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[Code for KUSATSU]OpenStreetMap概要説明 / About Ope...
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K.Sakanoshita
April 29, 2019
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[Code for KUSATSU]OpenStreetMap概要説明 / About OpenStreetMap
2019/04/29 Code for KUSATSU説明資料
K.Sakanoshita
April 29, 2019
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Transcript
坂ノ下 勝幸 諸国・浪漫 / OpenStreetMap Foundation Facebook: K.Sakanoshita Twitter: @K_Sakanoshita
2019/04/29版
OpenStreetMap(OSM)とは P.2
OpenStreetMap(OSM)とは みんなで自由な地図を作る活動 2004年から、英国のSteve Coast氏が初めた 国際プロジェクト(日本は2008年頃から始まる) 正確さより、みんなで地図を作ることを優先
どんな方達が地図を描いているの? 普通の方達。小学生からお年寄りまで様々 地図を描く方達を「マッパー」と呼びます ◦ 定義は無いので、自分でマッパーと名乗ればOK OpenStreetMapのロゴ画像 P.3 “OpenStreetMap”は単語(スペース不要)
草津の広域OpenStreetMap P.4 © OpenStreetMap contributors
立木神社周辺のOpenStreetMap P.5 © OpenStreetMap contributors
世の中には様々な地図があります P.6
絵地図からナビゲーションまで様々 P.7 Wikimedia commons ja: 利用者:Lincun MAPS.ME 世界及日本図〈/六曲屏風〉 プトレマイオスの世界像に基づく地図 (コロンブスの航海10年前)
コンピュータを活用した今どきの地図 Google Mapsなど 店舗情報 背景地図 交通情報 利用履歴 投稿情報など 経路情報
スマホの利用状況から、様々な提案や表示を行う ビッグデータを活用した、世界規模の巨大ビジネス P.8
OpenStreetMapが目指す社会 P.9
Google Mapsで十分だよね? みなさんから、良く質問されます Google Mapsは非常に便利でみんな使います 普通に使う地図なら、Google Mapsで十分です
行動履歴を元に興味があるとGoogleが判断した ものを地図に表示したり、しなかったり便利ですね ただ、突き詰めて考えると、単に便利な地図の話 では無く、私たちはどんな社会で生きていきたいか に繋がっていくと思います。 P.10
まず、場所の情報って誰のもの? 知らない場所には地図が必要 大抵、地図に描かれている情報を元に どのルートで何処に行くか決めるよね 場所の情報を誰かが決めると 「地図に描くもの」を決めている組織は、
あなたの周囲を形作る力を持っている ◦ あなたの行き先は、本当に自分で決めた? ◦ 地図に表示された選択肢はそれが全て? 場所の情報はみんなの共有財産 様々な組織も含め、みんなの共有財産と すると、様々な活用が出来るようになる P.11
自由な地図がある社会って? いろんな地図が求められている バリアフリー、防災、防犯、歴史、施設など 地域の事情や目的に合う地図が欲しい 地図は専門家だけが描くもの?
地図会社はビジネスに必要な地図を描く 地域の事情や目的に合う地図は誰が描く? 自由な地図がある社会って? 専門家と地域の方が一緒に地図を描くと、 地域の事情や目的にも合う地図が出来て 様々な活動を支えることになる P.12
自由な地図で、地域に合う地図を作る 店舗情報 背景地図 店舗情報 背景地図 経路情報 交通情報 投稿情報 経路情報 大手地図サービス(Googleなど)
企業、団体、コミュニティ、個人 会社、コミュニティ、個人が 必要な層だけを追加する (車いす、アレルギー、保育園、 防災、防犯、歴史など…) OpenStreetMap 背景地図~投稿情報などの データでサービスを提供するには 大規模なビジネスが必要 P.13
OpenStreetMapの活用事例 P.14
普通の「地図」は、思ったよりも不自由 地図は著作物。好きに印刷して配れません ほとんどの地図はコピーして配ることは出来ません ◦ Google MapsもYahoo Mapも禁止。地理院地図も要申請
「防災地図」「祭り会場地図」「お店の地図」などは 自分で描くか、デザイン会社に依頼する必要がある 夏祭りのご案内 日時:*** / 場所:*** 会場地図 ここ 小学校 夏祭りのご案内 日時:*** / 場所:*** 会場地図 Google Map 著作権侵害 自分で描く/依頼する P.15
OpenStreetMapは自由に使えます! P.16 例えば、「まち歩きの地図」を作る コピーの地図より、もっと目的に合う地図 「© OpenStreetMap contributors」と 書くだけで、自由に使えます(販売も可)
いろんな所で使われています wheelmap.org facebook ハザードマップ 腕時計 P.17
身近なことにも簡単に使えます P.18 © OpenStreetMap contributors まち歩きマップメーカー https://www.netfort.gr.jp/~saka/accessmap 地図をカスタマイズして 画像ファイルに保存 地図入りのグッズが作れる
億単位のユーザーが存在します https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/interview/1095496.html Pokemon GO Ingress MAPS.ME オフライン地図アプリ P.19
災害救助・NGOも活用しています P.20 被災者へ支援に向かう地図を作る活動 HOT(Humanitarian OpenStreetMap Team) MapSwipe 助けが必要な人がいる場所を探す活動
Wikipediaと連携して地域情報を発信 OSMとWikipediaを連携すると 地域情報を「多角的に表現」する ことが出来る 記事と地図を「相互リンク」出来る 「何処」に「何が」あるか分かる Wikipedia OpenStreetMap
対象の位置関係が分かる
でも P.22
マッパーも来る大きな駅 マッパーも来ない小さな駅 みんなで描かないと進まない 少数のマッパーだけで地図を描くと 意図せず、地図に描かれる情報が偏ってしまう 世界は広いので、何も描かれない場所が多発
みんなが少しづつ描くことが大事 P.23 © OpenStreetMap contributors © OpenStreetMap contributors
世界中のみんなで地図を描いている OpenStreetMapは「世界で一つの地図」 領土問題の場所で編集合戦が起きることもある でも、みんなで一つの地図を描くことで、地域間の コミュニケーションと相互理解が進んでいく P.24
みんなで地図を描きませんか? 地元のことは、地元の人が詳しい 普通の地図は、祠やお地蔵さんも書かれていない、 正確だけど味のない地図に見えませんか? 味のある地図を描けるのは、地元の人だけ 地元も、店や家が少しずつ変わっていきます
観光名所ならともかく、地元のささやかな変化を 国や企業がしっかり記録&公開してくれますか? 地元の変化を地図に記録していくことで 「未来の古地図」という“宝物”になります 歴史や文化も記録されないと伝わらないよね P.25
描いた地図は「未来の古地図」になる 京都岡崎の「粟田神社」 © OpenStreetMap contributors • 石碑、灯籠、消火器 など、普通は描かな いものも描ける
• データなので検索や 集計も出来る • 地図の編集履歴は 全て記録される • 100年後に2019年 の地図も見られる みんなで描いて、未来の伊能忠敬になろう! P.26
実際に地図を描いてみよう! P.27 楽しんで地図を描くことが一番 地元の路地、好きなお店、山道を描きたいなど 好きな作品の聖地を描きつくすなんかもOK 興味が無い所を一生懸命描いても疲れるだけ
地図が間違えていても誰かが直す! 正確さより、みんなで描いていくことが大事 通りを一本間違える程度は全然大丈夫! 他の地図から情報をコピーさえしなければOK とにかくやってみよう!楽しいから!