”とき決意させることが大切

    ◼ 自分で目標を考え、行動する習慣をつくる (スタートアップらしい自律型組織になるためには不可欠な習慣) ◼ 上長はメンバーがつくったOKRを見て「全社OKR/グループOKR/ユニッ トOKR」への理解度も合わせて確認する 全社OKR を設定 グループOKR/ ユニットOKR を設定 全体会議 (キックオフ) 個人OKR を設定 1on1で FIX • キックオフで全社員に全社OKRとグルー プOKR/ユニットOKRを説明する • 各部門(またはチーム)で前期を振り返り、 課題と対策を洗い出す • 課題と対策を個人OKRに反映する • 上長と本人が理解・納得 するまで話し合う (やり直しも有)